2 / 93
私の心を掴んで離さない
しおりを挟む
書ける余裕のあるうちに早めに進めておきます。
今日はあと一回更新できるかな。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
名嘉村くんがいつものようにカウンター席に視線をやりながらどこでもいいですかと聞いてくるが、今日は残念ながら本土からの観光客の予約が入っている。
こうなるとわかっていれば予約を断ったが仕方がない。
若そうな団体客だったから、彼らとは離しておいた方がいいだろう。
その予約はなくても、倉橋くんからの要望で個室に入れるつもりだったからちょうどいいが。
カウンター席で食事をさせるのは、もう少し仲良くなってからでもいい。
半個室の、と言っても簾を下げればほぼ個室になる部屋に二人を案内し、高性能カメラをオンにしておいた。
その映像は厨房にある私の方でも確認できる。
――平松くん、何か苦手なものとかアレルギーとかある?
名嘉村くんの声かけに何もなくなんでも食べると返す彼を見ながらメモを取る。
これから彼を落とすには食は必須だからな。
名嘉村くんの言葉で彼がまだ沖縄料理には慣れていないこと、酒は呑めるが、ここ五年ほどは呑まずにいたことなどを次々にメモに取り、しっかりと頭に入れていく。
タブレットで注文が入り、泡盛の片方にだけ薄い指示が入っている。
これは平松くん用だ。
名嘉村くんはビールを飲むと顔が真っ赤になりすぐに眠ってしまうが、泡盛だと強いものでも呑めるかなりの酒豪だ。
おそらくビールの成分が身体に合わないのだろう。
名嘉村くん用の泡盛の三分の一ほどの薄さで作ったものを二人に持っていく。
二人が乾杯したのを見届けてから料理の提供を始めた。
名嘉村くんがチョイスしただけあって、沖縄料理に慣れていない人でも比較的食べやすいクセのないものが注文されている。
そういう気配りは流石だなと思いながら、さっと料理を仕上げて、次々に持っていく。
天ぷらは注文が入ってあげていくが、ラフテーやクーブイリチーなどは前もって作っているから温めて出すだけですぐに提供できる。
その分、下拵えは大変だが、もうここで十年以上も店を出していれば要領うまくできるものだ。
彼らの料理を全て提供したところで、団体客がやってきた。
ちょうどいいタイミングだったな。
彼らは離島に来てテンションが上がっているのか、最初からかなり大声を上げていて面倒臭い客だ。
何か騒ぎを起こせばすぐに出て行ってもらおう。
そんなことを考えながら、彼らの注文をとり、料理を運んだ。
途中で常連客が数人やってきたが、彼らを見て店内の状況を察知し、彼らの注文の合間を縫って注文してくれて助かった。
これだから、私一人でもこの店が回せるのだ。
彼らがきて一時間ほど経っただろうか、
仲間の一人がトイレに立った。
平松くんと名嘉村くんに何か危害が及ぶようなことがなければいいと注意しているつもりだったが、他の仲間たちからの注文を受けている間にトイレに立った男が、二人の個室に侵入していた。
何か危ないことが起こっているとわかったのは、個室に置いている注文用タブレットに装備されている通報ブザーが作動したからだ。
これは倉橋くんが開発したもので、個室で何かあった時にスムーズに私にそのことを知らせることができるようになっている。
このブザーは私が服の下でつけているネックレスに連動していて、危険を震えて教えてくれる。
急いで二人のいる個室に向かうと、簾を持ち上げた男が
「一緒に呑もうって誘ってやってるだけだろ、かたい事言うなよ! ほら、行こうぜ」
と誘いをかけている光景だった。
すぐそばにいた名嘉村くんではなく、確実に狙いは平松くんの方だ。
湧き上がってくる怒りの気持ちを必死に抑えながら男に声をかけるが、私が店主だと知ってもなおも、二人に絡み続け個室に上がって平松くんの腕を掴もうとしているのをみて、もう我慢ができなかった。
男のもう片方の腕を後ろ手に捻り上げ、
「うちの店は出会いの場ではありませんよ。迷惑行為はおやめください」
とはっきりと言ってやった。
あまり乱暴的なところを平松くんに見せたくなくて腕を離してやったが、もっと捻り上げておけば良かったと思ったのは、男が
「チッ、ふざけやがって。客にこんなことしていいと思ってんのか? 店主に暴力振るわれたってSNSで晒してやるぞ。そうなったら、こんな離島のちっせー店なんかすぐに潰れるんだからな」
と悪態をつき始めたからだ。
だが、私の店がこのような愚かな男の言葉で潰れるはずもない。
「やりたければどうぞお好きに。ですが、そのあとどうなるかは知りませんよ」
一応、忠告はしてあげたが、男はそれを真剣に聞くことはなく、
「ケッ、俺の親父は社長だぞ。後で後悔しても知らないからな。観光客目当てのこんなちっぽけな店、本当に潰してやるぞ」
と言い捨てた。
ああ、もうこいつは客じゃない。
こんなのを相手にする時間ももったいない。
私はこの男の腕を再度捻り上げながら、二人の個室から追い出し、仲間の元へ連れて行った。
そして、仲間諸共、店から追い出した。
仲間の中には数人、私から放たれている威圧に気づいたものもいたが、ほとんどはあの男のように悪態をつきながら、店を出て行った。
何かしてくるだろうが、こちらには店内で騒ぎ、脅迫してきた証拠映像が残っている。
そして、その映像は安慶名さんも見ることだろう。
こちらから説明することもなく、安慶名さんから倉橋くんに話がいき、さっさと動いてくれることだろう。
あの男の父親が社長だと言っていたが、倉橋くんの名前を聞いてもあんな横柄な態度を取り続けていられるか甚だ疑問だな。
初日からあんな怖い目に遭わせてしまい、申し訳なくて私は急いで黒糖ゼリーをトレイに載せ、彼らの部屋に向かった。
こんな時のためにもっとスイーツを充実させておけばよかったと少し後悔しつつ、怖がらせたお詫びと言って黒糖ゼリーを渡した。
しかし、彼は自分が怖い目に遭ったことよりも私がこれから大丈夫なのかと心配してくれているようだ。
本当に優しい子だな。
あまり長居しては食べにくいだろうとすぐに部屋を出て厨房に戻ると、名嘉村くんがゼリーを食べようと誘いかけ、
「――っ、美味しいっ」
と彼は画面越しにも喜びが伝わってくるほどの笑顔を見せてくれた。
私は居ても立ってもいられず、その映像をスマホに流しスクショして待ち受けにした。
私の料理でこんなにも笑顔を見せてくれるなんて……。
これほど料理人だったことを良かったと思ったことはない。
これほど私の心を掴んで離さない彼は、やはり私の運命なのだろうな。
「八尋さん、やっと静かになったね」
常連の仲間さんがほっとしたように声をかけてくる。
「すみません、予約を受けなければ良かったですね」
「いや、でも面白いところが見られたから良かったさ」
「面白いところ?」
「ふふっ。八尋さん、個室にいるあの子が気に入ったんだろう?」
「分かりますか?」
「何年見ていると思ってる? これまでにも何度かこういう酔っ払いのトラブルはあったけど、八尋さんがあんなに感情をあらわにすることなんてなかっただろう。それでピンと来たよ」
まさかあれだけのことで彼らにバレるとは思わなかったが、それくらい怒りが抑えきれていなかったということなのだろう。
「まいったな」
「ははっ。やっと八尋さんに春が来たんだ。島民、みんなで応援するよ」
「ですが、彼は少々鈍感そうなので、あまりあからさまなことをされて逃げられては困りますよ」
「そうか、それは大変だな。じゃあ、俺らも陰ながら見守っておくよ」
「ええ、それならお願いします」
「じゃあ、八尋さんの恋が成就するように私が三線弾こうかね」
そう言って、喜友名さんが店に置いてくれている三線で弾いてくれたのはその名も『めでたい節』
三線の人間国宝でもある喜友名さんの音に心躍る。
平松くんがこの曲を知っていたなら何かを感じるとるかもしれないが本土出身の彼はきっと知らないだろう。
それでも軽快な音楽に心癒されてくれたらいい。
その後も休憩を重ねながら喜友名さんが弾いてくれる三線の音に聞き入っていると個室から二人が出てきた。
今日初対面だったはずなのに、気づけば三時間以上も話していたんだな。
名嘉村くんが話しやすい相手だということもあるだろうが、よほど気が合うと見える。
急いで二人の元に駆け寄れば、名嘉村くんが会計のことを切り出そうとしてきたらその前に大丈夫だと伝えておいた。
もし、今日が倉橋くんの奢りでなかったとしても、私がご馳走するつもりでいた。
私の運命の相手が初めて私の料理を食べてくれたのだから、それくらいしてあげたい。
店を出てもう一度さっきの騒ぎについて怖がらせたことを謝ると、平松くんは奴らの報復で私の店がどうにかなってしまうのではないかと心配してくれた。
本当にこの子は優しい子だな。
それだけでも嬉しかったのに、
「あの、じゃあ……僕、毎日食べにきます! 僕みたいなのでも一人でも客がいたら潰れたりしないですよね?」
と宣言してくれたのだ。
あまりの突然の言葉に正直驚いたが、彼が毎日通ってくれるならこちらとしてもいうことはない。
仲を深めて、彼を落とそう。
そんな気持ちでいっぱいになっていた。
今日はあと一回更新できるかな。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
名嘉村くんがいつものようにカウンター席に視線をやりながらどこでもいいですかと聞いてくるが、今日は残念ながら本土からの観光客の予約が入っている。
こうなるとわかっていれば予約を断ったが仕方がない。
若そうな団体客だったから、彼らとは離しておいた方がいいだろう。
その予約はなくても、倉橋くんからの要望で個室に入れるつもりだったからちょうどいいが。
カウンター席で食事をさせるのは、もう少し仲良くなってからでもいい。
半個室の、と言っても簾を下げればほぼ個室になる部屋に二人を案内し、高性能カメラをオンにしておいた。
その映像は厨房にある私の方でも確認できる。
――平松くん、何か苦手なものとかアレルギーとかある?
名嘉村くんの声かけに何もなくなんでも食べると返す彼を見ながらメモを取る。
これから彼を落とすには食は必須だからな。
名嘉村くんの言葉で彼がまだ沖縄料理には慣れていないこと、酒は呑めるが、ここ五年ほどは呑まずにいたことなどを次々にメモに取り、しっかりと頭に入れていく。
タブレットで注文が入り、泡盛の片方にだけ薄い指示が入っている。
これは平松くん用だ。
名嘉村くんはビールを飲むと顔が真っ赤になりすぐに眠ってしまうが、泡盛だと強いものでも呑めるかなりの酒豪だ。
おそらくビールの成分が身体に合わないのだろう。
名嘉村くん用の泡盛の三分の一ほどの薄さで作ったものを二人に持っていく。
二人が乾杯したのを見届けてから料理の提供を始めた。
名嘉村くんがチョイスしただけあって、沖縄料理に慣れていない人でも比較的食べやすいクセのないものが注文されている。
そういう気配りは流石だなと思いながら、さっと料理を仕上げて、次々に持っていく。
天ぷらは注文が入ってあげていくが、ラフテーやクーブイリチーなどは前もって作っているから温めて出すだけですぐに提供できる。
その分、下拵えは大変だが、もうここで十年以上も店を出していれば要領うまくできるものだ。
彼らの料理を全て提供したところで、団体客がやってきた。
ちょうどいいタイミングだったな。
彼らは離島に来てテンションが上がっているのか、最初からかなり大声を上げていて面倒臭い客だ。
