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✜22 きゅん!
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地図に描かれているエリアが終わり、真っすぐな水路に変わった。何の変哲もない一本道のはずだが、なんだかイヤな予感がする。
ずっと奥の方でドボドボッと水面を割る音がした。これまでシュリの肩へ乗って大人しかったピコンが騒ぎ始めた。
「ピィーーーッ!」
なにか来るのか? 水面の下は暗くて見えない。なので急いで電池式のLEDアクアリウムライトを一気に数十本クリエイティブで作って水面へばら撒くように投げ入れた。
結構、明るくなった。所どころアクアリウムライトの光が届いてないところがあるが、ほぼ網羅できている。これなら不意打ちは喰らわないと思う。水路の水深は4~5メートルと思っていたよりは深くなかった。
──来たッ!
水中を走る3つの黒い影、一度、舟の下を通過したので、舟尾側へ振り返って迎撃の態勢を取る。
バリンッと手に持っていた懐中電灯が壊れ、そのまま胸になにかが突き刺さった。だが、生命力無限大なので胸に刺さった訳ではなく、皮鎧を貫通してピンッと矢のように突き立っていただけ……よく見ると細長い魚の魔物だった。
これは!?
「手に持っている懐中電灯を捨ててッ!」
細長い魚の魔物を大型ナイフで真横に斬り捨てた後、振り返るとシュリとヤコがすばやく指示に従って、水中へ懐中電灯を投げ入れた後だった。
ダツという海の生き物に似ている。日本でも光に反応し、もの凄い勢いで飛んでくるため、漁師の間ではサメと同じくらい危険視されている魚……。それをさらにひと回り大きくしたような見た目。懐中電灯に真っすぐツッコんできたので同じ習性ではないかと疑った。
一度スピードに乗って飛んできたら、速すぎて対応できない。自分はいいが、シュリやヤコを危険にさらしてしまう。水底へ投げ入れたアクアリウムに残りの2匹が突撃を繰り返していて、大量に投げ入れたアクアリウムライトが順に消えていく。
視界が暗いまま、小舟を左岸側へ寄せて舟を前に進める。左側の壁にぶつからないよう小舟の真ん中あたりに乗っているシュリにお願いして櫂を左側へ突き出してもらい、壁と舟がぶつからないよう、少し距離を取るってもらっている。
やっと着いたかな?
ほんのりと淡い光が見え始めた。近づくにつれて、その場所が広い空間だというのがわかった。
広い部屋に出て、真ん中にある10メールぐらいある小島へ舟を着岸させた。周囲は水路で囲まれており、壁沿いに沿って扉があり、中からラミアと呼ばれる体の上が人間、下半身が蛇の種族が現れた。言葉を話せると聞いているので、彼女たちを魔物と呼んでいいのかわからない。
「おや? 誰かと思えば口の悪いサキュバスじゃないか」
「妾は単に嘘をつけない性格なのじゃ」
「じゃあ、醜女発言は撤回しないんだな?」
「醜女に醜女と言ってなにが悪いのじゃ?」
この最初のやり取りでわかった。悪いのはサクラの方だ……。
「よく見たら男が混じっているじゃないか……」
「男、だ……オトコ、オトコ、オトコッ!?」
え、普通に怖いんだけど? 自分が男だと気が付いた途端、ラミア達が獲物を狙うハンターのような目つきに変わった。
「きゃぁぁぁぁッ!」
一斉に自分に飛び掛かってくるラミアに思わず割とかわいい悲鳴をあげてしまった。
「させるかぁぁぁぁッ!」
迫りくるラミア達をワンパンで吹き飛ばしていくヤコ。全員、ぶっ飛ばした後、これまたぶっ飛んだ発言が飛び出した。
「アラタの貞操はアタイが守る。初めてはシュリと決まっとるんじゃ、このボケーッ!?」
「///な、なにを言ってるんですか、ヤコ様ぁぁぁぁ」
ヤコが叫んで、シュリが顔を真っ赤にして泣き叫ぶ。自分は自らの意思に関係なく貞操の危機にさらされているので硬直の魔法でも掛かったかのように固まっている。
「どうせ私らは醜女……笑いたければ笑うがいい!」
ヤコにぶっ飛ばされて、ちょっとかわいそうなくらい、大いにへこんでいる。
「あ、あのさ!」
「なんだ男! お前も私たちが醜女だとバカにするつもりか?」
「いや、その……」
言うべきか、いや、本当にそう思うから言ってあげた方がいいと思う。
「ラミアの皆って、普通に綺麗だと思うけど?」
「「「「「「「「きゅん!」」」」」」」」
なんだ。「きゅん」って、口で言うものなのか? それはさておきラミア達が急にしおらしくなった。
「ゴメンさない! お名前はなんて言うんですか?」
「え……アラタだけど?」
「私たち、アラタ様に忠誠を誓います」
急展開!? 思ったことを言っただけなんだが、それが良かったのかな?
