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16.I’m with you
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ブリストンの目抜き通り、ミルフェアストリートは、通りに面して、八百屋、雑貨屋、肉屋、古本屋と、大小様々な店が立ち並び、日頃から賑わいを見せているが、秋のフェスティバルの今日は、通りにある店に加えて、あちらこちらで露天商たちが、店を開き、揚げたてのフライだの、似顔絵書きだの、怪しげな占いをする店まであって、いつもとは比べ物にならないほどの、活気と、雑踏と、熱気に包まれていた。
ミルフェアストリートを歩く人々の目的地は、その突き当りにある、教会広場で、そこでは、各地から集まった大道芸人たちが、ボールを自由自在に操ったり、火を使う大技の芸を見せたりと、競い合うように技を披露して、観客を楽しませていた。
教会広場には、即席のカフェや酒場も作られていて、フェスティバルの熱気と活気からの休息を求める人々が、憩った。
昼前、リックと、レティシア、そして、ジョーは、教会広場に向かって歩く雑踏の中にいた。
いつもとは違う賑わいのミルフェアストリートに、興味津々のジョーは、歩きたいと主張したのだが、リックは、だめだと、認めなかった。
人であふれかえるミルフェアストリートに、小さなジョーが紛れ込んだら、迷子になることは、明らかだった。
だから、ジョーは、ずっと、リックの腕の中だった。
けれども、その場所は、ジョーにとって、居心地がよかったようで、歩きたいと駄々をこねて、泣き出すようなこともなく、いつもよりずっと高い場所からの風景を、きょろきょろと珍らしそうに見渡していた。
「ジョーは、重いでしょう、リック」
ミルフェアストリートに入ってから、ずっと、ジョーを抱えたままのリックを、レティシアは気遣った。
「ジョーが、ご機嫌なら、なによりだ」
リックは、ジョーの鼻を、きゅきゅっと摘まんだ。
ジョーも真似して、リックの鼻をきゅっと、摘まんで、笑った。
レティシアは、そんな夫と娘を、柔らかな笑顔で見守った。
そのレティシアの顔を、ちらりと、眺めながら、さて、いつ切り出したものかな、リックは胸の内で、そう呟いた。
リックは、まだレティシアに話してはいなかったのだが、今度、タリスからの新たな蒸気機関車の路線の主任技師として、数年間、タリスへ赴任してもらいたいと、鉄道省から鉄道会社を通じて打診があった。
本来なら、エドガー・ホイットマンの息子、ブラッドが適任だったのだが、ブラッドは半年ほど前から、再び肺を病んで、長期療養中だった。
それで、リックに白羽の矢が立ったのだった。
リックに、異存はなかった。
三十二歳になるリックは、ブラッドが療養中の今、エドガーの右腕として、ホイットマン製造会社に、なくてはならない存在だった。
世界初の蒸気機関車が、成功を収め、ホイットマン製造会社の名は、一躍、脚光を浴びることになった。
各地で、蒸気機関車の路線が敷かれようとする中、その実績から、次々と仕事が舞い込み、会社は規模を拡大、エドガーも、リックも、多忙を極めていた。
結婚してからのレティシアは、家政婦として雇ったメアリと共に、明るく朗らかに家事をこなし、蒸気機関車の仕事に励むリックを、支えた。
フランク一家や、マクファーレンの実家、ローズやアダムに、ジミーに加えて、ブリストンでの生活が長くなるにつれて、知り合いや、友人も、少しづつ増えて、充実した毎日を送っていた。
けれども、ふと、何かの拍子に、じっと、考え込むような表情のレティシアに出会うことがあった。
戻らない記憶を、嘆いているのか、失くした子供のことを憐れんでいるのか、リックにはわからなかったが、レティシアには、どうしても癒しきれない心の傷があるのだろうと、察した。
リックは、敢えて、何もレティシアに尋ねなかった。
レティシアの背負う傷は、どう慰めてみたところで、慰められるものではない。
リックには、それが分かっていた。
だから、ただ、寄り添うのだと。
