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第2章 少年期

9.違う

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【ルーベルト視点】


今日はなんだかんだ言って一日中無視?され続けた。


だけど何故か今目の前に我が家の天使くんが居る。

時は遡ること数分前。




♢♢♢




僕は1人自室に籠り、卒業パーティ後に届いた手紙の返事を永遠と書いていた。

本来お父様の仕事であるが、現在卒業してしまい何もすることがない僕は、自らこの仕事を買って出た。



あの卒業パーティーの日から、ノエルへのお茶会やパーティのお誘いがものすっっっごく沢山届いて居るからだ。

もちろんそれに便乗して、僕やロイもどうですか?的な手紙も滅茶苦茶に多い。


手紙を送ってきた奴ら……、じゃなくて方々の名前も覚えておかなきゃだからね。


断れないような家柄からのお茶会には参加しなきゃいけないのが実に面倒臭い。




コンコンコン。


こんな時間に名乗りもせず、不躾なやつだなぁと思い、「誰だ?」と尋ねた。



「……………ノ、ノエル、です。」


思いもよらない声が扉の向こうから聞こえてきて急いで扉に向かった。



「ノエル……?どうした……!?!?」


ノエルは何故か泣き始めた。


「だ、だってぇ…………っひく…、僕がおしゃべり、し、なか………たからおこって、る…っひく………、ごめな、さい……。」


ノエルは、自分が今日一日中ローレンツにくっつき回り、ルーベルトのことを無視するような態度をとっていたために怒っていると思っているようだ。


先程、従者でも来たのかと思い、低めのトーンで返事をしたのも、ノエルの自責の念を高めたのであろう。


正直言うと、泣いているノエルはすっごく魅力的だ。濡れた睫毛から除く琥珀色の目に、ほんのり上気した頬。そしていつもの服装よりも薄いネグリジェも僕の意欲を掻き立てる。


「僕こそごめんね。ノエルは何も悪くないよ。」

そう言って、小さな体を抱きしめた。


しばらくして落ち着いたようで、またノエルは小さな口を開いた。


「………あ、のね………っもういっこ、あるの…」


「ゆっくりでいいよ。」

そう言って僕はノエルの背を撫で続けた。


「あ、あのね、…………ちゅして………」



まって、まって、まって、まって、まって、そういう事でいいの、僕もう我慢できないけど大丈夫??

いやでも流石に昨日の今日だし、滅茶苦茶に今日一日中避けられてたしダメだろ抑えろ僕……。




「……………………だめぇ?」




いいの?何これ日頃頑張ってるご褒美?いいの…?



ノエルは、いつものように優しい口付けるだけのキスを求めていた。そんな願いも無常にルーベルトは、ノエルの唇に自らの唇を長く、深く重ねた。


しばらくしてノエルが蕩けきったの確認すると、一旦唇を離し、もう1度彼の口を押し広げ自らの舌を滑り込ませた。ノエルの口内を自らの舌とノエルの舌が交わる回る度に、ノエルから吐息が漏れる。


「…………ふぁ……ぁっ……んんっ…………」


自分が今、ノエルを侵しているという事実に堪らなく興奮する。


キスを一旦辞めるとノエルが口を薄く開き、こちらを見つめている。

「に、に……これ、………ちが、くてぇ………。」


うわぁ…………。何これ、めっちゃ可愛いてかエロすぎ……。しかも若干にぃに呼びに戻ってるのもすっごい可愛い。


「ノエル、何が違うの?」


「……………これ、ちやぅ………いつもの…」


蕩けてるノエル滅茶苦茶に可愛い……。


「ノエル、すっごく可愛い。」


現在のルーベルトはそんな言葉も届かず、また口内に舌を滑り込ませた。ノエルの小さな舌に自らの舌を絡ませてやると小さく声を漏らすのもまた愛おしい。


「ひやぁ…………んぁっ、………ん………」

一旦キスを辞めると、ノエルは荒く呼吸をした。

かと思うとノエルはムッとした顔でこちらを見つめ始めた。

「……ぅ、ちがう!違うの!いつもの優しいルーにぃにが良いの!」

そう言って再びノエルは目に涙を浮かべ始めた。

そんなノエルの表情が、堪らなく愛おしくなる。


「ごめん、そうだよね。」

ルーベルトはそう言うと、ノエルの唇に触れるだけの優しいキスを幾度も重ねた。


そろそろ落ち着いただろうかと思い、ノエルの顔を見遣ると泣き疲れてしまったのか、もしくは、安心したのか、すぅすぅと小さく寝息を立てて眠りについていた。


ノエルは本当に仲直りをする為に来ただけのようだった。


マジかぁ……………………。




「本当にうちの天使は煽るのがお上手ですね。」




ルーベルトは腕の中で眠ってしまったノエルを部屋へと運び、丁寧に整えた布団に寝かしつけ、額に軽くキスを落とすと、そのまま再び山のような手紙を上から崩し始めるのであった。











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