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天狼、ガンランスを気に入る
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おじ様が帰ってしまわれました……
それを見送った後、私室に戻った私は昨夜の事を思い出してしまいます。
「はぅ……」
ひとりで思わず赤面していると、部屋の扉がノックされました。
「スカーレット様、イリアです。入って宜しいでしょうか?」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
自分の顔をペタペタと触り、問題がない事を確認しておきます。
「……どうぞ、いらしてください」
「おはよう御座います、スカーレット様。昨日はあれからどうでしたか?」
いきなり核心を突いてきましたね……
「ん、貴女にはお礼を言わなければなりませんね、ありがとう御座います」
「いえいえ、さっきゼルギウスさんにお礼を言われましたので、察しはついていました。おめでとう御座います」
「こほん……、さて、お仕事の話もしなければなりませんね」
わざとらしく咳払いをして、話を切り替えました。
「はい、賃貸契約の話ですね。ヤスダもテラサキも昼は仕事がありますので、予定通りに午後に向こう側に赴きます。向こうとの時間差を考えれば夜頃かと……」
「連絡手段はどう確保しているのですか?」
彼女は見慣れない長方形の何かを懐から取り出してテーブルに置きます。
「これは“すまぁとふぉん”という通信機器です、ご存知ですよね?」
「えぇ、おじ様からいただいた知識の中にありますものね……」
「ヤスダを眷属化した翌日、彼に資金を預けて契約して貰いました。なので、これは彼の名義になっています。ここに先日の滞在期間中に得た協力者達の連絡先を登録しましたので、特に問題はありません」
「分かりました、何も心配はないようですね」
「それと、ヤスダのマンションは最初に確認して合鍵も預かっておりますから、彼に関しては連絡が取れずとも合流できます。他の者は滞在時間の都合で住居を実際に訪れる事まではしておりませんけど……」
「構いません、報告書に記載されていた個人情報で十分です。それと、おじ様から向こうに滞在させる魔人を一人選ぶ様に言われています。誰か思いつくものはいますか?」
「う~ん、そうですね……」
他にも幾つかの確認を済ませた後、イリアは午後の出立までにすべき事があると言って部屋から去っていったのでしした……
スカーレットの居住区から謁見の間の奥にある俺の私室に戻ったあと、暫しくつろいでから一つ上の階層の訓練区画に向かう。この階層は中央部の吹き抜け付近に環状の工房区画があるため、その外側を囲むように訓練施設が設けられている。
その中の一つに入ると、ヴィレダの姿がある。
彼女は楽しそうにガンランスをぶっ放していた。
「あ、イチロー」
「よう、ヴィレダ、そのガンランスはどうだ?」
「あたし、コレ好きかもしれない。AK‐47と違って”どすん”ってなる!」
第2工房区画の青銅のエルフ達はミノタウロス族を想定してガンランスを作ったようだが、よくよく考えれば、速度と突撃力を持つ人狼族にも向いているかも知れないな。
「何本か人狼族にも回してもらうか?」
「いいの?」
「あぁ、構わないさ、人狼族用にもう少し取り回しをしやすい様に改良してもらおう。気づいた点があれば、第2工房にレポートを上げてやってくれ」
「皆、コレあたし達も貰えるよ!」
「「「おぉ!!」」」
後に彼らの希望を全て反映し、第2工房が心血を注いだガンランスは極端に短くなり、相手に突き刺して、口径の大きい弾丸を撃ちこむ銃短剣となるのだった……
それを見送った後、私室に戻った私は昨夜の事を思い出してしまいます。
「はぅ……」
ひとりで思わず赤面していると、部屋の扉がノックされました。
「スカーレット様、イリアです。入って宜しいでしょうか?」
「ちょ、ちょっと待ってください!」
自分の顔をペタペタと触り、問題がない事を確認しておきます。
「……どうぞ、いらしてください」
「おはよう御座います、スカーレット様。昨日はあれからどうでしたか?」
いきなり核心を突いてきましたね……
「ん、貴女にはお礼を言わなければなりませんね、ありがとう御座います」
「いえいえ、さっきゼルギウスさんにお礼を言われましたので、察しはついていました。おめでとう御座います」
「こほん……、さて、お仕事の話もしなければなりませんね」
わざとらしく咳払いをして、話を切り替えました。
「はい、賃貸契約の話ですね。ヤスダもテラサキも昼は仕事がありますので、予定通りに午後に向こう側に赴きます。向こうとの時間差を考えれば夜頃かと……」
「連絡手段はどう確保しているのですか?」
彼女は見慣れない長方形の何かを懐から取り出してテーブルに置きます。
「これは“すまぁとふぉん”という通信機器です、ご存知ですよね?」
「えぇ、おじ様からいただいた知識の中にありますものね……」
「ヤスダを眷属化した翌日、彼に資金を預けて契約して貰いました。なので、これは彼の名義になっています。ここに先日の滞在期間中に得た協力者達の連絡先を登録しましたので、特に問題はありません」
「分かりました、何も心配はないようですね」
「それと、ヤスダのマンションは最初に確認して合鍵も預かっておりますから、彼に関しては連絡が取れずとも合流できます。他の者は滞在時間の都合で住居を実際に訪れる事まではしておりませんけど……」
「構いません、報告書に記載されていた個人情報で十分です。それと、おじ様から向こうに滞在させる魔人を一人選ぶ様に言われています。誰か思いつくものはいますか?」
「う~ん、そうですね……」
他にも幾つかの確認を済ませた後、イリアは午後の出立までにすべき事があると言って部屋から去っていったのでしした……
スカーレットの居住区から謁見の間の奥にある俺の私室に戻ったあと、暫しくつろいでから一つ上の階層の訓練区画に向かう。この階層は中央部の吹き抜け付近に環状の工房区画があるため、その外側を囲むように訓練施設が設けられている。
その中の一つに入ると、ヴィレダの姿がある。
彼女は楽しそうにガンランスをぶっ放していた。
「あ、イチロー」
「よう、ヴィレダ、そのガンランスはどうだ?」
「あたし、コレ好きかもしれない。AK‐47と違って”どすん”ってなる!」
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「何本か人狼族にも回してもらうか?」
「いいの?」
「あぁ、構わないさ、人狼族用にもう少し取り回しをしやすい様に改良してもらおう。気づいた点があれば、第2工房にレポートを上げてやってくれ」
「皆、コレあたし達も貰えるよ!」
「「「おぉ!!」」」
後に彼らの希望を全て反映し、第2工房が心血を注いだガンランスは極端に短くなり、相手に突き刺して、口径の大きい弾丸を撃ちこむ銃短剣となるのだった……
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