何か騒ぎを起こせばすぐに出て行ってもらおう。
そんなことを考えながら、彼らの注文をとり、料理を運んだ。
途中で常連客が数人やってきたが、彼らを見て店内の状況を察知し、彼らの注文の合間を縫って注文してくれて助かった。
これだから、私一人でもこの店が回せるのだ。
彼らがきて一時間ほど経っただろうか、
仲間の一人がトイレに立った。
平松くんと名嘉村くんに何か危害が及ぶようなことがなければいいと注意しているつもりだったが、他の仲間たちからの注文を受けている間にトイレに立った男が、二人の個室に侵入していた。
何か危ないことが起こっているとわかったのは、個室に置いている注文用タブレットに装備されている通報ブザーが作動したからだ。
これは倉橋くんが開発したもので、個室で何かあった時にスムーズに私にそのことを知らせることができるようになっている。
このブザーは私が服の下でつけているネックレスに連動していて、危険を震えて教えてくれる。
急いで二人のいる個室に向かうと、簾を持ち上げた男が
「一緒に呑もうって誘ってやってるだけだろ、かたい事言うなよ! ほら、行こうぜ」
と誘いをかけている光景だった。
すぐそばにいた名嘉村くんではなく、確実に狙いは平松くんの方だ。
湧き上がってくる怒りの気持ちを必死に抑えながら男に声をかけるが、私が店主だと知ってもなおも、二人に絡み続け個室に上がって平松くんの腕を掴もうとしているのをみて、もう我慢ができなかった。
男のもう片方の腕を後ろ手に捻り上げ、
「うちの店は出会いの場ではありませんよ。迷惑行為はおやめください」
とはっきりと言ってやった。
あまり乱暴的なところを平松くんに見せたくなくて腕を離してやったが、もっと捻り上げておけば良かったと思ったのは、男が
「チッ、ふざけやがって。客にこんなことしていいと思ってんのか? 店主に暴力振るわれたってSNSで晒してやるぞ。そうなったら、こんな離島のちっせー店なんかすぐに潰れるんだからな」
と悪態をつき始めたからだ。
だが、私の店がこのような愚かな男の言葉で潰れるはずもない。
「やりたければどうぞお好きに。ですが、そのあとどうなるかは知りませんよ」
一応、忠告はしてあげたが、男はそれを真剣に聞くことはなく、
「ケッ、俺の親父は社長だぞ。後で後悔しても知らないからな。観光客目当てのこんなちっぽけな店、本当に潰してやるぞ」
と言い捨てた。
ああ、もうこいつは客じゃない。
こんなのを相手にする時間ももったいない。
私はこの男の腕を再度捻り上げながら、二人の個室から追い出し、仲間の元へ連れて行った。
そして、仲間諸共、店から追い出した。
仲間の中には数人、私から放たれている威圧に気づいたものもいたが、ほとんどはあの男のように悪態をつきながら、店を出て行った。
何かしてくるだろうが、こちらには店内で騒ぎ、脅迫してきた証拠映像が残っている。
そして、その映像は安慶名さんも見ることだろう。
こちらから説明することもなく、安慶名さんから倉橋くんに話がいき、さっさと動いてくれることだろう。
あの男の父親が社長だと言っていたが、倉橋くんの名前を聞いてもあんな横柄な態度を取り続けていられるか甚だ疑問だな。
初日からあんな怖い目に遭わせてしまい、申し訳なくて私は急いで黒糖ゼリーをトレイに載せ、彼らの部屋に向かった。
こんな時のためにもっとスイーツを充実させておけばよかったと少し後悔しつつ、怖がらせたお詫びと言って黒糖ゼリーを渡した。
しかし、彼は自分が怖い目に遭ったことよりも私がこれから大丈夫なのかと心配してくれているようだ。
本当に優しい子だな。
あまり長居しては食べにくいだろうとすぐに部屋を出て厨房に戻ると、名嘉村くんがゼリーを食べようと誘いかけ、
「――っ、美味しいっ」
と彼は画面越しにも喜びが伝わってくるほどの笑顔を見せてくれた。
私は居ても立ってもいられず、その映像をスマホに流しスクショして待ち受けにした。
私の料理でこんなにも笑顔を見せてくれるなんて……。
これほど料理人だったことを良かったと思ったことはない。
これほど私の心を掴んで離さない彼は、やはり私の運命なのだろうな。
「八尋さん、やっと静かになったね」
常連の仲間さんがほっとしたように声をかけてくる。
「すみません、予約を受けなければ良かったですね」
「いや、でも面白いところが見られたから良かったさ」
「面白いところ?」
「ふふっ。八尋さん、個室にいるあの子が気に入ったんだろう?」
「分かりますか?」
「何年見ていると思ってる? これまでにも何度かこういう酔っ払いのトラブルはあったけど、八尋さんがあんなに感情をあらわにすることなんてなかっただろう。それでピンと来たよ」
まさかあれだけのことで彼らにバレるとは思わなかったが、それくらい怒りが抑えきれていなかったということなのだろう。
「まいったな」
「ははっ。やっと八尋さんに春が来たんだ。島民、みんなで応援するよ」
「ですが、彼は少々鈍感そうなので、あまりあからさまなことをされて逃げられては困りますよ」
「そうか、それは大変だな。じゃあ、俺らも陰ながら見守っておくよ」
「ええ、それならお願いします」
「じゃあ、八尋さんの恋が成就するように私が三線弾こうかね」
そう言って、喜友名さんが店に置いてくれている三線で弾いてくれたのはその名も『めでたい節』
三線の人間国宝でもある喜友名さんの音に心躍る。
平松くんがこの曲を知っていたなら何かを感じるとるかもしれないが本土出身の彼はきっと知らないだろう。
それでも軽快な音楽に心癒されてくれたらいい。
その後も休憩を重ねながら喜友名さんが弾いてくれる三線の音に聞き入っていると個室から二人が出てきた。
今日初対面だったはずなのに、気づけば三時間以上も話していたんだな。
名嘉村くんが話しやすい相手だということもあるだろうが、よほど気が合うと見える。
急いで二人の元に駆け寄れば、名嘉村くんが会計のことを切り出そうとしてきたらその前に大丈夫だと伝えておいた。
もし、今日が倉橋くんの奢りでなかったとしても、私がご馳走するつもりでいた。
私の運命の相手が初めて私の料理を食べてくれたのだから、それくらいしてあげたい。
店を出てもう一度さっきの騒ぎについて怖がらせたことを謝ると、平松くんは奴らの報復で私の店がどうにかなってしまうのではないかと心配してくれた。
本当にこの子は優しい子だな。
それだけでも嬉しかったのに、
「あの、じゃあ……僕、毎日食べにきます! 僕みたいなのでも一人でも客がいたら潰れたりしないですよね?」
と宣言してくれたのだ。
あまりの突然の言葉に正直驚いたが、彼が毎日通ってくれるならこちらとしてもいうことはない。
仲を深めて、彼を落とそう。
そんな気持ちでいっぱいになっていた。
319
お気に入りに追加
1,024
あなたにおすすめの小説
噂好きのローレッタ
水谷繭
恋愛
公爵令嬢リディアの婚約者は、レフィオル王国の第一王子アデルバート殿下だ。しかし、彼はリディアに冷たく、最近は小動物のように愛らしい男爵令嬢フィオナのほうばかり気にかけている。
ついには殿下とフィオナがつき合っているのではないかという噂まで耳にしたリディアは、婚約解消を申し出ることに。しかし、アデルバートは全く納得していないようで……。
※二部以降雰囲気が変わるので、ご注意ください。少し後味悪いかもしれません(主人公はハピエンです)
※小説家になろうにも掲載しています
◆表紙画像はGirly Dropさんからお借りしました
(旧題:婚約者は愛らしい男爵令嬢さんのほうがお好きなようなので、婚約解消を申し出てみました)
自称ヒロインに「あなたはモブよ!」と言われましたが、私はモブで構いません!!
