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ラブスターミッション18
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次の朝。
私は、私の名を呼ぶ声で目覚めた。
「ジョー! ジョー!」
ジェイルの窓からレインボーカラーに反射した朝陽が差していた。
私の名を呼ぶ声は、その窓の向こうから聴こえたのだ。
私は注意深く、窓の外を見た。
「ジョー! 見える?! そこにいるんでしょー!」
モモだ!
窓には鉄格子がかかっている。
窓からは出られない。
窓の外は砂埃がかなり吹いている。
視界が開ける。
ん?
モモとギャルソンが五十メートル程先にいるが、二人とも手を上げている。彼らは、兵士のひとりから銃を突きつけられている!
ふたりとも、我々を追ってきたが捕まったんだ・・・。
「ジョー、なさけないわね! あなたたち、ジェイルの中なの!? つかまっちゃったの?」とモモ。
そういう、モモもギャルソンもつかまってるじゃないか・・・(汗)。モモは叫んで言った。
「わたしたちね、あんたたちを追ってきたのよ! でも、この兵士につかまっちゃったわよ!」
クソッ、なんてこった。我々みんな、仮面の男の捕虜になっちまった! これは、避けなきゃいけなかったんだ・・・。どうすりゃいい?
独裁者は、民を扇動し、民の為と嘯いて、戦争を是とし、その自己欲の為に民を奴隷化し、武力行使する集団を造り、従え、見下ろし、狂気によって支配し、人間性を失い、また他を失わせ、滅びへと進む。それが独裁者だ。
満州事変・第二次大戦・太平洋戦争の中で日本の民は、まったくこのような中に居たのだ。
仮面の男はイカレタ奴だ、人間かどうか分からないが、・・・とにかく気が狂っている! 我々は、仮面の男を止める事が可能なのか・・・?
仮面の男は、遺跡の中へ入って行った。彼に付いて、五人の士官がお供をしていた。やつらは、核兵器に向かい、核兵器を本尊とし、礼拝を行なうようだ。全く神へ冒涜だが、やつらは、そう、狂っているのだ。何がやつらを狂わせたか、それは分からないが、狂っているという事実だけはそこに存在している。
我々は、この牢屋に入っている。牢屋のドアは簡単には開かない。奴隷化された村民らは、いくつかの奴隷専用バラックの中に囚われている。彼らを解放し、脱出させることは、我々の使命だ、そのミッションのために来たのだから。だが、どうやって・・・? なにか、時のしるしがあるか。何か好機を待つべきか・・・。だが、モモとギャルソンは、あそこで銃を突き付けられたままだ・・・。 ここからは、彼らの表情を距離がありすぎて、ちゃんと読み取れないでいる。だが、ギャルソンは神妙な様子だ・・・。モモは、ちょっと笑っているようにもみえる。兵士に対して何かジョークでも言っているのか? まあ、いい。彼女はそれがいいとこだ。ジョークが通じるか分からんが・・・。とにかく時間を稼げ。
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