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94. 人の力(修正1)
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「…副長、目標を確認しました! 一時の方向、仰角七十三度、距離三百六十!」
「目標を確認……捕らえた!」
引き金を絞れば、光の矢が放たれると音とほぼ同時に、爆発音が鳴り響く。 仰向けになりながら、上空から落下して来る対象物の狙撃など例が無いのだが、初の試みはどうやら成功したようだ。
「やったぞ!!」
「凄い! やりましたね、副長!」
隊員たちの賞賛の声…自身も成功に安堵はするものの、気を緩める事など出来はしない、これで終わりでは無いのだ。
「また来ます! 十一時の方向! 仰角八十七度、距離二百九十!」
「カートリッジの装填急げ!」
「はい!」
狙撃用の弓は大量の魔力を消費する為に、カートリッジを本体に備え付ける事が出来ない…しかも、一発撃てば、装填しなければならず、それ故にこのように寝そべった状態では、自信で交換する事は困難である上に、連射も不可能なのだが…。
「くっ、間に合わんか!」
迎撃する事は叶わないとあきらめかけたその時、スコープ越しに追っていた爆弾が白い一条の光に貫かれ爆発するのを目の当たりにする。
「おお! 後方支援部隊よりの狙撃が成功しました!」
「ふう…何とかなったか…」
「カートリッジ、装填しました」
「分かった、引き続き上空の監視に当たれ」
「ハッ!」
それにしても、後方支援とはいえ昨日今日で部隊に配属されたというのに…頭脳や身体能力もさることながら、長年部隊で訓練に励んでいた者よりも、射撃の腕前で勝るのは戦鳥の戦士として、戦ってきた能力故のものなのだろうか。
キア様もそうだが戦鳥に選ばれた乙女は皆、常人を超える能力を有しているように思うのは、決して間違いでは無いだろう…。
「おお、やったぞ! 流石は戦鳥の戦士様だ!」
「お見事です!」
「…他のエリアはどんな様子かしら?」
「ハッ、今現在の狙撃の成功率は三割弱との事です…我々が目視した限りでも、そのように判断します」
副長と距離をとって狙撃を行っていたのだが、あちらは先ほどの狙撃で装填に時間が掛かっていたであろうから、フォロー出来て良かった。
ここ工業エリアでは、厄災による爆撃は徐々に収まりつつある。 故に見張りには他の狙撃も確認させていたのだが、これでも上手くいっている方だと思われるのは、特殊部隊も含めた軍隊の練度の高さ故ではないだろうか。 最も、厄災や戦鳥をまとう者と比ぶべくもないのだが…。
「畜生! 向こうの方は失敗か!」
「落ち着け、こんな事は例が無い。 撃ち落とせる方が奇跡なんだ…」
恐らくは相当数の爆撃機が中心地に向かっているのだ…。 しかも、それだけでは済まないかもしれないのだが、後は総督府の守りを固める事と世良たちに任せるより他は無い。
「あっ、あれは…」
スコープを覗くと、見知った白い翼が羽ばたいているのが見える…。
『所々から、光の矢が放たれているのが見えるな…』
「確か狙撃用の弓ね。 このまま上手く落としてくれれば…」
中心部へと急ぐのだが、正王国からの反撃が始まっている。 しかし、通常の弓では無いが故に運用に関して制約が多く、扱いは簡単では無いようだ。
『しかし、味方に撃ち落とされるのはゴメンだな』
「そうね、こちらも迎撃に向かっている事を知らせられたら良いのだけれど…」
『ま、誰かしら気付くだろう』
「そうね…見えた!」
今まさに爆弾を投下しようとしている、五機を前方に発見する。 加速して追いつくと、爪で全て撃破するのだが、まだ先にも向かっている個体がいるのだろう。
「急ぎましょう」
『ああ』
「…特殊部隊のソネイ隊長より、通信が入っています。 …破邪の大翼が厄災を撃破しながら、こちらに向かっているそうです!」
「おお!」
「世良さんが?」
厄災の攻撃に対して狙撃を行い対処していたのだが、成功率は三割弱とお世辞にも効果が高いとは言い難い状況の中、破邪の大翼も迎撃に加わってくれるのは正に朗報と言うより他は無い。
しかし、他の戦鳥はどうしたのだろうか…キアや真王国側の二人の行方が気になる所だ。
