6 / 28
第一章オオカミの子
〜キリアの正体〜上
しおりを挟む
カルは少し村から離れたところに着地した。
わたしは、ぎこちなくもカルの上から降りると
すぐさまカルが縮んでいった。
「カル早く行こ!」
わたしは、駆け出す
『まってよキリア!』
質素な村ではあるが、一応門はあるし見張りもいる…が
非力そうな少女と、これもまた非力そうな小さなドラゴンが通ったぐらい誰も気に留めもしないのだ。
「わあー」
この村が小さいことを考えると、ほぼ全員が集まっているのではないかというほど、その通りはにぎわっていた。
この村に来るのが初めてだった私は、落ち着きもなく周りを見渡す。
『もー、そんなにキョロキョロしてたら子供ぽいっていわれるよ?まぁぼく的には、可愛いからいいんだかど』
キリアは、その話を聞く素振りもなくある方向へ駆けていく
『えっ話聞いてた?!』
キリアが向かったのは、出店を出している占い師のところだった。
「あのーここって何するところなんですか?」
占い師として水晶をかまえる老婆にはなしかける。
「嬢ちゃん、こういうのを見るのは初めてかい?」
興味しんしんで水晶を覗きながら頷く
「そうかい、そうかい じぁあ今回だけ特別に無料で占ってあげよう。」
キリアの瞳がキラッと輝く
「本当に?」
「ああ」
老婆は、水晶に集中し何かを念じ始めた
『キリア?なにしてるの?』
いつの間にか追いついたらしいカルが、そう尋ねる。
「あのね、このおばあちゃんが今回だけ特別に無料で占ってくれるんだって。」
そう話していると
「出ました出ました。あなたの相が
あなたは、大変なことに見舞われる」
「さぁもう少し詳しく見るから、水晶に触れとくれ」
キリアは素直に水晶に触れる
すると
「あ………れ…?」
キリアが倒れる
『キリア!!』
ざわざわ
「おいあの嬢ちゃん…獣人じゃないか?」
「えっなんであんなところに…」
「ところでなんで倒れてんだ?」
「知るか」
こんな会話が至るところで交わされる。
なぜ?
それは、キリアがただ倒れただけでなく…
人の耳が無くなりオオカミの耳に変わっていたからである
わたしは、ぎこちなくもカルの上から降りると
すぐさまカルが縮んでいった。
「カル早く行こ!」
わたしは、駆け出す
『まってよキリア!』
質素な村ではあるが、一応門はあるし見張りもいる…が
非力そうな少女と、これもまた非力そうな小さなドラゴンが通ったぐらい誰も気に留めもしないのだ。
「わあー」
この村が小さいことを考えると、ほぼ全員が集まっているのではないかというほど、その通りはにぎわっていた。
この村に来るのが初めてだった私は、落ち着きもなく周りを見渡す。
『もー、そんなにキョロキョロしてたら子供ぽいっていわれるよ?まぁぼく的には、可愛いからいいんだかど』
キリアは、その話を聞く素振りもなくある方向へ駆けていく
『えっ話聞いてた?!』
キリアが向かったのは、出店を出している占い師のところだった。
「あのーここって何するところなんですか?」
占い師として水晶をかまえる老婆にはなしかける。
「嬢ちゃん、こういうのを見るのは初めてかい?」
興味しんしんで水晶を覗きながら頷く
「そうかい、そうかい じぁあ今回だけ特別に無料で占ってあげよう。」
キリアの瞳がキラッと輝く
「本当に?」
「ああ」
老婆は、水晶に集中し何かを念じ始めた
『キリア?なにしてるの?』
いつの間にか追いついたらしいカルが、そう尋ねる。
「あのね、このおばあちゃんが今回だけ特別に無料で占ってくれるんだって。」
そう話していると
「出ました出ました。あなたの相が
あなたは、大変なことに見舞われる」
「さぁもう少し詳しく見るから、水晶に触れとくれ」
キリアは素直に水晶に触れる
すると
「あ………れ…?」
キリアが倒れる
『キリア!!』
ざわざわ
「おいあの嬢ちゃん…獣人じゃないか?」
「えっなんであんなところに…」
「ところでなんで倒れてんだ?」
「知るか」
こんな会話が至るところで交わされる。
なぜ?
