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第八章 虎穴
13 漂泊
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最初、《それ》に理性はなかった。
《それ》は自分がいつ、どこで生まれたのかを知らなかった。また、知りたいとも思わなかった。
ただただ、そこにあった。存在していた。それだけだ。
非常に冷たく分厚い殻に閉じ込められていた《それ》には、時間的な概念がまるでなかった。どれほど長い時間、自分がそうしていたのかも覚えていなかったし、認識してもいなかった。
あるとき、《それ》は突然、まったく突然、急に何かにぐん、と引き寄せられる感じを覚えた。本当に唐突だった。
ある一方向へ向かって、周囲の硬い岩と氷の塊とともにぐいぐいと引っ張られていく。そのうち、非常に冷たかった周囲の殻が熱くなってきたようだった。
それとともに、ゴウゴウと凄まじい轟音が聞こえはじめた。これまでほぼ無音の中に存在していた《それ》が、初めて《音》というものの存在を知った瞬間だった。
激しい振動と轟音の中で、周囲の岩と氷が、個体から液体へ、そして気体へと姿を変えていく。
《それ》には、いま自分に何が起こっているのかまるで分らなかった。
そしてただただ、流れに身を任せるよりほかはなかった。
やがて。
気づいたときには、《それ》は大量の液体の中にいた。それが「海水」と呼ばれるようになる液体であることを知るのは、はるかな未来の話である。
そこには、自分とは明らかに違うモノだけれども、自分ほどの大きさの何かがたくさん、ゆらゆらと漂っていた。それらは単なる無機物のようだったけれども、何かが少し違っていた。波に揺られているだけのものも多かったが、体の隅からひょろりと生えた糸のようなもので、ひょいひょいと液体の中を泳ぎ回る者がいたのだ。
《それ》は仲間ができたような気になって、急に楽しくなり、かれらと共にその液体の中を、しばらくゆらりゆらりと漂いつづけた。
ある日のことだ。なにか大きな影がこちらに近づいて来た。
周囲の液体が渦を巻き、みんなが一斉にひとつの方向へ勢いよく吸い込まれて行く感覚があった。より大きな生き物に「喰われた」のだということは、随分あとになってからわかったことだ。
生き物の体内で、仲間だと思っていた者たちはつぎつぎに溶けていった。何も言わず、ただ黙って沈黙の世界へと。
《それ》はそんな彼らを不思議な思いで見つめていた。
──なぜ、抵抗しない?
「こんな所でただ溶けて消えていくなんてイヤだ」と、どうして主張しないのだろう。
もちろん、そういうちゃんとした言葉で考えたわけではない。
《それ》はただ、ぼんやりとそんなような感覚を持っただけのことだった。
不快、不満、疑問。
そして、まだこの世界でこのまま生きていたいという、泣きだしたくなるような欲求。……そんなものが初めて、《それ》の胸に宿ったのだ。
『イキタイ』。
『イキタイ』。
『シニタク、ナイ』……。
そう思った時だった。《それ》はいつしか、周囲の細胞から生気のようなものをちゅうちゅうと吸い上げていた。そうすると、急に体の中に今までにはなかった力が湧いてくるような気がした。
《それ》はその不思議な感覚に魅了された。そしてどんどん吸い続けた。
そうやって吸えば吸うほど、最初は霞のようだったその欲望が、どんどんくっきりとした形を持って《それ》の胸にしっかりと宿っていった。
やがて吸うものが無くなったとき、《それ》は自分がひと回り、いやふた回りほど大きくなっていることに気付いた。
その位の大きさになっても、《それ》は相変わらずさらに大きなモノに喰われ続けた。そうしてその生気を吸い、体を乗っ取り、やがてその生き物に擬態する術を覚えた。
喰われ続けるうちに、《それ》の身体はどんどん大きくなっていった。
体が大きくなるにつれ、深海から次第に浅い海に上昇していった《それ》は、とあることに気が付いた。海水を通して落ちてくる明るい光に身を晒すと、体表がじりじりと焦げ始めることに。
以降、《それ》はなるべく夜行性の生き物の身体に宿り、昼間の光に身を晒すことを避けて生きるようになった。
《それ》自身の食事はごく簡単なもので、他の生き物の身体から体液や生気を吸い取ることで満足できる。うまく調節すれば、相手を殺さずに済む場合も多かったが、さほど気を遣う必要もなかった。
なにしろ周囲は、完全な弱肉強食の世界だったから。とはいえ、そこには「腹が膨れれば食事をやめる」という一定のルールが存在していた。それで食物である生き物が根絶されることもなく、全体が滅びることを回避しながらうまく回っているように見えた。だから《それ》も、そのルールに自然に従って生きていた。それが自分の命を延ばす、最前の手段だと判断したからである。
事態が大きく変化したのは、そこから何千年、もしかしたら何万年も経った頃だった。
ある時ついに、《それ》はこの惑星の食物連鎖の頂点に立つ生き物に擬態することに成功したのだ。
地上を二足で歩き、道具を使い、同族間でのコミュニケーション手段を持つ生き物。
……のちにそれが、「人間」と呼ばれる生き物だということを知った。
人間に擬態してからは、多少気をつけなくてはならないことが増えてしまった。これまでの生き物とは違い、彼らには多少なりとも知能が備わっていたからだ。
彼らは言語や表情でのコミュニケーション能力に長けており、道具を使い、同族で協力することにより、自分よりも大きな敵も容易く倒す。基本的に集団で生活しており、完全に単独で生きている個体はあまりいない。たった一人になってしまうと、今度は容易く野生の獣に食われる危険があるからだ。
太陽の光に弱いという体質をもつ《それ》は、思案した。人間たちは日中も外に出て農耕や狩猟を行う生き物だ。そのコミュニティに入っておくのは《それ》にとっては難しいことだった。
もう一度海の生き物に戻ることも考えたのだったが、かなり後ろ髪をひかれた。ほかにも色々理由はあるが、何よりも、実はほかの生き物の生気と比べて人間のそれが最も美味だったからである。
また人間は、個体としての力が弱い。たった一人になれば非常に脆弱な存在だった。つまり、狩るのにさほど苦労をしなくて済む。彼らにとって魅力的な容姿を備え、上手く誘惑して手中に収めれば、その生気は吸い放題だった。
ただ、用心は必要だ。ひとたび「あれは人間ではない、なにか得体のしれない化け物だ」と彼らから認定されてしまえば、集団で追いつめられる羽目になる。集団になった彼らは、当時の《それ》にとってもかなり恐ろしい相手だった。
そこで、《それ》は思案した。
彼らには「仲間」がいる。言わば運命共同体のようなものだ。
なんとか自分にも、そういうモノが作れないだろうか?
自分に彼らのような生殖能力がないことは分かっていた。それならば、どうやって自分と同等か、多少下等だとしても似た種族を作ればよいのだろう。
そこからは長い時間をかけて試行錯誤した。多くのリスクは犯したが、少しずつ人間を手に入れてはあれこれと試してみたのだ。何十、何百の個体を死なせたが、最終的に《それ》は成功した。
そうして。
《それ》は初めて、自分の《分身》と呼べる存在を創り上げた──。
◆
「勇太っ。勇太……!」
怜二が叫ぶ声がする。もう完全に目は見えなくなっていた。
俺は怜二に教えられたことを必死に思い出し、言うことを聞かない指を叱咤して、なんとか装置の突起を引き下げた。
まだ胸から生えているだろう真っ赤な腕に、その先を叩きつける。いや、もうそんな力は残っていない。だから、ほんとはそっと押し付けたに過ぎなかった。
──そして。
かちりと、ボタンが押される音を聞いた。
《それ》は自分がいつ、どこで生まれたのかを知らなかった。また、知りたいとも思わなかった。
ただただ、そこにあった。存在していた。それだけだ。
非常に冷たく分厚い殻に閉じ込められていた《それ》には、時間的な概念がまるでなかった。どれほど長い時間、自分がそうしていたのかも覚えていなかったし、認識してもいなかった。
あるとき、《それ》は突然、まったく突然、急に何かにぐん、と引き寄せられる感じを覚えた。本当に唐突だった。
ある一方向へ向かって、周囲の硬い岩と氷の塊とともにぐいぐいと引っ張られていく。そのうち、非常に冷たかった周囲の殻が熱くなってきたようだった。
それとともに、ゴウゴウと凄まじい轟音が聞こえはじめた。これまでほぼ無音の中に存在していた《それ》が、初めて《音》というものの存在を知った瞬間だった。
激しい振動と轟音の中で、周囲の岩と氷が、個体から液体へ、そして気体へと姿を変えていく。
《それ》には、いま自分に何が起こっているのかまるで分らなかった。
そしてただただ、流れに身を任せるよりほかはなかった。
やがて。
気づいたときには、《それ》は大量の液体の中にいた。それが「海水」と呼ばれるようになる液体であることを知るのは、はるかな未来の話である。
そこには、自分とは明らかに違うモノだけれども、自分ほどの大きさの何かがたくさん、ゆらゆらと漂っていた。それらは単なる無機物のようだったけれども、何かが少し違っていた。波に揺られているだけのものも多かったが、体の隅からひょろりと生えた糸のようなもので、ひょいひょいと液体の中を泳ぎ回る者がいたのだ。
《それ》は仲間ができたような気になって、急に楽しくなり、かれらと共にその液体の中を、しばらくゆらりゆらりと漂いつづけた。
ある日のことだ。なにか大きな影がこちらに近づいて来た。
周囲の液体が渦を巻き、みんなが一斉にひとつの方向へ勢いよく吸い込まれて行く感覚があった。より大きな生き物に「喰われた」のだということは、随分あとになってからわかったことだ。
生き物の体内で、仲間だと思っていた者たちはつぎつぎに溶けていった。何も言わず、ただ黙って沈黙の世界へと。
《それ》はそんな彼らを不思議な思いで見つめていた。
──なぜ、抵抗しない?
「こんな所でただ溶けて消えていくなんてイヤだ」と、どうして主張しないのだろう。
もちろん、そういうちゃんとした言葉で考えたわけではない。
《それ》はただ、ぼんやりとそんなような感覚を持っただけのことだった。
不快、不満、疑問。
そして、まだこの世界でこのまま生きていたいという、泣きだしたくなるような欲求。……そんなものが初めて、《それ》の胸に宿ったのだ。
『イキタイ』。
『イキタイ』。
『シニタク、ナイ』……。
そう思った時だった。《それ》はいつしか、周囲の細胞から生気のようなものをちゅうちゅうと吸い上げていた。そうすると、急に体の中に今までにはなかった力が湧いてくるような気がした。
《それ》はその不思議な感覚に魅了された。そしてどんどん吸い続けた。
そうやって吸えば吸うほど、最初は霞のようだったその欲望が、どんどんくっきりとした形を持って《それ》の胸にしっかりと宿っていった。
やがて吸うものが無くなったとき、《それ》は自分がひと回り、いやふた回りほど大きくなっていることに気付いた。
その位の大きさになっても、《それ》は相変わらずさらに大きなモノに喰われ続けた。そうしてその生気を吸い、体を乗っ取り、やがてその生き物に擬態する術を覚えた。
喰われ続けるうちに、《それ》の身体はどんどん大きくなっていった。
体が大きくなるにつれ、深海から次第に浅い海に上昇していった《それ》は、とあることに気が付いた。海水を通して落ちてくる明るい光に身を晒すと、体表がじりじりと焦げ始めることに。
以降、《それ》はなるべく夜行性の生き物の身体に宿り、昼間の光に身を晒すことを避けて生きるようになった。
《それ》自身の食事はごく簡単なもので、他の生き物の身体から体液や生気を吸い取ることで満足できる。うまく調節すれば、相手を殺さずに済む場合も多かったが、さほど気を遣う必要もなかった。
なにしろ周囲は、完全な弱肉強食の世界だったから。とはいえ、そこには「腹が膨れれば食事をやめる」という一定のルールが存在していた。それで食物である生き物が根絶されることもなく、全体が滅びることを回避しながらうまく回っているように見えた。だから《それ》も、そのルールに自然に従って生きていた。それが自分の命を延ばす、最前の手段だと判断したからである。
事態が大きく変化したのは、そこから何千年、もしかしたら何万年も経った頃だった。
ある時ついに、《それ》はこの惑星の食物連鎖の頂点に立つ生き物に擬態することに成功したのだ。
地上を二足で歩き、道具を使い、同族間でのコミュニケーション手段を持つ生き物。
……のちにそれが、「人間」と呼ばれる生き物だということを知った。
人間に擬態してからは、多少気をつけなくてはならないことが増えてしまった。これまでの生き物とは違い、彼らには多少なりとも知能が備わっていたからだ。
彼らは言語や表情でのコミュニケーション能力に長けており、道具を使い、同族で協力することにより、自分よりも大きな敵も容易く倒す。基本的に集団で生活しており、完全に単独で生きている個体はあまりいない。たった一人になってしまうと、今度は容易く野生の獣に食われる危険があるからだ。
太陽の光に弱いという体質をもつ《それ》は、思案した。人間たちは日中も外に出て農耕や狩猟を行う生き物だ。そのコミュニティに入っておくのは《それ》にとっては難しいことだった。
もう一度海の生き物に戻ることも考えたのだったが、かなり後ろ髪をひかれた。ほかにも色々理由はあるが、何よりも、実はほかの生き物の生気と比べて人間のそれが最も美味だったからである。
また人間は、個体としての力が弱い。たった一人になれば非常に脆弱な存在だった。つまり、狩るのにさほど苦労をしなくて済む。彼らにとって魅力的な容姿を備え、上手く誘惑して手中に収めれば、その生気は吸い放題だった。
ただ、用心は必要だ。ひとたび「あれは人間ではない、なにか得体のしれない化け物だ」と彼らから認定されてしまえば、集団で追いつめられる羽目になる。集団になった彼らは、当時の《それ》にとってもかなり恐ろしい相手だった。
そこで、《それ》は思案した。
彼らには「仲間」がいる。言わば運命共同体のようなものだ。
なんとか自分にも、そういうモノが作れないだろうか?
自分に彼らのような生殖能力がないことは分かっていた。それならば、どうやって自分と同等か、多少下等だとしても似た種族を作ればよいのだろう。
そこからは長い時間をかけて試行錯誤した。多くのリスクは犯したが、少しずつ人間を手に入れてはあれこれと試してみたのだ。何十、何百の個体を死なせたが、最終的に《それ》は成功した。
そうして。
《それ》は初めて、自分の《分身》と呼べる存在を創り上げた──。
◆
「勇太っ。勇太……!」
怜二が叫ぶ声がする。もう完全に目は見えなくなっていた。
俺は怜二に教えられたことを必死に思い出し、言うことを聞かない指を叱咤して、なんとか装置の突起を引き下げた。
まだ胸から生えているだろう真っ赤な腕に、その先を叩きつける。いや、もうそんな力は残っていない。だから、ほんとはそっと押し付けたに過ぎなかった。
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