どんな時も、レティシアの拠り所になると、そう決めていた。
どこか苦い思いを拭いきれなかったレティシアから、一切の、暗い影を取り除いたのは、ジョセフィンだった。
ジョーが、お腹にいると分かった瞬間から、レティシアは、お腹の中の小さな命を、大切に慈しんだ。
それは、リックと結婚してからの二年、レティシアが、心から待ち望んでいた命だった。
ジョーがこの世に生まれた時から、レティシアにとって、自身の命より大切だと言っても差し支えないほど、ジョーはかけがえのない存在になり、惜しみない愛情を注いだ。
それはまるで、かつて、お腹に宿しながら、生まれてくることの叶わなかった子への愛情までも、ジョーに注いでいるかのようだった。
ジョーは、レティシアの心を満たし、手を焼かせ、そして、存分に疲れさせた。
過去を振り返る暇など、ないほどに。
レティシアに、今、ようやく訪れた、満ち足りた時間を、リックは壊したくなかった。
親しい人々に囲まれた、慣れた環境で、ジョーの子育てをさせてやりたかった。
ブリストンを離れて、タリスへ赴けば、レティシアは誰一人知り合いのない環境で、ジョーを育てなければならなかった。
だから、リックはブリストンに、ジョーとレティシアを残し、マクファーレンに託して、ひとりでタリスに赴任することも考えていたのだったが・・・、レティシアは、ついていくって言うんだろうな。
リックは、そう思った。
リックが、そんなことを考えていると、リックの少し後ろを歩いていたはずの、レティシアの姿が、いつしか見えなくなっていた。
後ろを振り返っても、姿が目に入らなかった。
はぐれてしまったか。
リックは、教会広場へ向かう人の流れに逆らって、道を戻り始めた。
レティシアは、すぐに見つかった。
大勢の人が、教会広場へ向かって行く中、レティシアは、歩みを止めて、じっと、ある一点を見つめたままだった。
「レティシア」
ジョーを抱いたまま、リックは、レティシアに歩み寄った。
「どうかしたのか?」
強張った表情のまま、じっと一点を見つめるレティシアに、リックは、そう声をかけた。
レティシアは、答えなかった。
硬い表情のままで、顎が小刻みに震えていた。
リックは、レティシアの腕を取ると、人の波を避けて、通りの端に寄った。
「大丈夫か?」
「大丈夫・・・」
小さな声で、レティシアが答えた。
「具合でも悪くなったのか?このまま、帰るか?」
ジョーも、いつもとは違う母親の様子を敏感に感じ取って、黙ってレティシアを見つめていた。
「リック」
レティシアは、顔を上げて、リックの眼を、真剣な眼差しでとらえると、
「リック、もう一度・・・、あの、バッジを、私に買ってくれる?」
そう言って、指さす場所には、薄汚れた敷物の上に、露天商が荷を広げていた。
リックが、そこへ近づくと、ワンコインで買うことのできる、子供向きの、親指の大きさ程の、ブリキのバッジがならんでいた。
その中に、リックは、子猫の絵柄のバッジを見つけた。
リックは、どこかで見覚えがあるような気がしたが、それが何だったか、すぐには思い出さなかった。
けれども、そうと気づいたとき、思わず、ああ、と小さな声を上げた。
リックは、子猫のバッジを手に取ると、ジャケットのポケットから小銭入れを取り出し、ワンコインを、露天商に手渡した。
レティシアの傍へ戻ると、リックはその子猫のバッジを、手のひらに乗せて、レティシア に差し出した。
それは、十年前、フィリップ国王を連れた、ウッドフィールドへの逃避行の途中、リックとレティシアが、初めて口づけを交わした夜、リックが道端の露天商から買い、レティシアに手渡したものだった。
レティシアは、震える指で、その子猫のバッジを手に取った。
「レティシア、記憶が・・・」
「私、あなたに、何て言ったらいいのか・・・」
レティシアは、涙で、声を詰まらせた。
「何も言わなくていい」
「リック・・・」
「何も、言わなくていい」
そう言うと、リックはレティシアの身体を引き寄せた。
リックの胸の中で、レティシアは嗚咽した。
リックの腕の中にいるジョーが、
「かーたん、かーたん」
と、無邪気に、レティシアの髪に触れ続ける。
リックは、ミルフェアストリートの雑踏に眼を向けた。
通りを行く人々の、語らい、笑い、さざめきが、ミルフェアストリートにこだました。
十年前、ここ、ブリストンから始まった旅が、今ようやく終わったような気がした。
<完>
ミルフェアストリートを歩く人々の目的地は、その突き当りにある、教会広場で、そこでは、各地から集まった大道芸人たちが、ボールを自由自在に操ったり、火を使う大技の芸を見せたりと、競い合うように技を披露して、観客を楽しませていた。
教会広場には、即席のカフェや酒場も作られていて、フェスティバルの熱気と活気からの休息を求める人々が、憩った。
昼前、リックと、レティシア、そして、ジョーは、教会広場に向かって歩く雑踏の中にいた。
いつもとは違う賑わいのミルフェアストリートに、興味津々のジョーは、歩きたいと主張したのだが、リックは、だめだと、認めなかった。
人であふれかえるミルフェアストリートに、小さなジョーが紛れ込んだら、迷子になることは、明らかだった。
だから、ジョーは、ずっと、リックの腕の中だった。
けれども、その場所は、ジョーにとって、居心地がよかったようで、歩きたいと駄々をこねて、泣き出すようなこともなく、いつもよりずっと高い場所からの風景を、きょろきょろと珍らしそうに見渡していた。
「ジョーは、重いでしょう、リック」
ミルフェアストリートに入ってから、ずっと、ジョーを抱えたままのリックを、レティシアは気遣った。
「ジョーが、ご機嫌なら、なによりだ」
リックは、ジョーの鼻を、きゅきゅっと摘まんだ。
ジョーも真似して、リックの鼻をきゅっと、摘まんで、笑った。
レティシアは、そんな夫と娘を、柔らかな笑顔で見守った。
そのレティシアの顔を、ちらりと、眺めながら、さて、いつ切り出したものかな、リックは胸の内で、そう呟いた。
リックは、まだレティシアに話してはいなかったのだが、今度、タリスからの新たな蒸気機関車の路線の主任技師として、数年間、タリスへ赴任してもらいたいと、鉄道省から鉄道会社を通じて打診があった。
本来なら、エドガー・ホイットマンの息子、ブラッドが適任だったのだが、ブラッドは半年ほど前から、再び肺を病んで、長期療養中だった。
それで、リックに白羽の矢が立ったのだった。
リックに、異存はなかった。
三十二歳になるリックは、ブラッドが療養中の今、エドガーの右腕として、ホイットマン製造会社に、なくてはならない存在だった。
世界初の蒸気機関車が、成功を収め、ホイットマン製造会社の名は、一躍、脚光を浴びることになった。
各地で、蒸気機関車の路線が敷かれようとする中、その実績から、次々と仕事が舞い込み、会社は規模を拡大、エドガーも、リックも、多忙を極めていた。
結婚してからのレティシアは、家政婦として雇ったメアリと共に、明るく朗らかに家事をこなし、蒸気機関車の仕事に励むリックを、支えた。
フランク一家や、マクファーレンの実家、ローズやアダムに、ジミーに加えて、ブリストンでの生活が長くなるにつれて、知り合いや、友人も、少しづつ増えて、充実した毎日を送っていた。
けれども、ふと、何かの拍子に、じっと、考え込むような表情のレティシアに出会うことがあった。
戻らない記憶を、嘆いているのか、失くした子供のことを憐れんでいるのか、リックにはわからなかったが、レティシアには、どうしても癒しきれない心の傷があるのだろうと、察した。
リックは、敢えて、何もレティシアに尋ねなかった。
レティシアの背負う傷は、どう慰めてみたところで、慰められるものではない。
リックには、それが分かっていた。
だから、ただ、寄り添うのだと。
どんな時も、レティシアの拠り所になると、そう決めていた。
どこか苦い思いを拭いきれなかったレティシアから、一切の、暗い影を取り除いたのは、ジョセフィンだった。
ジョーが、お腹にいると分かった瞬間から、レティシアは、お腹の中の小さな命を、大切に慈しんだ。
それは、リックと結婚してからの二年、レティシアが、心から待ち望んでいた命だった。
