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密着型特訓?これはもはやデレのテロだ~幼馴染みが溺愛系俺様イケメンに豹変したら発熱した件~
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背の高い尚史の長い手足でホールドされて自由を奪われた私は、なんとかこの体勢から逃れようと子どもみたいに手足をバタバタさせた。
「離せぇーっ!」
「モモももう少し一緒に寝よう」
「はぁっ?!寝ないし!なに寝ぼけたこと言ってんの?とにかく起きて!」
「10分だけー……」
なんてことだ!
尚史は私を思いきり抱きしめたまま二度寝を決め込んでいる。
こんな状況でよく寝られるな!
どうにかして尚史の腕の中から抜け出そうともがいてみたり、無理やり起こそうとしたけれど、尚史は一向に起きる気配がない。
……ダメだこりゃ、何をやっても無駄みたい。
私はとうとう観念して抵抗するのをやめ、少しの間だけこのまま尚史を眠らせておくことにした。
なんだかんだ言っても昨日尚史がそばにいてくれて心強かったし、看病してくれたことには感謝しているから、お礼と言ってはなんだけど今だけは尚史のわがままを聞いておこう。
「もう……しょうがないな、尚史は……。ホントに10分だけだからね……」
こんな風に抱きしめられているのはドキドキして落ち着かないけれど、尚史の体温がなんとなく心地よくなってきて、私までうっかり眠ってしまいそうになった。
ヤバイ、私まで眠ってしまって、もしこんなところを親にでも見られたらどうする!
後ろめたいことは何もしていないけれど、今後は部屋で一緒にゲームをしているだけでも変に勘ぐられてしまいそうだから、それだけは避けたい。
そうこうしているうちに10分が経過した。
これでやっとこの状況から解放される。
「尚史、起きて。10分経ったよ」
何度も声をかけたけれど、尚史は目を覚まさない。
このまま起きなかったらどうしようと不安になってきて、私はまた必死で手足をバタつかせてもがいた。
眠ってしまった仲間を起こす呪文が使えたら、こんなの一瞬で解決できるのに!
5分ほど格闘してようやく尚史は目を覚ました。
「やっとだよ……。今度こそ起きてよね!」
「あー……うん、わかった」
尚史は大きく伸びをしてゆっくりと立ち上がる。
私の気も知らないでいい気なもんだ。
「そうだ。これ、久美子さんに返しといて」
家の鍵を受け取り、今度こそお引き取り願おうと思っていると、尚史はいきなり私を抱き寄せて私の頬に唇が触れそうな角度で頬をくっつけた。
「モモ、めっちゃ抱き心地良かった。部屋に持って帰ってもいい?」
それは毎晩私を抱いて寝たいと言うことか……?
尚史のベッドで一晩中尚史に抱かれる……?
思い浮かべてしまったシーンはただ抱きしめて眠るだけでなく、なぜか裸で絡み合っている生々しいものだったので、私は慌ててその妄想をかき消そうと尚史の頭を掴んで思いきり頭突きを食らわした。
一瞬頭に星が飛ぶほどの衝撃で、二人とも両手で頭を押さえてうずくまる。
頭突きを食らった尚史だけでなく、食らわした私も大ダメージだ。
「いっ……てぇ……」
「断る!!私は抱き枕じゃないんだからね!くだらんことばっか言ってないで、はよ帰れ!」
痛みをこらえながら尚史の体をグイグイ押して、無理やり部屋から追い出した。
ヤバイ……脇汗ハンパない……。
気のせいか私の妄想力がどんどんたくましくなっているような……?
またうっかり尚史の抱き枕になっているところを思い浮かべそうになり、頭を抱えてぶんぶん横に振る。
そんないかがわしい抱き枕があるかっ!
ついこの間まではこんなことはなかったはずなのに、これは絶対に尚史の妙な言動のせいだ……。
とにかくこれ以上尚史に振り回されてはいけない。
そうだ、これも八坂さんとのデートで何があっても動じないための訓練だと思って、このお豆腐なメンタルを鰹節並みに強く頑丈に鍛えてやる!
「離せぇーっ!」
「モモももう少し一緒に寝よう」
「はぁっ?!寝ないし!なに寝ぼけたこと言ってんの?とにかく起きて!」
「10分だけー……」
なんてことだ!
尚史は私を思いきり抱きしめたまま二度寝を決め込んでいる。
こんな状況でよく寝られるな!
どうにかして尚史の腕の中から抜け出そうともがいてみたり、無理やり起こそうとしたけれど、尚史は一向に起きる気配がない。
……ダメだこりゃ、何をやっても無駄みたい。
私はとうとう観念して抵抗するのをやめ、少しの間だけこのまま尚史を眠らせておくことにした。
なんだかんだ言っても昨日尚史がそばにいてくれて心強かったし、看病してくれたことには感謝しているから、お礼と言ってはなんだけど今だけは尚史のわがままを聞いておこう。
「もう……しょうがないな、尚史は……。ホントに10分だけだからね……」
こんな風に抱きしめられているのはドキドキして落ち着かないけれど、尚史の体温がなんとなく心地よくなってきて、私までうっかり眠ってしまいそうになった。
ヤバイ、私まで眠ってしまって、もしこんなところを親にでも見られたらどうする!
後ろめたいことは何もしていないけれど、今後は部屋で一緒にゲームをしているだけでも変に勘ぐられてしまいそうだから、それだけは避けたい。
そうこうしているうちに10分が経過した。
これでやっとこの状況から解放される。
「尚史、起きて。10分経ったよ」
何度も声をかけたけれど、尚史は目を覚まさない。
このまま起きなかったらどうしようと不安になってきて、私はまた必死で手足をバタつかせてもがいた。
眠ってしまった仲間を起こす呪文が使えたら、こんなの一瞬で解決できるのに!
5分ほど格闘してようやく尚史は目を覚ました。
「やっとだよ……。今度こそ起きてよね!」
「あー……うん、わかった」
尚史は大きく伸びをしてゆっくりと立ち上がる。
私の気も知らないでいい気なもんだ。
「そうだ。これ、久美子さんに返しといて」
家の鍵を受け取り、今度こそお引き取り願おうと思っていると、尚史はいきなり私を抱き寄せて私の頬に唇が触れそうな角度で頬をくっつけた。
「モモ、めっちゃ抱き心地良かった。部屋に持って帰ってもいい?」
それは毎晩私を抱いて寝たいと言うことか……?
尚史のベッドで一晩中尚史に抱かれる……?
思い浮かべてしまったシーンはただ抱きしめて眠るだけでなく、なぜか裸で絡み合っている生々しいものだったので、私は慌ててその妄想をかき消そうと尚史の頭を掴んで思いきり頭突きを食らわした。
一瞬頭に星が飛ぶほどの衝撃で、二人とも両手で頭を押さえてうずくまる。
頭突きを食らった尚史だけでなく、食らわした私も大ダメージだ。
「いっ……てぇ……」
「断る!!私は抱き枕じゃないんだからね!くだらんことばっか言ってないで、はよ帰れ!」
痛みをこらえながら尚史の体をグイグイ押して、無理やり部屋から追い出した。
ヤバイ……脇汗ハンパない……。
気のせいか私の妄想力がどんどんたくましくなっているような……?
またうっかり尚史の抱き枕になっているところを思い浮かべそうになり、頭を抱えてぶんぶん横に振る。
そんないかがわしい抱き枕があるかっ!
ついこの間まではこんなことはなかったはずなのに、これは絶対に尚史の妙な言動のせいだ……。
とにかくこれ以上尚史に振り回されてはいけない。
そうだ、これも八坂さんとのデートで何があっても動じないための訓練だと思って、このお豆腐なメンタルを鰹節並みに強く頑丈に鍛えてやる!
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