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SS05.今日のサーシャ3(乗り物酔い) ✔
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アルお兄ちゃんは隣りの町にお買い物に行ったことがあるの、サーシャもお買い物に行きたかったの!
でもママが遠いし危ないからダメって言うの! でも、初めて村からよそに行くことになったの、だからすごーく楽しみなの! ベスとシルバーはお留守番なの、だからいーぱいいい子いい子しておいたの!
お留守になるから、村の人にお世話をお願いするってママが言っていたの。
「ベス、いい子でいてねなの! あと、鶏さんが狼に食べられないように護ってほしいの!」
ベスがコクコクと小さく頷いている。
「ねえベス、サーシャのいう事が分かるの?」
ベスが目を逸らして、コクコクしてくれないの!
「ベス、お留守番お願いなの!」
「ワン! ワンワン!」
ベスが元気に吠えながらブンブンと尻尾を左右に振っている。
「サーシャ、行くわよ! 早く来なさい!」
「はーいなの!」
サーシャはベスにバイバイすると、ソフィアの元へテトテトと歩いて行く。ベスは尻尾をブン文と振りながら、その後姿を見つめていた。
屋敷の塀の前の道に、村の男たちが荷馬車を乗りつけており、荷物を積み込んでいた。既に父ジェイとアルフレッドは荷馬車に乗り込んでいる。
ソフィアは荷馬車の横で待っており、歩いて来たサーシャを抱き上げると荷馬車に乗せた。荷台に何枚か毛皮を重ねるとその上にソフィアは座るとサーシャを抱きかかえた。
「ローグさん、いいわ、出してちょうだい!」
「はい、奥様!」
ローグが手綱を操作すると荷馬車はゆっくりと走り出した。
アルフレッドやジェイと村の男たちが話をしながら三台の荷馬車は進んでいる。
サーシャは初めての村の外に興味津々だ。しかし、荷馬車の揺れが酷くなり始めると顔色がだんだんと色を失い始めた。
「ママ、サーシャ気持ち悪いの!」
「あらあら、もう調子が悪くなったのね! だからママが言ったでしょ、サーシャにはまだ早いって! ママの癒しの魔法をかけましょうね。サーシャの病気が治りますように……彼の者の病気酔いを癒し給え、ヒール」
「ママありがとうなの! 気持ち悪いのがなくなったの!」
サーシャの顔に赤みが戻って来た。
サーシャ、馬車がこんなに気持ち悪くなるって知らなかったの。えーとね、アルお兄ちゃんが魔法の学校の試験を受けるんだって、だからみんなで馬車に乗って王都に向かっているの!
隣の町までは、村の人が荷馬車で送ってくれたの、でもガタガタが酷くて気持ち悪くなったの。ママもお尻が痛くなったって言っているの! アルお兄ちゃんがママのお尻に癒しの魔法をかけてあげているの!
あとね、狼が出てきてもバーンて追い払っちゃったの! サーシャビックリしちゃったの!
隣町にやっと着いたの、ママが言ってたけど、遠いし気持ち悪くなって大変だったの! 美味しそうな匂いがしてくるけど、食べれそうにないの!
ママがまた癒しの魔法をかけてくれたの! 暖かな光がサーシャの頭に降り注いできてだんだんと気持ち悪いのが無くなってきたの! だから、ちゃんと鳥さんを食べることができたの!
お隣の町でカイルお兄ちゃんとクロードお兄ちゃんに少しだけ会ったの、でもずっと会っていなかったから恥ずかしくてママに抱っこされたままでいたの。
時間ないってすぐにバイバイになって、お顔忘れちゃうからもっと見ておけばよかったの。
サーシャ、もう馬車は乗りたくないの! だけど、王都に行くからいっぱい乗らないといけないんだってママが言っているの!
町で馬車を借りて王都に行くんだって、護衛の人もいっしょなんだよ! 借りるのはすごく高いんだってパパが教えてくれたの! このお金はね王様が出してくれるんだって、すごいでしょ! ママがね、パパのお給料だと借りれないって言っていたの。
今度の馬車はちゃんとお部屋になっていて座るところがやわらかいんだよ。村のより乗り心地がいいの、これなら気持ち悪くな……ったの! やっぱりダメだったの! でも、ママが癒しの魔法をかけてくれたから大丈夫になったの!
大きな街にやっと着いたの、癒しの魔法をかけてもらってから、兎の焼いた串を食べたの! サーシャね、村を出るまではよそにお泊りしたことはなかったの。でもね、もうふたつもお泊りしたの、すごいでしょ! 食べ物はね、ママの魔蜂蜜をかけて焼く鳥が一番好きなの。
お店に綺麗なドレスがあってママが立ち止まったけど、パパは歩いて行っちゃった、ママのお顔がちょっと怖いの、なんでなの?
サーシャ、こんなにいっぱいのお馬さんと馬車を始めて見たの! 並んで王都に行くんだって言ってるの!
サーシャ、なんだか眠くなったの! ママも寝た方がいいって言ってるからおやすみなさいなの! 起きたら王都に着いているといいな!
でもママが遠いし危ないからダメって言うの! でも、初めて村からよそに行くことになったの、だからすごーく楽しみなの! ベスとシルバーはお留守番なの、だからいーぱいいい子いい子しておいたの!
お留守になるから、村の人にお世話をお願いするってママが言っていたの。
「ベス、いい子でいてねなの! あと、鶏さんが狼に食べられないように護ってほしいの!」
ベスがコクコクと小さく頷いている。
「ねえベス、サーシャのいう事が分かるの?」
ベスが目を逸らして、コクコクしてくれないの!
「ベス、お留守番お願いなの!」
「ワン! ワンワン!」
ベスが元気に吠えながらブンブンと尻尾を左右に振っている。
「サーシャ、行くわよ! 早く来なさい!」
「はーいなの!」
サーシャはベスにバイバイすると、ソフィアの元へテトテトと歩いて行く。ベスは尻尾をブン文と振りながら、その後姿を見つめていた。
屋敷の塀の前の道に、村の男たちが荷馬車を乗りつけており、荷物を積み込んでいた。既に父ジェイとアルフレッドは荷馬車に乗り込んでいる。
ソフィアは荷馬車の横で待っており、歩いて来たサーシャを抱き上げると荷馬車に乗せた。荷台に何枚か毛皮を重ねるとその上にソフィアは座るとサーシャを抱きかかえた。
「ローグさん、いいわ、出してちょうだい!」
「はい、奥様!」
ローグが手綱を操作すると荷馬車はゆっくりと走り出した。
アルフレッドやジェイと村の男たちが話をしながら三台の荷馬車は進んでいる。
サーシャは初めての村の外に興味津々だ。しかし、荷馬車の揺れが酷くなり始めると顔色がだんだんと色を失い始めた。
「ママ、サーシャ気持ち悪いの!」
「あらあら、もう調子が悪くなったのね! だからママが言ったでしょ、サーシャにはまだ早いって! ママの癒しの魔法をかけましょうね。サーシャの病気が治りますように……彼の者の病気酔いを癒し給え、ヒール」
「ママありがとうなの! 気持ち悪いのがなくなったの!」
サーシャの顔に赤みが戻って来た。
サーシャ、馬車がこんなに気持ち悪くなるって知らなかったの。えーとね、アルお兄ちゃんが魔法の学校の試験を受けるんだって、だからみんなで馬車に乗って王都に向かっているの!
隣の町までは、村の人が荷馬車で送ってくれたの、でもガタガタが酷くて気持ち悪くなったの。ママもお尻が痛くなったって言っているの! アルお兄ちゃんがママのお尻に癒しの魔法をかけてあげているの!
あとね、狼が出てきてもバーンて追い払っちゃったの! サーシャビックリしちゃったの!
隣町にやっと着いたの、ママが言ってたけど、遠いし気持ち悪くなって大変だったの! 美味しそうな匂いがしてくるけど、食べれそうにないの!
ママがまた癒しの魔法をかけてくれたの! 暖かな光がサーシャの頭に降り注いできてだんだんと気持ち悪いのが無くなってきたの! だから、ちゃんと鳥さんを食べることができたの!
お隣の町でカイルお兄ちゃんとクロードお兄ちゃんに少しだけ会ったの、でもずっと会っていなかったから恥ずかしくてママに抱っこされたままでいたの。
時間ないってすぐにバイバイになって、お顔忘れちゃうからもっと見ておけばよかったの。
サーシャ、もう馬車は乗りたくないの! だけど、王都に行くからいっぱい乗らないといけないんだってママが言っているの!
町で馬車を借りて王都に行くんだって、護衛の人もいっしょなんだよ! 借りるのはすごく高いんだってパパが教えてくれたの! このお金はね王様が出してくれるんだって、すごいでしょ! ママがね、パパのお給料だと借りれないって言っていたの。
今度の馬車はちゃんとお部屋になっていて座るところがやわらかいんだよ。村のより乗り心地がいいの、これなら気持ち悪くな……ったの! やっぱりダメだったの! でも、ママが癒しの魔法をかけてくれたから大丈夫になったの!
大きな街にやっと着いたの、癒しの魔法をかけてもらってから、兎の焼いた串を食べたの! サーシャね、村を出るまではよそにお泊りしたことはなかったの。でもね、もうふたつもお泊りしたの、すごいでしょ! 食べ物はね、ママの魔蜂蜜をかけて焼く鳥が一番好きなの。
お店に綺麗なドレスがあってママが立ち止まったけど、パパは歩いて行っちゃった、ママのお顔がちょっと怖いの、なんでなの?
サーシャ、こんなにいっぱいのお馬さんと馬車を始めて見たの! 並んで王都に行くんだって言ってるの!
サーシャ、なんだか眠くなったの! ママも寝た方がいいって言ってるからおやすみなさいなの! 起きたら王都に着いているといいな!
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