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番外編
楽しい一日 <中編>
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書きたいことが多すぎてやっぱり終わりませんでした。
多分明日で終わるはず。
どうぞお楽しみに♡
* * *
「うわぁ、美味しそうっ!」
並べられたたくさんの料理を前に思わず声を上げると、安慶名さんはクスッと笑って、
「いっぱい食べてください。特にこのサラダは美味しいですよ」
と教えてくれた。
ルッコラとチーズのサラダにミニトマトも入って色鮮やかでとっても綺麗だ。
それに何より……
「わぁっ、私ルッコラ大好きなんですよ。とっても美味しそうです」
「そうでしょう。これ、周平さんが作ってくださったのでさすが浅香さんの好物をよくご存知ですね」
「えっ? これ?」
俺は驚いて周平さんをみると、少し照れたように俺をみて
「敬介、私が作ったサラダを食べてくれるか?」
といってくれる。
「もちろんですよ! でも、よく知ってましたね、俺がルッコラ好きなのを。多分、蓮見も知らないはず……」
そういうと、
「当たり前ですよ、周平さん。浅香さんのことストーカーばりに調べてましたから」
と悠真さんが笑って教えてくれた。
「ちょ――っ、悠真くん。そんなことバラさなくても」
「本当なんですか?」
「ああ、幻滅したか?」
周平さんの頭にシュンと垂れ下がった耳が見える。尻尾も元気なさそうにしょんぼりしてて、なんか可愛い。周平さんならさしずめゴールデンレトリーバーってとこかな?
「俺のこと知っててくれて嬉しいですよ」
「敬介っ!」
周平さんはバウッと飛びついてくるような勢いで俺に抱きついた。
やっぱりワンコかも。ああ、周平さん……可愛いなぁ。
そんなことを思っていると、
「伊織さん、お二人微笑ましいですね」
「ああ、そうだな。じゃあ私たちも負けないように悠真を抱っこしようか?」
「いいですよ」
と安慶名さんと悠真さんがなぜかイチャイチャし始めた。
でも、なんだろう。
2人がイチャイチャしているのをみても、自分達の姿を見られても恥ずかしいとかそんな気持ちは全くないな。
ここだと素直な気持ちになれる気がする。気楽でいいな。
「伊織が悠真くんを膝に乗せるなら私もそうしよう」
周平さんは俺を抱き上げたまま、椅子に座った。そして、俺も悠真さんもなぜか膝に乗せられたまま、食事が始まった。
俺はともかく周平さんは食べにくいんじゃないだろうか?
せっかくの安慶名さんの料理が楽しめないんじゃないかな?
気になって、
「食事しにくいなら下りましょうか?」
と聞いてみたけれど、
「このままのほうが食事が進むんだが、ダメか?」
としょんぼりしながら言われたらもう断ることなんてできない。
「ほら、敬介。こっちも美味しいぞ」
「ほら、このローストビーフも最高だぞ」
ちょうど食べたいなと思ったタイミングでちょうどいいサイズの食事が口に運ばれる。
周平さんってまるで俺の心を読んでいるみたいだ。
俺にばかり気を遣って食べてないんじゃないかと思った俺は、目の前にあったマスカットを周平さんの口に『あ~ん』といれてやると、周平さんは一瞬驚いたものの嬉しそうに口を開けて食べてくれた。
ふと横を見ると、安慶名さんと悠真さんもお互いに食事を食べさせあっている。
ああ、いいな。やっぱりこういうの。
半分くらい料理が空になったところで、シャンパンからワインに切り替え、食事をしながらいろいろ話を聞くことにした。
「安慶名さんは周平さんの大学の後輩でしたよね? 周平さん、大学ではどんな感じだったんですか?」
「ちょ――っ、敬介、何を――」
「だって、俺ばっかり知られてるのに、俺は周平さんの昔のこと全然知らないから」
「う――っ、それはそうだが……」
「何か知られたら困ることでもあるんですか?」
「いや、それはない! 神に誓って、そんなっ!」
「冗談ですよ。それで、安慶名さん、周平さんはどんな学生だったんですか?」
そう聞くと、悠真さんも
「私も伊織さんの学生時代の話を聞きたいです!」
と乗り気だ。
