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最終話になりました。
しおりを挟む「お母様…私は今日、アーロン王子と結婚します。」
大きな鏡に映った自分の姿を見ながら、母を思い涙ぐむ。と、その時、眩い光が鏡を包み込んだ!
ぱあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぉぁっっ!!
『アリア…』
光がおさまった時、鏡にはとても綺麗な女性が映し出されていた。
「……お母様!?」
会ったことはなかった…でもすぐにお母様だとわかった。
『アリア、私の可愛い子。やっと会えましたね。』
「お母様…目を覚ましたのですね!」
『少し前に目覚めました。ですが、人になったあなたに会うすべが思い付かず、こうして鏡越しでの再会に…。ごめんなさい、アリア。』
「謝る事なんてありません!こうして会えて…すごく…すごくうれしい…。」
リローナは涙が止まらなくなっていた。
『その涙を拭ってあげることも出来ない母を許して。あなたの幸せを、心から祈ってる。』
「お母様…!?お母様が薄くなっていく!」
『ごめんなさい、もう時間のようです。アリア…愛してる。』
すう………………………
鏡は元に戻っていた。
「お母様…お母様…お母様…!!私も…愛してる。」
「「「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」」」
大きな歓声と共に、アーロン王子とリローナは城のバルコニーから顔を出す。2人は国民に祝福され、盛大な結婚式を挙げた。国民の誰もがリローナの美しさに酔いしれた。
その様子を遠くから見ていた男がいた。
「リローナ…出来ることなら、私が幸せにしたかった。お前に初めて出会ったあの日を、生涯忘れる事はないだろう…。」
リローナの笑顔を目に焼き付け、男は去っていった。
「アーロン王子、私…すごくすごく幸せです!」
リローナは満面の笑みで、アーロン王子を見た。
「リローナ…その顔はやばい。すぐにでも抱き締めてキスがしたい!」
リローナは顔を真っ赤に染めた。
「ゴホンッ!王子様、国民が見てる前でなんとふしだらな事を…。リローナ、こんな結婚相手でいいのか!?」
エヴァンはアーロン王子とリローナの間に割って入り、見つめ合う2人の視線を遮った。
「ふふっ。エヴァンも愛してます。」
リローナの愛してるの一言に、顔を真っ赤にするエヴァン。
「…おい!お前が真っ赤になったら、ギャグみたいになるからやめろ!せっかくの可愛いリローナが台無しになる!」
「アーロン王子、ヤキモチですか?アーロン王子ももちろん愛してます。」
アーロン王子の顔が、みるみる真っ赤になって行く。
「わははははっ!これで3人とも真っ赤になりましたな!」
「はぁ…これから前途多難だな。」
「私は楽しいですよ?」
アーロン王子とリローナがイチャイチャ出来る日はいつになることやら。それでもこれから、幸せな日々が続いていくだろう。
呪われた少女は王子に出逢い、誰よりも愛され、誰よりも幸せになりました。
END
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何回読んでも大好きなお話♪
ありがとうございます!
何度も読んでいただけるなんて嬉しすぎます(´;ω;`)
『リローナ、出来ることなら私が幸せにしたかった。お前に初めて会ったあの日を生涯忘れることはないだろう…』
私はこの物語のこのセリフが1番心にくるものがあります。
この一言がものすごく愛を感じる😭💦
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