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ヒトのキョウカイ7巻(シャロンの扉)
23 (見えない敵)
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カナリアさんは ジガと一緒に舞台裏に行き、関係者が続々と正面の入り口から多目的ホールに入って来る…。
そろそろ 開場時間だ…。
警備員が扉を開き、ゾロゾロと客が入って来る…。
多目的ホールの最大収容人数は504名で 1階と2階に分かれている…最初は1階からだ…。
ナオとレナは2階に上がり、クオリアは1階のここで待機…観客の監視を行う…。
オレは 2階の一番前にある 手すりからウージーマシンピストルを構えて舞台に向けセーフティを掛けたままでレーザーサイトを照射…。
距離20m…ハンドガンの必中距離…。
1階は舞台に水平に撃ち込まなければならないし、観客が立ち上がるので人の壁が出来てしまう…。
狙うなら2階だな…。
ここは斜め下に射線が取れ、撃ち込むには最適だ…。
はぁこんな所で武装警備員をやっていた経験が役に立つとはな…。
「どう見る?
レナ…。」
「客席から撃てば、確実にバレるよね…客との間に挟まれたら逃げられないし…。
なら相手は脇の道から撃つはず…それと、ポンチョなんかの手が隠れる服が怪しいわね…。」
「何でポンチョ?」
「私が良くやる手だったんだけど…ポンチョの中で銃を構えてポンチョごと撃ち抜くの…。
薬莢をポンチョの中で排莢する事になるから火傷するんだけど…パイロットスーツなら気にしなくても良さそうだし…。」
「なるほど…。
となると腰の位置か…よし、大体絞り込めたかな…。
オレは手すり付近から2階の監視だな…。」
『クオリア…敵はパイロットスーツの上にポンチョ系の上着を来ていて、ハンドガン装備…。
該当者はどの位いる?』
『該当者は現在52人…。』
『多いな…10分の1か…。』
『ピースクラフト都市出身が多いからな…。
あそこはラテンアメリカ系だし、ポンチョを着る文化がある…。
それに、安くて被るだけで観光用の私服になるのは意外と需要が高い…。』
『まぁ…トニー王国も迷彩型のレインコートを着てたしな…。』
パイロットスーツ…いや…あの時は強化服か…が、緑の単色と言う事もあり、その上から各迷彩柄のレインコートを着る事で対応していた。
その理由も 雨風もしのげて安いからだ。
『該当者をマーカーする。
この数の素行調査は時間がかかるが、確認してみる…。』
『頼む…。』
1階席が満席になり、2階に人が入って来た…前の席から順々に席に座って行く…別に指定席は無い…。
さっきクオリアに言ったパイロットスーツの上からポンチョを着ている銃持ちは、警戒の意味のイエローの輪郭で強調されている…。
満席になり扉が閉まる…該当者は11人…か…。
内、移動し易い席の端に座る観客は4名…絞り込めたな…。
この4人とは限らないが、特に注意して見ておこう…。
ライブが始まる…。
ナオとレナは2階の手すり寄りかかり、2階の観客の監視をしている…。
まだ生き残っていたのか…ケミカルライト…。
色々な色のケミカルライトが振られ、監視がしにくい…。
オレはウージーマシンピストルを横にし、観客に見えるように斜め下で構える…これは こちらが銃を持っているとアピールする事で 相手の発砲を留まらせる効果がある…武装警備員の基本戦術だ。
ポンチョの11名は 周りが興奮して席を立つ中、座ったままで音楽を聴いている…。
表情は『険しい』が出ており、明らかに ここには場違いだ…。
だが、経済自殺を考えている奴の行動としては正しいとも言える。
少なくとも まだ彼らの心は癒えていないのだろう…。
レナがチラチラと舞台を見ている…見たいのか?
「舞台側の監視を頼めるか?
こっちは オレで十分だし…。」
「ありがと…。」
レナが向きを変えてライブを見始める…。
その顔はいつにも増して嬉しそうだ…。
さてと監視、監視…。
1チーム当たりの歌の時間は20分…大体2~3曲位が歌われる…。
そして1時間事に休憩を挟む…これを3幕挟む事になり、カナリアさんは3幕のラストだ。
この休憩時間に人の入れ替えが発生し、2幕にお気に入りがいるヒト達が入って来る…。
また、自分が見たい者を 全部見終わったヒトはここで帰宅だ…。
クオリアは 入り口付近でヒトの出入りをチェックし、該当者に警戒のマーカーを付けている…。
カナリアさんが舞台に上がる第3幕で入場するのか?
今 入場しているのか?
もしくはもう入場しているか?
あらゆる可能性を警戒し、神経をすり減らしながら 客席を見続ける…。
第2幕が始まる…。
先ほどと変わらず、観客には不自然な所は無い…。
『クオリアからナオへ…トラブル…。』
『どうした?』
『今、警備員からリボルバーを取られたと主張する観光客の情報が入って来た…。』
「は?…『おっと…。』
思わず通信では無く声を出してしまった…。
レナが振り向きオレは「トラブルだ」とレナの耳に顔を近づけて言う…。
レナは頷き、また舞台側を向く…レナは舞台を楽しみながら 警戒もしている…。
向こうで何かがあれば、隣のオレを呼ぶだろう…。
『ナオ、了解…現地調達か…。』
『その可能性が高い…。』
今の銃はグリップの裏側に小さくQRコードのシールが貼られていて、持ち主と使用記録、メンテナンス記録などにアクセス出来る。
つまり敵は 銃を奪う事で自分の犯行は発覚させず、持ち主に罪を着せられる訳だ…。
『分かった…。
クオリアは引き続き1階の警備…。
同時に『その観光客が行為で敵に渡した可能性を当たってくれ…。』』
『了解した…。
交信終了…。』
「さてと…危なくなって来たな…。」
とは言え、敵がいる事は確定した…いくらか精神的には楽になったな…。
何事も無く、2幕が終わり休憩…そして、またメンバーが入れ替わり観客がゾロゾロと入って来る…。
多分ここで決めるはずだ…警戒色は15…内、端にいるのは5…。
これで終わりだ…そして…3幕が始まった。
そろそろ 開場時間だ…。
警備員が扉を開き、ゾロゾロと客が入って来る…。
多目的ホールの最大収容人数は504名で 1階と2階に分かれている…最初は1階からだ…。
ナオとレナは2階に上がり、クオリアは1階のここで待機…観客の監視を行う…。
オレは 2階の一番前にある 手すりからウージーマシンピストルを構えて舞台に向けセーフティを掛けたままでレーザーサイトを照射…。
距離20m…ハンドガンの必中距離…。
1階は舞台に水平に撃ち込まなければならないし、観客が立ち上がるので人の壁が出来てしまう…。
狙うなら2階だな…。
ここは斜め下に射線が取れ、撃ち込むには最適だ…。
はぁこんな所で武装警備員をやっていた経験が役に立つとはな…。
「どう見る?
