香しきファンタジー、汝の名はなろうなり

エンペラーとは、皇帝とは、天皇とは何か

　お知らせにも載せたのですが、本編の更新遅れてしまい申し訳ございません。

　なので、お詫びといっては何なのですが…表題の件について語っていきたいと思います。

　エンペラーの語源たるインペラトールは、以前にも取り上げた通り軍事の最高司令官です。　他には「プリンケプス」という役職を兼務していますが、これはローマ第一の市民という名称ですね。

　このように西洋におけるエンペラーは有力な権力者でありながらも、市民の代表といった側面もあり中々に評価が難しいところがありますが、それならば東洋のエンペラーたる皇帝はどうでしょう？

　皇帝とは、古の時代夏王朝を建国した三皇と呼ばれる神様と五帝と呼ばれる君主を越える存在として、中華統一を果たした秦の始皇帝によって創られました。
　これは西洋のエンペラーよりも遥かに強い意味合いを持ちます。　何と言っても神様を越えていますので、とんでもない存在である事は確かでしょう。

　このように、現状ではエンペラー＝皇帝とされてはいるものの実際には違う事が分かって頂けたと思います。

　ならば天皇はどうでしょう？　天皇とは対外的に用いる称号であり国内では帝みかどやオオキミ、スメラギと呼ばれていました。
　ならば、何に対して用いていたかというと、それは中華帝国の皇帝になります。　当時で言うなら隋になるのですが、聖徳太子がしたため、小野妹子が隋の皇帝に渡した国書の「日出づる処の天子～」で始まるあれですね。

　要は皇帝と天皇は同格であると言いたかった訳ですが、結論から言うと隋の皇帝はこれを認めています。　超大国である隋の冊封体制を受け入れずに独立を保ったのですが、これは快挙といって良いでしょう。

　この事からも分かるように皇帝＝天皇となりますが、やはりエンペラー＝天皇とは言い難い事が分かります。　便宜上そうなっている訳ですが厳密に言えば、陛下は軍事的な戦力を保持してはおりません。　
　そういった意味では皇帝ともまたニュアンスが事なってくるのですが、天皇というのは独特な地位だという所で今回の話は終了です。

　また次回、お会いしましょう。