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番外編
香りの悪戯 <周平&敬介Ver.> 1
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またまた完全お遊びシリーズ。
長くなるかもしれないのでタイトル数字表記にしています。
* * *
<side敬介>
今日は友人の蓮見の家で試験勉強。
レポートを書くのに必要な資料が蓮見の実家にあるということでお邪魔した。
いつもは蓮見の一人暮らしの家にお邪魔しているが、実家はやっぱり緊張する。とはいえ、ご両親はアメリカに旅行中なので、この家には俺と蓮見だけだ。
「はぁーっ、なんとか終わりそうだな」
「うん。この資料があって助かったよ。ありがとう」
「いや、使えるものはなんでも使ったらいいんだよ。どうせ兄貴が置いてってるやつだからさ」
「お兄さんって、社長さんなんだっけ?」
「ああ、父親の会社受け継いで社長やってるけど、主力商品は兄貴がデザインした洋服だよ。だからその界隈では社長よりデザイナーとしての名前の方が売れてるかな」
「へぇ、すごい!」
そんな世間話をしながら、なんとかレポートを終わらせて今日はお開き。
「本当、ありがとうな。あ、そうだ。帰る前にトイレ借りていい?」
「ああ。トイレは部屋でて突き当たりな」
「ありがとう」
扉を開けるとホテルのパウダールームのような上品な空間が現れて、蓮見のご両親のセンスが窺える。
美しい絵画の小さな額縁や観葉植物で飾られて、花の香りに包まれる。
珍しいな、この香り。なんの花だろう?
その香りを発しているアロマにそっと顔を近づけて、香りを嗅いでみるとその瞬間、全身が何か熱いものに覆われた。
もしかしたら体質に合わなかったのか? まるでアナフィラキシーのような衝撃を感じて立っていられなくなり、助けを呼ぼうにも声も出せず俺はその場に座り込んだ。
それからどれくらい時間が経っただろう。さっきの感覚は全て消えていて、なんの衝撃もない。
どうやらアナフィラキシーではなかったようだ。そのことにホッとする。けれど、なんとなく身体に違和感がある。
でも何かわからない。
便器に寄りかかってなんとか立ち上がり、目の前の鏡を見ると顔には特に異常はない。でも何かがおかしい。なんだ?
あれ? そういえばこの鏡ってこんな高さだっけ?
見える高さに違和感を感じて自分の身体に視線を向けると、今までにない膨らみが身体の上方に見える。
「えっ? 何、これ?」
びっくりして両手でその膨らみに触れるとなんとも柔らかい肉の塊。
「こ、これ……まさか……」
慌ててシャツと肌着を捲り上げると、肌着の下からタプタプとした大きな胸が溢れた。
「はぁ? なんで? これ、どういうこと?」
鏡に映し、自分で触れてみるけれど正真正銘自分の身体についている胸に間違いない。
「えっ? じゃあ、まさか……」
胸がついていたってことは……その可能性もありうる。
俺は恐る恐るベルトを外し、ファスナーを開けて、あるべき場所に触れてみた。
「な、ない……っ」
今までは確かにあったはずの膨らみがない。ささやかだけど確かにあったはずなのに。
これって……俺……。女性になったってこと?
嘘だろ! なんでだよ。
どうしてこうなったんだ?
わけがわからない状況でもトイレだけは我慢できずにとりあえずなんとかトイレを済ませて、これからどうしようかを考えた。
なんとか家に帰らないとな。でも蓮見に知られずにここから出る?
パッと鏡を見るが、女性顔は今までとあまり変わらないまでも、大きな胸と低くなった身長は隠しようがない。
せめてこれがコートの時期ならコートで胸を隠せたのに。
よりにもよって肌着とシャツしかない。大きな胸がぱつぱつで逆に強調しているようにしか見えない。
ああ、もうどうしたらいいんだろうな……。
蓮見にだけ事情を話して、服を借りるか……。知られるのは恥ずかしいけど、それしかないだろうな。
なんて言って蓮見を呼ぼうかと悩んでいると、
「おい、浅香! 大丈夫か?」
とトイレの外から蓮見の声が聞こえる。
どうやらトイレに入ってかなりの時間が経過していたようだ。心配させて申し訳ないが、これからさらに驚かせてしまうんだよな。
「は、蓮見……っ」
「浅香! よかった、全然出てこないから心配したんだぞ。何かあったのか?」
「あの、それがさ……ちょっと、困ったことになって……」
「んっ? お前、本当に浅香か? なんかいつもと声が違う気がするんだけど……」
女性になって声も変化してしまっているみたいだ。やっぱり蓮見はすぐに気づくんだな。
「あのさ……俺も、ちょっとどうしていいか、わからないんだけど……助けてほしい」
「助けてって……っ、お前、どうしたんだ?」
「その、話すよりみてもらったほうが早いと思うんだけど……俺に、近づくなよ」
「なんだ、それ? どういうことだ?」
「いいから、近づくなよ」
「わかったよ」
「じゃ、じゃあ扉……開けるからな」
ドキドキしながら鍵を開け、少しだけ扉を開き、顔だけ出すと、トイレから少し離れた場所に蓮見が立っていた。
「蓮見……」
「浅香? ちょっと顔が違うような……」
「うん。多分、このせいだと思うんだけど……」
俺は意を決して、扉を開け全身を蓮見に曝け出してみた。
「えっ? はっ? なんだ?」
蓮見が驚くのも仕方がない。俺だってまだ自分の状態が信じられない。
「そ、それ……本物か?」
蓮見の視線が俺の胸に向いている。男としてはそこが一番気になるところだろう。
「本物だよ。なぜか、トイレに入ったらこうなったんだ。このままじゃ外にも出られないし、このままトイレにいるわけにもいかないし、どうしたらいい?」
「どうしたらって……俺も突然でどうしたらいいか……。でも、その格好じゃ危なすぎて外に出せないし、それがこれからいつまで続くかもわからないから、とりあえず服は必要だよな」
そうか。とりあえずここから自分の家まで凌げたとしても、この状態がいつまで続くかわからないから、なんとかしないといけないよな。
「でも、この格好でどうやって服を買いに行く?」
「ちょ――っ、お前、あんまり胸を見せるな。とにかく何とかするから、ちょっとそこで待ってろ」
蓮見は少し怒った様子で俺を窘めると急いで大きなコートを持って戻ってきた。
「とりあえずそれ羽織って前を留めといて」
「これ、蓮見の?」
「いや、兄貴の。こっちのほうが着やすそうだったから」
「勝手にいいのか?」
「少し借りるくらいたいしたことないよ」
そう言われてちょっと安心しつつ、その大きなコートに袖を通した。
ふわっといい匂いが漂ってきてホッとする。これってお兄さんの匂いかな?
指先がすっぽりと覆われるばかりか15センチくらい垂れるくらい袖が長い。
丈は脛の半分よりも長く、コートを着ているというより着させられている感満載だけど、着心地はいい。
それを着たまま蓮見の部屋に戻ると、ソファーに座るように促される。
言われた通りそこに座ると、蓮見はどこかに電話をかけ始めた。
ーあ、兄貴、今忙しい?
ーいや、ちょっと悪いんだけど、実家に来てくれないか? できたら、女性物の服をいっぱい持ってきてほしいんだけど。
ー違うって! 彼女とかそういうんじゃないんだ。こっちでちゃんと説明するからさ。
ーうん。あと、その……下着も持ってきてほしいんだけど、ちょっとサイズがわからなくてさ。いや、測れないんだよ。だから、適当に持ってきて。ある程度の大きさって……結構でかめってことくらいしか……。
ーだから、事情があるんだって! 頼むよ。とりあえずすぐに来てくれ!!