「妾にも忠誠を誓うとよかろう」
「誰がお前なんかに忠誠を尽くすか、この淫魔め!」
どさくさに紛れてサクラが忠誠を誓わせようとしたが、あっさり失敗し、また不毛な言い合いが始まった。
まあ、でもこれでいいのかな、忠誠を尽くすと言ってくれてるし……。
「それでは本題に入るとするかの」
「え?」
「ヴァ―ギュントの第3試練じゃ」
そっか、忘れてた。サクラって、ヴァ―ルギュント第3試練のダンジョンマスターだったや。
まあ、ここまで来たんだ。これまでゴーレム生成とNPC生成はかなり役に立っているからまた何かもらえるかもしれないし、受けていいと思う。
「どんな試練?」
「妾と××したら試練は合か……あいたたたっ! 冗談じゃよ、冗談」
またふざけたことを言いだしたのでアイアンクローを顔面にめり込ませたら素直に本当の試練の名前を白状した。
「その名もドッキドキ人生ゲーム!」
……は?
ずっと奥の方でドボドボッと水面を割る音がした。これまでシュリの肩へ乗って大人しかったピコンが騒ぎ始めた。
「ピィーーーッ!」
なにか来るのか? 水面の下は暗くて見えない。なので急いで電池式のLEDアクアリウムライトを一気に数十本クリエイティブで作って水面へばら撒くように投げ入れた。
結構、明るくなった。所どころアクアリウムライトの光が届いてないところがあるが、ほぼ網羅できている。これなら不意打ちは喰らわないと思う。水路の水深は4~5メートルと思っていたよりは深くなかった。
──来たッ!
水中を走る3つの黒い影、一度、舟の下を通過したので、舟尾側へ振り返って迎撃の態勢を取る。
バリンッと手に持っていた懐中電灯が壊れ、そのまま胸になにかが突き刺さった。だが、生命力無限大なので胸に刺さった訳ではなく、皮鎧を貫通してピンッと矢のように突き立っていただけ……よく見ると細長い魚の魔物だった。
これは!?
「手に持っている懐中電灯を捨ててッ!」
細長い魚の魔物を大型ナイフで真横に斬り捨てた後、振り返るとシュリとヤコがすばやく指示に従って、水中へ懐中電灯を投げ入れた後だった。
ダツという海の生き物に似ている。日本でも光に反応し、もの凄い勢いで飛んでくるため、漁師の間ではサメと同じくらい危険視されている魚……。それをさらにひと回り大きくしたような見た目。懐中電灯に真っすぐツッコんできたので同じ習性ではないかと疑った。
一度スピードに乗って飛んできたら、速すぎて対応できない。自分はいいが、シュリやヤコを危険にさらしてしまう。水底へ投げ入れたアクアリウムに残りの2匹が突撃を繰り返していて、大量に投げ入れたアクアリウムライトが順に消えていく。
視界が暗いまま、小舟を左岸側へ寄せて舟を前に進める。左側の壁にぶつからないよう小舟の真ん中あたりに乗っているシュリにお願いして櫂を左側へ突き出してもらい、壁と舟がぶつからないよう、少し距離を取るってもらっている。
やっと着いたかな?
ほんのりと淡い光が見え始めた。近づくにつれて、その場所が広い空間だというのがわかった。
広い部屋に出て、真ん中にある10メールぐらいある小島へ舟を着岸させた。周囲は水路で囲まれており、壁沿いに沿って扉があり、中からラミアと呼ばれる体の上が人間、下半身が蛇の種族が現れた。言葉を話せると聞いているので、彼女たちを魔物と呼んでいいのかわからない。
「おや? 誰かと思えば口の悪いサキュバスじゃないか」
「妾は単に嘘をつけない性格なのじゃ」
「じゃあ、醜女発言は撤回しないんだな?」
「醜女に醜女と言ってなにが悪いのじゃ?」
この最初のやり取りでわかった。悪いのはサクラの方だ……。
「よく見たら男が混じっているじゃないか……」
「男、だ……オトコ、オトコ、オトコッ!?」
え、普通に怖いんだけど? 自分が男だと気が付いた途端、ラミア達が獲物を狙うハンターのような目つきに変わった。
「きゃぁぁぁぁッ!」
一斉に自分に飛び掛かってくるラミアに思わず割とかわいい悲鳴をあげてしまった。
「させるかぁぁぁぁッ!」
迫りくるラミア達をワンパンで吹き飛ばしていくヤコ。全員、ぶっ飛ばした後、これまたぶっ飛んだ発言が飛び出した。
「アラタの貞操はアタイが守る。初めてはシュリと決まっとるんじゃ、このボケーッ!?」
「///な、なにを言ってるんですか、ヤコ様ぁぁぁぁ」
ヤコが叫んで、シュリが顔を真っ赤にして泣き叫ぶ。自分は自らの意思に関係なく貞操の危機にさらされているので硬直の魔法でも掛かったかのように固まっている。
「どうせ私らは醜女……笑いたければ笑うがいい!」
ヤコにぶっ飛ばされて、ちょっとかわいそうなくらい、大いにへこんでいる。
「あ、あのさ!」
「なんだ男! お前も私たちが醜女だとバカにするつもりか?」
「いや、その……」
言うべきか、いや、本当にそう思うから言ってあげた方がいいと思う。
「ラミアの皆って、普通に綺麗だと思うけど?」
「「「「「「「「きゅん!」」」」」」」」
なんだ。「きゅん」って、口で言うものなのか? それはさておきラミア達が急にしおらしくなった。
「ゴメンさない! お名前はなんて言うんですか?」
「え……アラタだけど?」
「私たち、アラタ様に忠誠を誓います」
急展開!? 思ったことを言っただけなんだが、それが良かったのかな?
「妾にも忠誠を誓うとよかろう」
「誰がお前なんかに忠誠を尽くすか、この淫魔め!」
どさくさに紛れてサクラが忠誠を誓わせようとしたが、あっさり失敗し、また不毛な言い合いが始まった。
まあ、でもこれでいいのかな、忠誠を尽くすと言ってくれてるし……。
「それでは本題に入るとするかの」
「え?」
「ヴァ―ギュントの第3試練じゃ」
そっか、忘れてた。サクラって、ヴァ―ルギュント第3試練のダンジョンマスターだったや。
まあ、ここまで来たんだ。これまでゴーレム生成とNPC生成はかなり役に立っているからまた何かもらえるかもしれないし、受けていいと思う。
「どんな試練?」
「妾と××したら試練は合か……あいたたたっ! 冗談じゃよ、冗談」
またふざけたことを言いだしたのでアイアンクローを顔面にめり込ませたら素直に本当の試練の名前を白状した。
「その名もドッキドキ人生ゲーム!」
……は?
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