「…? 壁の防衛に当たっていた兵より、通信が入りました」
「何か動きがあったのか?」
「はい…」
内容としては、壁の外で交戦していた戦鳥の戦士たちは全てを撃破すると一旦壁から離れ、何処かへ行ってしまった。 暫くすると爆撃を行っている厄災が飛来してきたのだが、それを追うようして戦士たちも戻って来て、これも全て撃破し、真王国の二翼は戦線を離脱。 どうやら、自陣営に戻ったとの事だった。
「取り敢えずは、真王国の戦士に感謝だな」
「ですな…」
あの二人は王都の防衛に協力してくれた…やはり、厄災は共通の敵なのだが、どうして争わねばならないのだろうか…。
「これで終わりだな」
『しかし、呆気の無い…』
盾の杭を打ち込み距離を取ると爆風が襲ってくるので盾でやり過ごす。 収まれば眼下には壁が見えるのだが、これより先は敵陣の領地内となる。
「しかし、後生大事にあんな重い物を抱えていれば餌食になるだけだろうに…切り離す事もしないとは…」
「そのようには、プログラムされていないのでしょう。 爆撃を終えた個体も補給を優先していたようだし…」
ヒナの見解にあるプログラムというのは、厄災に組み込まれた思考ルーチンの事だろうか…いずれにしても、今回の我々の作戦行動は終了だ。
「私たちはこれで失礼させて貰うわ」
「そうですか…」
「壁の内部に入れば、領空侵犯になる。 今もめ事を起こす訳にはいかないのでな」
「分かりました、ご助力感謝します。 しかし、次に会う時は敵同士…容赦はしません」
「それはこちらも同じだ。 手加減はしない」
「……」
「……」
「行くわよ、ノーマ」
自陣営へと飛翔する二人を見送る暇も無く、総督府を目指す。 だが、許されるのであれば、蒼い翼と決着を付けたいと思わざる負えない。 何故ならーー
(あの蒼い翼は、私の故郷を焼いた…決して許す事は出来ない!)
「総督府が見えて来たわね。 あの集団で最後かしら?」
『二十か、多いな』
のろのろと飛んでいるので、追いつくのは難しく無いのだが、何か違和感のようなものを覚えてしまう…。
『あいつらやけに高度が低いな』
「…まさか! 不味い、急がなければ!」
「屋上より通信! 厄災がこちらへ向かっています。 数二十!」
「距離は?」
「四百十! ですが…」
「どうした?」
「高度百を切っています! しかも、散会した!?」
「まさか! 厄災は体当たりしようとしているのでは!」
「何と!」
「直ぐ迎撃にあたれ!」
「ハッ!」
『屋上から攻撃が始まったな、どうやら奴らの目的に気付いたようだ』
「良かった、でも油断ならないわ」
無数の光が放たれ、所々で大きな爆発が起こっている。 しかし、何体かは打ち漏らしも覚悟せねばならないだろうが、それでも被害を最小限に抑えねばならない。
『あの一体は突っ込むか!』
「間に合わない!」
「うおっ!」
「キャッ!」
「くっ、皆大丈夫か!?」
地下にも建物が揺れる衝撃が走るのだが、どうやら厄災の体当たりが成功してしまったようだ。 正に特攻というより他は無いのだが、このような攻撃パターンで来るとは予想外だったとしても、皆懸命に迎撃にあたっている。
「被害状況は分からぬか」
「はい、現状では何とも…」
そうこう話をしている内にも、再び建物が揺れる。 もしかしたら、これまでの爆弾よりも更に強力なのかもしれない。
「それっ!」
建物とは反対方向に蹴り上げると、盛大に爆発するのだが、どうやらこれまでより強力な爆薬を使用しているようだ。 あきらかに建物に特攻する為の部隊のようだが、恐らくはここに羽音がいると知っての攻撃なのだろう…どうしても、宿命の子を抹殺したいようだ。
「セアッ!」
もう一体を蹴りで貫くと、他の個体も爆発に巻き込まれるのだが、屋上からの狙撃でも次々と爆発が起きている。
だが、建物からも爆発音が響くので、成功した個体もあるようだ…。
『終わったか?』
「どうやら、あれで最後のようね…」
もうもうと上がる黒煙によって、被害がどれ程のものかは判然としない。 しかし、中心地である総督府が被害を被るとは、厄災はやはり侮る事は出来ないと感じると共に、人の力があってこそこの程度で済んだともいえる。
真王国との決戦の時も近い、そして厄災の脅威にも備えねばならない…正王国は厳しい状況に立たされているのだが、どのようにして打開して行くのかが、最大の課題となりそうだ。
「目標を確認……捕らえた!」
引き金を絞れば、光の矢が放たれると音とほぼ同時に、爆発音が鳴り響く。 仰向けになりながら、上空から落下して来る対象物の狙撃など例が無いのだが、初の試みはどうやら成功したようだ。
「やったぞ!!」
「凄い! やりましたね、副長!」
隊員たちの賞賛の声…自身も成功に安堵はするものの、気を緩める事など出来はしない、これで終わりでは無いのだ。
「また来ます! 十一時の方向! 仰角八十七度、距離二百九十!」
「カートリッジの装填急げ!」
「はい!」
狙撃用の弓は大量の魔力を消費する為に、カートリッジを本体に備え付ける事が出来ない…しかも、一発撃てば、装填しなければならず、それ故にこのように寝そべった状態では、自信で交換する事は困難である上に、連射も不可能なのだが…。
「くっ、間に合わんか!」
迎撃する事は叶わないとあきらめかけたその時、スコープ越しに追っていた爆弾が白い一条の光に貫かれ爆発するのを目の当たりにする。
「おお! 後方支援部隊よりの狙撃が成功しました!」
「ふう…何とかなったか…」
「カートリッジ、装填しました」
「分かった、引き続き上空の監視に当たれ」
「ハッ!」
それにしても、後方支援とはいえ昨日今日で部隊に配属されたというのに…頭脳や身体能力もさることながら、長年部隊で訓練に励んでいた者よりも、射撃の腕前で勝るのは戦鳥の戦士として、戦ってきた能力故のものなのだろうか。
キア様もそうだが戦鳥に選ばれた乙女は皆、常人を超える能力を有しているように思うのは、決して間違いでは無いだろう…。
「おお、やったぞ! 流石は戦鳥の戦士様だ!」
「お見事です!」
「…他のエリアはどんな様子かしら?」
「ハッ、今現在の狙撃の成功率は三割弱との事です…我々が目視した限りでも、そのように判断します」
副長と距離をとって狙撃を行っていたのだが、あちらは先ほどの狙撃で装填に時間が掛かっていたであろうから、フォロー出来て良かった。
ここ工業エリアでは、厄災による爆撃は徐々に収まりつつある。 故に見張りには他の狙撃も確認させていたのだが、これでも上手くいっている方だと思われるのは、特殊部隊も含めた軍隊の練度の高さ故ではないだろうか。 最も、厄災や戦鳥をまとう者と比ぶべくもないのだが…。
「畜生! 向こうの方は失敗か!」
「落ち着け、こんな事は例が無い。 撃ち落とせる方が奇跡なんだ…」
恐らくは相当数の爆撃機が中心地に向かっているのだ…。 しかも、それだけでは済まないかもしれないのだが、後は総督府の守りを固める事と世良たちに任せるより他は無い。
「あっ、あれは…」
スコープを覗くと、見知った白い翼が羽ばたいているのが見える…。
『所々から、光の矢が放たれているのが見えるな…』
「確か狙撃用の弓ね。 このまま上手く落としてくれれば…」
中心部へと急ぐのだが、正王国からの反撃が始まっている。 しかし、通常の弓では無いが故に運用に関して制約が多く、扱いは簡単では無いようだ。
『しかし、味方に撃ち落とされるのはゴメンだな』
「そうね、こちらも迎撃に向かっている事を知らせられたら良いのだけれど…」
『ま、誰かしら気付くだろう』
「そうね…見えた!」
今まさに爆弾を投下しようとしている、五機を前方に発見する。 加速して追いつくと、爪で全て撃破するのだが、まだ先にも向かっている個体がいるのだろう。
「急ぎましょう」
『ああ』
「…特殊部隊のソネイ隊長より、通信が入っています。 …破邪の大翼が厄災を撃破しながら、こちらに向かっているそうです!」
「おお!」
「世良さんが?」
厄災の攻撃に対して狙撃を行い対処していたのだが、成功率は三割弱とお世辞にも効果が高いとは言い難い状況の中、破邪の大翼も迎撃に加わってくれるのは正に朗報と言うより他は無い。
しかし、他の戦鳥はどうしたのだろうか…キアや真王国側の二人の行方が気になる所だ。
「…? 壁の防衛に当たっていた兵より、通信が入りました」
「何か動きがあったのか?」
「はい…」
内容としては、壁の外で交戦していた戦鳥の戦士たちは全てを撃破すると一旦壁から離れ、何処かへ行ってしまった。 暫くすると爆撃を行っている厄災が飛来してきたのだが、それを追うようして戦士たちも戻って来て、これも全て撃破し、真王国の二翼は戦線を離脱。 どうやら、自陣営に戻ったとの事だった。
「取り敢えずは、真王国の戦士に感謝だな」
「ですな…」
あの二人は王都の防衛に協力してくれた…やはり、厄災は共通の敵なのだが、どうして争わねばならないのだろうか…。
「これで終わりだな」
『しかし、呆気の無い…』
盾の杭を打ち込み距離を取ると爆風が襲ってくるので盾でやり過ごす。 収まれば眼下には壁が見えるのだが、これより先は敵陣の領地内となる。
「しかし、後生大事にあんな重い物を抱えていれば餌食になるだけだろうに…切り離す事もしないとは…」
「そのようには、プログラムされていないのでしょう。 爆撃を終えた個体も補給を優先していたようだし…」
ヒナの見解にあるプログラムというのは、厄災に組み込まれた思考ルーチンの事だろうか…いずれにしても、今回の我々の作戦行動は終了だ。
「私たちはこれで失礼させて貰うわ」
「そうですか…」
「壁の内部に入れば、領空侵犯になる。 今もめ事を起こす訳にはいかないのでな」
「分かりました、ご助力感謝します。 しかし、次に会う時は敵同士…容赦はしません」
「それはこちらも同じだ。 手加減はしない」
「……」
「……」
「行くわよ、ノーマ」
自陣営へと飛翔する二人を見送る暇も無く、総督府を目指す。 だが、許されるのであれば、蒼い翼と決着を付けたいと思わざる負えない。 何故ならーー
(あの蒼い翼は、私の故郷を焼いた…決して許す事は出来ない!)
「総督府が見えて来たわね。 あの集団で最後かしら?」
『二十か、多いな』
のろのろと飛んでいるので、追いつくのは難しく無いのだが、何か違和感のようなものを覚えてしまう…。
『あいつらやけに高度が低いな』
「…まさか! 不味い、急がなければ!」
「屋上より通信! 厄災がこちらへ向かっています。 数二十!」
「距離は?」
「四百十! ですが…」
「どうした?」
「高度百を切っています! しかも、散会した!?」
「まさか! 厄災は体当たりしようとしているのでは!」
「何と!」
「直ぐ迎撃にあたれ!」
「ハッ!」
『屋上から攻撃が始まったな、どうやら奴らの目的に気付いたようだ』
「良かった、でも油断ならないわ」
無数の光が放たれ、所々で大きな爆発が起こっている。 しかし、何体かは打ち漏らしも覚悟せねばならないだろうが、それでも被害を最小限に抑えねばならない。
『あの一体は突っ込むか!』
「間に合わない!」
「うおっ!」
「キャッ!」
「くっ、皆大丈夫か!?」
地下にも建物が揺れる衝撃が走るのだが、どうやら厄災の体当たりが成功してしまったようだ。 正に特攻というより他は無いのだが、このような攻撃パターンで来るとは予想外だったとしても、皆懸命に迎撃にあたっている。
「被害状況は分からぬか」
「はい、現状では何とも…」
そうこう話をしている内にも、再び建物が揺れる。 もしかしたら、これまでの爆弾よりも更に強力なのかもしれない。
「それっ!」
建物とは反対方向に蹴り上げると、盛大に爆発するのだが、どうやらこれまでより強力な爆薬を使用しているようだ。 あきらかに建物に特攻する為の部隊のようだが、恐らくはここに羽音がいると知っての攻撃なのだろう…どうしても、宿命の子を抹殺したいようだ。
「セアッ!」
もう一体を蹴りで貫くと、他の個体も爆発に巻き込まれるのだが、屋上からの狙撃でも次々と爆発が起きている。
だが、建物からも爆発音が響くので、成功した個体もあるようだ…。
『終わったか?』
「どうやら、あれで最後のようね…」
もうもうと上がる黒煙によって、被害がどれ程のものかは判然としない。 しかし、中心地である総督府が被害を被るとは、厄災はやはり侮る事は出来ないと感じると共に、人の力があってこそこの程度で済んだともいえる。
真王国との決戦の時も近い、そして厄災の脅威にも備えねばならない…正王国は厳しい状況に立たされているのだが、どのようにして打開して行くのかが、最大の課題となりそうだ。
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