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仏の顔も三度まで(後編)

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さて、どうするべきか。

「ちょっと!やめてよ」

ココロがガキ大将2人に叫ぶ!

だが、本人達は無視を決め込んで、シンの作った砂山を踏みつけている。

それを見た俺は、

「シン、ココロ、行こ」

そう言って、ココロの手を引いてここから離れようとする。

ここで何かやり返しても、同じ学校のシンとココロに被害が行くだけだと判断したのだ。

正広さん達の子供を危険に晒す訳にはいかない。

そう思い手を引いたのだが、ココロが動く前に手に衝撃が走った。

「いつっ!」

「桐ちゃん!」

「何スカしてんだよ。1番のチビの癖にムカつく」

そう言って俺の腕に強烈なチョップを入れたいじめっ子その1は俺を更に殴ろうと胸ぐらを掴んで来た。

だが、俺はそれをわざと受けて、殴られた。

おかげで左頬は痛いし、吹き飛ぶしで腰が痛てぇ。

「桐!」

「桐ちゃん!?」

2人は俺が殴られた事に驚愕しており、駆け寄ってくれる。

でも、俺はそれを知った上で笑う。

「ふふふ、あはははは」

異常に見えるように笑う。
 
「な、なんだこいつ」

「行こうぜ、キモイやつだ」

そう言って狙い通り2人は去って行った。

いじめっ子2人が去ったのを確認して、俺は砂場に思いっきり寝っ転がった。

「ふぅ」

「桐ちゃん?」

「桐、ふぅじゃねーよ。口見せろ!」

そう言ってココロは戸惑い、シンは俺の考えに気づいたのか、傷の心配をしてくれる。

「ココロ、桐はやばい奴のふりして俺たちをかばってくれたんだよ。父さん達のとこ連れてくぞ」

「え、そうだったの!?もう、無茶して!」

ココロも事情を聞いて涙目になりながら叱って来る。

これで俺の存在を気持ち悪がって奴らはこの
2人には近づいて来ないだろう。

正直腕と左頬が痛いが、この結果ならまずまずだろう。

俺はバカだから、この方法しか思いつかなかった。

そこからは、両脇を2人に支えられながら、矢鷹家に着いた。

そこで、事情を2人から聞いた正広さんと父さん達に心配されて説教をされ、その日は解散となった。
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