それは、キリアがただ倒れただけでなく…
人の耳が無くなりオオカミの耳に変わっていたからである
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【本編完結】さようなら、そしてどうかお幸せに ~彼女の選んだ決断
Hinaki
ファンタジー
16歳の侯爵令嬢エルネスティーネには結婚目前に控えた婚約者がいる。
23歳の公爵家当主ジークヴァルト。
年上の婚約者には気付けば幼いエルネスティーネよりも年齢も近く、彼女よりも女性らしい色香を纏った女友達が常にジークヴァルトの傍にいた。
ただの女友達だと彼は言う。
だが偶然エルネスティーネは知ってしまった。
彼らが友人ではなく想い合う関係である事を……。
また政略目的で結ばれたエルネスティーネを疎ましく思っていると、ジークヴァルトは恋人へ告げていた。
エルネスティーネとジークヴァルトの婚姻は王命。
覆す事は出来ない。
溝が深まりつつも結婚二日前に侯爵邸へ呼び出されたエルネスティーネ。
そこで彼女は彼の私室……寝室より聞こえてくるのは悍ましい獣にも似た二人の声。
二人がいた場所は二日後には夫婦となるであろうエルネスティーネとジークヴァルトの為の寝室。
これ見よがしに少し開け放たれた扉より垣間見える寝台で絡み合う二人の姿と勝ち誇る彼女の艶笑。
エルネスティーネは限界だった。
一晩悩んだ結果彼女の選んだ道は翌日愛するジークヴァルトへ晴れやかな笑顔で挨拶すると共にバルコニーより身を投げる事。
初めて愛した男を憎らしく思う以上に彼を心から愛していた。
だから愛する男の前で死を選ぶ。
永遠に私を忘れないで、でも愛する貴方には幸せになって欲しい。
矛盾した想いを抱え彼女は今――――。
長い間スランプ状態でしたが自分の中の性と生、人間と神、ずっと前からもやもやしていたものが一応の答えを導き出し、この物語を始める事にしました。
センシティブな所へ触れるかもしれません。
これはあくまで私の考え、思想なのでそこの所はどうかご容赦して下さいませ。
私はお母様の奴隷じゃありません。「出てけ」とおっしゃるなら、望み通り出ていきます【完結】
小平ニコ
ファンタジー
主人公レベッカは、幼いころから母親に冷たく当たられ、家庭内の雑務を全て押し付けられてきた。
他の姉妹たちとは明らかに違う、奴隷のような扱いを受けても、いつか母親が自分を愛してくれると信じ、出来得る限りの努力を続けてきたレベッカだったが、16歳の誕生日に突然、公爵の館に奉公に行けと命じられる。
それは『家を出て行け』と言われているのと同じであり、レベッカはショックを受ける。しかし、奉公先の人々は皆優しく、主であるハーヴィン公爵はとても美しい人で、レベッカは彼にとても気に入られる。
友達もでき、忙しいながらも幸せな毎日を送るレベッカ。そんなある日のこと、妹のキャリーがいきなり公爵の館を訪れた。……キャリーは、レベッカに支払われた給料を回収しに来たのだ。
レベッカは、金銭に対する執着などなかったが、あまりにも身勝手で悪辣なキャリーに怒り、彼女を追い返す。それをきっかけに、公爵家の人々も巻き込む形で、レベッカと実家の姉妹たちは争うことになる。
そして、姉妹たちがそれぞれ悪行の報いを受けた後。
レベッカはとうとう、母親と直接対峙するのだった……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる