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マーキュアル王国
しおりを挟むマーキュアル王国の王都へと到着すると、国民が盛大に出迎えて祝福してくれました。
私達が出発する前に、トラビス様が国王様に手紙を出していたのですが、なんて書いたのでしょう……
国王様まで出迎えてくれました。
「よく来た! そなたがトラビスの運命の人か!」
「初めまして。ルビー・ロックハートと申します。」
「まあ、なんて可愛らしいのでしょう!? こんな娘がずっと欲しかったの!」
国王様も王妃様もすごく気さくな方で、少しだけ緊張がとけました。
「今この時をもって、我が息子トラビスとルビー・ロックハート嬢の婚約を宣言する!」
えぇ!? いきなりですか!?
「「「わあぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!」」」
大歓声が湧き上がった!
「トラビス様、おめでとうございます!」
「トラビス王子様、やりましたねー!」
「ルビー様、トラビス様をお願いします!」
国民の祝福……トラビス様が、どれほど愛されているのか伝わって来ます。それに、とても素敵な国だということも分かります。
他国から来た私を、こんなに歓迎してくれるなんて……
「素敵な国ですね。」
「ですよね! 俺もそう思います!」
トラビス様が珍しくドヤ顔をしています。
「私も頑張らなくちゃ! 」
トラビス様と結婚するという事は、いつかこの国の王妃になるという事。
この国に相応しい、トラビス様に相応しい女性に、王太子妃に、王妃になれるように頑張ります。
「あなたはそのままで、素敵な女性です。」
トラビス様は、そう言ってくださると思っていました。
「ありがとうございます。ですが、私はあなたの妻として相応しい女性になりたい。
だから、頑張らせて?」
「……無理はしないでくださいね。」
「わっはっはっ! トラビスはもう、尻に敷かれてるようだ。」
「あなたの息子ですもの。愛する人には、弱いんですよ。」
国王様は、王妃様の尻に敷かれているのですね。
無事に婚約を認めてもらって、トラビス様は私の婚約者になりました。
生まれ変わって、またライアンに出会う事が出来たことを、神様に感謝致します。
そして、ペンダントをくれたお父様にも……
数年後
結婚した私達は、マーキュアル王国の王城で暮らしていました。
「トラビス様、私……赤ちゃんが出来たみたいです。」
「本当か!?」
「トラビス様に似た、男の子がいいですね。」
「いや、君に似た女の子をたくさん欲しいな!」
「それでは、お世継ぎがいないではありませんか。」
「しかし、男の子では、嫉妬してしまいそうだ。」
「ふふふっ! トラビス様は、ヤキモチ妬きですものね。」
「仕方ないだろ!? 君が大好きなんだから!!」
「私も大好きです。だから、子供に妬いたりしないでください。」
「…………はい。」
これは、妬きますね。
ときどき子供みたいになったり、子犬みたいになったり、オオカミになったりするトラビス様。
どんなトラビス様も、愛しています。
END
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退会済ユーザのコメントです
お疲れ様でした!とてもドキドキワクワクしながら読んでましたが幸せになれて良かったです!
素敵な作品をありがとうございます!
幸せになって良かった!(´;ω;`)
ありがとうトラビス!ありがとう作者様!
イワンも今世は死ぬ前に気づけて良かった。これからさ。たぶん。
払拭するには大変だろうけど。