結局2人は俺たちに負けて、周平さんは安慶名さんとの出会いを話してくれた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
桜城大学の法学部のある庭の少し寂れた感じが好きで私はよくその庭に行ってたんだ。
庭の片隅にある大きな木の下、そこに背もたれのない3人くらい座れそうなベンチに腰を下ろしてそこからの景色を眺めるのが好きでね、私はいつもそこに座って昼食用にと買ってきたおにぎりを食べていた。
ある時、突然話し声が聞こえたんだ。
盗み聞きする気などさらさらなかったが、如何せん声が大きくてね。
場所を移動することもできずにただじっとその場所に留まっていた。
「こんなところに突然呼び出したりして、一体なんの話ですか?」
「わかってるくせに。伊織くん。私、あなたのこと気に入ったの。だから、付き合ってあげてもいいわよ」
「いえ、結構です。私はあなたのことを何も知りませんし、知る気もないので」
「な――っ! そんなこと言っていいと思ってるの? あなた、奨学金貰ってるんでしょう? 私が大学に話せばあなたの奨学金打ち切ることなんてわけないのよ」
「そうしたいんであれば、どうぞ。別に奨学金がなくとも働けばいいだけですから」
「くっ――! 言わせておけばいい気になって! 素直に私に付き合えばいいのよ!」
その女性が伊織に手を挙げようとしているのを見て、
「もう止めないか!」
と彼女の手を掴んだんだ。
「ちょ――っ、何よっ! って、あ、あの……は、蓮見さん、な、なんでここ、に……?」
「ああ、君は確か山下くんだったね、君、寺島くんと付き合ってるんじゃなかったのか?」
「えっ? いや、その……」
「それに彼への脅しまがいの言葉はいただけないな。君のお父上にはしっかりと報告させてもらうよ」
「あ、あの……それだけは、許してください!」
「悪いが知ってしまった以上そうはいかない。さっさと帰ってくれないか」
悔しそうに駆け出していく女生徒を見送りながら、
「悪い、聞くつもりはなかったんだが結果として聞いてしまったな。よければ、こっちに座らないか?」
と声をかけた。
「はい。すみません。いつもここで昼食を取っていらっしゃいますよね? こちらこそお邪魔をしてしまってすみません」
謝りながらベンチに腰を下ろす伊織に私は『おにぎりでも食べないか?』と手渡すと、
「いただきます」
と受け取ってくれたんだ。
「奨学金と言っていたが、金に困っているのか?」
「いえ、困っているというほどではないのですが司法試験に向けて勉強したくてアルバイトをしてしないので、学費の分を奨学金で補っていて……」
「そうか、だがそれなら食事なんかはどうしているんだ?」
「学費を払って少し残った奨学金でなんとか食い繋いでいます。時々教授の頼まれごとを聞いて食事をご馳走してもらったりしてますし、なんとかなるものです。それよりも勉強できる方が楽しいので」
「なるほど……。君なら現役で司法試験にも通りそうだな。なら、こうしないか? 卒業後、顧問弁護士として私の元で働いてもらうという条件で私が君に投資しよう」
「えっ? 投資、ですか? でも、私はまだ受かるかどうかも……」
「君は落ちるつもりなのか?」
「いいえ、絶対に受かるつもりです!」
「だろう? 良い人材を前もって見つけておくのも経営者として大事な目利きの一つだ。君はきっと良い弁護士になるだろう。そんな君が将来私の会社に来てくれるなら、安いものだよ」
「ありがとうございます! 期待に応えられるように頑張って司法試験に受かります」
「ああ、頑張ってくれ」
✳︎ ✳︎ ✳︎
それで伊織と仲良くなったんだ。
まさか3年生で司法試験に受かるとは思ってもいなかったが、約束通り卒業後は弁護士となって私の会社に来てくれたんだよ。
「へぇー、安慶名さん。さすがですね」
「いや、周平さんの方がすごいですよ」
俺たちがお互いの恋人を誉めると、周平さんも安慶名さんも悔しそうな顔をして、
「敬介……私より伊織がいいのか?」
「悠真……私をすごいとは思ってくれないのか?」
と言い出して、俺と悠真さんは思わず笑ってしまった。
「何言ってるんですか、周平さんは誰よりも格好良いですよ。俺は周平さんが好きです」
「怒ってる伊織さん、可愛いですね。伊織さん、好きですよ」
