44 / 61
~元聖女の皇子と元黒竜の訳あり令嬢はまずは無難な婚約を目指すことにしました~
シャルの手作りの贈り物 ⑧贈り物
しおりを挟む
私からの初めての手作りの贈り物、アルフォンソ様は、喜んでくれるかしら?
シャルは父の後ろ姿をぼんやりと見上げながら、想いに耽っていた。
ありがとうって言ってくれるかしら?伏目がちに恥ずかしそうに、ちょっと頬を染めながら。
私にだけ見せてくれる、かわいらしい笑顔で。
あの『笑わない黒の皇子』、文武両道に秀でた麗しい帝国の第二皇子を『かわいい』と評する令嬢は、というより人間は、世界広しと言えども、シャルくらいだろう。シャルのそんな一般的でない感覚は、前世の黒竜の感覚を今生でも強く引きずっているのかもしれない。
愛しい皇子のことで頭がいっぱいだったシャルは、背後からこっそりと忍び寄る存在に全く気付いていなかった。
ザザッ!
何かの気配にはっとしたときには、もう遅かった。
すぐ目の前で大きな紅い嘴ががばっと広がった。
襲いくる巨大な炎喰鳥に、シャルは大きく悲鳴を上げた。
逃げようとして、何かに躓き、しりもちをつく。粘液を滴らせた長い舌が赤い嘴から伸び、シャルの前髪を掠めた。身を捩って攻撃をかわし、なんとか立ち上がろうとした時、肩からずり落ちた十字弓まがいに手が触れた。
反射的にその本体を棒のように掴んで、そのまま、目の前に突き出して、魔物の攻撃を防ぐ。
なおも、襲いくる魔物の頭に、シャルは、それを思いっきり叩きつけた。
炎喰鳥は、顔半分を占める赤い嘴に、名の由来になった炎のような真っ赤な舌が特徴的な、二本足で移動する鳥に似た凶暴な魔物だ。時には狩場に迷い込んできた幼子を襲うこともある肉食獣だ。現存する数はごくわずかで、通常はもっと乾燥した地域でしか見ることはできない。この個体がなぜこんなところに居たのかは定かではないが、おそらく、異常気象のせいで、獲物を求めてさまよってきたのだろう。
本来、彼らは、大人を襲うことはない。シャルを襲った個体は余程飢えていたのか、それとも、シャルがよほど弱そうな手軽な獲物に見えたのか。
魔物にとって不幸だったのは、獲物が見かけ通りの弱者ではなかったこと。それから、突然の出来事に、シャルには手加減するだけの余裕が全くなかったことだ。
シャルの一撃をまともに受けた頭部は、見事に跡形もなく、はじけ飛んだ。
魔物は、たぶん、自分が致命傷を受けたことにも、突然の死が訪れたことにも気がつけなかっただろう。
それは、頭部の失せた場所から血を噴き出しながら、よろよろと数歩後ずさってから、どさりと横向きに倒れた。
呆然と座り込むシャル。
そのすぐ傍らには、まだかすかに痙攣している首無しの巨大な死体。
高所から飛び降りたクレインが焦って駆けつけた時には、すべてが終わっていた。
「見事な一撃だったぞ、シャル」
「私、別に殺すつもりはなかったんです」
感嘆する父に、シャルは泣きそうな顔で言った。
「どうしましょう?これって保護獣でしたよね?」
「最初に襲ってきたのはあっちだ。殺ってしまったものは仕方ない。そいつの自業自得だ」
クレインはまだぴくぴくしている魔物の身体にかがみこんだ。
「こりゃ、オスだな。2メートルはありそうだ。こいつの肉は、魔物肉の中でも極上だぞ。これだけあれば、食いでがある。それに、知ってるか?こいつからは、炎属性の良質の魔石が採れる」
「炎属性の魔石?」
思わず聞き返したシャルに、クレインはニヤリと笑った。
「よかったな。これで、二つの属性を持つ魔道具が作れる。そうだな、水属性と炎属性の一対の腕輪なんかどうだ?お前のと同じデザインで?」
「腕輪?おそろいの?」
いいかもしれない、と呟くシャル。
その姿をじっと見て、クレインは言った。
「でも、まず、その姿を何とかした方がいい。体液だらけだ。母上には絶対見せられない姿だぞ」
自分のひどい有様に気づいて、シャルが固まってしまう。せっかく作ってもらった十字弓まがいにひびが入っているのも目に入る。ちなみに肩にかけていた紐も引きちぎれている。
「父上、ごめんなさい。せっかく作っていただいた狩猟具が・・・」
「そいつなら、また作ってやるから気にするな」
クレインは、自分の上着を脱ぐと、華奢な肩にそっとかけてやる。娘の身体全体が見えないようにすっぽりと覆うように。
「すぐに術師を連れてくる。清拭の術か何かできれいにしてもらおう」
一言いい置くと、クレインは全力で皆がいる方へと駆け出した。
妻にこの件を正直に報告すべきか、おおいに頭を悩ませながら。
* * * * *
帰宅後、結局、クレインは全てを正直にマリーナに報告した。
クレインが娘を危ない目に遭わせたことで、マリーナにこっぴどく怒られたのは言うまでもない。
申し訳なさそうなシャルには、ま、やってしまったことは、仕方ないわね、とマリーナは夫と同じ意見を述べた。
シャルが、父の提案を参考に、取り寄せたパーツを使って両親に手伝ってもらいながら作り上げた、それぞれに水と炎の属性をもつ一対の防具。最終的には、そのできは、マリーナさえ認める『かなりのもの』になったのだった。
* * * * *
狩りから一週間後。
皇国へ出かける途中でベルウエザー家に立ち寄った際、シャルから『手作りの腕輪』を託されたエレノア嬢の表情は、微妙なものだった。
「自分で狩った魔物の魔石をはめ込んだ、ですって?確かに・・・唯一無二の手作りって・・・言えなくもないですわね」
令嬢は、あきれたような、感心したような、ため息を一つ。
「まあ、独創的な贈り物ね、あなたらしくて。あの皇子殿下だったら、喜んで受け取られるでしょうよ」
かくして、シャルは、彼女なりの手作りの贈り物をアルフォンソ皇子に贈ることができて、大いに満足したのであった。
~ END ~
〇とりあえず、<シャル編>の話は終わりです。で、次からは、これに続く、皇子側のエピソード<皇子編>を描きます。少しでも楽しんでいただけたなら、評価してもらえたら、超うれしいです。
シャルは父の後ろ姿をぼんやりと見上げながら、想いに耽っていた。
ありがとうって言ってくれるかしら?伏目がちに恥ずかしそうに、ちょっと頬を染めながら。
私にだけ見せてくれる、かわいらしい笑顔で。
あの『笑わない黒の皇子』、文武両道に秀でた麗しい帝国の第二皇子を『かわいい』と評する令嬢は、というより人間は、世界広しと言えども、シャルくらいだろう。シャルのそんな一般的でない感覚は、前世の黒竜の感覚を今生でも強く引きずっているのかもしれない。
愛しい皇子のことで頭がいっぱいだったシャルは、背後からこっそりと忍び寄る存在に全く気付いていなかった。
ザザッ!
何かの気配にはっとしたときには、もう遅かった。
すぐ目の前で大きな紅い嘴ががばっと広がった。
襲いくる巨大な炎喰鳥に、シャルは大きく悲鳴を上げた。
逃げようとして、何かに躓き、しりもちをつく。粘液を滴らせた長い舌が赤い嘴から伸び、シャルの前髪を掠めた。身を捩って攻撃をかわし、なんとか立ち上がろうとした時、肩からずり落ちた十字弓まがいに手が触れた。
反射的にその本体を棒のように掴んで、そのまま、目の前に突き出して、魔物の攻撃を防ぐ。
なおも、襲いくる魔物の頭に、シャルは、それを思いっきり叩きつけた。
炎喰鳥は、顔半分を占める赤い嘴に、名の由来になった炎のような真っ赤な舌が特徴的な、二本足で移動する鳥に似た凶暴な魔物だ。時には狩場に迷い込んできた幼子を襲うこともある肉食獣だ。現存する数はごくわずかで、通常はもっと乾燥した地域でしか見ることはできない。この個体がなぜこんなところに居たのかは定かではないが、おそらく、異常気象のせいで、獲物を求めてさまよってきたのだろう。
本来、彼らは、大人を襲うことはない。シャルを襲った個体は余程飢えていたのか、それとも、シャルがよほど弱そうな手軽な獲物に見えたのか。
魔物にとって不幸だったのは、獲物が見かけ通りの弱者ではなかったこと。それから、突然の出来事に、シャルには手加減するだけの余裕が全くなかったことだ。
シャルの一撃をまともに受けた頭部は、見事に跡形もなく、はじけ飛んだ。
魔物は、たぶん、自分が致命傷を受けたことにも、突然の死が訪れたことにも気がつけなかっただろう。
それは、頭部の失せた場所から血を噴き出しながら、よろよろと数歩後ずさってから、どさりと横向きに倒れた。
呆然と座り込むシャル。
そのすぐ傍らには、まだかすかに痙攣している首無しの巨大な死体。
高所から飛び降りたクレインが焦って駆けつけた時には、すべてが終わっていた。
「見事な一撃だったぞ、シャル」
「私、別に殺すつもりはなかったんです」
感嘆する父に、シャルは泣きそうな顔で言った。
「どうしましょう?これって保護獣でしたよね?」
「最初に襲ってきたのはあっちだ。殺ってしまったものは仕方ない。そいつの自業自得だ」
クレインはまだぴくぴくしている魔物の身体にかがみこんだ。
「こりゃ、オスだな。2メートルはありそうだ。こいつの肉は、魔物肉の中でも極上だぞ。これだけあれば、食いでがある。それに、知ってるか?こいつからは、炎属性の良質の魔石が採れる」
「炎属性の魔石?」
思わず聞き返したシャルに、クレインはニヤリと笑った。
「よかったな。これで、二つの属性を持つ魔道具が作れる。そうだな、水属性と炎属性の一対の腕輪なんかどうだ?お前のと同じデザインで?」
「腕輪?おそろいの?」
いいかもしれない、と呟くシャル。
その姿をじっと見て、クレインは言った。
「でも、まず、その姿を何とかした方がいい。体液だらけだ。母上には絶対見せられない姿だぞ」
自分のひどい有様に気づいて、シャルが固まってしまう。せっかく作ってもらった十字弓まがいにひびが入っているのも目に入る。ちなみに肩にかけていた紐も引きちぎれている。
「父上、ごめんなさい。せっかく作っていただいた狩猟具が・・・」
「そいつなら、また作ってやるから気にするな」
クレインは、自分の上着を脱ぐと、華奢な肩にそっとかけてやる。娘の身体全体が見えないようにすっぽりと覆うように。
「すぐに術師を連れてくる。清拭の術か何かできれいにしてもらおう」
一言いい置くと、クレインは全力で皆がいる方へと駆け出した。
妻にこの件を正直に報告すべきか、おおいに頭を悩ませながら。
* * * * *
帰宅後、結局、クレインは全てを正直にマリーナに報告した。
クレインが娘を危ない目に遭わせたことで、マリーナにこっぴどく怒られたのは言うまでもない。
申し訳なさそうなシャルには、ま、やってしまったことは、仕方ないわね、とマリーナは夫と同じ意見を述べた。
シャルが、父の提案を参考に、取り寄せたパーツを使って両親に手伝ってもらいながら作り上げた、それぞれに水と炎の属性をもつ一対の防具。最終的には、そのできは、マリーナさえ認める『かなりのもの』になったのだった。
* * * * *
狩りから一週間後。
皇国へ出かける途中でベルウエザー家に立ち寄った際、シャルから『手作りの腕輪』を託されたエレノア嬢の表情は、微妙なものだった。
「自分で狩った魔物の魔石をはめ込んだ、ですって?確かに・・・唯一無二の手作りって・・・言えなくもないですわね」
令嬢は、あきれたような、感心したような、ため息を一つ。
「まあ、独創的な贈り物ね、あなたらしくて。あの皇子殿下だったら、喜んで受け取られるでしょうよ」
かくして、シャルは、彼女なりの手作りの贈り物をアルフォンソ皇子に贈ることができて、大いに満足したのであった。
~ END ~
〇とりあえず、<シャル編>の話は終わりです。で、次からは、これに続く、皇子側のエピソード<皇子編>を描きます。少しでも楽しんでいただけたなら、評価してもらえたら、超うれしいです。
0
お気に入りに追加
29
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
お飾り王妃の受難〜陛下からの溺愛?!ちょっと意味がわからないのですが〜
湊未来
恋愛
王に見捨てられた王妃。それが、貴族社会の認識だった。
二脚並べられた玉座に座る王と王妃は、微笑み合う事も、会話を交わす事もなければ、目を合わす事すらしない。そんな二人の様子に王妃ティアナは、いつしか『お飾り王妃』と呼ばれるようになっていた。
そんな中、暗躍する貴族達。彼らの行動は徐々にエスカレートして行き、王妃が参加する夜会であろうとお構いなしに娘を王に、けしかける。
王の周りに沢山の美しい蝶が群がる様子を見つめ、ティアナは考えていた。
『よっしゃ‼︎ お飾り王妃なら、何したって良いわよね。だって、私の存在は空気みたいなものだから………』
1年後……
王宮で働く侍女達の間で囁かれるある噂。
『王妃の間には恋のキューピッドがいる』
王妃付き侍女の間に届けられる大量の手紙を前に侍女頭は頭を抱えていた。
「ティアナ様!この手紙の山どうするんですか⁈ 流石に、さばききれませんよ‼︎」
「まぁまぁ。そんなに怒らないの。皆様、色々とお悩みがあるようだし、昔も今も恋愛事は有益な情報を得る糧よ。あと、ここでは王妃ティアナではなく新人侍女ティナでしょ」
……あら?
この筆跡、陛下のものではなくって?
まさかね……
一通の手紙から始まる恋物語。いや、違う……
お飾り王妃による無自覚プチざまぁが始まる。
愛しい王妃を前にすると無口になってしまう王と、お飾り王妃と勘違いしたティアナのすれ違いラブコメディ&ミステリー
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる