10 / 19
第9話 変な人(?)が湧きました
しおりを挟む
第9話 変な人(?)が湧きました
「はい、お疲れ~w」
視界がホワイトアウトし、元に戻るとほぼ同時に拍手とものすごく軽い感じの言葉が聞こえた。咄嗟に戦闘態勢をとったカイヤは周囲を見渡し、斜め上に浮いた、ぼさぼさ頭に眼鏡をかけて白衣を着た-ある意味テンプレな人物を発見して怪訝な顔をする。
「待って、なんでボクそんな不審者見るみたいな目で見られてるの?」
――身嗜みを整えてない見知らぬ他人は誰がどう見ても立派な不審者である。むしろ変質者を見る目で見られないだけましではないだろうか?
「なんかごめんなさい? 謝るからその目やめてもらっていい?」
泣く一歩手前の表情で懇願されたカイヤは仕方なさげに溜め息をつき、武器を仕舞った。
「‥‥見た感じだと話に聞いていた所謂GMとか言うのっぽいが、一応尋ねる。誰だ?」
「‥‥AIからのヘルプコールに吃驚して慌てて来た、所謂管理責任者の人です‥‥」
カイヤに胡乱げな目で見られながらの、一見職質っぽい雰囲気にしょんぼりしながら、不審者――本人曰く管理責任者は答えた。一方でカイヤはというと“管理責任者”という言葉に呆れた表情になり、再び溜め息をついた。
「人前に出るなら身嗜みは整えた方がいいと思うが‥‥」
「まだチュートリアル中の人しかいないはずなのに、AIからGM飛び越えて管理責任者のボクにコールが入るなんて思わなかったんだよ! 慌てるのも仕方ないと思ってもらえないかな!?」
泣く手前――どころか既に半分以上泣いてる状態で管理責任者が訴える。が、訴えられているカイヤはどこ吹く風で、興味なさげに周囲を見回していた。
「きいて!?」
「‥‥ダンジョンからはちゃんと出られたのかの確認を‥‥」
「出られてるから! そのダンジョンのせいでボク呼ばれたんだからね!?」
取り敢えず、話を聞くしかなさそうだ――溜め息を吐きながらも、涙目で訴えかけてくる管理責任者の相手を、やっとまともにし始めるカイヤだった――
「はい、お疲れ~w」
視界がホワイトアウトし、元に戻るとほぼ同時に拍手とものすごく軽い感じの言葉が聞こえた。咄嗟に戦闘態勢をとったカイヤは周囲を見渡し、斜め上に浮いた、ぼさぼさ頭に眼鏡をかけて白衣を着た-ある意味テンプレな人物を発見して怪訝な顔をする。
「待って、なんでボクそんな不審者見るみたいな目で見られてるの?」
――身嗜みを整えてない見知らぬ他人は誰がどう見ても立派な不審者である。むしろ変質者を見る目で見られないだけましではないだろうか?
「なんかごめんなさい? 謝るからその目やめてもらっていい?」
泣く一歩手前の表情で懇願されたカイヤは仕方なさげに溜め息をつき、武器を仕舞った。
「‥‥見た感じだと話に聞いていた所謂GMとか言うのっぽいが、一応尋ねる。誰だ?」
「‥‥AIからのヘルプコールに吃驚して慌てて来た、所謂管理責任者の人です‥‥」
カイヤに胡乱げな目で見られながらの、一見職質っぽい雰囲気にしょんぼりしながら、不審者――本人曰く管理責任者は答えた。一方でカイヤはというと“管理責任者”という言葉に呆れた表情になり、再び溜め息をついた。
「人前に出るなら身嗜みは整えた方がいいと思うが‥‥」
「まだチュートリアル中の人しかいないはずなのに、AIからGM飛び越えて管理責任者のボクにコールが入るなんて思わなかったんだよ! 慌てるのも仕方ないと思ってもらえないかな!?」
泣く手前――どころか既に半分以上泣いてる状態で管理責任者が訴える。が、訴えられているカイヤはどこ吹く風で、興味なさげに周囲を見回していた。
「きいて!?」
「‥‥ダンジョンからはちゃんと出られたのかの確認を‥‥」
「出られてるから! そのダンジョンのせいでボク呼ばれたんだからね!?」
取り敢えず、話を聞くしかなさそうだ――溜め息を吐きながらも、涙目で訴えかけてくる管理責任者の相手を、やっとまともにし始めるカイヤだった――
0
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
Another Of Life Game~僕のもう一つの物語~
神城弥生
ファンタジー
なろう小説サイトにて「HJ文庫2018」一次審査突破しました!!
