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番外編
ブライダルフェア
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<side敬介>
「オーナー! 大変ですっ!!」
婚礼部からの緊急電話に急いで駆けつけると、まさに修羅場というような状況に陥っていた。
実は今日、ブライダルフェアが行われるのだが、ここでClef de Coeurのカラードレスが初お目見えされることになっていた。
ウエディングドレスは俺のためにしか作らないと決めてくれている周平さんだったけれど、どうしてもClef de Coeurのドレスを着たいという女性たちの要望に応え、カラードレスのみ作ってくれることになったのだ。
元々、年に一度行われるイリゼホテル銀座のブライダルフェアは、国内外の素晴らしいデザイナーがイリゼホテル銀座のためだけにウェディングドレスやカラードレスを作ってくれていて、ここでしか着られない新作ドレス目当てに女性たちが殺到していた。
けれど、今年はそれに加えて、ブライダルに特化したイリゼホテル西表島が新たに開業することと、あのClef de Coeurの蓮見周平が初めてカラードレスを手掛けるという前情報により、通常の100倍以上の倍率を勝ち抜いてやってきた女性たちが今日のブライダルフェアを楽しみに集まってきている。
それなのに、その大事なドレスを着るはずの女性モデルが、インフルエンザに罹患し今日の出演がキャンセルになってしまった。
慌てて代役を探しているけれど、モデルの身長や体型などを考慮して周平さんが作ってくれたものでなかなかドレスを着られる人が見つからない。
あの緊急電話は、これをどうしたらいいかという話だった。
とりあえずテリフィックオフィスに電話を入れ、このドレスを着れそうな子がいないか探したけれど、あいにく身長の低い子しか見つからない。
着物を美しく着こなせる朝陽くんならと思ったが、彼は今撮影で海外に飛んでいる。
もちろん蓮見と一緒に。
「オーナー、なんとかなりませんか?」
「オーナーっ!」
「オーナーっ!!」
ブライダルフェアの開催まで時間がない。
婚礼部の切羽詰まった様子に、俺も覚悟を決めるしかなかった。
「……わかった。私がモデルの代わりになるよ」
なんとか女装をしたことがあるし、演じることにはここにいるものよりは多少は自信がある。
こんなにも大勢に見られるのは恥ずかしいけれど、自分のホテルのためだ。
幸い、モデルになるはずだった女性とは身長もほぼ同じ。
普段から割と女性顔だと言われていたのが功を奏したかもしれない。
「ではオーナー。あちらで準備をお願いします!」
衣装部屋で着替えを手伝ってくれるのは、うちのヘアメイクの中で一番ベテランの女性・飯野さん。
「ふふっ。こんな緊急事態に不謹慎ですが、一度オーナーにヘアメイクを施してドレスをお召しいただきたいと思っていたので、私の夢が叶いましたよ」
緊張をほぐそうとしてくれているのだろう。
場が和んでちょうどいい。
メイクも髪型もそのドレスに合わせて念入りに決められていたから、今日はそれをやってもらうだけ。
俺はされるがままになっていればいい。
目を閉じて、目を開けて、少し口を開けて……などと指示を受けながら、メイクが終わるのをただ黙って待っていると、
「はい。終わりましたよ」
と声がかけられる。
目をかけた俺の目に飛び込んできたのは、どこからどう見ても女性。
以前、朝陽くんたちとみんなでウェディングドレスを着た時よりももっともっと女性っぽい。
「すごいな」
「オーナーの素がいいからですよ。カラードレスなので、少し濃いめにメイクしているから目立つというのもありますが」
なるほど。
ドレスによってメイクも変わるというわけか。すごいな。
髪型はどのようになるのだろうと、もはや興味が出てくる。
しかし、出来上がった髪型はあまりにもシンプルでこれでいいのかと心配になる。
けれど、
「ふふっ。オーナー。心配なさらなくても大丈夫ですよ」
俺の表情に、飯野さんが笑顔で返してくれたから少しホッとした。
「さぁ、ドレスに着替えましょうか」
実は俺もまだ今年の新作ドレスは見せてもらっていない。
だから秘かに今日のブライダルフェアを楽しみにしていたんだ。
まさかそれを自分が着ることになるとは思っても見なかったけれど。
「えっ? これ……?」
「はい。こちらがClef de Coeurの新作ドレスの中でもとびっきりの一着です」
にっこりと笑顔を見せる彼女の隣には、ワンショルダーの美しいプリンセスラインのドレス。
なんの飾りもない漆黒の生地が圧倒的なオーラを放っている。
結婚式に黒のドレス。
決して禁止されているわけではない。
けれど、やはり一生に一度のドレスには華やかな色を好むものだと思っていた。
「黒のドレスには『あなた以外には染まらない』という意味が込められているのだそうですよ」
