バカな元外交官の暗躍

ジャーケイ

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第四章 日本編二

とりあえずお疲れ

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 「まずは乾杯。みんなビールでいいかな?カズさんはダイエットコークね、いつも通り」運ばれてきた飲み物で乾杯しながら話を始めた。

 「クラウドに上がったラフ聞かせてもらったよ。抜群だね。ねえ、将生さん」とりあえずの結果に満足してもらえているようだった。

 「そうですね。残りはロビーのベースとヴォーカル。今度はやっと自分の目で見れると思うと興奮しっぱなしですよ」将生さんも準備完了のようだった。

 「この時期飛行機はまあ空いてそうだし、こちらのチームメンバーはパスポートも準備して、いつでも大丈夫な状態にしてある」

 「スタイリストの沙良さんからも連絡があって、既に数着お二人の分の衣装を用意できているそうです。念のため私のもお願いしておきました」千代は時々身勝手に行動する。

 「どうしてあなたに衣装が必要なの?」

 「おねちゃん、私もダンサーで同じステージに立つつもりよ。ライブ用のスチルも撮るんでしょう?一緒に撮っておいてもいいのでは」

 「中田社長、どういうことですか?カズさん、知ってたの?」

 「タヨ、いいじゃないか。千代もとってもうつくしいし、話題作りになると思うよ。どうせなら姉妹ユニットもやってみようか。この件は、まだ誰にも話してない。ごめん」

 「私にはいいアイデアだと思いますよ。まだ先の話ですが」

 「僕も賛成です」将生さんまで、千代に優しそうだ。

 「タヨ、今日のところはとりあえずお疲れ様ということで」

 話題は、ジャマイカでのレコーディングが中心になって盛り上がった。タヨも、いつの間にか千代とわだかまりなく話し始めていた。

 朝からミーティングが始まった。サブ、つまり音楽的な部分については、今のままの方向性で一致しているので、今日の議題には上がっていなかった。ロジスティクスについての詰めを行った。

 「次は大人数になるけど、十日後に日本発でいいかな?マイアミ五泊、ジャマイカ十泊、ニューヨーク三泊で、ホテルはマイアミビーチ、キングストンは同じところ、ニューヨークはマンハッタンでミッドタウン。カズさん、これで大丈夫?」中田社長が代表してみんなに告げた。

 「結構ぎりぎりの日程ですよね。まあ、大丈夫とは思いますが」ロビーの気まぐれだけが心配だった。

 「これで行く事にしましょう。千代、今の通りで予定を立てて、飛行機、ホテルの予約、みんなにラインしてくれ。なる早やで頼む。十日後にはもう日本を発っていることになる、山田君、千代を手伝ってくれるか」

 「カズさん、一応計算出してみたところ、旅費で大体一千万円が出て行く事になるが、予算の範囲内で収まる?」

 「大丈夫です。足りなくなったら叔父さんに話します」ページが私に変わり答えた。
 
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