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アイリスの力!?
しおりを挟むアイリスとギルは、市場で食料や水を買い、町を出発し森へと入った。
「森を抜けると、すぐに町があるみたいですね。」
アイリスは地図を見ながら歩いていた。
「地図はしまえ。道なりに行けば、森は出られる。それよりも、そんなものを見ていたらいきなり魔物が現れた時、対応出来ないぞ。」
アイリスはすぐに地図をしまった。
「ずいぶん素直だな。」
「ギルは冒険者の先輩ですから!」
ガサガサッ!!
「何!?」
「お出ましだな。」
ガルルルルルルッ
モンスター!?
現れたのはフェンリル…狼の化け物
ギルは剣を構え、様子を伺う。
フェンリルは鋭い爪で引っ掻いた!
ギルはひらりと避け、一気に距離をつめ、首元を下から突き刺した!
ズザッッッ!!!
「ギャァァァァァァァァァァッ!!」
フェンリルは苦痛の叫びを上げ、その場に倒れた!
「すごい!ギルすごいです!!」
アイリスは、ギルの戦いに魅入っていた。
「バカ!気を抜くな!!」
ガサガサガサガサガサガサ!
アイリスが振り返ると、二匹のフェンリルがアイリスに襲いかかって来た!
「クソッ!間に合えっ!!」
「きゃー!!」
ザッ!ザバッ!!ズババババババ!!
フェンリルは二匹とも弾き飛ばされ、八つ裂きになった!
「………え!?」「………は!?」
アイリスとギルは同時に声を出した。
「何が起きたの?」「何が起きたんだ?」
ギルがアイリスに触れようとすると、
バチバチバチッ!!
「…っ!」
「ギル?!」
アイリスは見えない何かに守られていた。
「あんた何者だ!?」
アイリスには何が何だか分からない。
「ギル…ここから出られません…どうしましょう?」
「はあ!?その見えない壁みたいなのは、あんたの力だろ!?」
アイリスの周りには結界のようなものがあり、外側からアイリスに触れることもできず、内側から出ることも出来ずにいた。
「とにかく、その壁を何とかしてくれ。」
何とかって言われても…
「あんたが出したんなら、消えろって念じてみたらどうだ?」
「…やってみる!」
消えてー!!
アイリスは心の中で叫んだ!すると、
パァァァァァァァァァァァァァッ!!
アイリスを囲んでいた見えない壁が、目に見えるようになり、粉々に弾け飛んだ!
「やった…ギル、消えました!」
「あんた……もしかして、聖女か?」
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