ウェディングドレスは『あなたの色に染まります』という意味を持つ。
同じような意味でありながら、黒のドレスにはそれ以上の強い意味を持つ。
周平さんの想いが込められたドレスに袖を通すと、
「ああっ……素敵ですよ、オーナー……。もう、ため息しか出ません」
とその場に崩れ落ちそうな勢いでしゃがみ込む。
「大袈裟だよ」
「いえ、本当です。まるでオーナーのために誂えられたみたいです」
その言葉にまさかとも思えない。
だって、これは周平さんの作ったドレスなのだから。
もしかしたら作る時に俺のことを考えてくれたのかもしれない。
なんて、そんな厚かましいことを思ってしまう。
「さぁ、そろそろ時間だ。男性モデルさんの方も準備はできたかな?」
「はい。そちらは整っています」
「じゃあ、行こうか」
慣れないピンヒールにドキドキするけれど、今日だけは女性になりきろう。
必死に自分を奮い立たせながら、衣装室から外に出ると
「敬介……」
と聞き慣れた声が聞こえた。
「えっ? ど、どうして、周平さん……」
「当然だろう。敬介の隣に立つのは私でなければな」
「――っ!!!」
笑顔で微笑まれてドキドキしてしまう。
まさか、周平さんと一緒にモデルを務めることになるなんて……。
「敬介が急遽、私のドレスを着ることになったと連絡をもらってすぐに来たんだ。やっぱりよく似合う。あまりにも美しすぎて見惚れてしまうな」
驚いている俺をよそに、周平さんは嬉しそうに俺の隣に立つ。
「敬介? 私が相手では嫌か?」
「嫌だなんて、そんなことっ!!」
「ふふっ。よかった。じゃあ、行こうか。転ばないように私に寄り添ってくれていいから」
周平さんの大きな手に握られて、俺たちはブライダルフェアを開催している大広間に向かった。
「きゃーっ! 素敵っ!!」
「どのドレスも素敵だけど、あの黒のドレスが一番いいっ!!」
「私も!! あれ、絶対に着るっ!!!」
「あの黒いドレス着ているモデルって、誰だ?」
「超美人!! スゲェー」
「ひいーっ! 隣の男、やばいぞ!」
「マジで睨みが怖いんだけど!」
「あれ、絶対ボディーガードだぞ」
あちらこちらからいろんな声が上がっていたけれど、どうやら俺が男だということはバレていないみたいだ。
それどころか、今日のブライダルフェアで三年先まで予約でいっぱいになり、なんとか大成功で終わった。
「周平さん、お礼に何か欲しいものはないですか?」
「私へのお礼は、敬介からのキス。そして、甘い夜だ」
「ふふっ。じゃあ、たっぷり愛し合いましょうね」
周平さん以外には染まらない。
漆黒のドレスを着たままで……。
「オーナー! 大変ですっ!!」
婚礼部からの緊急電話に急いで駆けつけると、まさに修羅場というような状況に陥っていた。
実は今日、ブライダルフェアが行われるのだが、ここでClef de Coeurのカラードレスが初お目見えされることになっていた。
ウエディングドレスは俺のためにしか作らないと決めてくれている周平さんだったけれど、どうしてもClef de Coeurのドレスを着たいという女性たちの要望に応え、カラードレスのみ作ってくれることになったのだ。
元々、年に一度行われるイリゼホテル銀座のブライダルフェアは、国内外の素晴らしいデザイナーがイリゼホテル銀座のためだけにウェディングドレスやカラードレスを作ってくれていて、ここでしか着られない新作ドレス目当てに女性たちが殺到していた。
けれど、今年はそれに加えて、ブライダルに特化したイリゼホテル西表島が新たに開業することと、あのClef de Coeurの蓮見周平が初めてカラードレスを手掛けるという前情報により、通常の100倍以上の倍率を勝ち抜いてやってきた女性たちが今日のブライダルフェアを楽しみに集まってきている。
それなのに、その大事なドレスを着るはずの女性モデルが、インフルエンザに罹患し今日の出演がキャンセルになってしまった。
慌てて代役を探しているけれど、モデルの身長や体型などを考慮して周平さんが作ってくれたものでなかなかドレスを着られる人が見つからない。
あの緊急電話は、これをどうしたらいいかという話だった。
とりあえずテリフィックオフィスに電話を入れ、このドレスを着れそうな子がいないか探したけれど、あいにく身長の低い子しか見つからない。
着物を美しく着こなせる朝陽くんならと思ったが、彼は今撮影で海外に飛んでいる。
もちろん蓮見と一緒に。
「オーナー、なんとかなりませんか?」
「オーナーっ!」
「オーナーっ!!」
ブライダルフェアの開催まで時間がない。
婚礼部の切羽詰まった様子に、俺も覚悟を決めるしかなかった。
「……わかった。私がモデルの代わりになるよ」
なんとか女装をしたことがあるし、演じることにはここにいるものよりは多少は自信がある。
こんなにも大勢に見られるのは恥ずかしいけれど、自分のホテルのためだ。
幸い、モデルになるはずだった女性とは身長もほぼ同じ。
普段から割と女性顔だと言われていたのが功を奏したかもしれない。
「ではオーナー。あちらで準備をお願いします!」
衣装部屋で着替えを手伝ってくれるのは、うちのヘアメイクの中で一番ベテランの女性・飯野さん。
「ふふっ。こんな緊急事態に不謹慎ですが、一度オーナーにヘアメイクを施してドレスをお召しいただきたいと思っていたので、私の夢が叶いましたよ」
緊張をほぐそうとしてくれているのだろう。
場が和んでちょうどいい。
メイクも髪型もそのドレスに合わせて念入りに決められていたから、今日はそれをやってもらうだけ。
俺はされるがままになっていればいい。
目を閉じて、目を開けて、少し口を開けて……などと指示を受けながら、メイクが終わるのをただ黙って待っていると、
「はい。終わりましたよ」
と声がかけられる。
目をかけた俺の目に飛び込んできたのは、どこからどう見ても女性。
以前、朝陽くんたちとみんなでウェディングドレスを着た時よりももっともっと女性っぽい。
「すごいな」
「オーナーの素がいいからですよ。カラードレスなので、少し濃いめにメイクしているから目立つというのもありますが」
なるほど。
ドレスによってメイクも変わるというわけか。すごいな。
髪型はどのようになるのだろうと、もはや興味が出てくる。
しかし、出来上がった髪型はあまりにもシンプルでこれでいいのかと心配になる。
けれど、
「ふふっ。オーナー。心配なさらなくても大丈夫ですよ」
俺の表情に、飯野さんが笑顔で返してくれたから少しホッとした。
「さぁ、ドレスに着替えましょうか」
実は俺もまだ今年の新作ドレスは見せてもらっていない。
だから秘かに今日のブライダルフェアを楽しみにしていたんだ。
まさかそれを自分が着ることになるとは思っても見なかったけれど。
「えっ? これ……?」
「はい。こちらがClef de Coeurの新作ドレスの中でもとびっきりの一着です」
にっこりと笑顔を見せる彼女の隣には、ワンショルダーの美しいプリンセスラインのドレス。
なんの飾りもない漆黒の生地が圧倒的なオーラを放っている。
結婚式に黒のドレス。
決して禁止されているわけではない。
けれど、やはり一生に一度のドレスには華やかな色を好むものだと思っていた。
「黒のドレスには『あなた以外には染まらない』という意味が込められているのだそうですよ」
ウェディングドレスは『あなたの色に染まります』という意味を持つ。
同じような意味でありながら、黒のドレスにはそれ以上の強い意味を持つ。
周平さんの想いが込められたドレスに袖を通すと、
「ああっ……素敵ですよ、オーナー……。もう、ため息しか出ません」
とその場に崩れ落ちそうな勢いでしゃがみ込む。
「大袈裟だよ」
「いえ、本当です。まるでオーナーのために誂えられたみたいです」
その言葉にまさかとも思えない。
だって、これは周平さんの作ったドレスなのだから。
もしかしたら作る時に俺のことを考えてくれたのかもしれない。
なんて、そんな厚かましいことを思ってしまう。
「さぁ、そろそろ時間だ。男性モデルさんの方も準備はできたかな?」
「はい。そちらは整っています」
「じゃあ、行こうか」
慣れないピンヒールにドキドキするけれど、今日だけは女性になりきろう。
必死に自分を奮い立たせながら、衣装室から外に出ると
「敬介……」
と聞き慣れた声が聞こえた。
「えっ? ど、どうして、周平さん……」
「当然だろう。敬介の隣に立つのは私でなければな」
「――っ!!!」
笑顔で微笑まれてドキドキしてしまう。
まさか、周平さんと一緒にモデルを務めることになるなんて……。
「敬介が急遽、私のドレスを着ることになったと連絡をもらってすぐに来たんだ。やっぱりよく似合う。あまりにも美しすぎて見惚れてしまうな」
驚いている俺をよそに、周平さんは嬉しそうに俺の隣に立つ。
「敬介? 私が相手では嫌か?」
「嫌だなんて、そんなことっ!!」
「ふふっ。よかった。じゃあ、行こうか。転ばないように私に寄り添ってくれていいから」
周平さんの大きな手に握られて、俺たちはブライダルフェアを開催している大広間に向かった。
「きゃーっ! 素敵っ!!」
「どのドレスも素敵だけど、あの黒のドレスが一番いいっ!!」
「私も!! あれ、絶対に着るっ!!!」
「あの黒いドレス着ているモデルって、誰だ?」
「超美人!! スゲェー」
「ひいーっ! 隣の男、やばいぞ!」
「マジで睨みが怖いんだけど!」
「あれ、絶対ボディーガードだぞ」
あちらこちらからいろんな声が上がっていたけれど、どうやら俺が男だということはバレていないみたいだ。
それどころか、今日のブライダルフェアで三年先まで予約でいっぱいになり、なんとか大成功で終わった。
「周平さん、お礼に何か欲しいものはないですか?」
「私へのお礼は、敬介からのキス。そして、甘い夜だ」
「ふふっ。じゃあ、たっぷり愛し合いましょうね」
周平さん以外には染まらない。
漆黒のドレスを着たままで……。
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