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真面目な人

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その後、さやかが別れを承諾すると修哉が部屋を出ていき、さやかは1人になった。

それからずっと考えている。

その内容は、私のなにが私を不幸にするのか、という哲学的なものだった。

そんなことを考えても答えなんて出ない。

でも、1つだけさやかの中に確信めいたものがあった。

思うに、さやかは真面目過ぎたのだ。

・・・と、思う。

今までは人に嫌われないように、人を嫌わないように生きてきた。

真面目に生きればいつか報われる。

そう信じて生きてきたのに、とんだ勘違いだった。

でも、いいことなんてろくになかったじゃない。

そこまで考えたところで、さやかは小さな違和感を感じたが、それ以上深く考えることはしなかった。

でも、不真面目に生きるってどうやるんだろ。

さやかは考えた。

そうやって考えること自体が真面目な証拠であることにも気づかずに。
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