171 / 202
157. 過去からの亡霊
しおりを挟む
『目が覚めたか、良かった』
「貴方は誰? 私は一体…」
体を起こすと、自分が柔らかい物に横たわっていた事が判明するのだが、手を付いてみるとカサカサしているような感触が伝わってくる。
「これって干し草? 薄暗くて良く見えない」
『ああそうか、今明かりを点けるよ』
声からしてどうやら二人いるらしい、明かりが点けば分かるとして徐々に壁が青白く光り出したので、私が思っていたのとはイメージが異なるのだが、十分な光度が得られると声の主が判明する。
その正体とは…。
「む、虫……ぎゃぁぁあーー、むむむ、虫ーー」
『うわっ! うるさいな~』
「むむ虫、虫が喋った!?」
『キミ、恐ろしいのは分かるが落ち着いてくれないか?』
『ホント、騒ぎ過ぎ大げさ』
『仕方が無いさ、彼女からしたら我々は異形だ』
『異形ってのは、あの災禍の事を言うんじゃないかなぁ?』
『ヒトの言葉で言うなら厄災、だったかな?』
「厄災…そうだ!!」
思い出した、大翼のような高速戦闘を行う厄災と交戦していたら、また暴走してしまったのだ。 そしてここは恐らくクレーターの内部…この虫の形をした存在はここに生息しているという事なのだろうか。
(にしても…怖いよ)
長い触覚に鋭い刃のような顎、姿かたちを例えるならカミキリムシが近いかもしれない、にも関わらず二足歩行であり前足を手のように振るっているので挙動は人に近しい。
(真ん中の足は? あ、胴のとこで組んでるんだね何だかベルトみたい)
『私たちはキミに危害を加えたりはしない、安心して欲しい』
「あ、はい…」
『少しは落ち着いた?』
「ち、近い…まあ、何とか」
『バム、離れなさい』
『はあい』
「…あなたはバムと言うの?」
『ああ、この子はバム、そして私はビムどうか宜しく』
「私は羽音です、こちらこそ宜しくお願いします」
彼ら?の容姿は虫が嫌いな私にとっては恐怖ではあるのだが、いつまでもそれに駆られていては何も始まらない。 言葉が通じるのは幸いだとして、どうやって話をしているのだろう…もしかしたら聖獣と同じような理屈なのだろうか。
『しかし、災禍と戦っているヒトが存在していたとは…しかも空を飛べる』
「災禍…そう言えば私、助かったんだ」
『ああ、アレなら…』
ビムさんは私と厄災の戦闘を目撃しており、曰く私と錐揉みしながらクレーター内部に侵入してきたのだが、こちらが力尽きて地面に落ちて行くのを見届けた後、何処となく消え去っていったという。
話だけ聞くと何だか見逃したように感じるのだが、どうして留めを刺さなかったのだろう? またとないチャンスだった筈だ。
『地面に倒れこんだキミを私が保護した、何にせよ大事が無くて良かった』
「ありがとうございます、助かりました」
『礼には及ばない…さ、地上へ案内しようまたアレが来たら厄介だ』
「え? あ…いえ、地上には戻れません」
『戻れないない? 何故…?』
「それは…」
二匹、もしくは二人に転移晶の説明をかいつまんで行い、私の他にも翼をまとう厄災と戦う仲間が居る事も告げる。
表情は変わらないものの、深く頷いたり両手を組んだり時に腰に当てたりするリアクションを見ていると、大分興味津々に聞いているのでは無いかと感じてしまう。
それにしても顔を動かす度に長い触覚が揺れているのだが、邪魔では無いのだろうか…。
『なるほど、転移晶か…』
「こことは違う世界…私の居た世界に転移した厄災を、倒す為に必要なんです」
『ねえ父さん、彼女の言っているのって…もしかしてこれ?』
「あっ、それは!?」
漆黒に鈍く輝く楕円形の結晶…サンプルとしてラウ城で見せて貰った物とほぼ相違無いのだ、大きさは野球の硬式ボールと同じくらいだろうか。
問題は純度なのだが、こればっかりは舟に戻って計測してみないと分からないので、一度戻る必要がある。 もしかしたらこれで事足りるかもしれないのだ。
「やった! 早速発見!!」
『ふ~ん…あいつらが集めていたから、何だろうと思っていたけど、そんなに重要な物なんだ』
「あいつらって、厄災が転移晶を?」
『ああ、そうだ』
厄災は度々クレーター内部に現れては転移晶を回収していたので、それを見たビムさんは先回りして集めていた。