皆様のおかげでなろうサイトで120万pv達成しました!
ありがとうございます!
VRMMOを造った山下グループの最高傑作「Another Of Life Game」。
山下哲二が、死ぬ間際に完成させたこのゲームに込めた思いとは・・・?
それでは皆様、AOLの世界をお楽しみ下さい!
毎週土曜日更新(偶に休み)
普通にやってたらイベントNPCに勘違いされてるんだけど
Alice(旧名 蒼韻)
SF
これは世の中に フルダイブゲーム 別名 VRMMOが出回ってる時 新しく出たVRMMO Yuggdracil online というVRMMOに手を出した4人のお話
そしてそこで普通にプレイしてた4人が何故かNPCに勘違いされ 運営も想定してなかった独自のイベントを作り出したり色々やらかし 更に運営もそれに協力したりする物語
ーOnly Life Onlineーで生産職中心に遊んでたらトッププレイヤーの仲間入り
星月 ライド
ファンタジー
親友の勧めで遊び、マイペースに進めていたら何故かトッププレイヤーになっていた!?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
注意事項
※主人公リアルチート
暴力・流血表現
VRMMO
一応ファンタジー
もふもふにご注意ください。
VRMMOで物作り!~さぁ始めよう、まずは壁からだ~
夢・風魔
SF
物作りが大好きな大学生「栗木望」は、事故で右手を骨折してしまう。
そんな彼に学友がVRゲームを勧め、栗木は初めてのVRMMOをプレイすることにした。
「物作り系スキルがたくさんあるぞ」そんな甘い言葉に誘われた彼が降り立ったのは、何も無い――ただただ草原が広がるだけの場所。
雑貨屋NPCがひとりという状況で、栗木は相棒の獣魔モンスターと共に安全を確保するための『壁』作りから始めた。
*ヒロインの登場予定が今のところ作者脳内にありません。
*小説家になろう カクヨムでも投稿しております。
モノ作りに没頭していたら、いつの間にかトッププレイヤーになっていた件
こばやん2号
ファンタジー
高校一年生の夏休み、既に宿題を終えた山田彰(やまだあきら)は、美人で巨乳な幼馴染の森杉保奈美(もりすぎほなみ)にとあるゲームを一緒にやらないかと誘われる。
だが、あるトラウマから彼女と一緒にゲームをすることを断った彰だったが、そのゲームが自分の好きなクラフト系のゲームであることに気付いた。
好きなジャンルのゲームという誘惑に勝てず、保奈美には内緒でゲームを始めてみると、あれよあれよという間にトッププレイヤーとして認知されてしまっていた。
これは、ずっと一人でプレイしてきたクラフト系ゲーマーが、多人数参加型のオンラインゲームに参加した結果どうなるのかと描いた無自覚系やらかしVRMMO物語である。
※更新頻度は不定期ですが、よければどうぞ
引退した元生産職のトッププレイヤーが、また生産を始めるようです
こばやん2号
ファンタジー
とあるVRMMOで生産職最高峰の称号であるグランドマスター【神匠】を手に入れた七五三俊介(なごみしゅんすけ)は、やることはすべてやりつくしたと満足しそのまま引退する。
大学を卒業後、内定をもらっている会社から呼び出しがあり行ってみると「我が社で配信予定のVRMMOを、プレイヤー兼チェック係としてプレイしてくれないか?」と言われた。
生産職のトップまで上り詰めた男が、再び生産職でトップを目指す!
更新頻度は不定期です。
思いついた内容を書き殴っているだけの垂れ流しですのでその点をご理解ご了承いただければ幸いです。
※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる