215 / 240
トラブル発生!どうなる結婚式?!~緊急事態でも妻を愛でる夫は愛の化身~
2
しおりを挟む
尚史はいつも私への気持ちをたくさん伝えてくれるから、これからは私ももっとたくさん言葉にして伝えることにしよう。
「私は結婚したのが尚史でホントに良かったと思ってるよ。私のこと何よりも大事にしてくれるし、誰よりも私のこと好きでいてくれるし。一緒にいられて今でもじゅうぶん幸せだけど、尚史とだったらこれからもっと、すっごく幸せになれると思う」
「うん……そっか、モモがそう思ってくれてて良かった」
そう言って幸せそうに笑う尚史を見ていると、私まで幸せな気持ちになる。
すぐそばでこの笑顔をずっと見ていたいな。
「前も言ったと思うけど……私、尚史が思ってるよりずっと尚史のこと好きだと思うよ」
「俺もモモが思ってるよりずっとモモのことが好き」
私は尚史がものすごく私を好きでいてくれることも、とても大事にしてくれていることもわかっているつもりだけど、それよりさらに好きとなると物好きを通り越して、もう神の領域だと思う。
これほどまでに私を想ってくれる人は尚史だけだから、私の一生をかけて尚史を大切にしたい。
「じゃあ安心して神様に誓えるね、永遠の愛ってやつを」
「神様でも仏様でもなんにだって誓えるけど、まずはモモに誓う。俺は死んでもモモを愛し続ける」
尚史が仏様になってどうする。
仏様になって愛されるより、生きている尚史に普通に愛されたい。
「できるだけ長く一緒にいたいから、元気で長生きしてよね」
「わかった、モモがそう言うなら300歳まで生きる」
「300歳って、妖怪か!」
「愛の化身と言ってくれ」
私たちは笑いながら何度もキスをして、次第に熱く火照る肌に触れ合い、心と体をお互いの熱でいっぱいに満たして、抱きしめ合って眠りに就いた。
金曜日の朝、二人で一緒に家を出て駅に向かって歩き始めると、尚史は「そういえば」と呟いたあと、少し考えるそぶりを見せて「やっぱいいか」と言った。
「話しかけたことをやめられると気になるんだけど」
「ん?あー……でもいまさらって感じだけど……聞きたい?」
「だから何を?」
「八坂さんのこと」
今となってはどうでもいい話だけど、その後どうなったのかはやっぱり気になるので一応話を聞いてみると、八坂さんは先月の末日だった一昨日で予定通り退職したそうだ。
「上島が例の先輩から聞いたって教えてくれたんだけど……八坂さん、モモに手を出そうとして大沢さんにバレたあと、また修羅場になったんだって」
尚史が営業部に勤めている同期の上島さんから聞いた話によると、あのあとすぐに八坂さんは例のマンションを解約して、『浮気は二度としない』という約束でなんとか大沢さんに許してもらったけれど、内心は『今後はバレないようにうまくやる』と言って、反省の色が見られなかったらしい。
そして私との騒動の余韻も冷めやらぬうちに、八坂さんは大沢さんには出張だと嘘をついて、浮気相手の女の子と温泉旅行に出掛けたそうだ。
「ちなみにモモに『出張だから週末は会えない』って言ったのも嘘なんだってさ。温泉旅行に行ったのとはまた別の女の子の部屋に泊まってたらしい」
「お盛んですこと……」
大沢さんという素敵な婚約者がいながら、八坂さんは一体何人の女の子に手を出していたんだろう?