レナ…。」
「客席から撃てば、確実にバレるよね…客との間に挟まれたら逃げられないし…。
なら相手は脇の道から撃つはず…それと、ポンチョなんかの手が隠れる服が怪しいわね…。」
「何でポンチョ?」
「私が良くやる手だったんだけど…ポンチョの中で銃を構えてポンチョごと撃ち抜くの…。
薬莢をポンチョの中で排莢する事になるから火傷するんだけど…パイロットスーツなら気にしなくても良さそうだし…。」
「なるほど…。
となると腰の位置か…よし、大体絞り込めたかな…。
オレは手すり付近から2階の監視だな…。」
『クオリア…敵はパイロットスーツの上にポンチョ系の上着を来ていて、ハンドガン装備…。
該当者はどの位いる?』
『該当者は現在52人…。』
『多いな…10分の1か…。』
『ピースクラフト都市出身が多いからな…。
あそこはラテンアメリカ系だし、ポンチョを着る文化がある…。
それに、安くて被るだけで観光用の私服になるのは意外と需要が高い…。』
『まぁ…トニー王国も迷彩型のレインコートを着てたしな…。』
パイロットスーツ…いや…あの時は強化服か…が、緑の単色と言う事もあり、その上から各迷彩柄のレインコートを着る事で対応していた。
その理由も 雨風もしのげて安いからだ。
『該当者をマーカーする。
この数の素行調査は時間がかかるが、確認してみる…。』
『頼む…。』
1階席が満席になり、2階に人が入って来た…前の席から順々に席に座って行く…別に指定席は無い…。
さっきクオリアに言ったパイロットスーツの上からポンチョを着ている銃持ちは、警戒の意味のイエローの輪郭で強調されている…。
満席になり扉が閉まる…該当者は11人…か…。
内、移動し易い席の端に座る観客は4名…絞り込めたな…。
この4人とは限らないが、特に注意して見ておこう…。
ライブが始まる…。
ナオとレナは2階の手すり寄りかかり、2階の観客の監視をしている…。
まだ生き残っていたのか…ケミカルライト…。
色々な色のケミカルライトが振られ、監視がしにくい…。
オレはウージーマシンピストルを横にし、観客に見えるように斜め下で構える…これは こちらが銃を持っているとアピールする事で 相手の発砲を留まらせる効果がある…武装警備員の基本戦術だ。
ポンチョの11名は 周りが興奮して席を立つ中、座ったままで音楽を聴いている…。
表情は『険しい』が出ており、明らかに ここには場違いだ…。
だが、経済自殺を考えている奴の行動としては正しいとも言える。
少なくとも まだ彼らの心は癒えていないのだろう…。
レナがチラチラと舞台を見ている…見たいのか?
「舞台側の監視を頼めるか?
こっちは オレで十分だし…。」
「ありがと…。」
レナが向きを変えてライブを見始める…。
その顔はいつにも増して嬉しそうだ…。
さてと監視、監視…。
1チーム当たりの歌の時間は20分…大体2~3曲位が歌われる…。
そして1時間事に休憩を挟む…これを3幕挟む事になり、カナリアさんは3幕のラストだ。
この休憩時間に人の入れ替えが発生し、2幕にお気に入りがいるヒト達が入って来る…。
また、自分が見たい者を 全部見終わったヒトはここで帰宅だ…。
クオリアは 入り口付近でヒトの出入りをチェックし、該当者に警戒のマーカーを付けている…。
カナリアさんが舞台に上がる第3幕で入場するのか?
今 入場しているのか?
もしくはもう入場しているか?
あらゆる可能性を警戒し、神経をすり減らしながら 客席を見続ける…。
第2幕が始まる…。
先ほどと変わらず、観客には不自然な所は無い…。
『クオリアからナオへ…トラブル…。』
『どうした?』
『今、警備員からリボルバーを取られたと主張する観光客の情報が入って来た…。』
「は?…『おっと…。』
思わず通信では無く声を出してしまった…。
レナが振り向きオレは「トラブルだ」とレナの耳に顔を近づけて言う…。
レナは頷き、また舞台側を向く…レナは舞台を楽しみながら 警戒もしている…。
向こうで何かがあれば、隣のオレを呼ぶだろう…。
『ナオ、了解…現地調達か…。』
『その可能性が高い…。』
今の銃はグリップの裏側に小さくQRコードのシールが貼られていて、持ち主と使用記録、メンテナンス記録などにアクセス出来る。
つまり敵は 銃を奪う事で自分の犯行は発覚させず、持ち主に罪を着せられる訳だ…。
『分かった…。
クオリアは引き続き1階の警備…。
同時に『その観光客が行為で敵に渡した可能性を当たってくれ…。』』
『了解した…。
交信終了…。』
「さてと…危なくなって来たな…。」
とは言え、敵がいる事は確定した…いくらか精神的には楽になったな…。
何事も無く、2幕が終わり休憩…そして、またメンバーが入れ替わり観客がゾロゾロと入って来る…。
多分ここで決めるはずだ…警戒色は15…内、端にいるのは5…。
これで終わりだ…そして…3幕が始まった。
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