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第二章 瞑色を抱く
2. 冥色を抱く(6)
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「みそら」
食堂の椅子に腰掛けていると、遠くでそう呼ぶのが聞こえた。みそらは声のしたほうを振り向き、葉子に軽く手を振った。葉子は生徒の間をすり抜け、窓に近い席に歩いてくる。長い髪に高めの身長という葉子の立ち姿は、やはり生徒より垢抜けて見えた。
「昨日、どうだった?」
「楽しかったよ。――誘ってもらったのにごめんね」
みそらが微笑んで首を横に振ると、葉子は彼女の向かいの席に腰を下ろした。
「ご飯ついでに演奏会の進捗も話したんだけど、今年もいい感じに作曲家がバラバラになるから、聴いてて楽しいと思うわ」
「準備は順調?」
「今年で五回めだからね……みんなだいぶ慣れてきた感じはあるかも。あとはプログラム作らないと」
葉子は自販機で買ったらしいペットボトルの紅茶をテーブルに載せると、蓋を捻った。空気の鳴る音が耳をかすめる。
「今年も聴きに来る? チケット用意するよ」
「うん。というかそのつもりでいた……言うの忘れててごめんね」
みそらの返事に、そうだろうと思ってた、と葉子は笑った。そのまま紅茶に口をつけて、
「みっちゃんなら普通だったよ」
と言った。
「顔に出にくい子ではあるけど、少なくとも伴奏法の講義中は普通に見えたよ」
みそらが見つめると、葉子はペットボトルの蓋を閉めながら、わかるのよ、と微笑んだ。
「それなりに講師やってると、生徒が近くにいたらその子のコンディションがわかるものなの。他の先生方もきっとそう。みそらだって木村先生には隠し事できないでしょう?」
「……たまにエスパーかと思うよね」
「そんなものよ」
とんとん、とつややかな指先で軽やかに蓋を叩いて、葉子はかすかに首をかしげた。
「みっちゃんはとても頭のいい子だから、そういうこともあるっていうのは理解できるし、何も言えないっていうのもわかってるんだと思う。でもまあ、あれは内心落ち込んでるんじゃないかなー」
「ちょっと――葉子ちゃん」
みそらは思わずテーブルに身を乗り出した。
「さっき普通だったって言ったじゃん」
「それは見た目の話よ。あんまり顔に出ない子だって言ったじゃない」
「そ、それは知ってる」
「そうだよね」
葉子は動じない。右手の指先を緩めて、そっと頬杖をついた。慌ててしまった自分との違いをその仕種で感じてしまって、みそらは少しだけ眉をしかめた。
「葉子ちゃん、余裕ありすぎ」
「ごめんごめん、みっちゃんが落ち込んでるのなんて、一年生の時にレッスンでめちゃくちゃ怒った時以来だから楽しくって。頭がいいのはいいんだけど、理性的に処理するのがうますぎるのもいつかウィークポイントになりかねないんじゃないかと心配してたんだよね」
朗らかに言う葉子に、みそらは小さくうわあ、と声を上げた。
「先生たちってほんっと、ドSですね……」
「てことは木村先生も?」
「きみもそんなことされるようになったなんて嬉しいよ、って言われたら、ああそうですかって色々悟るよ」
ひとつだけ遠慮なく息を大きくついて、みそらは椅子にもたれかかった。硬い木の感触が背中を押してくる。みそらは隣の席に置いていたカバンに手を伸ばして、入れっぱなしにしていたペットボトルを取り出した。
「一応これでも伴奏をやってもらったことはないんだよ」
「うん?」
「空き時間に遊んだり相談に乗ったりしてもらってるけど、三谷に伴奏をしてもらったことないの。弾いてもらったことはあるけど」
「とは言っても、林さんにしてみたらほとんど同じでしょう」
「やっぱりそうなのかな……」
みそらは神妙な顔をして口元を押さえた。
「わたしが見る限り、林さんのプライドの高さがそうさせるんだと思う。程度はどうあれ、自分の伴奏者と仲良くされるのは癇に障るんでしょうね」
「――そう見える?」
「見えますとも。大事にされて育ったお嬢様で、自分に技術があることも自認してる。歌科でもポピュラーな人種だと思うけど」
よどみない葉子の返事に、みそらは黙った。だからこそ木村先生があんなにも嬉しそうだったのだ。野次馬根性などではなく、声楽専攻の女子によくある摩擦を目の当たりにして、それをどう処理するか――つまり、それを芸の肥しにできるかどうかという局面にみそらが立っていることに指導の火がついてしまったのだ。そうみそらは解釈しているし、葉子の反応を見てもそれが間違いだとは思えなかった。
「だからって、喜んじゃう先生もひどい……」
「そういうものよ。とくに木村先生はプロなんだから。それにみそらだってわかってたでしょう、うちの学校がどういうところかは」
「そうだけど……」
みそらはペットボトルを掴んだ。それをそのまま顔の下に持ってきて、その上に手を載せて、さらにその上に顎を載せた。そんな生徒の様子を見て、葉子は軽く首をかしげた。
「みそららしくないねえ」
「友人に迷惑かけたなと、そこに落ち込んでおります」
そっちね、とうなずいて、だが葉子はすぐにひらめいた顔をした。
「迷惑かけずにすむ方法ならあるじゃない」
「い、や、で、す」
一音ずつはっきりとアクセントがついた発音に、葉子は何度も瞬きながらみそらを見た。
「ちゃんと付き合ってることにすれば外野も黙るでしょ」
「ことにすればって、そういうこと言う葉子ちゃんやだなー」
「あんたはわたしにどんな夢を見てるのよ」
呆れたように葉子が言うと、みそらは今度こそ頭を抱えた。
「うう……ごめんなさい」
うつむいて素直に言うみそらに、葉子はかすかに苦笑した。その表情は担当講師というよりも姉と言ったほうがしっくりくるような雰囲気だった。葉子はそっと手を伸ばすと、乱れたみそらの髪にそっと触れた。
「みそらは本当に学校が好きね」
「……好きだよ。どうしても入りたかった学校でちゃんと勉強できるもの。毎日が楽しいよ」
「うん」
また柔らかく返事をして、葉子はみそらの髪を撫でた。その感触が絶妙に心地よくて、みそらはつい目を閉じた。
「だから、音楽の上で全力で喧嘩していたいんだ」
「みっちゃんのこと?」
「も、含めてってこと。あと二年と少ししかここにはいられないんだから、終わる時に後悔したくない」
「――恋愛してる暇はない?」
「しないつもりはないよ。肥しになるからしたほうがいいのもわかってる。優先度は低くなるけど」
「だったら余計に」
「だめだよ、全力で喧嘩できなくなっちゃう」
頭から手が離れたのを感じて、みそらは顔を上げた。葉子はしっかりと手入れされた両手で口元を押さえると目を細めた。
「……こじらせたなあー」
「……そんな嬉しそうに言わなくても……」
みそらが呆れたように言うと、葉子は屈託なく笑った。
「わたしにとってみっちゃんは可愛い可愛い生徒だもの。年の離れた弟みたいな感じかな。だから幸せにしてあげたいの」
「葉子ちゃんのほうがこじらせてる気がする……」
「わたしの感覚は普遍的なもので、どの先生だって何かしらこういうものを持ってるよ。木村先生だってそう。みそらのことが好きだから、こういうことがあっても以前と同じように歌わせてくれるんでしょ」
「そうだね……」
みそらはゆっくりと身体を起こした。そうして自問するように呟いた。
「……全力で喧嘩していたいっていうのは、へんなのかな」
「そんなことないよ」
葉子はもう一度頬杖をついて、みそらをゆったりと見つめた。傾いてきた陽の光が葉子の髪をオレンジ色に染めている――それを見つめながらみそらは口を開いた。
「今回ね、ちょっと悩んでたの。曲の解釈をどうしようかと思ってて」
「曲、何だったっけ」
「『ミミ』」
「プッチーニか。……ああ、なるほど」
納得したような声をもらした葉子を見て、みそらは少しだけ笑った。打てば響くような反応に、すっかり安心している自分がいることに気づいたのだ。
「だから今回の件はある意味渡りに船というか、――どんな状況であろうと、『ミミ』をしっかり自分のものにしたいと思ったの」
「……『全力で喧嘩できる』?」
「うん」
端的な言葉ではっきりとうなずいたみそらを葉子はしっかりと見つめ、そして微笑んだ。
「じゃあ、しっかりやらないとね」
「うん」
また同じようにはっきりと頷き、みそらは苦笑いにほんの少しはにかんだ色を混ぜて、そっと言った。
「ありがとうね、葉子ちゃん」
「うん」
嬉しそうにうなずく葉子の瞳に夕方の光が差した。もしかしたら自分にもその色が映っているのかなと、みそらは心の片隅でつぶやいた。
食堂の椅子に腰掛けていると、遠くでそう呼ぶのが聞こえた。みそらは声のしたほうを振り向き、葉子に軽く手を振った。葉子は生徒の間をすり抜け、窓に近い席に歩いてくる。長い髪に高めの身長という葉子の立ち姿は、やはり生徒より垢抜けて見えた。
「昨日、どうだった?」
「楽しかったよ。――誘ってもらったのにごめんね」
みそらが微笑んで首を横に振ると、葉子は彼女の向かいの席に腰を下ろした。
「ご飯ついでに演奏会の進捗も話したんだけど、今年もいい感じに作曲家がバラバラになるから、聴いてて楽しいと思うわ」
「準備は順調?」
「今年で五回めだからね……みんなだいぶ慣れてきた感じはあるかも。あとはプログラム作らないと」
葉子は自販機で買ったらしいペットボトルの紅茶をテーブルに載せると、蓋を捻った。空気の鳴る音が耳をかすめる。
「今年も聴きに来る? チケット用意するよ」
「うん。というかそのつもりでいた……言うの忘れててごめんね」
みそらの返事に、そうだろうと思ってた、と葉子は笑った。そのまま紅茶に口をつけて、
「みっちゃんなら普通だったよ」
と言った。
「顔に出にくい子ではあるけど、少なくとも伴奏法の講義中は普通に見えたよ」
みそらが見つめると、葉子はペットボトルの蓋を閉めながら、わかるのよ、と微笑んだ。
「それなりに講師やってると、生徒が近くにいたらその子のコンディションがわかるものなの。他の先生方もきっとそう。みそらだって木村先生には隠し事できないでしょう?」
「……たまにエスパーかと思うよね」
「そんなものよ」
とんとん、とつややかな指先で軽やかに蓋を叩いて、葉子はかすかに首をかしげた。
「みっちゃんはとても頭のいい子だから、そういうこともあるっていうのは理解できるし、何も言えないっていうのもわかってるんだと思う。でもまあ、あれは内心落ち込んでるんじゃないかなー」
「ちょっと――葉子ちゃん」
みそらは思わずテーブルに身を乗り出した。
「さっき普通だったって言ったじゃん」
「それは見た目の話よ。あんまり顔に出ない子だって言ったじゃない」
「そ、それは知ってる」
「そうだよね」
葉子は動じない。右手の指先を緩めて、そっと頬杖をついた。慌ててしまった自分との違いをその仕種で感じてしまって、みそらは少しだけ眉をしかめた。
「葉子ちゃん、余裕ありすぎ」
「ごめんごめん、みっちゃんが落ち込んでるのなんて、一年生の時にレッスンでめちゃくちゃ怒った時以来だから楽しくって。頭がいいのはいいんだけど、理性的に処理するのがうますぎるのもいつかウィークポイントになりかねないんじゃないかと心配してたんだよね」
朗らかに言う葉子に、みそらは小さくうわあ、と声を上げた。
「先生たちってほんっと、ドSですね……」
「てことは木村先生も?」
「きみもそんなことされるようになったなんて嬉しいよ、って言われたら、ああそうですかって色々悟るよ」
ひとつだけ遠慮なく息を大きくついて、みそらは椅子にもたれかかった。硬い木の感触が背中を押してくる。みそらは隣の席に置いていたカバンに手を伸ばして、入れっぱなしにしていたペットボトルを取り出した。
「一応これでも伴奏をやってもらったことはないんだよ」
「うん?」
「空き時間に遊んだり相談に乗ったりしてもらってるけど、三谷に伴奏をしてもらったことないの。弾いてもらったことはあるけど」
「とは言っても、林さんにしてみたらほとんど同じでしょう」
「やっぱりそうなのかな……」
みそらは神妙な顔をして口元を押さえた。
「わたしが見る限り、林さんのプライドの高さがそうさせるんだと思う。程度はどうあれ、自分の伴奏者と仲良くされるのは癇に障るんでしょうね」
「――そう見える?」
「見えますとも。大事にされて育ったお嬢様で、自分に技術があることも自認してる。歌科でもポピュラーな人種だと思うけど」
よどみない葉子の返事に、みそらは黙った。だからこそ木村先生があんなにも嬉しそうだったのだ。野次馬根性などではなく、声楽専攻の女子によくある摩擦を目の当たりにして、それをどう処理するか――つまり、それを芸の肥しにできるかどうかという局面にみそらが立っていることに指導の火がついてしまったのだ。そうみそらは解釈しているし、葉子の反応を見てもそれが間違いだとは思えなかった。
「だからって、喜んじゃう先生もひどい……」
「そういうものよ。とくに木村先生はプロなんだから。それにみそらだってわかってたでしょう、うちの学校がどういうところかは」
「そうだけど……」
みそらはペットボトルを掴んだ。それをそのまま顔の下に持ってきて、その上に手を載せて、さらにその上に顎を載せた。そんな生徒の様子を見て、葉子は軽く首をかしげた。
「みそららしくないねえ」
「友人に迷惑かけたなと、そこに落ち込んでおります」
そっちね、とうなずいて、だが葉子はすぐにひらめいた顔をした。
「迷惑かけずにすむ方法ならあるじゃない」
「い、や、で、す」
一音ずつはっきりとアクセントがついた発音に、葉子は何度も瞬きながらみそらを見た。
「ちゃんと付き合ってることにすれば外野も黙るでしょ」
「ことにすればって、そういうこと言う葉子ちゃんやだなー」
「あんたはわたしにどんな夢を見てるのよ」
呆れたように葉子が言うと、みそらは今度こそ頭を抱えた。
「うう……ごめんなさい」
うつむいて素直に言うみそらに、葉子はかすかに苦笑した。その表情は担当講師というよりも姉と言ったほうがしっくりくるような雰囲気だった。葉子はそっと手を伸ばすと、乱れたみそらの髪にそっと触れた。
「みそらは本当に学校が好きね」
「……好きだよ。どうしても入りたかった学校でちゃんと勉強できるもの。毎日が楽しいよ」
「うん」
また柔らかく返事をして、葉子はみそらの髪を撫でた。その感触が絶妙に心地よくて、みそらはつい目を閉じた。
「だから、音楽の上で全力で喧嘩していたいんだ」
「みっちゃんのこと?」
「も、含めてってこと。あと二年と少ししかここにはいられないんだから、終わる時に後悔したくない」
「――恋愛してる暇はない?」
「しないつもりはないよ。肥しになるからしたほうがいいのもわかってる。優先度は低くなるけど」
「だったら余計に」
「だめだよ、全力で喧嘩できなくなっちゃう」
頭から手が離れたのを感じて、みそらは顔を上げた。葉子はしっかりと手入れされた両手で口元を押さえると目を細めた。
「……こじらせたなあー」
「……そんな嬉しそうに言わなくても……」
みそらが呆れたように言うと、葉子は屈託なく笑った。
「わたしにとってみっちゃんは可愛い可愛い生徒だもの。年の離れた弟みたいな感じかな。だから幸せにしてあげたいの」
「葉子ちゃんのほうがこじらせてる気がする……」
「わたしの感覚は普遍的なもので、どの先生だって何かしらこういうものを持ってるよ。木村先生だってそう。みそらのことが好きだから、こういうことがあっても以前と同じように歌わせてくれるんでしょ」
「そうだね……」
みそらはゆっくりと身体を起こした。そうして自問するように呟いた。
「……全力で喧嘩していたいっていうのは、へんなのかな」
「そんなことないよ」
葉子はもう一度頬杖をついて、みそらをゆったりと見つめた。傾いてきた陽の光が葉子の髪をオレンジ色に染めている――それを見つめながらみそらは口を開いた。
「今回ね、ちょっと悩んでたの。曲の解釈をどうしようかと思ってて」
「曲、何だったっけ」
「『ミミ』」
「プッチーニか。……ああ、なるほど」
納得したような声をもらした葉子を見て、みそらは少しだけ笑った。打てば響くような反応に、すっかり安心している自分がいることに気づいたのだ。
「だから今回の件はある意味渡りに船というか、――どんな状況であろうと、『ミミ』をしっかり自分のものにしたいと思ったの」
「……『全力で喧嘩できる』?」
「うん」
端的な言葉ではっきりとうなずいたみそらを葉子はしっかりと見つめ、そして微笑んだ。
「じゃあ、しっかりやらないとね」
「うん」
また同じようにはっきりと頷き、みそらは苦笑いにほんの少しはにかんだ色を混ぜて、そっと言った。
「ありがとうね、葉子ちゃん」
「うん」
嬉しそうにうなずく葉子の瞳に夕方の光が差した。もしかしたら自分にもその色が映っているのかなと、みそらは心の片隅でつぶやいた。
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