私もそのうちの一人にされるところだったのだと思うと、いまさらながら腹が立つし、嫌悪感で鳥肌が立つ。
「それで……その温泉旅行中に、浮気相手の女の子と宿でしてるところを、現行犯で大沢さんに見つかったんだって」
「私は結婚したのが尚史でホントに良かったと思ってるよ。私のこと何よりも大事にしてくれるし、誰よりも私のこと好きでいてくれるし。一緒にいられて今でもじゅうぶん幸せだけど、尚史とだったらこれからもっと、すっごく幸せになれると思う」
「うん……そっか、モモがそう思ってくれてて良かった」
そう言って幸せそうに笑う尚史を見ていると、私まで幸せな気持ちになる。
すぐそばでこの笑顔をずっと見ていたいな。
「前も言ったと思うけど……私、尚史が思ってるよりずっと尚史のこと好きだと思うよ」
「俺もモモが思ってるよりずっとモモのことが好き」
私は尚史がものすごく私を好きでいてくれることも、とても大事にしてくれていることもわかっているつもりだけど、それよりさらに好きとなると物好きを通り越して、もう神の領域だと思う。
これほどまでに私を想ってくれる人は尚史だけだから、私の一生をかけて尚史を大切にしたい。
「じゃあ安心して神様に誓えるね、永遠の愛ってやつを」
「神様でも仏様でもなんにだって誓えるけど、まずはモモに誓う。俺は死んでもモモを愛し続ける」
尚史が仏様になってどうする。
仏様になって愛されるより、生きている尚史に普通に愛されたい。
「できるだけ長く一緒にいたいから、元気で長生きしてよね」
「わかった、モモがそう言うなら300歳まで生きる」
「300歳って、妖怪か!」
「愛の化身と言ってくれ」
私たちは笑いながら何度もキスをして、次第に熱く火照る肌に触れ合い、心と体をお互いの熱でいっぱいに満たして、抱きしめ合って眠りに就いた。
金曜日の朝、二人で一緒に家を出て駅に向かって歩き始めると、尚史は「そういえば」と呟いたあと、少し考えるそぶりを見せて「やっぱいいか」と言った。
「話しかけたことをやめられると気になるんだけど」
「ん?あー……でもいまさらって感じだけど……聞きたい?」
「だから何を?」
「八坂さんのこと」
今となってはどうでもいい話だけど、その後どうなったのかはやっぱり気になるので一応話を聞いてみると、八坂さんは先月の末日だった一昨日で予定通り退職したそうだ。
「上島が例の先輩から聞いたって教えてくれたんだけど……八坂さん、モモに手を出そうとして大沢さんにバレたあと、また修羅場になったんだって」
尚史が営業部に勤めている同期の上島さんから聞いた話によると、あのあとすぐに八坂さんは例のマンションを解約して、『浮気は二度としない』という約束でなんとか大沢さんに許してもらったけれど、内心は『今後はバレないようにうまくやる』と言って、反省の色が見られなかったらしい。
そして私との騒動の余韻も冷めやらぬうちに、八坂さんは大沢さんには出張だと嘘をついて、浮気相手の女の子と温泉旅行に出掛けたそうだ。
「ちなみにモモに『出張だから週末は会えない』って言ったのも嘘なんだってさ。温泉旅行に行ったのとはまた別の女の子の部屋に泊まってたらしい」
「お盛んですこと……」
大沢さんという素敵な婚約者がいながら、八坂さんは一体何人の女の子に手を出していたんだろう?
私もそのうちの一人にされるところだったのだと思うと、いまさらながら腹が立つし、嫌悪感で鳥肌が立つ。
「それで……その温泉旅行中に、浮気相手の女の子と宿でしてるところを、現行犯で大沢さんに見つかったんだって」
0
お気に入りに追加
161
あなたにおすすめの小説
性欲の強すぎるヤクザに捕まった話
古亜
恋愛
中堅企業の普通のOL、沢木梢(さわきこずえ)はある日突然現れたチンピラ3人に、兄貴と呼ばれる人物のもとへ拉致されてしまう。
どうやら商売女と間違えられたらしく、人違いだと主張するも、兄貴とか呼ばれた男は聞く耳を持たない。
「美味しいピザをすぐデリバリーできるのに、わざわざコンビニのピザ風の惣菜パンを食べる人います?」
「たまには惣菜パンも悪くねぇ」
……嘘でしょ。
2019/11/4 33話+2話で本編完結
2021/1/15 書籍出版されました
2021/1/22 続き頑張ります
半分くらいR18な話なので予告はしません。
強引な描写含むので苦手な方はブラウザバックしてください。だいたいタイトル通りな感じなので、少しでも思ってたのと違う、地雷と思ったら即回れ右でお願いします。
誤字脱字、文章わかりにくい等の指摘は有り難く受け取り修正しますが、思った通りじゃない生理的に無理といった内容については自衛に留め批判否定はご遠慮ください。泣きます。
