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236.2登城?(長い階段の先)✔
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俺、ミルト、ミトと護衛のエグザイルエルフ達十名で城に向かうことに決まった。
人魚のお城だから海から出入りできる場所にあると予想していたが、全然違っていたんだ。海の横ではあるが、まさかの断崖絶壁の上に築かれていた。陸地側は高い城壁で囲まれている。俺達が来ることがわかっていたからだろう、重そうな城門は左右に開かれていた。
城門に近づいて行くとふたりの門番が立っている。ミルトが門番のひとりに、先程渡された羊皮紙を見せている。この門番だが二本の足があり、人間に見える。きっと、人魚に雇われているのだろう。普通なら、城は海中に作る方が使いやすいと思うのだが、なぜ、海面から離れた地上にお城を作ったのだろうか? 俺には理解ができないな。
門番が「ついて来い」と言うので、案内されるがままに歩いているのだが、城からどんどんと遠ざかっている。不審に思いながらも歩いて行くと小さな小屋が見えて来た。
エグザイルエルフたちも、顔を見合わせ訝しんでいる。
門番が扉を開けて小屋に入って行くが、俺達は用心深く中を覗き込む。小屋の中央には丸いテーブルがひとつ置かれているだけで、他には椅子すら置かれていない。絶対に怪しい。
門番が「入って来い」と手招きをしている。この人数で入ると立てっているのもやっとに見える。こんなに狭い小屋に俺達を案内して、どうするつもりなんだろうか?
怪しいと思いつつも小屋に入った。門番は全員が入ったことを確認すると、入り口の戸を閉め、二ヶ所もロックしている。閉まっていることを再度確認し納得したように見えた。普通の壁に見えていたが、板を手で押して開けると、自分の体で俺達から見えないように何かしている。すると、どこかからガタガタと音が聞こえ、小屋が振動しながら下がり始めた。
エレベーターだろうか? もしそうならこっちで初体験だな。ガタガタと音と振動も酷いが、からくり屋敷とか、これは期待できるかもしれない。
俺と違い、エグザイルエルフたちが慌てている。一気に緊張しているのが伝わって来る。
ゆっくり音を立てながら下降しているがスピードが遅過ぎる。ガタンと音がして止まってしまった。体感だが三メートル程度しか下降していないのではないだろうか。
二重にロックした扉を開けると、下へと延びる階段が見えた。これはエレベーターではなく、部屋自体が隠し扉の役目を果たしていたようだ。あのスピードで移動だと時間がかかり過ぎて使えたモノではなかったからな。そもそも重量オーバーだったのかもしれない。
門番の男が、階段の壁にあった松明の二本を手に取ると、火打石のようなもので火を着けようとしている。何度もカチカチと叩き、火花が散っているが着火しそうにない。
松明の焼けた匂いもしていないので、普段ここは使われていないのかもしれないな。
エグザイルエルフ達も見ているだけで、火を着けるつもりはないように見える。ここは久しぶりに詠唱付きの「プチファイヤー」の出番のようだな。俺は火魔法を行使して二本の松明に火を着けた。
門番もエグザイルエルフ達もポカンとした顔をしている。そういえば、火魔法に適性が無いと言っていたな。門番は俺に向かって「助かった」と小声で言うと、ミルトに松明一本を渡した。
門番は松明を右手で持ち「ついて来い」と階段を降りて行く。護衛五名が後に続き、ミト、ミルト、俺、護衛五人の順番で降りて行く。
階段は真っ暗で松明の灯りだけが頼りになる。最期の者には階段が見え辛いだろうな。かなり長い階段で途中何度か右側に折れ曲がっている。グルグルと回りながら下へと向かっているようだ。
何段あるのだろうか? かなりの階段を下りて来た。温度も地上と比べると下がったように感じる。湿度も高くなってきた。
このミルトから渡された腕輪は便利だと思う。門番に気がつかれずに意思の疎通ができるのだから。
《このまま階段を下りていくと地下牢に到達し、そのまま閉じ込められたりするのではないだろうか?》
ミトやミルト達が階段を降り始めてから、念話しており、腕輪を通して俺にも伝わって来る。
ん! 海、独特の匂いがして来た。
「こちらでお待ちください!」門番は、そう言うと階段の傍に立ち動かなくなった。
到着した場所の壁にはいくつかの灯りが燈っている。海水の匂いの原因が目の前にあった。大きな池のようなものが見えるがこれは海水のようだ。水面はほとんど揺れていないが、海と繋がっているのかもしれない。と、思って見ていたらいきなり水が盛り上がり、先日の人魚が飛び出してきた。エグザイルエルフたちが驚いている。
「驚いた?」
狙っていたのだろう。人魚はいたずらが楽しくて仕方ないようだ。エグザイルエルフたちは誰も声を出していない。
頭の中にエグザイルエルフたちの想いが飛び交っている。
《うちの姫様を見ているようですね》
《そうそう》
《いたずら好きなところとかそっくりですね》
《そうそう》
《きっと姫様と仲良くなれますよ》
《そうそう》
エグザイルエルフたちの視線はミトに向かっていた。
《なに? その目は! なんでみんなミトを見てくるの》
《ミト姉様はみんなから愛されているのですよ》
《ミルト、この視線が愛なの? なにか違うような気がするのだけど!》
「ちょっと! 黙ってないで何か言いなさいよ! 折角、秘密の場所に招待してあげたんだから!」
人魚が池の端に座って大声を上げている。
「王族の方から呼ばれたので来ましたが、どのような要件でしょうか?」
「お礼を言うためよ。ほら、あそこにある宝物をあげるわ!」
人魚の指さす先の池のすぐ横には、金貨や壺に錆びた剣がいくつか置いてあり、中には貝や海藻などが付着している。長い時間海の底に沈んでいたのではないだろうか。
「ありがとうございます」
ミルトが素直に礼を言うと宝物の近くに歩いて行き、確認を始めた。
《この金貨はこの島のモノではありませんね。これ、沈没した帆船の積み荷だと思います。魔大陸でも使える銀貨もありますよ》
《ミルト、良かったじゃない。お礼を言って早く帰りましょう。ここはジメジメするから居心地がよくないわ》
《そうですね、ちょっと湿度が高いです》
今の念話は、ミルトとミトだろうな。念話は誰が言っているのか本当に分かり難い。
「では、頂いて帰ります」
ミルトが宝物を手に取ろうとした。
「ちょっと! なにもう帰ろうとしているのよ! エグザイルエルフから、他の国のお話が聞きたくて呼んだんだから、ダメよ帰っちゃ! 楽しいお話をしてくれたら宝物は持って帰っていいから!」
《面倒くさい系のお姫様で確定だな》と、みんなが念話し合っている。
《ミルト! 宝物は要らないから、帰るわよ!》
「すみません。楽しい話とかできそうな気がしないので宝物は諦めて帰ります」
ミルトがいかにも残念そうに人魚に向かって言うと全員が階段に向かい始めた。
「ちょっと! 待ってよ! 内緒で秘密の場所まで案内したのに帰っちゃダメよ!」
人魚は少し悲しそうにしており、ミルトが困っている。
すると、突然、水面が盛り上がり、新たに大勢の人魚たちが現れた。
「アクア! 何を勝手なことをやっている!」
頭に金の冠をかぶり、手には三又の銛を持った人魚が叱りつけるように言った。見た目はどこかのアニメに出てくるポセイドンのようだ。
「お父様! どうしてここがわかったのですか?」
「アクア! ここは神聖な儀式で使う場所だとあれほど言っておいただろう!……皆さん。呼び立ててすまない。うちのアクアが迷惑をかけてしまった。先日は命を救ってくれたそうで礼を言う! あとで正式に城に招待させてもらう。神聖な儀式で使う場所なので、今日の所はその宝物を持って帰ってほしい! 親子で大事な話をするのでな!」
「ちょっと! まだ、楽しい話を聞いていないのよ!」
「おい! アクアを連れて帰るぞ!」
兵士に見える人魚が、アクア姫の両腕をがっしりと捕まえると海の中へ消えて行った。
《さっきのは王様ですよね? 後ろにティアラをされた人魚がいたので妃もおられましたよ!》
《宝物持って帰っていいそうだからもらって帰りましょう!》
みんなで少しずつ宝物を持ち階段を上がる。
「やっぱり、ここに案内するとかおかしいと思ったんだよ! 俺も叱られるかな」
門番からぼそぼそと聞こえてきたが、他のみんなもスルーしている。
ミルトたちと帆船に帰り。他の船員たちに城での出来事を念話している。どうもアクア姫が勝手に呼び出したみたいだ。少しの時間だったが、人魚達から悪意は感じられなかった。 今頃、父である王に叱られていそうだな。
次は正式に城に呼ぶと言っていたので、それについてミルト達が協議を始めた。念話だと俺にも全部聞こえてくるんだよね。
人魚のお城だから海から出入りできる場所にあると予想していたが、全然違っていたんだ。海の横ではあるが、まさかの断崖絶壁の上に築かれていた。陸地側は高い城壁で囲まれている。俺達が来ることがわかっていたからだろう、重そうな城門は左右に開かれていた。
城門に近づいて行くとふたりの門番が立っている。ミルトが門番のひとりに、先程渡された羊皮紙を見せている。この門番だが二本の足があり、人間に見える。きっと、人魚に雇われているのだろう。普通なら、城は海中に作る方が使いやすいと思うのだが、なぜ、海面から離れた地上にお城を作ったのだろうか? 俺には理解ができないな。
門番が「ついて来い」と言うので、案内されるがままに歩いているのだが、城からどんどんと遠ざかっている。不審に思いながらも歩いて行くと小さな小屋が見えて来た。
エグザイルエルフたちも、顔を見合わせ訝しんでいる。
門番が扉を開けて小屋に入って行くが、俺達は用心深く中を覗き込む。小屋の中央には丸いテーブルがひとつ置かれているだけで、他には椅子すら置かれていない。絶対に怪しい。
門番が「入って来い」と手招きをしている。この人数で入ると立てっているのもやっとに見える。こんなに狭い小屋に俺達を案内して、どうするつもりなんだろうか?
怪しいと思いつつも小屋に入った。門番は全員が入ったことを確認すると、入り口の戸を閉め、二ヶ所もロックしている。閉まっていることを再度確認し納得したように見えた。普通の壁に見えていたが、板を手で押して開けると、自分の体で俺達から見えないように何かしている。すると、どこかからガタガタと音が聞こえ、小屋が振動しながら下がり始めた。
エレベーターだろうか? もしそうならこっちで初体験だな。ガタガタと音と振動も酷いが、からくり屋敷とか、これは期待できるかもしれない。
俺と違い、エグザイルエルフたちが慌てている。一気に緊張しているのが伝わって来る。
ゆっくり音を立てながら下降しているがスピードが遅過ぎる。ガタンと音がして止まってしまった。体感だが三メートル程度しか下降していないのではないだろうか。
二重にロックした扉を開けると、下へと延びる階段が見えた。これはエレベーターではなく、部屋自体が隠し扉の役目を果たしていたようだ。あのスピードで移動だと時間がかかり過ぎて使えたモノではなかったからな。そもそも重量オーバーだったのかもしれない。
門番の男が、階段の壁にあった松明の二本を手に取ると、火打石のようなもので火を着けようとしている。何度もカチカチと叩き、火花が散っているが着火しそうにない。
松明の焼けた匂いもしていないので、普段ここは使われていないのかもしれないな。
エグザイルエルフ達も見ているだけで、火を着けるつもりはないように見える。ここは久しぶりに詠唱付きの「プチファイヤー」の出番のようだな。俺は火魔法を行使して二本の松明に火を着けた。
門番もエグザイルエルフ達もポカンとした顔をしている。そういえば、火魔法に適性が無いと言っていたな。門番は俺に向かって「助かった」と小声で言うと、ミルトに松明一本を渡した。
門番は松明を右手で持ち「ついて来い」と階段を降りて行く。護衛五名が後に続き、ミト、ミルト、俺、護衛五人の順番で降りて行く。
階段は真っ暗で松明の灯りだけが頼りになる。最期の者には階段が見え辛いだろうな。かなり長い階段で途中何度か右側に折れ曲がっている。グルグルと回りながら下へと向かっているようだ。
何段あるのだろうか? かなりの階段を下りて来た。温度も地上と比べると下がったように感じる。湿度も高くなってきた。
このミルトから渡された腕輪は便利だと思う。門番に気がつかれずに意思の疎通ができるのだから。
《このまま階段を下りていくと地下牢に到達し、そのまま閉じ込められたりするのではないだろうか?》
ミトやミルト達が階段を降り始めてから、念話しており、腕輪を通して俺にも伝わって来る。
ん! 海、独特の匂いがして来た。
「こちらでお待ちください!」門番は、そう言うと階段の傍に立ち動かなくなった。
到着した場所の壁にはいくつかの灯りが燈っている。海水の匂いの原因が目の前にあった。大きな池のようなものが見えるがこれは海水のようだ。水面はほとんど揺れていないが、海と繋がっているのかもしれない。と、思って見ていたらいきなり水が盛り上がり、先日の人魚が飛び出してきた。エグザイルエルフたちが驚いている。
「驚いた?」
狙っていたのだろう。人魚はいたずらが楽しくて仕方ないようだ。エグザイルエルフたちは誰も声を出していない。
頭の中にエグザイルエルフたちの想いが飛び交っている。
《うちの姫様を見ているようですね》
《そうそう》
《いたずら好きなところとかそっくりですね》
《そうそう》
《きっと姫様と仲良くなれますよ》
《そうそう》
エグザイルエルフたちの視線はミトに向かっていた。
《なに? その目は! なんでみんなミトを見てくるの》
《ミト姉様はみんなから愛されているのですよ》
《ミルト、この視線が愛なの? なにか違うような気がするのだけど!》
「ちょっと! 黙ってないで何か言いなさいよ! 折角、秘密の場所に招待してあげたんだから!」
人魚が池の端に座って大声を上げている。
「王族の方から呼ばれたので来ましたが、どのような要件でしょうか?」
「お礼を言うためよ。ほら、あそこにある宝物をあげるわ!」
人魚の指さす先の池のすぐ横には、金貨や壺に錆びた剣がいくつか置いてあり、中には貝や海藻などが付着している。長い時間海の底に沈んでいたのではないだろうか。
「ありがとうございます」
ミルトが素直に礼を言うと宝物の近くに歩いて行き、確認を始めた。
《この金貨はこの島のモノではありませんね。これ、沈没した帆船の積み荷だと思います。魔大陸でも使える銀貨もありますよ》
《ミルト、良かったじゃない。お礼を言って早く帰りましょう。ここはジメジメするから居心地がよくないわ》
《そうですね、ちょっと湿度が高いです》
今の念話は、ミルトとミトだろうな。念話は誰が言っているのか本当に分かり難い。
「では、頂いて帰ります」
ミルトが宝物を手に取ろうとした。
「ちょっと! なにもう帰ろうとしているのよ! エグザイルエルフから、他の国のお話が聞きたくて呼んだんだから、ダメよ帰っちゃ! 楽しいお話をしてくれたら宝物は持って帰っていいから!」
《面倒くさい系のお姫様で確定だな》と、みんなが念話し合っている。
《ミルト! 宝物は要らないから、帰るわよ!》
「すみません。楽しい話とかできそうな気がしないので宝物は諦めて帰ります」
ミルトがいかにも残念そうに人魚に向かって言うと全員が階段に向かい始めた。
「ちょっと! 待ってよ! 内緒で秘密の場所まで案内したのに帰っちゃダメよ!」
人魚は少し悲しそうにしており、ミルトが困っている。
すると、突然、水面が盛り上がり、新たに大勢の人魚たちが現れた。
「アクア! 何を勝手なことをやっている!」
頭に金の冠をかぶり、手には三又の銛を持った人魚が叱りつけるように言った。見た目はどこかのアニメに出てくるポセイドンのようだ。
「お父様! どうしてここがわかったのですか?」
「アクア! ここは神聖な儀式で使う場所だとあれほど言っておいただろう!……皆さん。呼び立ててすまない。うちのアクアが迷惑をかけてしまった。先日は命を救ってくれたそうで礼を言う! あとで正式に城に招待させてもらう。神聖な儀式で使う場所なので、今日の所はその宝物を持って帰ってほしい! 親子で大事な話をするのでな!」
「ちょっと! まだ、楽しい話を聞いていないのよ!」
「おい! アクアを連れて帰るぞ!」
兵士に見える人魚が、アクア姫の両腕をがっしりと捕まえると海の中へ消えて行った。
《さっきのは王様ですよね? 後ろにティアラをされた人魚がいたので妃もおられましたよ!》
《宝物持って帰っていいそうだからもらって帰りましょう!》
みんなで少しずつ宝物を持ち階段を上がる。
「やっぱり、ここに案内するとかおかしいと思ったんだよ! 俺も叱られるかな」
門番からぼそぼそと聞こえてきたが、他のみんなもスルーしている。
ミルトたちと帆船に帰り。他の船員たちに城での出来事を念話している。どうもアクア姫が勝手に呼び出したみたいだ。少しの時間だったが、人魚達から悪意は感じられなかった。 今頃、父である王に叱られていそうだな。
次は正式に城に呼ぶと言っていたので、それについてミルト達が協議を始めた。念話だと俺にも全部聞こえてくるんだよね。
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