笑顔でそういうと、周平さんも安慶名さんも嬉しそうに恋人である俺たちを抱きしめてくれた。
多分明日で終わるはず。
どうぞお楽しみに♡
* * *
「うわぁ、美味しそうっ!」
並べられたたくさんの料理を前に思わず声を上げると、安慶名さんはクスッと笑って、
「いっぱい食べてください。特にこのサラダは美味しいですよ」
と教えてくれた。
ルッコラとチーズのサラダにミニトマトも入って色鮮やかでとっても綺麗だ。
それに何より……
「わぁっ、私ルッコラ大好きなんですよ。とっても美味しそうです」
「そうでしょう。これ、周平さんが作ってくださったのでさすが浅香さんの好物をよくご存知ですね」
「えっ? これ?」
俺は驚いて周平さんをみると、少し照れたように俺をみて
「敬介、私が作ったサラダを食べてくれるか?」
といってくれる。
「もちろんですよ! でも、よく知ってましたね、俺がルッコラ好きなのを。多分、蓮見も知らないはず……」
そういうと、
「当たり前ですよ、周平さん。浅香さんのことストーカーばりに調べてましたから」
と悠真さんが笑って教えてくれた。
「ちょ――っ、悠真くん。そんなことバラさなくても」
「本当なんですか?」
「ああ、幻滅したか?」
周平さんの頭にシュンと垂れ下がった耳が見える。尻尾も元気なさそうにしょんぼりしてて、なんか可愛い。周平さんならさしずめゴールデンレトリーバーってとこかな?
「俺のこと知っててくれて嬉しいですよ」
「敬介っ!」
周平さんはバウッと飛びついてくるような勢いで俺に抱きついた。
やっぱりワンコかも。ああ、周平さん……可愛いなぁ。
そんなことを思っていると、
「伊織さん、お二人微笑ましいですね」
「ああ、そうだな。じゃあ私たちも負けないように悠真を抱っこしようか?」
「いいですよ」
と安慶名さんと悠真さんがなぜかイチャイチャし始めた。
でも、なんだろう。
2人がイチャイチャしているのをみても、自分達の姿を見られても恥ずかしいとかそんな気持ちは全くないな。
ここだと素直な気持ちになれる気がする。気楽でいいな。
「伊織が悠真くんを膝に乗せるなら私もそうしよう」
周平さんは俺を抱き上げたまま、椅子に座った。そして、俺も悠真さんもなぜか膝に乗せられたまま、食事が始まった。
俺はともかく周平さんは食べにくいんじゃないだろうか?
せっかくの安慶名さんの料理が楽しめないんじゃないかな?
気になって、
「食事しにくいなら下りましょうか?」
と聞いてみたけれど、
「このままのほうが食事が進むんだが、ダメか?」
としょんぼりしながら言われたらもう断ることなんてできない。
「ほら、敬介。こっちも美味しいぞ」
「ほら、このローストビーフも最高だぞ」
ちょうど食べたいなと思ったタイミングでちょうどいいサイズの食事が口に運ばれる。
周平さんってまるで俺の心を読んでいるみたいだ。
俺にばかり気を遣って食べてないんじゃないかと思った俺は、目の前にあったマスカットを周平さんの口に『あ~ん』といれてやると、周平さんは一瞬驚いたものの嬉しそうに口を開けて食べてくれた。
ふと横を見ると、安慶名さんと悠真さんもお互いに食事を食べさせあっている。
ああ、いいな。やっぱりこういうの。
半分くらい料理が空になったところで、シャンパンからワインに切り替え、食事をしながらいろいろ話を聞くことにした。
「安慶名さんは周平さんの大学の後輩でしたよね? 周平さん、大学ではどんな感じだったんですか?」
「ちょ――っ、敬介、何を――」
「だって、俺ばっかり知られてるのに、俺は周平さんの昔のこと全然知らないから」
「う――っ、それはそうだが……」
「何か知られたら困ることでもあるんですか?」
「いや、それはない! 神に誓って、そんなっ!」
「冗談ですよ。それで、安慶名さん、周平さんはどんな学生だったんですか?」
そう聞くと、悠真さんも
「私も伊織さんの学生時代の話を聞きたいです!」
と乗り気だ。
結局2人は俺たちに負けて、周平さんは安慶名さんとの出会いを話してくれた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
桜城大学の法学部のある庭の少し寂れた感じが好きで私はよくその庭に行ってたんだ。
