伯珠のハートフル心霊手帳 あの世とこの世のお話

父の臨死体験 ②

父が目の前でいきなり心停止という、なかなかハードな体験をしました。

その後、父の心臓が手術に耐えられるかわからないけれど、まず手術しましょうという話になりました。

手術しなければ着実に死ぬ。

本当に明日をも知れぬ命だったのです。

手術の日、私は付き添って手術が無事に成功しますようにと念じ続けました。

とにかく大好きな父に少しでも長生きしてほしかったのです。

数時間後、一回目の手術が無事に終わります。

あと三回同じ手術をしなくてはなりません。

父よ頑張って！と思っていたところ。

医師から指定難病以外に大腸がんができていることを伝えられます。

父よ、次から次へと本当にあなたという人は…という気持ちになりました。

また、体が弱っているので癌はほっときましょう。体力が回復しないと大腸がんの手術はできませんと伝えられました。

父はICUで首にいっぱい管をつけて休んでいます。なんか合体ロボとかヱヴァンゲリヲンみたいだな…と思いました。


さて、ここから父の不思議体験です。

父は手術の間、気がついたら真っ白い大聖堂のような部屋にいたそうです。

「すごい大学病院だなあ、こんな立派な大聖堂があるなんて」

もちろんそんな大聖堂はありません。

祭壇の上に横たわっていた父は、ひょいっとおりてペタペタと大理石のような床の上を歩きました。

「おおい、誰かいないの？」

誰もいません。

大聖堂の奥に扉があって、そっちに行こうかな？と思ったそうですがなんだか行かない方がよい気がします。
祭壇に戻って台の上に横になりました。

早く手術始まらないかな…と目をつぶって起きたら、手術が終わっていました。

大聖堂すごいですね！と看護士さんに話しかけると看護士さんは？？？という顔をして首をかしげていました。

それから徐々に、父の心停止の回数は減っていきました。

しかし大腸がんはジリジリと成長を続けました。