ジョーがこの世に生まれた時から、レティシアにとって、自身の命より大切だと言っても差し支えないほど、ジョーはかけがえのない存在になり、惜しみない愛情を注いだ。
それはまるで、かつて、お腹に宿しながら、生まれてくることの叶わなかった子への愛情までも、ジョーに注いでいるかのようだった。
ジョーは、レティシアの心を満たし、手を焼かせ、そして、存分に疲れさせた。
過去を振り返る暇など、ないほどに。
レティシアに、今、ようやく訪れた、満ち足りた時間を、リックは壊したくなかった。
親しい人々に囲まれた、慣れた環境で、ジョーの子育てをさせてやりたかった。
ブリストンを離れて、タリスへ赴けば、レティシアは誰一人知り合いのない環境で、ジョーを育てなければならなかった。
だから、リックはブリストンに、ジョーとレティシアを残し、マクファーレンに託して、ひとりでタリスに赴任することも考えていたのだったが・・・、レティシアは、ついていくって言うんだろうな。
リックは、そう思った。
リックが、そんなことを考えていると、リックの少し後ろを歩いていたはずの、レティシアの姿が、いつしか見えなくなっていた。
後ろを振り返っても、姿が目に入らなかった。
はぐれてしまったか。
リックは、教会広場へ向かう人の流れに逆らって、道を戻り始めた。
レティシアは、すぐに見つかった。
大勢の人が、教会広場へ向かって行く中、レティシアは、歩みを止めて、じっと、ある一点を見つめたままだった。
「レティシア」
ジョーを抱いたまま、リックは、レティシアに歩み寄った。
「どうかしたのか?」
強張った表情のまま、じっと一点を見つめるレティシアに、リックは、そう声をかけた。
レティシアは、答えなかった。
硬い表情のままで、顎が小刻みに震えていた。
リックは、レティシアの腕を取ると、人の波を避けて、通りの端に寄った。
「大丈夫か?」
「大丈夫・・・」
小さな声で、レティシアが答えた。
「具合でも悪くなったのか?このまま、帰るか?」
ジョーも、いつもとは違う母親の様子を敏感に感じ取って、黙ってレティシアを見つめていた。
「リック」
レティシアは、顔を上げて、リックの眼を、真剣な眼差しでとらえると、
「リック、もう一度・・・、あの、バッジを、私に買ってくれる?」
そう言って、指さす場所には、薄汚れた敷物の上に、露天商が荷を広げていた。
リックが、そこへ近づくと、ワンコインで買うことのできる、子供向きの、親指の大きさ程の、ブリキのバッジがならんでいた。
その中に、リックは、子猫の絵柄のバッジを見つけた。
リックは、どこかで見覚えがあるような気がしたが、それが何だったか、すぐには思い出さなかった。
けれども、そうと気づいたとき、思わず、ああ、と小さな声を上げた。
リックは、子猫のバッジを手に取ると、ジャケットのポケットから小銭入れを取り出し、ワンコインを、露天商に手渡した。
レティシアの傍へ戻ると、リックはその子猫のバッジを、手のひらに乗せて、レティシア に差し出した。
それは、十年前、フィリップ国王を連れた、ウッドフィールドへの逃避行の途中、リックとレティシアが、初めて口づけを交わした夜、リックが道端の露天商から買い、レティシアに手渡したものだった。
レティシアは、震える指で、その子猫のバッジを手に取った。
「レティシア、記憶が・・・」
「私、あなたに、何て言ったらいいのか・・・」
レティシアは、涙で、声を詰まらせた。
「何も言わなくていい」
「リック・・・」
「何も、言わなくていい」
そう言うと、リックはレティシアの身体を引き寄せた。
リックの胸の中で、レティシアは嗚咽した。
リックの腕の中にいるジョーが、
「かーたん、かーたん」
と、無邪気に、レティシアの髪に触れ続ける。
リックは、ミルフェアストリートの雑踏に眼を向けた。
通りを行く人々の、語らい、笑い、さざめきが、ミルフェアストリートにこだました。
十年前、ここ、ブリストンから始まった旅が、今ようやく終わったような気がした。
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