庭の片隅にある大きな木の下、そこに背もたれのない3人くらい座れそうなベンチに腰を下ろしてそこからの景色を眺めるのが好きでね、私はいつもそこに座って昼食用にと買ってきたおにぎりを食べていた。
ある時、突然話し声が聞こえたんだ。
盗み聞きする気などさらさらなかったが、如何せん声が大きくてね。
場所を移動することもできずにただじっとその場所に留まっていた。
「こんなところに突然呼び出したりして、一体なんの話ですか?」
「わかってるくせに。伊織くん。私、あなたのこと気に入ったの。だから、付き合ってあげてもいいわよ」
「いえ、結構です。私はあなたのことを何も知りませんし、知る気もないので」
「な――っ! そんなこと言っていいと思ってるの? あなた、奨学金貰ってるんでしょう? 私が大学に話せばあなたの奨学金打ち切ることなんてわけないのよ」
「そうしたいんであれば、どうぞ。別に奨学金がなくとも働けばいいだけですから」
「くっ――! 言わせておけばいい気になって! 素直に私に付き合えばいいのよ!」
その女性が伊織に手を挙げようとしているのを見て、
「もう止めないか!」
と彼女の手を掴んだんだ。
「ちょ――っ、何よっ! って、あ、あの……は、蓮見さん、な、なんでここ、に……?」
「ああ、君は確か山下くんだったね、君、寺島くんと付き合ってるんじゃなかったのか?」
「えっ? いや、その……」
「それに彼への脅しまがいの言葉はいただけないな。君のお父上にはしっかりと報告させてもらうよ」
「あ、あの……それだけは、許してください!」
「悪いが知ってしまった以上そうはいかない。さっさと帰ってくれないか」
悔しそうに駆け出していく女生徒を見送りながら、
「悪い、聞くつもりはなかったんだが結果として聞いてしまったな。よければ、こっちに座らないか?」
と声をかけた。
「はい。すみません。いつもここで昼食を取っていらっしゃいますよね? こちらこそお邪魔をしてしまってすみません」
謝りながらベンチに腰を下ろす伊織に私は『おにぎりでも食べないか?』と手渡すと、
「いただきます」
と受け取ってくれたんだ。
「奨学金と言っていたが、金に困っているのか?」
「いえ、困っているというほどではないのですが司法試験に向けて勉強したくてアルバイトをしてしないので、学費の分を奨学金で補っていて……」
「そうか、だがそれなら食事なんかはどうしているんだ?」
「学費を払って少し残った奨学金でなんとか食い繋いでいます。時々教授の頼まれごとを聞いて食事をご馳走してもらったりしてますし、なんとかなるものです。それよりも勉強できる方が楽しいので」
「なるほど……。君なら現役で司法試験にも通りそうだな。なら、こうしないか? 卒業後、顧問弁護士として私の元で働いてもらうという条件で私が君に投資しよう」
「えっ? 投資、ですか? でも、私はまだ受かるかどうかも……」
「君は落ちるつもりなのか?」
「いいえ、絶対に受かるつもりです!」
「だろう? 良い人材を前もって見つけておくのも経営者として大事な目利きの一つだ。君はきっと良い弁護士になるだろう。そんな君が将来私の会社に来てくれるなら、安いものだよ」
「ありがとうございます! 期待に応えられるように頑張って司法試験に受かります」
「ああ、頑張ってくれ」
✳︎ ✳︎ ✳︎
それで伊織と仲良くなったんだ。
まさか3年生で司法試験に受かるとは思ってもいなかったが、約束通り卒業後は弁護士となって私の会社に来てくれたんだよ。
「へぇー、安慶名さん。さすがですね」
「いや、周平さんの方がすごいですよ」
俺たちがお互いの恋人を誉めると、周平さんも安慶名さんも悔しそうな顔をして、
「敬介……私より伊織がいいのか?」
「悠真……私をすごいとは思ってくれないのか?」
と言い出して、俺と悠真さんは思わず笑ってしまった。
「何言ってるんですか、周平さんは誰よりも格好良いですよ。俺は周平さんが好きです」
「怒ってる伊織さん、可愛いですね。伊織さん、好きですよ」
笑顔でそういうと、周平さんも安慶名さんも嬉しそうに恋人である俺たちを抱きしめてくれた。
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