香しきファンタジー、汝の名はなろうなり

人類最大の悲劇の始まり

　１９１４年6月28日　オーストリア＝ハンガリー帝国の皇太子夫妻が、ボスニアの州都サラエヴォにおいて、ボスニア系セルビア人の青年によって殺害されました。　この事件こそが、第一次世界大戦が勃発する直接的な原因となっております。

　これを機に欧州、果てはロマノフ王朝ロシア、更に大日本帝国も巻き込み人類最大の悲劇の始まりたる第一次世界大戦に突入していきます。

　世界大戦と呼ばれたこの戦いの犠牲者は、非戦闘員も含め実に１７００万人にも及んだのですがこれほどまでに犠牲者が膨らんだ要因を説明していきましょう。

　とは言うものの、このエッセイを読んでいる人なら大半は理解しているでしょうが、第一次世界大戦では今でいう所の近代兵器が積極的に投入されました。
　
　同種を如何にして効率良く殺すかという事において、人間ほど考え抜いた生物も他に無いでしょう…。

　何と言っても航空機が戦線に投入された事が大きいのですが、オットー・リリエンタールが世界初のグラインダーによる飛行を成功したのが１８８４年、ライト兄弟が世界初の有人動力飛行に成功したのが１９０３年ですので、驚異的な速度で開発された事が窺い知れます。
　最も、本格的な参戦は１９１５年からになりますがそれ以降の航空機の進歩は目覚ましく、戦争の度に進化し続けるようになります。
　
　陸においては機関銃による攻撃を凌ぐ為に塹壕戦が展開されたのですが、これに対応したのが戦車であり毒ガスでした。　
　また海においては潜水艦も投入され、これは商船を攻撃する為に使用されたようです。

　かつて戦争と言えば、兵士が戦場で戦い勝敗を決めるのが常識でしたが一次大戦は非戦闘員も兵器や、それらに関連する工業製品などの製造に携わりまさに総力戦で戦いに挑んだのです。
　
　挙句の果てには未曾有のパンデミックである「スペイン風邪」の流行もあり世界は混沌を究めました…この戦いがどうなったのかは次回説明したいと思います。
　
　それでは一旦失礼致します。