ゆずこしょう
恋愛
ティアナ・ノヴァ(15)には1人の変わった友人がいる。
ニーナ・ルルー同じ年で小さい頃からわたしの後ろばかり追ってくる、少しめんどくさい赤毛の少女だ。
そしていつも去り際に一言。
「私はヒロインなの!あなたはモブよ!」
ティアナは思う。
別に物語じゃないのだし、モブでいいのではないだろうか…
そんな一言を言われるのにも飽きてきたので私は学院生活の3年間ニーナから隠れ切ることに決めた。
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
モブだった私、今日からヒロインです!
まぁ
恋愛
かもなく不可もない人生を歩んで二十八年。周りが次々と結婚していく中、彼氏いない歴が長い陽菜は焦って……はいなかった。
このまま人生静かに流れるならそれでもいいかな。
そう思っていた時、突然目の前に金髪碧眼のイケメン外国人アレンが…… アレンは陽菜を気に入り迫る。
だがイケメンなだけのアレンには金持ち、有名会社CEOなど、とんでもないセレブ様。まるで少女漫画のような付属品がいっぱいのアレン……
モブ人生街道まっしぐらな自分がどうして?
※モブ止まりの私がヒロインになる?の完全R指定付きの姉妹ものですが、単品で全然お召し上がりになれます。
※印はR部分になります。
【完結】身売りした妖精姫は氷血公爵に溺愛される
鈴木かなえ
恋愛
第17回恋愛小説大賞にエントリーしています。
レティシア・マークスは、『妖精姫』と呼ばれる社交界随一の美少女だが、実際は亡くなった前妻の子として家族からは虐げられていて、過去に起きたある出来事により男嫌いになってしまっていた。
社交界デビューしたレティシアは、家族から逃げるために条件にあう男を必死で探していた。
そんな時に目についたのが、女嫌いで有名な『氷血公爵』ことテオドール・エデルマン公爵だった。
レティシアは、自分自身と生まれた時から一緒にいるメイドと護衛を救うため、テオドールに決死の覚悟で取引をもちかける。
R18シーンがある場合、サブタイトルに※がつけてあります。
ムーンライトで公開してあるものを、少しずつ改稿しながら投稿していきます。
異世界で普通に死にたい
翠雲花
BL
寝て起きて回避。寝て起きて回避。
もう疲れた。僕はのんびり過ごしたい!
しかも珍しく寝なかったらこれだよ。
ここどこなんだーー!!
『じゃあ、君に転生してもらうよ!頑張ってね!楽しい生活が君を待ってるよ!』
初投稿、初完結の物語になります。
タイトルに☆が付いている場合は性描写ありになります。本番有りは★にします。
苦手な方はご注意下さい。
前編だけ、最近の書きた方に修正しています。後編もそのうち修正します。よろしくお願いします。
颱風の夜、ヤクザに戀して乱れ咲く【R18】
真風月花
恋愛
大正のヤクザとお嬢さまの初恋。R18シーンあり。「はぁ? 颱風やのに面倒くさい仕事を押し付けんなや」お嬢さまの貴世子の家が、高利貸しにのっとられる。それを救う為に、ヤクザの幾久司は嫌々ながら貴世子の家へと向かった。不真面目で無精な幾久司と、彼を高利貸しと勘違いした貴世子。世間知らずの貴世子を、幾久司は放っておくことができなくなった。面倒くさがりなのに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる