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第1話 その努力は実るのか?

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 「努力をすることが大切だ」
 「努力をしなければ、成功することはあり得ない」

 この言葉は、日本の家庭や学校、会社、ありとあらゆるところで言われている。
 しかし、この言葉は大きな問題を抱えている。

 どのくらい努力すればいいのか、数値化どころか大まかな目安すら、誰もいえないし、言っている人を見たことや聞いたことすらない。

 「諦めなければ夢はかなう」と公共の電波上で言いきった、某国民的アイドルグループの元リーダーですら、何をどのくらい努力すれば【夢】はかなうのか、説明することはできないだろう。

 目安すらいえないのは当たり前で、人間の顔が違うように、個々の能力や得意分野が人の数だけ違うからだ。

 分かりやすい事例を挙げると、日本中の野球少年は、イチローや大谷翔平みたいな選手になることを夢見て努力していると思う。
 大谷翔平は無理でも、将来プロ野球選手になることを目標に努力している野球少年は多いと思う。

 サッカーはもっと分かりやすい。
 日本中のサッカー少年の夢は、将来日本のA代表になって、ワールドカップ本大会のピッチに立つ事だろう。
 選手としてワールドカップのピッチに立つことは、日本に限らず世界中のサッカー少年の夢だといえるだろう。

 だが、野球少年やサッカー少年の誰もが持っている夢をかなえることができるのは、ごく一部の才能と運に恵まれた者だけだ。

 そんなこと、すぐ分かる。
 底辺が偉そうに語るなと、言いたいだろう。

 だが、考えてほしい。
 野球やサッカーに限らず、スポーツなど目標がはっきりしている事は、誰もが簡単に判断できるが、芸人や俳優など芸能界の仕事となると、途端に目標や努力の仕方が分からなくなる。

 人気俳優になるには、何をどう努力すればいい?
 人気芸人になるには、何をどう努力すればいい?

 この質問に答えられる人は、まずいないだろう。いればその人は超人気コンサルタントになれる。
 人気芸人になった人が、後輩にこうしてみてはどうかとアドバイスをすることができても、それで必ず人気芸人になれるわけではないことは、言っている先輩も聞いている後輩も気づいているだろう。

 ビジネスの世界もそうだ。
 将来は、柳井正、堀江貴文、前澤友作みたいになりたいと思っても、あのレベルの実業家、投資家に誰でもなれると思うのは、文字通りの夢物語だろう。
 誰もができない事を出来たからこそ、彼らは実業家として成功したことは確実だからだ。

 しかし、実現困難な目標は、ごく一部の者しか達成できない。
 その極めて困難な方法を達成させようと、【他人に強要する者】の理屈というか教義が、
 【努力教】や【諦めなければ夢はかなう教】である。
  この忌々しい凶悪な宗教から離れないと、どんなに経済的に成功しても精神的に豊かな生活は望めない。
 
 では、このエッセイのテーマに一番近い、豊かな生活を送るために「お金持ちになる」という目標はどうだろう。

 まず、基準があいまいだ。
 どのくらいの金額でお金持ちというのか。
 日本円で100万円?
 1000万円?
 1億円?
 10億円?

 それとも、米ドルで1億ドル?
 多ければ多いほど良い?

 といった風に、目標金額は、人の数だけあることになる。

 さらにややこしいのは、お金というか紙幣や硬貨、金塊は、そのままでは何の役にも立たず、何かと交換(購入のこと)しないと使いみちがないという事実だ。

 硬貨や紙幣を積み重ねてベッドにする、金塊を枕にする、紙幣を縫い合わせて服にして着る。
 
 硬貨のベッドなんて、堅くて寝心地が悪いだろう。金塊の枕も硬いだけだ。
 紙幣の服を着て外を歩いた日には、危ない奴とドン引きされる上、強盗犯に文字どおり身ぐるみ剥がされて、風邪を引くのがオチだろう。
 それ以前に紙幣の服など、相当着心地が悪いことは容易に想像がつく。

 お金は、ほかのものと交換しなければ、意味がないものなのである。

 ここまで読んだ人は、馬鹿らしい事をくどくど書くな、
 俺は金を使って毎日贅沢三昧をしたいんだ。
 と思ったことだろう。

 では、金を対価にして得られる贅沢三昧とはどのようなものだろう。

 これも人によって異なる。

 試しに、食事を考えてみよう。

 毎朝、朝食は外食をする。
 これは楽だし、毎日いろんな所で食事をすれば、おいしいものを食べ続けても飽きないという、いいことづくめだが、お金がかかる。
 しかし、お金がかかるといっても千差万別だ。
 朝食はファミレス、牛丼屋などのファストフード店のモーニングセットがある。だがこんなものは安すぎる、超一流ホテルのモーニングを毎日食べたい。そう考える人もいる。
 外食ではなく、シェフと契約して、自宅で毎日豪華な朝食を作ってもらう。
 贅沢な朝食はいろいろ考えられる。

 しかし、豪華な朝食に落ち着かない気持ちになるから、ファミレスやファストフードのモーニングで十分、という人もいれば、素材と時間を贅沢に使って自分で朝食を作るという楽しみ方もある。

 朝食一つとっても、贅沢は人の数だけ存在する。共通しているのは、おいしいものが食べたいという感情だけだ。
 これが、衣、食、住全部考えると、世界の総人口70億通りの贅沢があることになる。

 つまり、この文章を読んでいる、あなただけの贅沢が存在するのだ。

 その、あなただけの理想の贅沢が最終目的だとする。
 その理想の贅沢は、達成困難だ。

 ここまで読んだ人は、怒るだろう。
 散々屁理屈こね回して、最後は達成できないだと、ふざけたことを書いて人を馬鹿にするな!!

 だが、ワシは確実にいえることがある。
 今のあなたの苦しい生活を、ほんの少し豊かにする方法を説明することは可能だ。
 それを試すも試さないも、あなた次第だ。

 もちろん、この手の文のオチに来る、
 「人は心の持ちようで、幸福にも不幸にもなれる」
 などという、つまらない精神論を語る気はない。
 ましてや、「西に黄色いものを置くと、お金が入ってくる」などという占いを書くつもりも無い。
 ワシより、人気の占い師に金運向上法を訪ねてほしい。

 豊かな生活は、本人が【豊かになった事】を実感できてこそ、豊かなのである。

 では、その今までより、ほんの少し豊かになる方法を、考えていこう。

 ただし、厳しいことも書くので、実行するかどうかは、あなたに任せる。

 厳しいと言っても、どっかの外食チェーン創業者のように、過労自殺をした従業員の遺族やマスコミに向かって、

 「無理というのはですね、嘘吐きの言葉なんです」

 という、鬼畜な事は言わないので、安心してほしい。

 では、次から、ほんの少し豊かになる方法について、書いていこう。


 なお、2話以降は、トップ画面左下にある、「外部リンク」の「エッセイ」欄から検索してくれ。





 元々カクヨムを使って書いていたのだが、アルファポリスに原稿をコピペできないため、
 やむを得ず、「小説家になろう」にも書いている。
 なろうからのコピペも、アルファは受け付けない。
 サイトの維持にお金がかかるから、仕方ないが。けつの穴が少々小さいのう。
 一円を大事にする姿勢は、ワシも見習わないといかんの。

 2話以降は、同じタイトルで、なろうに書いていくから、興味のある者は読んでほしい。

 なお、ワシがかいておる、青春小説、
 「西風に乗って」も「外部リンク」の「青春」小説カテゴリーに登録してあるから、読んでほしい。

 
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