何故そんな事をしたのかと言えば、彼らもまた同族を連れ去られてしまう被害にあっていたので、その忌まわしい存在が集めている物であれば、活動を邪魔する事になるのでは無いかとの考えからだそうだ。
「でも、どうして厄災が転移晶を…」
『その転移の為、じゃない?』
「う~ん…」
あれらが転移するのは私たちと理屈が異なると思う、故にここで晶を回収している理由は私たち人間が転移するのを阻む為、ではないだろうか。
「転移装置が活用されると、人や物の流通が盛んになる…」
『ヒトの文明が発達するのを災禍は嫌っているのか』
『陰湿なヤツらだな~』
「…他に転移晶は無いんですか?」
『他に、か…』
まだあるのであれば、それらも持ち帰って分析するのが効率が良いのだが、それを訪ねるとビムさんの顔が曇る。 いや、そういった表情が出来る訳では無いのであくまでも雰囲気を察してそう判断したのだが。
『あるっちゃあるけど…女王が守っているからなぁ』
「女王?」
『ここよりも更に地下、奈落に住んでいる我らの女王さ』
ここより地下深くは奈落と呼ばれており、そこに女王は同族と共に暮らしているそうだが、何でもこの晶が特別な力を秘めているのは彼ら「インセクト」にも何となく分かるそうで、その中でも特に力の強い晶を厄災が持ち出さぬよう、女王直々に厳重に保管しているとの事だ。
「なら女王に転移晶を譲って貰えるよう、お願いしに行きたいです」
『危険だから、止めといた方がいいと思うよ~』
「危険?」
『奈落に住まう者たちは、ヒトに敵意を抱いている…迂闊に近づくのは危険だ』
「え? どうしてヒトに敵意を?」
『フム…』
話は過去にさかのぼる…かつて「インセクト」は地上で暮らしていた。 それが何故クレーター内部の地下で暮らすようになったのかと言うと、ヒトによる侵略により土地を奪われてしまったからとの事だ。
「ヒトによる侵略…そんな事があったんですね」
『ヒトは摩訶不思議な力を使い、我らの祖先を追い出したんだ』
地上の住処を奪われた彼らは、やむ無く地下で暮らす事になったのだが、草花に覆われた地上から一転、草木一本生えぬ場所での生活は困難を極めた。
一方で土地を収奪した者たちは、気候に恵まれた豊な地上で暮らし繁栄したというのだから、彼らが恨むというのも無理からぬ話ではある。
「でも、今は…地上に居た人は何処へ行ったんですか?」
『死んでしまった、全滅したんだ…』
「そんな…!」
ある日突然、ヒトに不幸が降りかかる…次々と人々は倒れ命を落としたそうだが、どうやら疫病の類が流行ったらしく急速に人口を減らして行った。
それだけならまだしも、気候変動も重なってしまい緑豊かな大地は乾燥し、不毛の土地へと変貌していったのである。
『この気候変動で、疫病を生き延びた者たちも命を落としてしまった…』
「……」
ヒトは地上から姿を消したが、生命を拒む大地に変貌した場所にインセクトが戻って来る事は決して無かった。 ヒトさえ来なければ、地上で暮らせていた筈なのに…そう思う彼らは今でもヒト恨んでおり、そこへ行くのがどういう事なのかは嫌でも理解出来る。
「それでも行かなきゃ…私たちには転移晶が必要なんです」
『決意は固いようだね、ならば案内しよう女王の所へ』
『ええ~、あそこに行くのかぁ…』
『無理に付いてこなくてもいい』
『う~ん、留守番も嫌なんだよねぇ』
「…すいませんビムさん、案内お願いします」
目指すはインセクトの女王の居る奈落、そこには高純度の転移晶が存在するのだ、何としても手に入れねばならない。
「ちょっと遅くなってしまったかしら」
「急いで戻りましょう」
我が師、イーラッドの墓参りを追えて城へと戻る。 私にとって師である彼は、ヒナにとって弟子であったのだが、この奇妙な縁は厄災無しには起こり得なかった事なのだ。
「因果なものね…」
「何か?」
「ううん、何でも…」
『通信が入っている』
「どうしたのかしら?」
「世良、ヒナ、聞こえる? 厄災が現れたわ、今出辺ポイントに向かっている」
「やはり…」
「急ぎましょう!」
予測していた厄災の襲撃、果たしてどのような個体が現れたのだろうか…。
(過去からの亡霊…でなければ良いのだけれど)
「見えてきたわね」
『傘か、戦闘機型がこちらに向かってきている数は七…いや』
「どうしたの?」
『ダイヤモンドの先頭…アンノウンだ』
「もしかして、北極に現れた?」
『可能性はあるな』
王都を襲撃する厄災…果たしてその正体とは?
