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虹色の涙Tears of rainbow colors
Tears of rainbow colors序章11
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綺麗な顔と赤く充血した唇が やけに妖艶で。
覆いかぶさるティアの瞳が陰るどころか眩しくて……
ふわふわしたキャパオーバーの頭ではぼーっと見つめる事しか出来なかった。
「……嫌だ?」
反応のない俺を気遣い声をかけるティア。
「……うううん…。」
慌ててかぶりを振ってティアの腕を掴んで引き寄せ肯定の意を精一杯示す。……嫌なんかじゃない。
……
もっと……。
……。
そして優しく降ってくる柔らかな唇。
啄むような口付けを数回交わし、徐々に深くなっていく。ティアが軽く口を開けて舌伝いにあったかい液体を送り込んでくる。
それを必死に飲み込もうとコクリと嚥下するも、口を開けたままだと上手くできず……口の端から溢れる。
唇の端から溢れる液体が外気に触れて冷えるのと対照的に……俺の身体は徐々に熱くなっていく。
「はっ……ん……ん……っ。」
角度を変えて舌を何度も吸われ……息が上がる。
同時におへその辺りに違和感が増してくる。
何……これ……?
どうなっちゃったんだろ俺……?
次第に腰に痺れがまわっていき、ズキズキと下腹部が痛みだした。
経験したことない未知の感覚に静かにパニックに陥ってた俺は………酸素が足りてない頭でどうしたらいいかも考えられなかった。
互いの唾液でとろとろになった口腔内。
熱い……。
身体がいうことをきかない……。
ティアの腕を掴む力も抜けシーツに頼りなく落ちる。
長い貪るようなキスの合間に
微かにティアの声がする……。
でも……もう……
ふっと全身の力が抜けて……その後の記憶がなくなってしまった。
……何だか……眩しい……
遠くで鳥の声が聞こえる。
居住区からは……植林地が近いんだっけ。
ん~
俺は……何でここに居るんだっけ??
……アークスからヴィダリア王国に来てRナチュラルとして研究に従事する……
……
……っ!!
ハッとして
ガバッと起き上がりキョロキョロ辺りを見渡す。
「おはよう、虹。朝食は食べられそう?。」
キッチンから寝室に顔を出し、柔らかな銀髪の青年が優しい笑顔を向けてくれる。
名前はティア。……とても綺麗な人……
俺のパートナー。
パートナー…………。
……??!
そうだ!!昨日パートナーの儀式!!
ちゃんと出来たんだっけ???
「ティア!俺達……。わわっ!!」
ティアがベッドに腰掛け俺を引き寄せ抱きしめる。
「ん……昨日ごめんね。虹があんまり可愛くて夢中になっちゃった、辛かったよね?。」
俺の背中を優しくさすり、宥めるように抱きすくめられる。
「ううううん。平気だよ?……俺達ちゃんとパートナーになれたの?」
ティアの胸に抱かれつつ問いかける。
「ふふ。それはもちろん、儀式は成功したよ。虹は覚えてないかもしれないけど ちゃんと身体も反応してたしね。」
……!!
そうなんだ!!
あの 味わったことの無い感覚……。
そういう事だったのか、、、。
「……赤ちゃん出来ちゃった……??」
恐る恐る……気になったことを聞いてみた…。
……。
…………。
暖かい胸からゆっくりと身体を離されて……少しもの寂しい。
じーーーっと 俺の顔を陶器の様に白い肌をした綺麗な顔が覗きこんでいる。
俺の肩を掴む手が小刻みに震えている。
…………??何……??
「ぷっ……あはははは……っ」
子供みたいに目尻を下げて笑うティア。
どうやら笑うのを堪えて居たらしい。
「虹……キスだけじゃ赤ちゃんは出来ないよ?本当に何も知らないんだね。」
まだくすくす笑うティアに、何か凄く恥ずかしい事を言ったんだと気が付き俯く……。
「ごめん、ごめん。可愛い僕のパートナー。不貞腐れないで。これから僕がめいいっぱい大事にするから。色々教えていってあげるね。」
そういってひとしきり笑って背を撫でられ、軽く頬にキスを落とされる。
覆いかぶさるティアの瞳が陰るどころか眩しくて……
ふわふわしたキャパオーバーの頭ではぼーっと見つめる事しか出来なかった。
「……嫌だ?」
反応のない俺を気遣い声をかけるティア。
「……うううん…。」
慌ててかぶりを振ってティアの腕を掴んで引き寄せ肯定の意を精一杯示す。……嫌なんかじゃない。
……
もっと……。
……。
そして優しく降ってくる柔らかな唇。
啄むような口付けを数回交わし、徐々に深くなっていく。ティアが軽く口を開けて舌伝いにあったかい液体を送り込んでくる。
それを必死に飲み込もうとコクリと嚥下するも、口を開けたままだと上手くできず……口の端から溢れる。
唇の端から溢れる液体が外気に触れて冷えるのと対照的に……俺の身体は徐々に熱くなっていく。
「はっ……ん……ん……っ。」
角度を変えて舌を何度も吸われ……息が上がる。
同時におへその辺りに違和感が増してくる。
何……これ……?
どうなっちゃったんだろ俺……?
次第に腰に痺れがまわっていき、ズキズキと下腹部が痛みだした。
経験したことない未知の感覚に静かにパニックに陥ってた俺は………酸素が足りてない頭でどうしたらいいかも考えられなかった。
互いの唾液でとろとろになった口腔内。
熱い……。
身体がいうことをきかない……。
ティアの腕を掴む力も抜けシーツに頼りなく落ちる。
長い貪るようなキスの合間に
微かにティアの声がする……。
でも……もう……
ふっと全身の力が抜けて……その後の記憶がなくなってしまった。
……何だか……眩しい……
遠くで鳥の声が聞こえる。
居住区からは……植林地が近いんだっけ。
ん~
俺は……何でここに居るんだっけ??
……アークスからヴィダリア王国に来てRナチュラルとして研究に従事する……
……
……っ!!
ハッとして
ガバッと起き上がりキョロキョロ辺りを見渡す。
「おはよう、虹。朝食は食べられそう?。」
キッチンから寝室に顔を出し、柔らかな銀髪の青年が優しい笑顔を向けてくれる。
名前はティア。……とても綺麗な人……
俺のパートナー。
パートナー…………。
……??!
そうだ!!昨日パートナーの儀式!!
ちゃんと出来たんだっけ???
「ティア!俺達……。わわっ!!」
ティアがベッドに腰掛け俺を引き寄せ抱きしめる。
「ん……昨日ごめんね。虹があんまり可愛くて夢中になっちゃった、辛かったよね?。」
俺の背中を優しくさすり、宥めるように抱きすくめられる。
「ううううん。平気だよ?……俺達ちゃんとパートナーになれたの?」
ティアの胸に抱かれつつ問いかける。
「ふふ。それはもちろん、儀式は成功したよ。虹は覚えてないかもしれないけど ちゃんと身体も反応してたしね。」
……!!
そうなんだ!!
あの 味わったことの無い感覚……。
そういう事だったのか、、、。
「……赤ちゃん出来ちゃった……??」
恐る恐る……気になったことを聞いてみた…。
……。
…………。
暖かい胸からゆっくりと身体を離されて……少しもの寂しい。
じーーーっと 俺の顔を陶器の様に白い肌をした綺麗な顔が覗きこんでいる。
俺の肩を掴む手が小刻みに震えている。
…………??何……??
「ぷっ……あはははは……っ」
子供みたいに目尻を下げて笑うティア。
どうやら笑うのを堪えて居たらしい。
「虹……キスだけじゃ赤ちゃんは出来ないよ?本当に何も知らないんだね。」
まだくすくす笑うティアに、何か凄く恥ずかしい事を言ったんだと気が付き俯く……。
「ごめん、ごめん。可愛い僕のパートナー。不貞腐れないで。これから僕がめいいっぱい大事にするから。色々教えていってあげるね。」
そういってひとしきり笑って背を撫でられ、軽く頬にキスを落とされる。
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