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魔王と侯爵令息
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シニフェ・グランメションの体に入ったアルダーズはエノーム達から離れると、懐かしい場所を少し見てみたいと思った。
「ラ・トゥールへ行きすがら少し見て回るのもいいか」
昔程ではないがこの体も中々に魔力もあり、肉体は健康で、それに精神も安定していて快適であった。アルダーズはこの体の持ち主がこれまで物質的にも精神的にも良い生活をしてきたのだと感じ取った。
「闇の魔術の素養があるにも拘らずここまで安定しているとは、この者が強いのかはたまた周りに恵まれたのか…余が入ってもまだ自我を残せておるところをみると、こやつが強いのかもしれんな…ふむ」
アルダーズは独り言を止めるとその場にしゃがみ込み、足下の土を一握り掴んで息を吹きかけた。すると土の塊は小さな人形に変わっていき、アルダーズを見上るように動き始めた。
「1人ではつまらん。しばし話し相手になれ。ーー名は?」
「シニフェ!」
「シニフェか。この状況になっても余を恐れもせぬし怒りもせぬとは面白いな。……そうか、シニフェはこの世界の理を知っているのか」
「世界の理?」
「この世の成り立ちや行く末、全貌だな。客観的にこの世界を見た事があるだろう」
「そんなことまで分かるのか!凄いな!!そうだよ、俺はゲームをやってたからこの世界の動きを知ってる。でも無印はやってないからアルダーズの事は攻略本で読んだ知識しかないんだ」
「はははっ。ゲーム?攻略本?それはなんだ。余にも知らない物はあるとは面白いな。ラ・トゥールまでその話をしておくれ」
「いいよ」
シニフェが迷う事なく快諾したので、アルダーズはシニフェを頭の上に乗せると魔法で宙に浮かび始めた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「と、言う訳で、魔王はクーラッジュに聖なる剣で最後の一撃を受けると消滅して、世界には平和が戻るんだ」
「シニフェはどうなる?」
「シニフェは、魔王を蘇らせたと言う罪で処刑、グランメション侯爵家はお取り潰し。持っていた領土は王とクーラッジュに分け与えられて、おしまい」
「散々だな」
「そー。散々な人生ってわけ。だからそんな人生にしたくないから、ヘルダー様から逃げようとここ数年頑張ってたんだよね」
「ーーアルダーズと呼ぶが良い」
「えっ?いいの?」
「快適な住処を提供してくれている礼だ」
「ありがと。アルダーズ、魔王って言う割に話も出来るし人間と同じじゃない?」
アルダーズの頭の上で、そよ風に吹かれていたシニフェは額の方へ体を前屈させた。
それを落とさないようにアルダーズは支えながら答える。
「そなたの影響だな。日常を平凡に送りたいと言う欲しか持っておらん。もしそなたが、世界征服や誰かを支配したいという望みを持っていたら、余は魔王として目覚めていたはずだ」
アルダーズのその発言にシニフェは、へぇ~などと小さく声を出したがそれ以上言葉を出さなかった。
世界征服などシニフェの考える事は真逆であったし、それよりもアルダーズの頭上で眺める風景に気をとられていた。彼は前の人生でも飛行機に乗った事がなかったので、このような景色を目にするのは生まれて初めてであった。
アルダーズが大層気を遣って、ゆったりと進んでいるのも、シニフェが風景を喜んでいる感情を共有するのが心地好かったからだ。
しばらく2人は黙ったまま移動を続けていたが、ふとアルダーズがまた口を開いた。
「先ほどの話で興味深い点が一つある」
「なに?」
「そなたは『聖なる剣』で余が消滅すると申したな」
「そうだよ?」
「その方法は適していない。消滅はするが、そのやり方では王国は遅かれ早かれ滅びるだろうな」
「えっ!?そうなの!?でもゲームだとその先はないしなぁ~」
「聖なる剣で消滅させられてしまうと余は精霊の元へ還れない。そうすると、この世には英雄の力しかなくなり、精霊は眠る事が出来なくなる。精霊が眠らないとどうなると思う?」
アルダーズの問いかけに、泥人形であるシニフェは考えている仕草をする。
泥人形は表情がないのでこうしないと会話が成立しない。
そのまましばらく、考え込むポーズを続けるシニフェを見たアルダーズは回答を待たずに続けた。
「精霊は起きている状態ではひたすらに増えてゆく。精霊が増えると良いと思う者も多いが、増えすぎれば魔力で消費するのが追いつかなくなって飽和状態になる。その環境は、精霊以外には清浄すぎて誰も生きていけない。最終的にこの世の全てが腐る」
「ダメじゃん。じゃあ本当はどうすべきなの」
「本来の余の力を封じた槍がある。それをある場所で英雄の手で余に突き刺してもらう。そうする事でふたつの力が相殺され、精霊の元へ還る事が出来る」
「場所まで指定があるの?」
「ああ、そこで精霊が待っているからな」
「その場所ってエルデール?」
あんまり良い思い出がないなぁ、とシニフェが思っているとアルダーズは笑った。
「違うな。エルデールは余の故郷ではあるが、約束の地はラ・トゥールという。この王国の外だな」
「ふぅん…」
先ほどまでと違い反応が薄いシニフェを不思議に思ったアルダーズは一旦動きを止めると、近くに見えた木の枝に座り、シニフェを掌に乗せて視線を合わせた。
「どうした?何か気に障る事でもあったか?」
「いや、ちょっと考えたんだけど、アルダーズが消滅したら器になってる俺は死んじゃうよな」
「……おそらくな」
「それは嫌だなぁと思って。泥人形でも良いから生きている事って出来る?」
「今の状態は余の魔力によって出来ているから、余が居なくなれば土に戻るな…。しかし、そなたは泥人形でも良いのか?」
「うん?だって泥人形だって俺が俺だって言えば、少なくともエノームは信じてくれるだろうし、一緒に居られるからな」
「エノーム……ああ、あの翠玉の眼の若者か」
「そうそう!エノームの眼の色綺麗だよなーーって、思い出した!!」
アルダーズの掌で座り込んでいたシニフェはずずっいとアルダーズの鼻先に詰め寄った。
「アルダーズ、あの時、エノームに…キスしただろ!」
「キス?ーーああ、接吻のことか?そう言えばしたな」
「俺のファーストキスだったのに!そもそも褒美ってなんだよ!」
「なんだって、そなたへの褒美だろう。体を借りているからな。そなたが長らくしたくとも出来なかった事に対して、心残りがないようにしてやろうと思ってのことだ」
「十分心残りになってるよ!自分でしたかったのに…」
「はははっ!いつするつもりだったのだ?」
「……ゆくゆく?」
「へたれめ。思い立った時にしなければ、縁はないものだ」
そう言ったアルダーズに、シニフェが思わず鼻先を叩いてきたので、アルダーズは笑いながらデコピンをすると、泥人形は掌の上でよろめき、打ち拉がれたように立ち上がれなくなった。
「まだ俺の気持ちを伝えてもないのに」
「まぁ、お前にだけの褒美ではないからそう気を落とすな。万が一、勘が良い者であれば体を返せるだろう」
「本当?そう言えば、アレから結構経ってる気がするけど、何日経ってるの?」
「5日程か。もうあまり時間もないな」
木に座っていたアルダーズは沈んで行く橙色の太陽を眺めながら、何かを考えるようにシニフェを自分の隣に座らせた。
「ラ・トゥールへ行きすがら少し見て回るのもいいか」
昔程ではないがこの体も中々に魔力もあり、肉体は健康で、それに精神も安定していて快適であった。アルダーズはこの体の持ち主がこれまで物質的にも精神的にも良い生活をしてきたのだと感じ取った。
「闇の魔術の素養があるにも拘らずここまで安定しているとは、この者が強いのかはたまた周りに恵まれたのか…余が入ってもまだ自我を残せておるところをみると、こやつが強いのかもしれんな…ふむ」
アルダーズは独り言を止めるとその場にしゃがみ込み、足下の土を一握り掴んで息を吹きかけた。すると土の塊は小さな人形に変わっていき、アルダーズを見上るように動き始めた。
「1人ではつまらん。しばし話し相手になれ。ーー名は?」
「シニフェ!」
「シニフェか。この状況になっても余を恐れもせぬし怒りもせぬとは面白いな。……そうか、シニフェはこの世界の理を知っているのか」
「世界の理?」
「この世の成り立ちや行く末、全貌だな。客観的にこの世界を見た事があるだろう」
「そんなことまで分かるのか!凄いな!!そうだよ、俺はゲームをやってたからこの世界の動きを知ってる。でも無印はやってないからアルダーズの事は攻略本で読んだ知識しかないんだ」
「はははっ。ゲーム?攻略本?それはなんだ。余にも知らない物はあるとは面白いな。ラ・トゥールまでその話をしておくれ」
「いいよ」
シニフェが迷う事なく快諾したので、アルダーズはシニフェを頭の上に乗せると魔法で宙に浮かび始めた。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「と、言う訳で、魔王はクーラッジュに聖なる剣で最後の一撃を受けると消滅して、世界には平和が戻るんだ」
「シニフェはどうなる?」
「シニフェは、魔王を蘇らせたと言う罪で処刑、グランメション侯爵家はお取り潰し。持っていた領土は王とクーラッジュに分け与えられて、おしまい」
「散々だな」
「そー。散々な人生ってわけ。だからそんな人生にしたくないから、ヘルダー様から逃げようとここ数年頑張ってたんだよね」
「ーーアルダーズと呼ぶが良い」
「えっ?いいの?」
「快適な住処を提供してくれている礼だ」
「ありがと。アルダーズ、魔王って言う割に話も出来るし人間と同じじゃない?」
アルダーズの頭の上で、そよ風に吹かれていたシニフェは額の方へ体を前屈させた。
それを落とさないようにアルダーズは支えながら答える。
「そなたの影響だな。日常を平凡に送りたいと言う欲しか持っておらん。もしそなたが、世界征服や誰かを支配したいという望みを持っていたら、余は魔王として目覚めていたはずだ」
アルダーズのその発言にシニフェは、へぇ~などと小さく声を出したがそれ以上言葉を出さなかった。
世界征服などシニフェの考える事は真逆であったし、それよりもアルダーズの頭上で眺める風景に気をとられていた。彼は前の人生でも飛行機に乗った事がなかったので、このような景色を目にするのは生まれて初めてであった。
アルダーズが大層気を遣って、ゆったりと進んでいるのも、シニフェが風景を喜んでいる感情を共有するのが心地好かったからだ。
しばらく2人は黙ったまま移動を続けていたが、ふとアルダーズがまた口を開いた。
「先ほどの話で興味深い点が一つある」
「なに?」
「そなたは『聖なる剣』で余が消滅すると申したな」
「そうだよ?」
「その方法は適していない。消滅はするが、そのやり方では王国は遅かれ早かれ滅びるだろうな」
「えっ!?そうなの!?でもゲームだとその先はないしなぁ~」
「聖なる剣で消滅させられてしまうと余は精霊の元へ還れない。そうすると、この世には英雄の力しかなくなり、精霊は眠る事が出来なくなる。精霊が眠らないとどうなると思う?」
アルダーズの問いかけに、泥人形であるシニフェは考えている仕草をする。
泥人形は表情がないのでこうしないと会話が成立しない。
そのまましばらく、考え込むポーズを続けるシニフェを見たアルダーズは回答を待たずに続けた。
「精霊は起きている状態ではひたすらに増えてゆく。精霊が増えると良いと思う者も多いが、増えすぎれば魔力で消費するのが追いつかなくなって飽和状態になる。その環境は、精霊以外には清浄すぎて誰も生きていけない。最終的にこの世の全てが腐る」
「ダメじゃん。じゃあ本当はどうすべきなの」
「本来の余の力を封じた槍がある。それをある場所で英雄の手で余に突き刺してもらう。そうする事でふたつの力が相殺され、精霊の元へ還る事が出来る」
「場所まで指定があるの?」
「ああ、そこで精霊が待っているからな」
「その場所ってエルデール?」
あんまり良い思い出がないなぁ、とシニフェが思っているとアルダーズは笑った。
「違うな。エルデールは余の故郷ではあるが、約束の地はラ・トゥールという。この王国の外だな」
「ふぅん…」
先ほどまでと違い反応が薄いシニフェを不思議に思ったアルダーズは一旦動きを止めると、近くに見えた木の枝に座り、シニフェを掌に乗せて視線を合わせた。
「どうした?何か気に障る事でもあったか?」
「いや、ちょっと考えたんだけど、アルダーズが消滅したら器になってる俺は死んじゃうよな」
「……おそらくな」
「それは嫌だなぁと思って。泥人形でも良いから生きている事って出来る?」
「今の状態は余の魔力によって出来ているから、余が居なくなれば土に戻るな…。しかし、そなたは泥人形でも良いのか?」
「うん?だって泥人形だって俺が俺だって言えば、少なくともエノームは信じてくれるだろうし、一緒に居られるからな」
「エノーム……ああ、あの翠玉の眼の若者か」
「そうそう!エノームの眼の色綺麗だよなーーって、思い出した!!」
アルダーズの掌で座り込んでいたシニフェはずずっいとアルダーズの鼻先に詰め寄った。
「アルダーズ、あの時、エノームに…キスしただろ!」
「キス?ーーああ、接吻のことか?そう言えばしたな」
「俺のファーストキスだったのに!そもそも褒美ってなんだよ!」
「なんだって、そなたへの褒美だろう。体を借りているからな。そなたが長らくしたくとも出来なかった事に対して、心残りがないようにしてやろうと思ってのことだ」
「十分心残りになってるよ!自分でしたかったのに…」
「はははっ!いつするつもりだったのだ?」
「……ゆくゆく?」
「へたれめ。思い立った時にしなければ、縁はないものだ」
そう言ったアルダーズに、シニフェが思わず鼻先を叩いてきたので、アルダーズは笑いながらデコピンをすると、泥人形は掌の上でよろめき、打ち拉がれたように立ち上がれなくなった。
「まだ俺の気持ちを伝えてもないのに」
「まぁ、お前にだけの褒美ではないからそう気を落とすな。万が一、勘が良い者であれば体を返せるだろう」
「本当?そう言えば、アレから結構経ってる気がするけど、何日経ってるの?」
「5日程か。もうあまり時間もないな」
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