4 / 35
第1話 たい焼き屋『こちょう』③
しおりを挟む
「なんで急に値上げなんですか!?」
「もろもろ考えれば、これくらいもらわないと割に合わねーんだよ。『たい焼きは安いから旨いんじゃ!』って尭は言ってたが、本人がいねーなら話は早ぇ」
もしや、おじいちゃんが不安がっていたのはこうなることを見越していたのだろうか。
おじいちゃんが大切にしているお店だから、気がかりでつい今日は立ち寄ってしまった。だからと言って、私に何ができるだろう。店長代理をやるという気力も、度胸も、実力もないというのに。
それでも、このままここを離れることもできなかった。
「そんなに高くて、本当に売れるんですか?」
「売れる! 間違いなくな!」
四九〇円もするたい焼きなんて聞いたことがない。それなのに、彼の満ち溢れる自信は何なのだろう。
営業でもし、彼みたいに自信たっぷりにできていれば……とそこまで考えて頭を振った。今は自分の思考に浸っている場合ではない。
「おじいちゃんがお店のこと心配してたので、様子を見ていてもいいですか?」
「いいけど。どうせ店にいるなら、ちょっとそこの洗い物やっといてくれよ」
「はぁ……」
まぁ、洗い物くらいなら特に難しいこともないだろう。暖簾と同じ『こちょう』とロゴの入ったエプロンを拝借して、店の洗い場に立った。たい焼きの生地を混ぜた後のボウルやミキサーを洗うが、その間、これと言って客がやってくることはなかった。
しかし和泉さんはそんなこと気にも留めず、時計の針が五時を過ぎると、思い出したかのように型に生地を流し込み始めた。
型は一度に六つのたい焼きが焼けるらしい。生地が型に伸びたのを確認すると、艶々とした粒の残るあんこを四角い大きなへらのようなもので掬い取り、流し込んだ生地の上に乗せていく。
皮の焼ける香りが漂い始めた頃、反対側の型にも生地を注ぐと、和泉さんは型の持ち手を掴み、ひょいとあんこが乗った方の板を返して型同士をくっつけた。彼が板を操る鮮やかな流れに、つい洗い物の手を止めて眺めてしまう。
「食べてーか?」
ニヤッと笑みを浮かべる和泉さんは、これみよがしに返した方の型を開いた。現れたたい焼きたちは片面が見事な小麦色に色づき、甘い香りが漂ってくる。でこぼことした鱗一枚一枚が歯当たりの軽やかさを主張してくるようで、口の中にじゅわりと唾液が溢れた。
「そこの洗い物、全部終わったらひとつやるよ。働かざる者、食うべからずだ。もしくは四九〇円払うかだな」
「これだけ売れなくても値段はそのままなんですね」
「当たり前だろ。このたい焼きにはその価値がある!」
「ちゃんと売ってからじゃないと、説得力ないですよ……」
確かに美味しそうに焼けているが、一二〇円のたい焼きとそれほど違いは分からない。それなのに、彼の売れるという確信は揺るがないらしい。
その時、受取口から銀髪を頭の後ろでくるりとまとめたおばあさんが顔を覗かせた。
「お、カナエちゃん! いらっしゃい!」
和泉さんの声に、おばあさんはにっこりと笑い皺を増やす。どうやら、カナエちゃんというのがおばあさんの名前らしい。
「和泉ちゃん、何だかたい焼きが高くなってなぁい?」
「まぁ、いろいろあってさ。でも味は保証するから! ひとつ食べてみてよ」
「そうねぇ……」
そわそわと二人のやり取りに耳を傾ける。
本当に四九〇円もするたい焼きを買う人がいるのだろうか。カナエさんは会話から察するに常連さんのようだけれども、値段が倍以上になったたい焼きに追い逸れと手を出すとは思えない。下手をすれば、これは常連を失うかもしれない賭けではないのだろうか。
病院で表情を曇らせていたおじいちゃんの顔を思い出し、ドクドクと心臓は嫌な音を立てる。
「じゃあ、美味しくなかったらタダでいいよ」
「えっ!?」
和泉さんの提案に私もカナエさんも驚きの声を上げた。カナエさんの曲がっていた腰が、先ほどよりも少し伸びている気がする。
「その代わり、ちゃんと美味しいって思ったら四九〇円。これでどうだ?」
店の前には二人掛けの竹の椅子が置かれており、そこに腰かけて食べていくこともできるが、料金後払いの、しかも満足できなければタダのたい焼き屋なんて聞いたことがない。下手したら食い逃げをされるだけになるのではないだろうか。
すっかり洗い物の手を止めて、じっと受取口の二人を見つめてしまう。カナエさんは、うーんと考え込み、やがてゆっくりと口を開いた。
「和泉ちゃんがそこまで美味しいって言うなら、ひとつ食べてみようかしら」
「ありがとー! カナエちゃん!」
和泉さんは出来立てのたい焼きを紙袋に入れて手渡す。店の窓から外を覗くと、曲がった小さな腰でちょこんとカナエさんが椅子に腰かけた。
そして、受け取ったたい焼きをまじまじと見つめると、やがて頭の方からぱくりと口に含む。
商店街の喧騒が、今だけはひどく遠くに聞こえる。じっとカナエさんの反応を待っていると、やがて彼女は顔を上げた。
カナエさんは蕩けるような笑みを綻ばせ、周りにほわほわと花まで飛んでいるように見える。一口目を堪能し終えると、また一口、続けてまた一口、と一心にたい焼きを食べていく。言葉が無くとも、十分にたい焼きの美味しさが伝わってくるような食べっぷりで、包んでいた紙袋まで一緒に食べてしまうのではないか、という勢いだった。
「ごちそうさま」
そう言いながら、カナエさんは受取口に再び顔を出すと、和泉さんの手に五百円玉を乗せる。
「う、うそぉ……」
気付けば驚きの言葉が転がり出ていた。そんな私の呟きを掻き消すように、和泉さんが声を張り上げる。
「ありがとうございまーす! ちなみにお釣りの十円はどうする?」
どうするも何も、お釣りなんだから返すものだろう。
と心の中でツッコミを入れていたが、カナエさんは聞かれることを待っていたかのように、はいはいと頷いた。
「それは和泉ちゃんへのお駄賃よ。お賽銭箱に入れておきなさい」
「カナエちゃーん! ありがとう、大好き!」
お釣りだったはずの十円玉が、彼が首から下げていた段ボール箱に入れられる。『奉納』と書かれた箱には既視感があったが、ようやくそれが賽銭箱だったと思い至った。
なぜお駄賃が賽銭箱行きなのか。和泉さんへのチップのようなものなのだろうか。疑問ばかりが頭に浮かぶ。
帰り際、もうひとつ四九〇円のたい焼きを買っていったカナエさんが去っていくのを、和泉さんがぶんぶんと長い腕を振って見送っていた。
「まさか二つも売れるなんて……」
「だから言っただろ? 売れる、って。いつもとあんこが違うんだよ。ただ、すげーいい小豆を使ってるから、一二〇円じゃ割に合わなくて尭がいる前では使えなくてさー」
言葉が出ないまま和泉さんを見つめていると、店の中に声が飛び込んでくる。
「すみませーん!」
受取口の方を見れば、いつの間にかわらわらと人だかりができていた。
「さっき、そこでおばあさんが食べてたのと同じやつください!」
カナエさんは、確かに視線を留めてしまうほど美味しそうに食べていた。それが呼び水になったのか行列が生まれ、それに目を留めた通行人がまた集まりの中に加わっていく。
「四九〇円のたい焼きとか、どんなのか気になるー!」
「絶対、美味しいよね!」
普通ならあり得ないと切り捨てそうなところを、カナエさんのおかげか好印象と期待とともに受け入れてくれているようだった。
呆然としていた私の背を和泉さんがぽんと叩く。
「列整理しねーと周りの店にも迷惑だから。孫、やってこい」
「わ、私ですか!?」
「しょうがねーだろ。こんだけ客来たら、会計と作るのだけでも手一杯なんだよ」
「でも……」
目の前に広がる人々の視線が、ふいに自分に集中したような錯覚を覚えて胃が鉛を飲んだように重くなる。
向かってくるざわめきが、関係ないはずの上司の怒鳴り声にぐにゃりと形を変えて、襲い掛かる。唇が震え、しゃがみこみそうになったその時だった。
「もろもろ考えれば、これくらいもらわないと割に合わねーんだよ。『たい焼きは安いから旨いんじゃ!』って尭は言ってたが、本人がいねーなら話は早ぇ」
もしや、おじいちゃんが不安がっていたのはこうなることを見越していたのだろうか。
おじいちゃんが大切にしているお店だから、気がかりでつい今日は立ち寄ってしまった。だからと言って、私に何ができるだろう。店長代理をやるという気力も、度胸も、実力もないというのに。
それでも、このままここを離れることもできなかった。
「そんなに高くて、本当に売れるんですか?」
「売れる! 間違いなくな!」
四九〇円もするたい焼きなんて聞いたことがない。それなのに、彼の満ち溢れる自信は何なのだろう。
営業でもし、彼みたいに自信たっぷりにできていれば……とそこまで考えて頭を振った。今は自分の思考に浸っている場合ではない。
「おじいちゃんがお店のこと心配してたので、様子を見ていてもいいですか?」
「いいけど。どうせ店にいるなら、ちょっとそこの洗い物やっといてくれよ」
「はぁ……」
まぁ、洗い物くらいなら特に難しいこともないだろう。暖簾と同じ『こちょう』とロゴの入ったエプロンを拝借して、店の洗い場に立った。たい焼きの生地を混ぜた後のボウルやミキサーを洗うが、その間、これと言って客がやってくることはなかった。
しかし和泉さんはそんなこと気にも留めず、時計の針が五時を過ぎると、思い出したかのように型に生地を流し込み始めた。
型は一度に六つのたい焼きが焼けるらしい。生地が型に伸びたのを確認すると、艶々とした粒の残るあんこを四角い大きなへらのようなもので掬い取り、流し込んだ生地の上に乗せていく。
皮の焼ける香りが漂い始めた頃、反対側の型にも生地を注ぐと、和泉さんは型の持ち手を掴み、ひょいとあんこが乗った方の板を返して型同士をくっつけた。彼が板を操る鮮やかな流れに、つい洗い物の手を止めて眺めてしまう。
「食べてーか?」
ニヤッと笑みを浮かべる和泉さんは、これみよがしに返した方の型を開いた。現れたたい焼きたちは片面が見事な小麦色に色づき、甘い香りが漂ってくる。でこぼことした鱗一枚一枚が歯当たりの軽やかさを主張してくるようで、口の中にじゅわりと唾液が溢れた。
「そこの洗い物、全部終わったらひとつやるよ。働かざる者、食うべからずだ。もしくは四九〇円払うかだな」
「これだけ売れなくても値段はそのままなんですね」
「当たり前だろ。このたい焼きにはその価値がある!」
「ちゃんと売ってからじゃないと、説得力ないですよ……」
確かに美味しそうに焼けているが、一二〇円のたい焼きとそれほど違いは分からない。それなのに、彼の売れるという確信は揺るがないらしい。
その時、受取口から銀髪を頭の後ろでくるりとまとめたおばあさんが顔を覗かせた。
「お、カナエちゃん! いらっしゃい!」
和泉さんの声に、おばあさんはにっこりと笑い皺を増やす。どうやら、カナエちゃんというのがおばあさんの名前らしい。
「和泉ちゃん、何だかたい焼きが高くなってなぁい?」
「まぁ、いろいろあってさ。でも味は保証するから! ひとつ食べてみてよ」
「そうねぇ……」
そわそわと二人のやり取りに耳を傾ける。
本当に四九〇円もするたい焼きを買う人がいるのだろうか。カナエさんは会話から察するに常連さんのようだけれども、値段が倍以上になったたい焼きに追い逸れと手を出すとは思えない。下手をすれば、これは常連を失うかもしれない賭けではないのだろうか。
病院で表情を曇らせていたおじいちゃんの顔を思い出し、ドクドクと心臓は嫌な音を立てる。
「じゃあ、美味しくなかったらタダでいいよ」
「えっ!?」
和泉さんの提案に私もカナエさんも驚きの声を上げた。カナエさんの曲がっていた腰が、先ほどよりも少し伸びている気がする。
「その代わり、ちゃんと美味しいって思ったら四九〇円。これでどうだ?」
店の前には二人掛けの竹の椅子が置かれており、そこに腰かけて食べていくこともできるが、料金後払いの、しかも満足できなければタダのたい焼き屋なんて聞いたことがない。下手したら食い逃げをされるだけになるのではないだろうか。
すっかり洗い物の手を止めて、じっと受取口の二人を見つめてしまう。カナエさんは、うーんと考え込み、やがてゆっくりと口を開いた。
「和泉ちゃんがそこまで美味しいって言うなら、ひとつ食べてみようかしら」
「ありがとー! カナエちゃん!」
和泉さんは出来立てのたい焼きを紙袋に入れて手渡す。店の窓から外を覗くと、曲がった小さな腰でちょこんとカナエさんが椅子に腰かけた。
そして、受け取ったたい焼きをまじまじと見つめると、やがて頭の方からぱくりと口に含む。
商店街の喧騒が、今だけはひどく遠くに聞こえる。じっとカナエさんの反応を待っていると、やがて彼女は顔を上げた。
カナエさんは蕩けるような笑みを綻ばせ、周りにほわほわと花まで飛んでいるように見える。一口目を堪能し終えると、また一口、続けてまた一口、と一心にたい焼きを食べていく。言葉が無くとも、十分にたい焼きの美味しさが伝わってくるような食べっぷりで、包んでいた紙袋まで一緒に食べてしまうのではないか、という勢いだった。
「ごちそうさま」
そう言いながら、カナエさんは受取口に再び顔を出すと、和泉さんの手に五百円玉を乗せる。
「う、うそぉ……」
気付けば驚きの言葉が転がり出ていた。そんな私の呟きを掻き消すように、和泉さんが声を張り上げる。
「ありがとうございまーす! ちなみにお釣りの十円はどうする?」
どうするも何も、お釣りなんだから返すものだろう。
と心の中でツッコミを入れていたが、カナエさんは聞かれることを待っていたかのように、はいはいと頷いた。
「それは和泉ちゃんへのお駄賃よ。お賽銭箱に入れておきなさい」
「カナエちゃーん! ありがとう、大好き!」
お釣りだったはずの十円玉が、彼が首から下げていた段ボール箱に入れられる。『奉納』と書かれた箱には既視感があったが、ようやくそれが賽銭箱だったと思い至った。
なぜお駄賃が賽銭箱行きなのか。和泉さんへのチップのようなものなのだろうか。疑問ばかりが頭に浮かぶ。
帰り際、もうひとつ四九〇円のたい焼きを買っていったカナエさんが去っていくのを、和泉さんがぶんぶんと長い腕を振って見送っていた。
「まさか二つも売れるなんて……」
「だから言っただろ? 売れる、って。いつもとあんこが違うんだよ。ただ、すげーいい小豆を使ってるから、一二〇円じゃ割に合わなくて尭がいる前では使えなくてさー」
言葉が出ないまま和泉さんを見つめていると、店の中に声が飛び込んでくる。
「すみませーん!」
受取口の方を見れば、いつの間にかわらわらと人だかりができていた。
「さっき、そこでおばあさんが食べてたのと同じやつください!」
カナエさんは、確かに視線を留めてしまうほど美味しそうに食べていた。それが呼び水になったのか行列が生まれ、それに目を留めた通行人がまた集まりの中に加わっていく。
「四九〇円のたい焼きとか、どんなのか気になるー!」
「絶対、美味しいよね!」
普通ならあり得ないと切り捨てそうなところを、カナエさんのおかげか好印象と期待とともに受け入れてくれているようだった。
呆然としていた私の背を和泉さんがぽんと叩く。
「列整理しねーと周りの店にも迷惑だから。孫、やってこい」
「わ、私ですか!?」
「しょうがねーだろ。こんだけ客来たら、会計と作るのだけでも手一杯なんだよ」
「でも……」
目の前に広がる人々の視線が、ふいに自分に集中したような錯覚を覚えて胃が鉛を飲んだように重くなる。
向かってくるざわめきが、関係ないはずの上司の怒鳴り声にぐにゃりと形を変えて、襲い掛かる。唇が震え、しゃがみこみそうになったその時だった。
0
お気に入りに追加
14
あなたにおすすめの小説
【NL】花姫様を司る。※R-15
コウサカチヅル
キャラ文芸
神社の跡取りとして生まれた美しい青年と、その地を護る愛らしい女神の、許されざる物語。
✿✿✿✿✿
シリアスときどきギャグの現代ファンタジー短編作品です。基本的に愛が重すぎる男性主人公の視点でお話は展開してゆきます。少しでもお楽しみいただけましたら幸いです(*´ω`)💖
✿✿✿✿✿
※こちらの作品は『カクヨム』様にも投稿させていただいております。
死神に寵愛される余命90日の花嫁
響ぴあの
キャラ文芸
「俺は、歌恋のためにならどんな犠牲もいとわない。全力で君を守ってみせるから」
この世界には人間の世界にごくわずかに生存している死神族という種族がいる。
その見た目はとても美しく、巨額の富を持ち、花嫁となる女性には永遠なる命を授けることができる。
死神は残りわずかな寿命を持つ人々に未練をなるべく残さないよう手伝うための存在だ。
死神の愛は深く重く一途だ。
家族とうまくいっていなかった17歳の女子高校生の光野歌恋(ひかりのかれん)の前に死神が現れた。
余命九十日だという宣告だった。
同時に運命の赤い糸で結ばれた死神の花嫁だと言われる。
特例で死神である四神至(しがいいたる)の花嫁になるならば、永遠に近い命がもらえる。
歌恋は死神の花嫁になることを決意して同居することを承諾する。
死にゆく人と向き合う死神の仕事を手伝うことになり、歌恋の母が助けた少年に会いに行くことになる。
少年を助けたせいで歌恋の実の母が死に、父が再婚して連れ子である妹にいじめられるようになった。
再会した少年は高校生になっており、家出した母が残した手紙の謎を解いてほしいと言われる。
『名前を似せても好きな人を諦めることはできませんでした。ごめんなさい、幸せになってください』という内容の手紙だ。
少年の名前は金子漣(かねこれん)。彼の余命はあと90日で至が担当することとなる対象者だった。
歌恋の幼なじみである青龍葵は四神家の分家である青龍家の長男だ。
歌恋は葵が初恋の人だった。
その葵も余命が90日となり、至と歌恋が担当することとなるが。
「どんな過去も受け入れる。どんな傷もあざも気にしないから」
虐げられて死んでもいいと思っていた歌恋が一緒に生きていきたいと変わっていく。
美しい死神に溺愛される歌恋が死と向き合いながら、成長していくシンデレラストーリー。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
横浜あやかし喫茶~座敷童が営む店~
みつまめ つぼみ
キャラ文芸
「なんで?」じゃと? 「趣味」じゃ!
失恋と失業に悩む28歳の真理。
横浜港を望む喫茶店で出会うのは、青年マスターと座敷童。
人生の岐路に立たされた真理は座敷童に背中を押され、自分の幸せを見つけていく。
骨董品鑑定士ハリエットと「呪い」の指環
雲井咲穂(くもいさほ)
キャラ文芸
家族と共に小さな骨董品店を営むハリエット・マルグレーンの元に、「霊媒師」を自称する青年アルフレッドが訪れる。彼はハリエットの「とある能力」を見込んで一つの依頼を持ち掛けた。伯爵家の「ガーネットの指環」にかけられた「呪い」の正体を暴き出し、隠された真実を見つけ出して欲しいということなのだが…。
胡散臭い厄介ごとに関わりたくないと一度は断るものの、差し迫った事情――トラブルメーカーな兄が作った多額の「賠償金」の肩代わりを条件に、ハリエットはしぶしぶアルフレッドに協力することになるのだが…。次から次に押し寄せる、「不可解な現象」から逃げ出さず、依頼を完遂することはできるのだろうか――?
君に★首ったけ!
鯨井イルカ
キャラ文芸
冷蔵庫を開けると現れる「彼女」と、会社員である主人公ハヤカワのほのぼの日常怪奇コメディ
2018.7.6完結いたしました。
お忙しい中、拙作におつき合いいただき、誠にありがとうございました。
2018.10.16ジャンルをキャラ文芸に変更しました
恋する座敷わらし、あなたへの電話
kio
キャラ文芸
家では座敷わらしとの同居生活、学校では学生からのお悩み相談。
和音壱多《わおんいちた》の日常は、座敷わらしの宇座敷千代子《うざしきちよこ》に取り憑かれたことで激変していた。
これは──想いを"繋ぐ"少年と、恋する座敷わらしの、少し不思議で、ちょっとだけ切ない物語。
心に白い曼珠沙華
夜鳥すぱり
キャラ文芸
柔和な顔つきにひょろりとした体躯で、良くも悪くもあまり目立たない子供、藤原鷹雪(ふじわらのたかゆき)は十二になったばかり。
平安の都、長月半ばの早朝、都では大きな祭りが取り行われようとしていた。
鷹雪は遠くから聞こえる笛の音に誘われるように、六条の屋敷を抜けだし、お供も付けずに、徒歩で都の大通りへと向かった。あっちこっちと、もの珍しいものに足を止めては、キョロキョロ物色しながらゆっくりと大通りを歩いていると、路地裏でなにやら揉め事が。鷹雪と同い年くらいの、美しい可憐な少女が争いに巻き込まれている。助け逃げたは良いが、鷹雪は倒れてしまって……。
◆完結しました、思いの外BL色が濃くなってしまって、あれれという感じでしたが、ジャンル弾かれてない?ので、見過ごしていただいてるかな。かなり昔に他で書いてた話で手直ししつつ5万文字でした。自分でも何を書いたかすっかり忘れていた話で、読み返すのが楽しかったです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる