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お風呂でいちゃいちゃするのってある意味ひとつの夢ですよね

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薄いガウンを羽織り、リサの案内で浴場まで歩く。
屋敷の廊下は蛍光灯のような明かりが灯り、予想外に明るかった。
「あっ、あ、魔光灯が気になりますか?高価な魔道具なんですが獣脂なんかにくらべると維持費は安いですし煤も出ませんから思い切って設置してみたんですけど凄く明るくて気に入ってるんですよ!」
俺が物珍しそうにしていたせいか、やたら早口でリサが解説してくれる。
そして説明が終わると黙り込む。
そんなリサに続いて階段を降り、裏庭にでると、なかなか趣のある建物が目に入ってくる。。
木製の柱と屋根。
壁の変わりに簾のようなものがかけてあり、換気を重視してあるのが伺える。
なんか和風っぽくて落ち着くなぁ、これ。
「これっ!これが我が家の自慢のお風呂です!使用人たちにも使わせてますがすごく好評で私も毎日つかってるんですが仕事で疲れてる時なんかは特にきもちよくてだからクロウ君も気に入ってくれると思うんですだからその…ですね…。」
てんぱってるなぁ。
2人で入る流れだもんな、これ。
真っ赤な顔で涙目になっているリサの肩を抱く。
「ひゃぁぁぁ…。」
威厳も何もないか細い悲鳴。
思わず噴出しそうになるのを堪える。
「一緒に入ろうか、リサ。」
ぷるぷる震えながら俺の目を見つめてくる。
「ひゃい…、はいりますぅ…。」
肩を抱いたまま浴場に入ると一段高くなった板張りの床。
「こっ…、ここで靴をぬぎます…。」
言われたとおりに借りていたサンダルを脱ぎ、脱衣所へと上がる。
「ここで服を脱げばいい?」
ビクリとリサの肩が震える。
「俺が脱がせてもいい?」
「あ…あぁ…、でも、でもぉ…。」
「一緒に入るのは嫌?」
「ちっ、ちがいますっ!一緒に…入りたかったんです…。でも、初めてでぇ…。」
涙声で俯く。
さっきエッチしたのに恥ずかしいんだなぁ。
「誰かと入るのは初めてなんだ。」
「その、昔は仲間と入ることもありましたが、やっぱり視線が気になりますし、ある程度の立場になってからはずっと1人で…。それに好きな…、大好きな人と入るのは初めてで…、初めてだから恥ずかしくて…、しかも私から誘ってなんて…。」
なるほど…。
向き直って、リサを優しく抱きしめる。
「あ…。」
「一緒に入ろうって最初に言ったのは俺だよ。」
「クロウ君…。」
「あと、俺も初めてだから。」
「あっ…、うれ…しぃ…。」
俺の肩に額を乗せて呟く。
シンシアさんのは別で数えていいよね。
たぶん。
「脱がすよ?」
「はい…。」
脱がすと言っても着ているのはガウン1枚。
前をとめる紐をほどくとリサが両手をおろし、スルリとガウンが滑り落ちる。
「わ…、わたしもクロウ君を、脱がせ…ますね…。」
たどたどしい動きで俺のガウンの紐をほどき、肩をはだけさせるとガウンが床に落ちる。
「で…できました…。」
そう言って俺に抱きついてくる。
押し当てられる大きな胸の感触が気持ちいい。
「リサの胸、柔らかくて気持ちいいな。」
「くろうくんのも、お腹に当たって…、暖かくて気持ちいですよ…?」
当然ながら勃起したものは、リサの下腹部に押し当てられている。
指摘されると少し恥ずかしい。
「じゃあ、入ろうか。」
「はい…。」
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