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第7話。
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俺は、妻がお金に困ったときは、父親の財布から、万札を一気に4枚ぐらい抜き取って、封筒に入れて、週末、武田家に持っていった。妻は最初、そんなお金要らない、と言ったが、俺が使ってくれと言うと、素直に受け取ってくれた。それでいいのだ。レビー小体型認知症の老人に年金とか、ムダ金があっても意味がない。俺は、泥棒だとは思ってなかった。父親が、統合失調症である俺を小ばかにして、軽視していたし、慰謝料とか、迷惑駆除料だと思えば、安いものだ。あと、名誉棄損料だった。当然だと思った。悪いとも思わなかった。これは、嘘でも何でもない。本当にやった。告白だ。俺が父親に対して、尋常な心情を持ってなかったからだ。同時に、俺は武田家の家族の方と仲良くなった。妻とは愛し合うようになった。当然だ。そして、俺と父親は完全に仲が決裂し、決壊した。俺は、うちの旦那寺に頼んで、父親の永代供養はしていただかなくて結構です、と断りを入れておいた。これで決定的だと思った。影は負けたのだ。会社を潰して、おまけに挙句が、レビー小体型認知症。もう、負け決定だ。そして、俺は今に至っている。俺の居場所である、自宅2階の部屋は、俺の統合失調症の症状の寛解後の城だ。夜はここで、小説の原稿を書いている。もうそろそろ、我が青春の記も、終わりが近い。そろそろ、つい最近のことを書いて、結びにしようと思う。
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