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第33話。
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俺は、池田家にお伺いしたとき、改めて、功のお写真を目にする。誇らしいお顔をして、写ったお写真が、額に入れて、大切に、池田家の茶の間に飾ってある。ある意味、長年、バスの運転手をやって、久実や香澄を養育し、池田一門が経済的に困れば、遠慮なく、送金等をし、ご立派な方だったらしい。俺は、それを、香澄から、又聞きした。はっきり言って、功はご立派で、あのお写真も、お人柄を表していると思う。香澄だって、自動車のシート工場からの帰りに、整体とか、整骨院に立ち寄って、腰の治療などをしてもらって、車に乗って、帰ってくる。普通の感覚だ。俺も、レキサルティーとサプリメント類で寛解した後は、洗面台で顔を洗って、パソコンに向かい、小説の原稿を書く。俺にとって、岩崎家の自宅二階の部屋は、自分の城なのだ。パソコンも複数台あるし、いろんな意味で、堅固な場所である。誰にも邪魔されずに、書き物ができる。今の時間帯は、うちの町の新聞配達員のバイクのお兄さんたちが通っていく。バイクを運転して、新聞を配達するから、大変だ。俺は、今日は、レキサルティーと一緒に飲むノコギリヤシが無くなったから、アマゾンで注文した。今日中に届く。あと、午後二時から午後四時半まで、オンラインで、エッセー講座がある。受講するつもりだ。起きておかないといけない。今から起きておいて、ちょうど、午後五時頃には、睡眠導入剤を服用して、寝る。それでいい。香澄は、東北に旅行に行く。明日からだ。俺は、今日は、一日、書き物である。頑張る。それしかない。池田家に、お金を献金するために、俺は、小説を書くのである。
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