当然の事ながら、この話はフィクションです。
【完結】※R18 熱視線 ~一ノ瀬君の瞳に囚われた私~
キリン
恋愛
心に古傷を持つ三十路の拗らせ系社畜OLが、同じ部署の仔犬系年下男子に囚われてしまうお話。
※以前公開していたものを全話改稿し、文字数を調整致しました。
お気に入り登録やしおり機能を利用して下さっていた皆様、大変申し訳ありません。
過去投稿分は、朝と夕7時に、二話ずつ公開致していきます。近日中に完結する予定です。
※R15には米印を一つ、R18には米印を二つつけました。
※この作品はムーンライト様の方でも公開しております。
冷徹御曹司と極上の一夜に溺れたら愛を孕みました
せいとも
恋愛
旧題:運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜
神楽坂グループ傘下『田崎ホールディングス』の創業50周年パーティーが開催された。
舞台で挨拶するのは、専務の田崎悠太だ。
専務の秘書で彼女の月島さくらは、会場で挨拶を聞いていた。
そこで、今の瞬間まで彼氏だと思っていた悠太の口から、別の女性との婚約が発表された。
さくらは、訳が分からずショックを受け会場を後にする。
その様子を見ていたのが、神楽坂グループの御曹司で、社長の怜だった。
海外出張から一時帰国して、パーティーに出席していたのだ。
会場から出たさくらを追いかけ、忘れさせてやると一夜の関係をもつ。
一生をさくらと共にしようと考えていた怜と、怜とは一夜の関係だと割り切り前に進むさくらとの、長い長いすれ違いが始まる。
再会の日は……。
昨日、課長に抱かれました
美凪ましろ
恋愛
金曜の夜。一人で寂しく残業をしていると、課長にお食事に誘われた! 会社では強面(でもイケメン)の課長。お寿司屋で会話が弾んでいたはずが。翌朝。気がつけば見知らぬ部屋のベッドのうえで――!? 『課長とのワンナイトラブ』がテーマ(しかしワンナイトでは済まない)。
どっきどきの告白やベッドシーンなどもあります。
性描写を含む話には*マークをつけています。
誤算だらけのケイカク結婚 非情な上司はスパダリ!?
奏井れゆな
恋愛
夜ごと熱く誠実に愛されて……
出産も昇進も諦めたくない営業課の期待の新人、碓井深津紀は、非情と噂されている上司、城藤隆州が「結婚は面倒だが子供は欲しい」と同僚と話している場面に偶然出くわし、契約結婚を持ちかける。 すると、夫となった隆州は、辛辣な口調こそ変わらないものの、深津紀が何気なく口にした願いを叶えてくれたり、無意識の悩みに 誰より先に気づいて相談の時間を作ってくれたり、まるで恋愛結婚かのように誠実に愛してくれる。その上、「深津紀は抱き甲斐がある」とほぼ毎晩熱烈に求めてきて、隆州の豹変に戸惑うばかり。 そんな予想外の愛され生活の中で子作りに不安のある深津紀だったけど…
【R18】豹変年下オオカミ君の恋愛包囲網〜策士な後輩から逃げられません!〜
湊未来
恋愛
「ねぇ、本当に陰キャの童貞だって信じてたの?経験豊富なお姉さん………」
30歳の誕生日当日、彼氏に呼び出された先は高級ホテルのレストラン。胸を高鳴らせ向かった先で見たものは、可愛らしいワンピースを着た女と腕を組み、こちらを見据える彼の姿だった。
一方的に別れを告げられ、ヤケ酒目的で向かったBAR。
「ねぇ。酔っちゃったの………
………ふふふ…貴方に酔っちゃったみたい」
一夜のアバンチュールの筈だった。
運命とは時に残酷で甘い………
羊の皮を被った年下オオカミ君×三十路崖っぷち女の恋愛攻防戦。
覗いて行きませんか?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・R18の話には※をつけます。
・女性が男性を襲うシーンが初回にあります。苦手な方はご注意を。
・裏テーマは『クズ男愛に目覚める』です。年上の女性に振り回されながら、愛を自覚し、更生するクズ男をゆるっく書けたらいいなぁ〜と。
寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい
白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。
私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。
「あの人、私が
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる