紅の戦士たち

黒桐蒼慧

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第五話 絶望

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ルベルは正気に戻って、辺りを見渡した。すると沢山の自分の仲間や知人の死体があるのを発見した。
「おいおい冗談きついぜ。神様よぉ人は作れるのに壊れた物は直せないって。」
ルベルは泣き崩れた、今まで愛してきた仲間を自分の手で殺してしまったのだ。
「なんで、、なんで俺をハーフエルフにした?!神様とやら、俺は普通に生きて仲間とバカ騒ぎして、姉に怒られるこんな日常を望んでいたんだ。なんで、、なんで俺を、」
「それは違うかな?僕は生きているから。」
その声を聞いたルベルはすぐに立ち上がって、抱き着いた。
「ラノ!悪かった、俺が北の国を潰そうなんて言ったせいで仲間を失っちまって。」
「うん、それは僕に言うんじゃなくて生き残った仲間たちに言ってあげてよ」
ラノは冷静を保ちルベルに提案する。
「皆、本当に申し訳なかった!この俺をどうか、、許してほしい、勝手に突っ込んで勝手に死なせて悪かった
俺たちの大切な仲間を」
ルベルは深々と頭を下げた。周りから一人の兵が近づいてきて、バシンと大きな音を立ててルベルを殴った
「なにが、悪かっただよ!俺たちを助けてくれたのはあんたじゃねえか」
ルベルは大粒の涙を溢しながら、叫んだ
「俺が助けたとしても!死んでしまったら何も変わらないんだよ!俺はもう騎士団長をやる資格なんてない」
もういいんだ、と言い残して去っていった。
絶望に身を纏ったルベルを誰も止める気にはならなかった。
〇南の国
「えーと、、僕たちなんにもしないで終わっちゃいましたね!戦争」
「だね、、つまんないね~」
南の国は軍が到着したころにはもうルベルが戦争の幕を一旦閉じていたのだ。
しかし、東と北の戦争は終わることはないのであった。

天使やエルフが帰ってきた。ルベルは支度をしていた。旅に出ると言っていたが誰も止めなかった。
一番心境を分かっているはずのラノが何も言わなかったからだ。
ルベルはこの大陸を出て、別の未知に向かうと言ってでて行った。
集落から、二人の女の子が出て行ったのもまだ誰も知らない。
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