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打ち上げのその後(カノン視点)ちょっとR18
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侍女長ってやっぱり凄いなぁ。年の功って言ったら怒られるんだろうけど、経験を積んだ人ってどうしてこんなに達観して居られるんだろう。
将来私もあんな風に慣れるかな?まずは、中級メイドに慣れるように明日からまた頑張ろう!
そう新たに決心して、皆と別れて夜の公園を歩いていると、夜空に星が瞬いていた。
「カノンさん!どうしたんですか?こんな所で。」
聞き覚えのある声だと思ったら、メイ君だった。彼は少し慌てて私の傍に来た。
「折角だから外で星を見ようと思って。そろそろ帰るところ。」
「危ないですし、送りますよ。」
「送るって、お屋敷だから安全でしょ。」
「この世の中何が起きるか分かりませんし!カノンさんに何かあったら俺が嫌ですから。」
あまりに切実な様子に少したじろいでしまったけれど、こんな真剣に心配してもらった事は2年ぶり程で、素直に嬉しかった。
「えへへ。ありがとう。そう言ってもらえるの、久しぶりだから嬉しい。」
「あ…すいません。でも、マーロンさんとは仲良いんですよね…?」
「マーロンはね、他の人より少しだけ仲良とは思うよ。でも、それだけかなぁ。」
「あの…マーロンさんとはお付き合いしないんですか?好き…なんですよね?」
びっくりした。彼は本当に人の事をよく見ている。ライアちゃんだって私から話さないと分からなかったのに。
「うん……好き、だね。でも、私が別れてから暫くしてマーロンは今の彼女と付き合ったでしょ?もし私の事が好きだったら、多分私と付き合おうって言うと思うから。」
「辛くないですか?」
「辛いけど、好きになったらしょうがないよね。」
「確かに…自分で好きになる人は決められませんもんね。」
「ままならないなぁ!早く新しい恋したい!」
「いいですね!合コンがあったら1番に声掛けますよ!一緒にいい人見つけましょう!…俺が笑顔に出来たらいいんですけどね。」
優しいなぁ。年下なのに気遣ってくれているのが分かる。次はこういう人を見つけよう。
「うん!お互い最高の人を見つけようね!」
「はい!カノンさんは可愛いですし、いい人だからすぐ彼氏できますよ!」
「あはは!ありがとう。メイ君も良い人だからすぐ見つかるよ!」
「話してるうちに着きましたね。では、また今度ゆっくり話しましょう!楽しかったです!おやすみなさい!」
そう言ってメイ君は自分の家に帰るために踵を返した。
はずだった。
「あの…カノンさん…」
何故か中々進み出さないメイ君が口を開いて、シャツの下の方を見た。
つられて私も視線を追った。
私の手がメイ君のシャツを掴んでいた。
え?え?無意識だった!恥ずかしい!!!
でも、次に言った言葉も、本当に無意識だった。
「帰っちゃうの……?」
言葉に出すと、無性に寂しさが襲ってきて、視界がボヤけてきた。
「……それは反則だろ。」
メイ君が何か呟いたが、それよりもメイ君の嬉しそうな顔が、私も嬉しく感じた。
「じゃあ、俺の家に来ます?」
彼との夜は、優しかった。
「痛くない?」
と頻繁に聞いてくれたし、凄く丁寧だった。そんなに時間をかけてくれていると、やっぱり愛されている実感が出来る。
やっぱり、女は愛された方が…幸せだなぁ。
でも、やっぱりマーロンが好き…。メイ君には申し訳ないけど、これではっきりしたかもしれない。
メイ君、ごめんね。ありがとう…
「大丈夫ですよ、俺が勝手に好きなだけなんで。」
将来私もあんな風に慣れるかな?まずは、中級メイドに慣れるように明日からまた頑張ろう!
そう新たに決心して、皆と別れて夜の公園を歩いていると、夜空に星が瞬いていた。
「カノンさん!どうしたんですか?こんな所で。」
聞き覚えのある声だと思ったら、メイ君だった。彼は少し慌てて私の傍に来た。
「折角だから外で星を見ようと思って。そろそろ帰るところ。」
「危ないですし、送りますよ。」
「送るって、お屋敷だから安全でしょ。」
「この世の中何が起きるか分かりませんし!カノンさんに何かあったら俺が嫌ですから。」
あまりに切実な様子に少したじろいでしまったけれど、こんな真剣に心配してもらった事は2年ぶり程で、素直に嬉しかった。
「えへへ。ありがとう。そう言ってもらえるの、久しぶりだから嬉しい。」
「あ…すいません。でも、マーロンさんとは仲良いんですよね…?」
「マーロンはね、他の人より少しだけ仲良とは思うよ。でも、それだけかなぁ。」
「あの…マーロンさんとはお付き合いしないんですか?好き…なんですよね?」
びっくりした。彼は本当に人の事をよく見ている。ライアちゃんだって私から話さないと分からなかったのに。
「うん……好き、だね。でも、私が別れてから暫くしてマーロンは今の彼女と付き合ったでしょ?もし私の事が好きだったら、多分私と付き合おうって言うと思うから。」
「辛くないですか?」
「辛いけど、好きになったらしょうがないよね。」
「確かに…自分で好きになる人は決められませんもんね。」
「ままならないなぁ!早く新しい恋したい!」
「いいですね!合コンがあったら1番に声掛けますよ!一緒にいい人見つけましょう!…俺が笑顔に出来たらいいんですけどね。」
優しいなぁ。年下なのに気遣ってくれているのが分かる。次はこういう人を見つけよう。
「うん!お互い最高の人を見つけようね!」
「はい!カノンさんは可愛いですし、いい人だからすぐ彼氏できますよ!」
「あはは!ありがとう。メイ君も良い人だからすぐ見つかるよ!」
「話してるうちに着きましたね。では、また今度ゆっくり話しましょう!楽しかったです!おやすみなさい!」
そう言ってメイ君は自分の家に帰るために踵を返した。
はずだった。
「あの…カノンさん…」
何故か中々進み出さないメイ君が口を開いて、シャツの下の方を見た。
つられて私も視線を追った。
私の手がメイ君のシャツを掴んでいた。
え?え?無意識だった!恥ずかしい!!!
でも、次に言った言葉も、本当に無意識だった。
「帰っちゃうの……?」
言葉に出すと、無性に寂しさが襲ってきて、視界がボヤけてきた。
「……それは反則だろ。」
メイ君が何か呟いたが、それよりもメイ君の嬉しそうな顔が、私も嬉しく感じた。
「じゃあ、俺の家に来ます?」
彼との夜は、優しかった。
「痛くない?」
と頻繁に聞いてくれたし、凄く丁寧だった。そんなに時間をかけてくれていると、やっぱり愛されている実感が出来る。
やっぱり、女は愛された方が…幸せだなぁ。
でも、やっぱりマーロンが好き…。メイ君には申し訳ないけど、これではっきりしたかもしれない。
メイ君、ごめんね。ありがとう…
「大丈夫ですよ、俺が勝手に好きなだけなんで。」
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