転移装置を守りきり、晶を手に入れた時、再び異世界への扉が開かれる。
その時こそ厄災との最後の戦いとなるのだ…。
「貴方は誰? 私は一体…」
体を起こすと、自分が柔らかい物に横たわっていた事が判明するのだが、手を付いてみるとカサカサしているような感触が伝わってくる。
「これって干し草? 薄暗くて良く見えない」
『ああそうか、今明かりを点けるよ』
声からしてどうやら二人いるらしい、明かりが点けば分かるとして徐々に壁が青白く光り出したので、私が思っていたのとはイメージが異なるのだが、十分な光度が得られると声の主が判明する。
その正体とは…。
「む、虫……ぎゃぁぁあーー、むむむ、虫ーー」
『うわっ! うるさいな~』
「むむ虫、虫が喋った!?」
『キミ、恐ろしいのは分かるが落ち着いてくれないか?』
『ホント、騒ぎ過ぎ大げさ』
『仕方が無いさ、彼女からしたら我々は異形だ』
『異形ってのは、あの災禍の事を言うんじゃないかなぁ?』
『ヒトの言葉で言うなら厄災、だったかな?』
「厄災…そうだ!!」
思い出した、大翼のような高速戦闘を行う厄災と交戦していたら、また暴走してしまったのだ。 そしてここは恐らくクレーターの内部…この虫の形をした存在はここに生息しているという事なのだろうか。
(にしても…怖いよ)
長い触覚に鋭い刃のような顎、姿かたちを例えるならカミキリムシが近いかもしれない、にも関わらず二足歩行であり前足を手のように振るっているので挙動は人に近しい。
(真ん中の足は? あ、胴のとこで組んでるんだね何だかベルトみたい)
『私たちはキミに危害を加えたりはしない、安心して欲しい』
「あ、はい…」
『少しは落ち着いた?』
「ち、近い…まあ、何とか」
『バム、離れなさい』
『はあい』
「…あなたはバムと言うの?」
『ああ、この子はバム、そして私はビムどうか宜しく』
「私は羽音です、こちらこそ宜しくお願いします」
彼ら?の容姿は虫が嫌いな私にとっては恐怖ではあるのだが、いつまでもそれに駆られていては何も始まらない。 言葉が通じるのは幸いだとして、どうやって話をしているのだろう…もしかしたら聖獣と同じような理屈なのだろうか。
『しかし、災禍と戦っているヒトが存在していたとは…しかも空を飛べる』
「災禍…そう言えば私、助かったんだ」
『ああ、アレなら…』
ビムさんは私と厄災の戦闘を目撃しており、曰く私と錐揉みしながらクレーター内部に侵入してきたのだが、こちらが力尽きて地面に落ちて行くのを見届けた後、何処となく消え去っていったという。
話だけ聞くと何だか見逃したように感じるのだが、どうして留めを刺さなかったのだろう? またとないチャンスだった筈だ。
『地面に倒れこんだキミを私が保護した、何にせよ大事が無くて良かった』
「ありがとうございます、助かりました」
『礼には及ばない…さ、地上へ案内しようまたアレが来たら厄介だ』
「え? あ…いえ、地上には戻れません」
『戻れないない? 何故…?』
「それは…」
二匹、もしくは二人に転移晶の説明をかいつまんで行い、私の他にも翼をまとう厄災と戦う仲間が居る事も告げる。
表情は変わらないものの、深く頷いたり両手を組んだり時に腰に当てたりするリアクションを見ていると、大分興味津々に聞いているのでは無いかと感じてしまう。
それにしても顔を動かす度に長い触覚が揺れているのだが、邪魔では無いのだろうか…。
『なるほど、転移晶か…』
「こことは違う世界…私の居た世界に転移した厄災を、倒す為に必要なんです」
『ねえ父さん、彼女の言っているのって…もしかしてこれ?』
「あっ、それは!?」
漆黒に鈍く輝く楕円形の結晶…サンプルとしてラウ城で見せて貰った物とほぼ相違無いのだ、大きさは野球の硬式ボールと同じくらいだろうか。
問題は純度なのだが、こればっかりは舟に戻って計測してみないと分からないので、一度戻る必要がある。 もしかしたらこれで事足りるかもしれないのだ。
「やった! 早速発見!!」
『ふ~ん…あいつらが集めていたから、何だろうと思っていたけど、そんなに重要な物なんだ』
「あいつらって、厄災が転移晶を?」
『ああ、そうだ』
厄災は度々クレーター内部に現れては転移晶を回収していたので、それを見たビムさんは先回りして集めていた。
何故そんな事をしたのかと言えば、彼らもまた同族を連れ去られてしまう被害にあっていたので、その忌まわしい存在が集めている物であれば、活動を邪魔する事になるのでは無いかとの考えからだそうだ。
「でも、どうして厄災が転移晶を…」
『その転移の為、じゃない?』
「う~ん…」
あれらが転移するのは私たちと理屈が異なると思う、故にここで晶を回収している理由は私たち人間が転移するのを阻む為、ではないだろうか。
「転移装置が活用されると、人や物の流通が盛んになる…」
『ヒトの文明が発達するのを災禍は嫌っているのか』
『陰湿なヤツらだな~』
「…他に転移晶は無いんですか?」
『他に、か…』
まだあるのであれば、それらも持ち帰って分析するのが効率が良いのだが、それを訪ねるとビムさんの顔が曇る。 いや、そういった表情が出来る訳では無いのであくまでも雰囲気を察してそう判断したのだが。
『あるっちゃあるけど…女王が守っているからなぁ』
「女王?」
『ここよりも更に地下、奈落に住んでいる我らの女王さ』
ここより地下深くは奈落と呼ばれており、そこに女王は同族と共に暮らしているそうだが、何でもこの晶が特別な力を秘めているのは彼ら「インセクト」にも何となく分かるそうで、その中でも特に力の強い晶を厄災が持ち出さぬよう、女王直々に厳重に保管しているとの事だ。
「なら女王に転移晶を譲って貰えるよう、お願いしに行きたいです」
『危険だから、止めといた方がいいと思うよ~』
「危険?」
『奈落に住まう者たちは、ヒトに敵意を抱いている…迂闊に近づくのは危険だ』
「え? どうしてヒトに敵意を?」
『フム…』
話は過去にさかのぼる…かつて「インセクト」は地上で暮らしていた。 それが何故クレーター内部の地下で暮らすようになったのかと言うと、ヒトによる侵略により土地を奪われてしまったからとの事だ。
「ヒトによる侵略…そんな事があったんですね」
『ヒトは摩訶不思議な力を使い、我らの祖先を追い出したんだ』
地上の住処を奪われた彼らは、やむ無く地下で暮らす事になったのだが、草花に覆われた地上から一転、草木一本生えぬ場所での生活は困難を極めた。
一方で土地を収奪した者たちは、気候に恵まれた豊な地上で暮らし繁栄したというのだから、彼らが恨むというのも無理からぬ話ではある。
「でも、今は…地上に居た人は何処へ行ったんですか?」
『死んでしまった、全滅したんだ…』
「そんな…!」
ある日突然、ヒトに不幸が降りかかる…次々と人々は倒れ命を落としたそうだが、どうやら疫病の類が流行ったらしく急速に人口を減らして行った。
それだけならまだしも、気候変動も重なってしまい緑豊かな大地は乾燥し、不毛の土地へと変貌していったのである。
『この気候変動で、疫病を生き延びた者たちも命を落としてしまった…』
「……」
ヒトは地上から姿を消したが、生命を拒む大地に変貌した場所にインセクトが戻って来る事は決して無かった。 ヒトさえ来なければ、地上で暮らせていた筈なのに…そう思う彼らは今でもヒト恨んでおり、そこへ行くのがどういう事なのかは嫌でも理解出来る。
「それでも行かなきゃ…私たちには転移晶が必要なんです」
『決意は固いようだね、ならば案内しよう女王の所へ』
『ええ~、あそこに行くのかぁ…』
『無理に付いてこなくてもいい』
『う~ん、留守番も嫌なんだよねぇ』
「…すいませんビムさん、案内お願いします」
目指すはインセクトの女王の居る奈落、そこには高純度の転移晶が存在するのだ、何としても手に入れねばならない。
「ちょっと遅くなってしまったかしら」
「急いで戻りましょう」
我が師、イーラッドの墓参りを追えて城へと戻る。 私にとって師である彼は、ヒナにとって弟子であったのだが、この奇妙な縁は厄災無しには起こり得なかった事なのだ。
「因果なものね…」
「何か?」
「ううん、何でも…」
『通信が入っている』
「どうしたのかしら?」
「世良、ヒナ、聞こえる? 厄災が現れたわ、今出辺ポイントに向かっている」
「やはり…」
「急ぎましょう!」
予測していた厄災の襲撃、果たしてどのような個体が現れたのだろうか…。
(過去からの亡霊…でなければ良いのだけれど)
「見えてきたわね」
『傘か、戦闘機型がこちらに向かってきている数は七…いや』
「どうしたの?」
『ダイヤモンドの先頭…アンノウンだ』
「もしかして、北極に現れた?」
『可能性はあるな』
王都を襲撃する厄災…果たしてその正体とは?
転移装置を守りきり、晶を手に入れた時、再び異世界への扉が開かれる。
その時こそ厄災との最後の戦いとなるのだ…。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
裏切りの代償
志波 連
恋愛
伯爵令嬢であるキャンディは婚約者ニックの浮気を知り、婚約解消を願い出るが1年間の再教育を施すというニックの父親の言葉に願いを取り下げ、家出を決行した。
家庭教師という職を得て充実した日々を送るキャンディの前に父親が現れた。
連れ帰られ無理やりニックと結婚させられたキャンディだったが、子供もできてこれも人生だと思い直し、ニックの妻として人生を全うしようとする。
しかしある日ニックが浮気をしていることをしり、我慢の限界を迎えたキャンディは、友人の手を借りながら人生を切り開いていくのだった。
他サイトでも掲載しています。
R15を保険で追加しました。
表紙は写真AC様よりダウンロードしました。
愛していました。待っていました。でもさようなら。
彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。
やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。
異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。
恋より友情!〜婚約者に話しかけるなと言われました〜
k
恋愛
「学園内では、俺に話しかけないで欲しい」
そう婚約者のグレイに言われたエミリア。
はじめは怒り悲しむが、だんだんどうでもよくなってしまったエミリア。
「恋より友情よね!」
そうエミリアが前を向き歩き出した頃、グレイは………。
本編完結です!その後のふたりの話を番外編として書き直してますのでしばらくお待ちください。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
どうぞご勝手になさってくださいまし
志波 連
恋愛
政略結婚とはいえ12歳の時から婚約関係にあるローレンティア王国皇太子アマデウスと、ルルーシア・メリディアン侯爵令嬢の仲はいたって上手くいっていた。
辛い教育にもよく耐え、あまり学園にも通学できないルルーシアだったが、幼馴染で親友の侯爵令嬢アリア・ロックスの励まされながら、なんとか最終学年を迎えた。
やっと皇太子妃教育にも目途が立ち、学園に通えるようになったある日、婚約者であるアマデウス皇太子とフロレンシア伯爵家の次女であるサマンサが恋仲であるという噂を耳にする。
アリアに付き添ってもらい、学園の裏庭に向かったルルーシアは二人が仲よくベンチに腰掛け、肩を寄せ合って一冊の本を仲よく見ている姿を目撃する。
風が運んできた「じゃあ今夜、いつものところで」という二人の会話にショックを受けたルルーシアは、早退して父親に訴えた。
しかし元々が政略結婚であるため、婚約の取り消しはできないという言葉に絶望する。
ルルーシアの邸を訪れた皇太子はサマンサを側妃として迎えると告げた。
ショックを受けたルルーシアだったが、家のために耐えることを決意し、皇太子妃となることを受け入れる。
ルルーシアだけを愛しているが、友人であるサマンサを助けたいアマデウスと、アマデウスに愛されていないと思い込んでいるルルーシアは盛大にすれ違っていく。
果たして不器用な二人に幸せな未来は訪れるのだろうか……
他サイトでも公開しています。
R15は保険です。
表紙は写真ACより転載しています。
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる