【短編集】何処かの誰か

エミちゃん

私の親友のエミちゃん
エミちゃんはいつも私とお話をしてくれる。
外で遊んだことはないけれど、家に帰るとエミちゃんが待っている。
私たちはとても仲良し。
ある時私が犬に噛まれた
次の日にその犬は死んでしまった。
エミちゃんに話すと、あなたを傷つけるなんて許せなかったから殺したのと言っていた。
エミちゃんは優しいなぁ
またある時、私が同級生の男の子に虐められた。次の日その男の子は死んでしまった。
エミちゃんはあなたが虐められて可哀想だったから殺しちゃったと言っていた。
エミちゃんは友達想いだなぁ
また別の日、お父さんとお母さんに叱られた。私が何かをしたとか言っていたけど私は知らない。悲しくなってそのまま寝た。
次の日お父さんとお母さんは死んでしまった。エミちゃんは仕方がなかったんだ、あなたのため。と言っていた。
エミちゃんの顔や服に、いっぱい血が付いていた。
私はお風呂に入るからエミちゃんも入りなよ！

私は服を脱ぎお風呂に入り体を洗って着替えた後、鏡の前に立ち、目の前のエミちゃんに向かって微笑む。








エミちゃんも綺麗になったね！