それだけいうと蓮見は電話を切った。そんなんでお兄さんが来てくれるか心配だったけれど、それから一時間も経たないうちに玄関チャイムがなる音が聞こえた。
長くなるかもしれないのでタイトル数字表記にしています。
* * *
<side敬介>
今日は友人の蓮見の家で試験勉強。
レポートを書くのに必要な資料が蓮見の実家にあるということでお邪魔した。
いつもは蓮見の一人暮らしの家にお邪魔しているが、実家はやっぱり緊張する。とはいえ、ご両親はアメリカに旅行中なので、この家には俺と蓮見だけだ。
「はぁーっ、なんとか終わりそうだな」
「うん。この資料があって助かったよ。ありがとう」
「いや、使えるものはなんでも使ったらいいんだよ。どうせ兄貴が置いてってるやつだからさ」
「お兄さんって、社長さんなんだっけ?」
「ああ、父親の会社受け継いで社長やってるけど、主力商品は兄貴がデザインした洋服だよ。だからその界隈では社長よりデザイナーとしての名前の方が売れてるかな」
「へぇ、すごい!」
そんな世間話をしながら、なんとかレポートを終わらせて今日はお開き。
「本当、ありがとうな。あ、そうだ。帰る前にトイレ借りていい?」
「ああ。トイレは部屋でて突き当たりな」
「ありがとう」
扉を開けるとホテルのパウダールームのような上品な空間が現れて、蓮見のご両親のセンスが窺える。
美しい絵画の小さな額縁や観葉植物で飾られて、花の香りに包まれる。
珍しいな、この香り。なんの花だろう?
その香りを発しているアロマにそっと顔を近づけて、香りを嗅いでみるとその瞬間、全身が何か熱いものに覆われた。
もしかしたら体質に合わなかったのか? まるでアナフィラキシーのような衝撃を感じて立っていられなくなり、助けを呼ぼうにも声も出せず俺はその場に座り込んだ。
それからどれくらい時間が経っただろう。さっきの感覚は全て消えていて、なんの衝撃もない。
どうやらアナフィラキシーではなかったようだ。そのことにホッとする。けれど、なんとなく身体に違和感がある。
でも何かわからない。
便器に寄りかかってなんとか立ち上がり、目の前の鏡を見ると顔には特に異常はない。でも何かがおかしい。なんだ?
あれ? そういえばこの鏡ってこんな高さだっけ?
見える高さに違和感を感じて自分の身体に視線を向けると、今までにない膨らみが身体の上方に見える。
「えっ? 何、これ?」
びっくりして両手でその膨らみに触れるとなんとも柔らかい肉の塊。
「こ、これ……まさか……」
慌ててシャツと肌着を捲り上げると、肌着の下からタプタプとした大きな胸が溢れた。
「はぁ? なんで? これ、どういうこと?」
鏡に映し、自分で触れてみるけれど正真正銘自分の身体についている胸に間違いない。
「えっ? じゃあ、まさか……」
胸がついていたってことは……その可能性もありうる。
俺は恐る恐るベルトを外し、ファスナーを開けて、あるべき場所に触れてみた。
「な、ない……っ」
今までは確かにあったはずの膨らみがない。ささやかだけど確かにあったはずなのに。
これって……俺……。女性になったってこと?
嘘だろ! なんでだよ。
どうしてこうなったんだ?
わけがわからない状況でもトイレだけは我慢できずにとりあえずなんとかトイレを済ませて、これからどうしようかを考えた。
なんとか家に帰らないとな。でも蓮見に知られずにここから出る?
パッと鏡を見るが、女性顔は今までとあまり変わらないまでも、大きな胸と低くなった身長は隠しようがない。
せめてこれがコートの時期ならコートで胸を隠せたのに。
よりにもよって肌着とシャツしかない。大きな胸がぱつぱつで逆に強調しているようにしか見えない。
ああ、もうどうしたらいいんだろうな……。
蓮見にだけ事情を話して、服を借りるか……。知られるのは恥ずかしいけど、それしかないだろうな。
なんて言って蓮見を呼ぼうかと悩んでいると、
「おい、浅香! 大丈夫か?」
とトイレの外から蓮見の声が聞こえる。
どうやらトイレに入ってかなりの時間が経過していたようだ。心配させて申し訳ないが、これからさらに驚かせてしまうんだよな。
「は、蓮見……っ」
「浅香! よかった、全然出てこないから心配したんだぞ。何かあったのか?」
「あの、それがさ……ちょっと、困ったことになって……」
「んっ? お前、本当に浅香か? なんかいつもと声が違う気がするんだけど……」
女性になって声も変化してしまっているみたいだ。やっぱり蓮見はすぐに気づくんだな。
「あのさ……俺も、ちょっとどうしていいか、わからないんだけど……助けてほしい」
「助けてって……っ、お前、どうしたんだ?」
「その、話すよりみてもらったほうが早いと思うんだけど……俺に、近づくなよ」
「なんだ、それ? どういうことだ?」
「いいから、近づくなよ」
「わかったよ」
「じゃ、じゃあ扉……開けるからな」
ドキドキしながら鍵を開け、少しだけ扉を開き、顔だけ出すと、トイレから少し離れた場所に蓮見が立っていた。
「蓮見……」
「浅香? ちょっと顔が違うような……」
「うん。多分、このせいだと思うんだけど……」
俺は意を決して、扉を開け全身を蓮見に曝け出してみた。
「えっ? はっ? なんだ?」
蓮見が驚くのも仕方がない。俺だってまだ自分の状態が信じられない。
「そ、それ……本物か?」
蓮見の視線が俺の胸に向いている。男としてはそこが一番気になるところだろう。
「本物だよ。なぜか、トイレに入ったらこうなったんだ。このままじゃ外にも出られないし、このままトイレにいるわけにもいかないし、どうしたらいい?」
「どうしたらって……俺も突然でどうしたらいいか……。でも、その格好じゃ危なすぎて外に出せないし、それがこれからいつまで続くかもわからないから、とりあえず服は必要だよな」
そうか。とりあえずここから自分の家まで凌げたとしても、この状態がいつまで続くかわからないから、なんとかしないといけないよな。
「でも、この格好でどうやって服を買いに行く?」
「ちょ――っ、お前、あんまり胸を見せるな。とにかく何とかするから、ちょっとそこで待ってろ」
蓮見は少し怒った様子で俺を窘めると急いで大きなコートを持って戻ってきた。
「とりあえずそれ羽織って前を留めといて」
「これ、蓮見の?」
「いや、兄貴の。こっちのほうが着やすそうだったから」
「勝手にいいのか?」
「少し借りるくらいたいしたことないよ」
そう言われてちょっと安心しつつ、その大きなコートに袖を通した。
ふわっといい匂いが漂ってきてホッとする。これってお兄さんの匂いかな?
指先がすっぽりと覆われるばかりか15センチくらい垂れるくらい袖が長い。
丈は脛の半分よりも長く、コートを着ているというより着させられている感満載だけど、着心地はいい。
それを着たまま蓮見の部屋に戻ると、ソファーに座るように促される。
言われた通りそこに座ると、蓮見はどこかに電話をかけ始めた。
ーあ、兄貴、今忙しい?
ーいや、ちょっと悪いんだけど、実家に来てくれないか? できたら、女性物の服をいっぱい持ってきてほしいんだけど。
ー違うって! 彼女とかそういうんじゃないんだ。こっちでちゃんと説明するからさ。
ーうん。あと、その……下着も持ってきてほしいんだけど、ちょっとサイズがわからなくてさ。いや、測れないんだよ。だから、適当に持ってきて。ある程度の大きさって……結構でかめってことくらいしか……。
ーだから、事情があるんだって! 頼むよ。とりあえずすぐに来てくれ!!
それだけいうと蓮見は電話を切った。そんなんでお兄さんが来てくれるか心配だったけれど、それから一時間も経たないうちに玄関チャイムがなる音が聞こえた。
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