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新学期!!
生徒会からの呼び出し
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先輩の部屋で一晩過ごした翌日、何度も吸われたり甘噛みされた体で、風呂に入る時だけは少し緊張したが、(先輩が一通りチェックをしてくれていたらしく)誰からも変な目で見られる事はなかった。
ケツの違和感は残っていたが、次の週末までには、それもなくなるだろう。「早くしたい」と積極的に思えるほど今回のダメージは小さくないが、「次はもっと上手くやる」と思える程度には楽しみだった。
ただ一言に『上手くやる』と言っても、何をどうすればいいのか、全く思い浮かばないのも事実で「先輩とケツでセックスする時、どうすればもっと気持ちよくなれると思う?」なんてぶっ飛んだ事を周りの奴らに言えるはずもなく、一人悶々としていた週半ば、それは届いた。
「は? 何だコレ」
一限目に使う教科書を取り出そうと机の中を覗けば、見慣れぬ物が一番上に置かれてあった。
「配達ミス……ではなさそうだな」
それは時代劇とかで見るような『果たし状』そのもので、ご丁寧にオレの名前がデカデカと書かれてある。誰かの悪ふざけかと思い中を開くと、冗談では済まない文字が目に飛び込んでくる。
『放課後 生徒会室へ出頭せよ』
内容はたったそれだけだった。春先に呼び出されて以来、近づく事もしなくなった生徒会室。いや、生徒会と言うべきか。あの変態集団からの呼び出しだ。オレは考えるまでもなく、果たし状を手の中でぐしゃりと握り潰し、ゴミ箱に放り投げた。
恐らく今回もメッセンジャー役を買って出ているであろう奴が、何か文句を言ってくるかと思ったが、投げ捨てた事に気付いていないのか無反応だった。
まあ、文句を言われようと、生徒会の呼び出しに応えるつもりは毛頭ない。化け物はいなくなっても、親玉は健在なのだ。
前回のように担任を介しての呼び出しなら、無視する訳にもいかないが、手紙や向田なら強制力はない。そう結論付けて、オレは呼び出しの事などスパッと忘れ授業を受けた。
放課後にはすっかり忘れていた訳だが、翌日、それはまた届いていた。それも一通ではなく、机いっぱい『みっちり』と。
「なんだこの不気味な手紙は。呪いか」
今日もまた教科書の上に置かれていたソレは、昨日の『果たし状』とは打って変わって『ラブレター』に形を変えた生徒会からの呼び出しだった。
『夷川清春くんへ きょうの授業がおわったら、生徒会室にきてください。ずっとずっと待ってます』
違う奴が書いているのか、昨日の達筆な文字とは違い、カラフルな色の丸文字がチマチマと並んでいる。
『おいしいおやつも用意してるから、ぜったいぜったいぜぇーったい来てね』
なんの嫌がらせか、文末にハートマークや犬猫のイラストが添えられ、封筒の封にもハートのシールが貼られていた。
オレの机はポストじゃないと文句を言うべく、不気味な手紙の束を片手に向田の席まで出向く。取り巻きを蹴散らして、奴の机に手紙を叩きつけてやると、ひときわ険しい表情をした香月がオレの襟ぐりを問答無用で掴み上げた。
「俺のヒロトに色目使うなんざぁ良い度胸だな」
香月の気色悪い台詞は、オレと同様に向田の顔も盛大に顰めさせた。
「誰がいつお前のモノになったって? 僕は言ったよなぁ『夏休み中に夷川を潰せ』って」
ジロリと向田がいけ好かない顔を向けてくる。すると、機嫌を取る為か、香月はすぐにオレを投げ捨て、机にふんぞり返る向田に取りすがった。
「そ、それは悪かったよ……でも、言っただろ、コイツ形振り構わずセンコーには泣き付くし二年にも取り入って……それに金城まで戻って来て」
「愚図の言い訳は聞きたくないね、少し黙ってろよ。一人じゃ何も出来ない夷川が、勇気出して声かけてきたんだしさ」
腹の立つ横っ面をぶん殴ってやろうかと思ったが、用件が先だと自重する。
「で、いじめられっ子の夷川が僕に何の用?」
手紙を顎で指し、向田はニヤニヤと笑った。香月が無力化しているとは言え、他の取り巻きは健在だ。無駄に波風立てないよう、オレは簡潔に用件を伝える。
「オレは生徒会の呼び出しに応じるつもりはない。お前の飼い主に言っとけ。必要なら自分から出向けってな」
一つの封を破りながら向田は、興味があるのかないのか分からない顔で呟く。
「飼い主ねぇ……これ、会長からの呼び出しだと思ってる訳だ?」
一読したのか、手紙をポイと机に投げると、向田は白けた目でオレを見た。
「僕がお前に届けたと思ってるみたいだけど、残念ながら僕じゃないよ。あと多分だけど、会長からの呼び出しでもないね」
予想外の答えに、漏れそうになった声をグッと飲み込む。
「お前絡みなら、同じクラスのよしみで僕にご相談されると思うよ……でも、昨夜もお前の事については何も仰ってなかったしね」
なら誰の仕業だと向田に食い下がろうとしたが、錯乱した香月が「どうして、あんな奴の所に行くんだ!」と喚き出したので、巻き込まれないようその場は退散した。
同情する気はないが、新学期に入ってからの香月の向田に対する執着は常軌を逸しているのだ。日常的に教室で「愛している」だの叫び出したからな。
先輩方のおかげでひと夏を無事に越えられたオレが、初日の報復と称して、向田以下帰省組含む取り巻きを熱烈に出迎えてやったせいで、香月の信用(と呼べる関係があったのかは知らんが)はガタ落ち。見ての通り、仲間内で冷遇されている事がきっかけと言えばそうなのかもしれないが、見ていて気持ちのいいモノじゃあない。
「えべっさん、どーったの? またいじめられた?」
回収した手紙を持って自分の席へ戻る途中、背中にスバルが飛び乗ってきた。
「だから、いじめられてねーしッ!」
聞き捨てならない言葉に肘鉄を繰り出しながら反論すると、ギャハハと耳障りな笑い声を上げてスバルがオレの背中から飛び降りる。
朝っぱらからギャイギャイ騒ぐオレらの元に、皆元も「どうかしたか?」と視線で向田たちを指しながら寄って来た。
再び人の背中に貼り付くスバルを引き剥がしてもらい、皆元に一通りの事情を説明していると、勝手に手紙を読んでいたスバルが「いいよ」と訳の分からない返事をしやがった。何がいいんだと聞けば、スバルは手紙をグシャッと握り潰しニヤリと笑って見せる。
「今日の放課後、遊びに行こーぜ。生徒会室。オレっちが付き合っちゃる」
「そうだな、行くか」
実に獰猛な目をしたスバルの提案に、一も二もなく断ろうとすると、何故か先に皆元が同意してしまう。
「もっさんも行くの?」
意外に思ったのはオレだけではなく、スバルが確認するように尋ねる。
「前に呼び出し食らった時は、先約があって断ったが今日は大丈夫だ。コイツだけじゃあ心配だしな」
皆元が付き合ってくれるなら、何も憂う必要はないのだが、手紙の不気味さから少し迷ってしまう。
「別に馬鹿正直に出向いてやる理由はないんだけどな」
「おやつ用意してあるって書いてるし、おやつ貰ってからぶっ殺せばいいじゃーん」
あそこで用意された菓子に薬を盛られた事など、キレイさっぱり忘れているらしい。暴れたい欲求だけでなく、食い気もあるとは恐ろしい。コイツ連れて行ったら、死人が出るんじゃないか。
「お前になくても、相手さんにはあるんだろ。実力行使なんてされたら馬鹿らしいからな、早めに片付けとけ」
確かに大事になると面倒なのは違いない。それこそ先輩に迷惑をかける。
「……うん、そうだな」
スバルが投げ捨てた分も回収し、手紙の束を机にしまい込む。手紙は突っ返す為に持って行こう。「きょうのおやつはなにかなぁ~」と、自分の席で寝る体勢に入ったスバルを横目に、オレは気持ち小声で皆元に頼む。
「あのさ、あんま大事にしたくないから、他の奴には言わないでくれるか?」
コースケや他の連中に知られると、面白がって生徒会に殴り込みとか計画立てられそうで嫌なのだ。そうなったら、確実に先輩が(オレの監督不行届で)呼び出されてしまう。
オレの不安を汲み取ってくれたのか、はたまた同じ連想をしたのか、皆元は苦笑しながら頷いてくれた。
「子守すんのは一人が限界だ。他に漏れる前に片付けよう」
ケツの違和感は残っていたが、次の週末までには、それもなくなるだろう。「早くしたい」と積極的に思えるほど今回のダメージは小さくないが、「次はもっと上手くやる」と思える程度には楽しみだった。
ただ一言に『上手くやる』と言っても、何をどうすればいいのか、全く思い浮かばないのも事実で「先輩とケツでセックスする時、どうすればもっと気持ちよくなれると思う?」なんてぶっ飛んだ事を周りの奴らに言えるはずもなく、一人悶々としていた週半ば、それは届いた。
「は? 何だコレ」
一限目に使う教科書を取り出そうと机の中を覗けば、見慣れぬ物が一番上に置かれてあった。
「配達ミス……ではなさそうだな」
それは時代劇とかで見るような『果たし状』そのもので、ご丁寧にオレの名前がデカデカと書かれてある。誰かの悪ふざけかと思い中を開くと、冗談では済まない文字が目に飛び込んでくる。
『放課後 生徒会室へ出頭せよ』
内容はたったそれだけだった。春先に呼び出されて以来、近づく事もしなくなった生徒会室。いや、生徒会と言うべきか。あの変態集団からの呼び出しだ。オレは考えるまでもなく、果たし状を手の中でぐしゃりと握り潰し、ゴミ箱に放り投げた。
恐らく今回もメッセンジャー役を買って出ているであろう奴が、何か文句を言ってくるかと思ったが、投げ捨てた事に気付いていないのか無反応だった。
まあ、文句を言われようと、生徒会の呼び出しに応えるつもりは毛頭ない。化け物はいなくなっても、親玉は健在なのだ。
前回のように担任を介しての呼び出しなら、無視する訳にもいかないが、手紙や向田なら強制力はない。そう結論付けて、オレは呼び出しの事などスパッと忘れ授業を受けた。
放課後にはすっかり忘れていた訳だが、翌日、それはまた届いていた。それも一通ではなく、机いっぱい『みっちり』と。
「なんだこの不気味な手紙は。呪いか」
今日もまた教科書の上に置かれていたソレは、昨日の『果たし状』とは打って変わって『ラブレター』に形を変えた生徒会からの呼び出しだった。
『夷川清春くんへ きょうの授業がおわったら、生徒会室にきてください。ずっとずっと待ってます』
違う奴が書いているのか、昨日の達筆な文字とは違い、カラフルな色の丸文字がチマチマと並んでいる。
『おいしいおやつも用意してるから、ぜったいぜったいぜぇーったい来てね』
なんの嫌がらせか、文末にハートマークや犬猫のイラストが添えられ、封筒の封にもハートのシールが貼られていた。
オレの机はポストじゃないと文句を言うべく、不気味な手紙の束を片手に向田の席まで出向く。取り巻きを蹴散らして、奴の机に手紙を叩きつけてやると、ひときわ険しい表情をした香月がオレの襟ぐりを問答無用で掴み上げた。
「俺のヒロトに色目使うなんざぁ良い度胸だな」
香月の気色悪い台詞は、オレと同様に向田の顔も盛大に顰めさせた。
「誰がいつお前のモノになったって? 僕は言ったよなぁ『夏休み中に夷川を潰せ』って」
ジロリと向田がいけ好かない顔を向けてくる。すると、機嫌を取る為か、香月はすぐにオレを投げ捨て、机にふんぞり返る向田に取りすがった。
「そ、それは悪かったよ……でも、言っただろ、コイツ形振り構わずセンコーには泣き付くし二年にも取り入って……それに金城まで戻って来て」
「愚図の言い訳は聞きたくないね、少し黙ってろよ。一人じゃ何も出来ない夷川が、勇気出して声かけてきたんだしさ」
腹の立つ横っ面をぶん殴ってやろうかと思ったが、用件が先だと自重する。
「で、いじめられっ子の夷川が僕に何の用?」
手紙を顎で指し、向田はニヤニヤと笑った。香月が無力化しているとは言え、他の取り巻きは健在だ。無駄に波風立てないよう、オレは簡潔に用件を伝える。
「オレは生徒会の呼び出しに応じるつもりはない。お前の飼い主に言っとけ。必要なら自分から出向けってな」
一つの封を破りながら向田は、興味があるのかないのか分からない顔で呟く。
「飼い主ねぇ……これ、会長からの呼び出しだと思ってる訳だ?」
一読したのか、手紙をポイと机に投げると、向田は白けた目でオレを見た。
「僕がお前に届けたと思ってるみたいだけど、残念ながら僕じゃないよ。あと多分だけど、会長からの呼び出しでもないね」
予想外の答えに、漏れそうになった声をグッと飲み込む。
「お前絡みなら、同じクラスのよしみで僕にご相談されると思うよ……でも、昨夜もお前の事については何も仰ってなかったしね」
なら誰の仕業だと向田に食い下がろうとしたが、錯乱した香月が「どうして、あんな奴の所に行くんだ!」と喚き出したので、巻き込まれないようその場は退散した。
同情する気はないが、新学期に入ってからの香月の向田に対する執着は常軌を逸しているのだ。日常的に教室で「愛している」だの叫び出したからな。
先輩方のおかげでひと夏を無事に越えられたオレが、初日の報復と称して、向田以下帰省組含む取り巻きを熱烈に出迎えてやったせいで、香月の信用(と呼べる関係があったのかは知らんが)はガタ落ち。見ての通り、仲間内で冷遇されている事がきっかけと言えばそうなのかもしれないが、見ていて気持ちのいいモノじゃあない。
「えべっさん、どーったの? またいじめられた?」
回収した手紙を持って自分の席へ戻る途中、背中にスバルが飛び乗ってきた。
「だから、いじめられてねーしッ!」
聞き捨てならない言葉に肘鉄を繰り出しながら反論すると、ギャハハと耳障りな笑い声を上げてスバルがオレの背中から飛び降りる。
朝っぱらからギャイギャイ騒ぐオレらの元に、皆元も「どうかしたか?」と視線で向田たちを指しながら寄って来た。
再び人の背中に貼り付くスバルを引き剥がしてもらい、皆元に一通りの事情を説明していると、勝手に手紙を読んでいたスバルが「いいよ」と訳の分からない返事をしやがった。何がいいんだと聞けば、スバルは手紙をグシャッと握り潰しニヤリと笑って見せる。
「今日の放課後、遊びに行こーぜ。生徒会室。オレっちが付き合っちゃる」
「そうだな、行くか」
実に獰猛な目をしたスバルの提案に、一も二もなく断ろうとすると、何故か先に皆元が同意してしまう。
「もっさんも行くの?」
意外に思ったのはオレだけではなく、スバルが確認するように尋ねる。
「前に呼び出し食らった時は、先約があって断ったが今日は大丈夫だ。コイツだけじゃあ心配だしな」
皆元が付き合ってくれるなら、何も憂う必要はないのだが、手紙の不気味さから少し迷ってしまう。
「別に馬鹿正直に出向いてやる理由はないんだけどな」
「おやつ用意してあるって書いてるし、おやつ貰ってからぶっ殺せばいいじゃーん」
あそこで用意された菓子に薬を盛られた事など、キレイさっぱり忘れているらしい。暴れたい欲求だけでなく、食い気もあるとは恐ろしい。コイツ連れて行ったら、死人が出るんじゃないか。
「お前になくても、相手さんにはあるんだろ。実力行使なんてされたら馬鹿らしいからな、早めに片付けとけ」
確かに大事になると面倒なのは違いない。それこそ先輩に迷惑をかける。
「……うん、そうだな」
スバルが投げ捨てた分も回収し、手紙の束を机にしまい込む。手紙は突っ返す為に持って行こう。「きょうのおやつはなにかなぁ~」と、自分の席で寝る体勢に入ったスバルを横目に、オレは気持ち小声で皆元に頼む。
「あのさ、あんま大事にしたくないから、他の奴には言わないでくれるか?」
コースケや他の連中に知られると、面白がって生徒会に殴り込みとか計画立てられそうで嫌なのだ。そうなったら、確実に先輩が(オレの監督不行届で)呼び出されてしまう。
オレの不安を汲み取ってくれたのか、はたまた同じ連想をしたのか、皆元は苦笑しながら頷いてくれた。
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