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世界樹
どうも、どうやらとんでもないコネを手に入れたようです2
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少し時間を空けて俺たちはフィンステイン商会の馬車のところへ向かった
______________________
「先ほどは命を助けていだだき本当にありがとうございます!私はリア・フィンステイン、フィンステイン商会の次期当主です。ショウ様とお呼びしてもよろしかったでしょうか。」
こちらを見て笑顔を浮かべる少女
まだ若いのにさすがは大商会の次期当主、言葉遣いは完璧だ。
にしてもこうして改めて顔をしっかり見るととても可愛い。整っているがまだ少し幼さを残す顔立ちにきめ細かく白い肌、きらきらとなびくプラチナブロンドの長い髪。流石の容姿だ。
「ああ、好きなように呼んでくれ、体調のほうは大丈夫か?かなりショックな光景だっただろう。」
「はい!おかげさまですっかり元気になりました。確かにショックな光景でしたが、私もフィンステイン商会の名に恥じぬよう、こういったことで動揺してはいられません」
強い子だな。しかしこんな光景見慣れてはいけないし、人として動揺するのは当たり前な気がする。こちらに来る前に読んでいたラノベには、このような黒い社会の部分に慣れすぎて人としての感情が薄くなってしまい、喜びさえも感じ取れなくなってしまうような悲しいキャラがいくつも登場していた。彼女にはそんな風にはなってほしくはない
「いいかいリアちゃん。こんな光景見慣れちゃだめだ。確かに動揺しないようにってそう思うこともあるかもしれない、けどね。目の前で人が蹴られ、刃物で脅されるような状態は普通じゃないんだ。そのうち目の前で人が死ぬようなことがあるかもしれない。でもその時にちゃんとショックを受け、悲しんで、怒ってそうやって自分の心で受け止めないといけない。俺の年齢ですらあんな光景ショックで具合が悪くなると思うよ。こんなに早く立ち直って、リアちゃんは十分商会の名に恥じてない行動が出来ているよ」
リアちゃんは少し涙を浮かべ俺に抱き着いてきた。
執事さん・シュタ「「っ?!」」
「ショウ様っ!私、本当はまだ手が震えています・・・まだっ怖かったです・・・でも、有難うございます。あなたのような優しい方に助けていただいて・・・これも何かのご縁です。お礼をさせてください」
思わず抱きとめる。小さい体で肩が少し震えているのがわかる。呼吸も少し荒く、俺を抱きとめる力は強く儚い。
あぁ、こんなにも我慢していたんだ。抱きとめてみて初めて分かった。彼女の恐怖が・・・。
優しく頭をなでる。
「うん、怖かったな。大丈夫、俺がいるうちはいつでも俺が助けてやる。安心しろ。
お礼か、当たり前のことをしただけだけど、せっかくだからいただくことにするよ」
震えていた肩は落ち着きを取り戻し、頭を撫でられ少し頬を赤く染めながら名残惜しそうにショウから離れるリア
「ありがとうございます。かなり落ち着くことが出来ました。改めましてお礼のお話をさせていただきます。
私たちフィンステイン協会はショウ・カンザキ様を最重要賓客とし今後いかなる時でも優遇させていただくことを誓い、この商会賓客バッジをお渡しします。現時点ではこれくらいのお礼しかできませんがジュッテルに来たらぜひ当商会にバッジをつけてお立ち寄りください!ショウ様ならいつでも大歓迎、です。」
明るい笑顔を見せてくれるリア。はは、これは人たらしの笑顔だな
「ありがとうリア、ありがたくもらうよ。俺たちはこれからジュッテルに向かうんだ。絶対にまた顔を出しに行くよ」
すごいコネをゲットしてしまった・・・。
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「先ほどは命を助けていだだき本当にありがとうございます!私はリア・フィンステイン、フィンステイン商会の次期当主です。ショウ様とお呼びしてもよろしかったでしょうか。」
こちらを見て笑顔を浮かべる少女
まだ若いのにさすがは大商会の次期当主、言葉遣いは完璧だ。
にしてもこうして改めて顔をしっかり見るととても可愛い。整っているがまだ少し幼さを残す顔立ちにきめ細かく白い肌、きらきらとなびくプラチナブロンドの長い髪。流石の容姿だ。
「ああ、好きなように呼んでくれ、体調のほうは大丈夫か?かなりショックな光景だっただろう。」
「はい!おかげさまですっかり元気になりました。確かにショックな光景でしたが、私もフィンステイン商会の名に恥じぬよう、こういったことで動揺してはいられません」
強い子だな。しかしこんな光景見慣れてはいけないし、人として動揺するのは当たり前な気がする。こちらに来る前に読んでいたラノベには、このような黒い社会の部分に慣れすぎて人としての感情が薄くなってしまい、喜びさえも感じ取れなくなってしまうような悲しいキャラがいくつも登場していた。彼女にはそんな風にはなってほしくはない
「いいかいリアちゃん。こんな光景見慣れちゃだめだ。確かに動揺しないようにってそう思うこともあるかもしれない、けどね。目の前で人が蹴られ、刃物で脅されるような状態は普通じゃないんだ。そのうち目の前で人が死ぬようなことがあるかもしれない。でもその時にちゃんとショックを受け、悲しんで、怒ってそうやって自分の心で受け止めないといけない。俺の年齢ですらあんな光景ショックで具合が悪くなると思うよ。こんなに早く立ち直って、リアちゃんは十分商会の名に恥じてない行動が出来ているよ」
リアちゃんは少し涙を浮かべ俺に抱き着いてきた。
執事さん・シュタ「「っ?!」」
「ショウ様っ!私、本当はまだ手が震えています・・・まだっ怖かったです・・・でも、有難うございます。あなたのような優しい方に助けていただいて・・・これも何かのご縁です。お礼をさせてください」
思わず抱きとめる。小さい体で肩が少し震えているのがわかる。呼吸も少し荒く、俺を抱きとめる力は強く儚い。
あぁ、こんなにも我慢していたんだ。抱きとめてみて初めて分かった。彼女の恐怖が・・・。
優しく頭をなでる。
「うん、怖かったな。大丈夫、俺がいるうちはいつでも俺が助けてやる。安心しろ。
お礼か、当たり前のことをしただけだけど、せっかくだからいただくことにするよ」
震えていた肩は落ち着きを取り戻し、頭を撫でられ少し頬を赤く染めながら名残惜しそうにショウから離れるリア
「ありがとうございます。かなり落ち着くことが出来ました。改めましてお礼のお話をさせていただきます。
私たちフィンステイン協会はショウ・カンザキ様を最重要賓客とし今後いかなる時でも優遇させていただくことを誓い、この商会賓客バッジをお渡しします。現時点ではこれくらいのお礼しかできませんがジュッテルに来たらぜひ当商会にバッジをつけてお立ち寄りください!ショウ様ならいつでも大歓迎、です。」
明るい笑顔を見せてくれるリア。はは、これは人たらしの笑顔だな
「ありがとうリア、ありがたくもらうよ。俺たちはこれからジュッテルに向かうんだ。絶対にまた顔を出しに行くよ」
すごいコネをゲットしてしまった・・・。
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