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第60話:剣術と魔法のコラボその1
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――――――――――二学期が始まったばかりのある日、学院高等部教室にて。スイフト男爵子息マイク視点。
「パルフェ嬢、感謝する」
「あたしはあまねく徳を振り撒いてるから、何を感謝されてるかわかんないんだけど?」
「身体強化魔法を使えるようになったのだ」
「もう? そりゃすげえ!」
夏休みが終わったら、殿下付きの武官みたいになってるトリスタンが身体強化魔法を使えるようになったと言う。
そういえば以前、身体強化魔法使いたいみたいなこと言ってたな。
おそらく近衛兵になりたいのだろうトリスタンには、恩恵の大きい魔法のはずだ。
オレはまだヒール一つ使えるようになっただけなのに、既に個人の目標を達成されると焦るなあ。
「宮廷魔道士のところに通い詰めて教わったのだ」
「もうかなりコントロールできてるんだ?」
「ああ」
「やるなあ。おーい、皆! トリスタン君が身体強化魔法を会得したぞ! 拍手!」
皆の拍手の中、照れながらジャンプして高い天井を触るトリスタン。
あっ、確かにすごい!
「身体強化魔法は、持ち魔力属性が火の人は男女関係なくぜひ覚えて欲しい魔法だね。とても使い勝手がいいでーす」
「パルフェ嬢が以前、習得するところまでは楽勝と言っていたのは本当だった。魔力の流れさえ理解すれば、もっと強くもっと速くという剣術のイメージと重なるところがあった」
教室内がどよめく。
それはそうだろう。
まだ一年生の二学期に入ったところだというのに、魔道に関してはズブの素人だったトリスタンが、有用な魔法の使い手になったというインパクトたるや。
あっ、ダドリーが悔しそう。
魔法に関しては自信があったからだろう。
ざまあみろ。
「まー手の内を晒すのってのはよろしくないのかもしれないけど、クラスメイトは敵じゃないし、使い手を頼れるメリットもあるから言っちゃう。トリスタン君以外でも、うちのクラスでは殿下とマイク君が回復魔法を使えるようになってまーす。高等部の勉強は大変かもしれんけど、トリスタン君の例と合わせて、使える魔法の習得は十分可能だって証明にはなったでしょ?」
皆はコクコク頷いてるけど、トリスタンは仏頂面を崩さない。
目標の魔法を習得したのに不満があるのだろうか?
クインシー殿下が苦笑しながら言う。
「身体強化魔法を覚えたトリスタンは、近衛兵の修練所に出稽古に行っても無敵になってしまったんですよ。張り合いがなくなってしまったらしくて」
「え? それは近衛兵のレベルが低いだけだぞ? その程度で満足してもらっては困るわ」
聖女パルフェの近衛兵レベル低い発言に騒然。
ええ? 煽りもほどほどにしといた方がいいんじゃ?
「ちょっと教えてあげるよ。おーい皆、机を移動して教室を広く開けてくれる?」
何だろう、決闘かな?
ワクワクするイベントだなあ。
聖女パルフェとトリスタンが丸めた教科書を手にしている。
「さあカモーン。撃ちかかってきてみ?」
間髪を入れずダッシュするトリスタン。
速い!
「ディスペル!」
「!」
「はい、隙アリ」
なるほど、聖女パルフェはトリスタンの身体強化魔法を解呪したのか。
バランスを崩してつんのめったトリスタンの頭をポカっと叩く聖女パルフェ。
鮮やか!
ダドリーが喚いてる。
「おい平民! ズルいじゃないか!」
「実際の戦いなら、ズルい言ってる間に捕虜になるか命がないかだわ。ウートレイド王国の騎士のレベルは低いかもしれんけど、他国もそうだと考えちゃいかんよ。しばらく戦争がなくて平和ボケしてるんじゃないの? 去年の自然派教団のテロみたいなことだってあり得るんだぞ?」
サッパリした顔で言うトリスタン。
「その通りだ。完敗だ」
「トリスタン君は素直だね。まだまだ強くなる」
「ついては放課後、剣術クラブの方へ指導に来てくれまいか」
「んー? じゃあ魔法クラブの一年生全員でお邪魔させてもらう」
おかしなことになった。
今日の放課後は剣術クラブへ出張らしい。
あれ、クインシー殿下は楽しそうだな。
剣術にも興味があるのかな?
アルジャーノン先生が入ってきた。
「何かあったかな? 机を戻して」
◇
「魔法騎士団というのがあるんだ」
放課後、魔法クラブの一年生五人と従者が、トリスタンに導かれて武道場へ行く途中だ。
「へー、聞いたことなかったな」
「魔法騎士団員は人数が少なく、王族の警護にしか当たらないからだと思います」
クインシー殿下の従者イヴさんが苦笑する。
「魔法騎士団員は本当に優秀なんですよ。殿下の従者は私じゃなくて魔法騎士団員が務めるべきだと思うのですが」
「でもイヴさんも優秀だしな?」
「お母様はわざわざイヴを選んだんです。意味があるんだと思います」
「スカーレットさんがやってることに間違いはないよなー」
スカーレット王妃殿下は大変な切れ者だと聞く。
聖女パルフェも王妃様を信頼してるんだな。
「トリスタン君も魔法騎士団に入りたいの?」
「いや、魔法騎士団員は宮廷魔道士出身者ばかりなんだ。団員に直接会って話したこともあるんだが、プライドが高くて付き合いづらいと感じた」
「ああ、プライドが高いというのはあるかもしれませんね。スーパーエリートですから」
「俺は父と同じ近衛兵になりたい。近衛兵のレベルを上げたい」
「いいね。トリスタン君の父ちゃんって、ランスロット近衛兵長だっけ?」
「ああ」
「すげえ雰囲気のある人だよね」
「戦術や指揮力、単純な剣術で、俺はまだまだ父に遠く及ばない」
模擬戦も身体強化魔法を使ってようやくということか。
トリスタンって上級生まで含めても校内無敵って聞いたけど、上には上がいるんだなあ。
ユージェニー嬢が言う。
「今日私達は剣術クラブの稽古の見学なんですの?」
「まあそうだね。剣術クラブの部員って、やっぱ将来騎士になりたい人が多いんでしょ?」
「半分以上はそうだな、剣術を身に付けたいだけの者もいるが」
「で、トリスタン君が私に来いって言うからには、魔法を絡めた剣術なり対魔法の戦い方なりを知りたいってことだと思うけど」
「剣士は剣術だけだという意識を変えたい。全員が戦闘に使える魔法を使えれば、戦術は劇的に変わる」
「おお? それこそ魔法騎士団が考えることだと思うけど、トリスタン君の構想は大きいな。協力するにやぶさかでないよ」
くるっとこっちに向き直る聖女パルフェ。
何かを企んでる顔だ。
「魔法クラブもクラブ内だけでウジウジ作業してるより、たまには外に出た方が刺激になるじゃん? どういう場面でどんな魔法が必要とされているかもわかるし。まー剣術クラブなんてケガがつきものだろうから、あたし達の回復魔法を披露するいい機会だろうとも思ってるんだ」
「そうですわね」
「助かる。夏季休業明けで身体が思ったように動かないのか、不注意でケガする者が続出しているんだ」
「え? 剣術クラブは夏休みに活動してなかったんだ?」
「参加者は多くなかったな。心身ともに休めることに意義がないとは言わんが」
「身体が鈍ってどーする。緩み過ぎだろ」
「一言もない」
ちょっと意外だ。
トリスタンってこんなに喋るやつだったんだな。
「魔法クラブだけじゃなくってさ。他のクラブとコラボするのも楽しいと思うんだ。魔法の有用性や応用力を広めるチャンスじゃん?」
「聖女様、遊びたいだけだろう?」
「それも否定しないけれども」
皆で笑い合う。
「今日はそのコラボの第一歩ってことでいいんじゃないかな。またどこかのクラブから申し出があったら遊びに行こうよ」
皆が頷く。
聖女パルフェのやることには意味があるんだなあ。
基本的に面白いし。
さて、武道場に到着だ。
「パルフェ嬢、感謝する」
「あたしはあまねく徳を振り撒いてるから、何を感謝されてるかわかんないんだけど?」
「身体強化魔法を使えるようになったのだ」
「もう? そりゃすげえ!」
夏休みが終わったら、殿下付きの武官みたいになってるトリスタンが身体強化魔法を使えるようになったと言う。
そういえば以前、身体強化魔法使いたいみたいなこと言ってたな。
おそらく近衛兵になりたいのだろうトリスタンには、恩恵の大きい魔法のはずだ。
オレはまだヒール一つ使えるようになっただけなのに、既に個人の目標を達成されると焦るなあ。
「宮廷魔道士のところに通い詰めて教わったのだ」
「もうかなりコントロールできてるんだ?」
「ああ」
「やるなあ。おーい、皆! トリスタン君が身体強化魔法を会得したぞ! 拍手!」
皆の拍手の中、照れながらジャンプして高い天井を触るトリスタン。
あっ、確かにすごい!
「身体強化魔法は、持ち魔力属性が火の人は男女関係なくぜひ覚えて欲しい魔法だね。とても使い勝手がいいでーす」
「パルフェ嬢が以前、習得するところまでは楽勝と言っていたのは本当だった。魔力の流れさえ理解すれば、もっと強くもっと速くという剣術のイメージと重なるところがあった」
教室内がどよめく。
それはそうだろう。
まだ一年生の二学期に入ったところだというのに、魔道に関してはズブの素人だったトリスタンが、有用な魔法の使い手になったというインパクトたるや。
あっ、ダドリーが悔しそう。
魔法に関しては自信があったからだろう。
ざまあみろ。
「まー手の内を晒すのってのはよろしくないのかもしれないけど、クラスメイトは敵じゃないし、使い手を頼れるメリットもあるから言っちゃう。トリスタン君以外でも、うちのクラスでは殿下とマイク君が回復魔法を使えるようになってまーす。高等部の勉強は大変かもしれんけど、トリスタン君の例と合わせて、使える魔法の習得は十分可能だって証明にはなったでしょ?」
皆はコクコク頷いてるけど、トリスタンは仏頂面を崩さない。
目標の魔法を習得したのに不満があるのだろうか?
クインシー殿下が苦笑しながら言う。
「身体強化魔法を覚えたトリスタンは、近衛兵の修練所に出稽古に行っても無敵になってしまったんですよ。張り合いがなくなってしまったらしくて」
「え? それは近衛兵のレベルが低いだけだぞ? その程度で満足してもらっては困るわ」
聖女パルフェの近衛兵レベル低い発言に騒然。
ええ? 煽りもほどほどにしといた方がいいんじゃ?
「ちょっと教えてあげるよ。おーい皆、机を移動して教室を広く開けてくれる?」
何だろう、決闘かな?
ワクワクするイベントだなあ。
聖女パルフェとトリスタンが丸めた教科書を手にしている。
「さあカモーン。撃ちかかってきてみ?」
間髪を入れずダッシュするトリスタン。
速い!
「ディスペル!」
「!」
「はい、隙アリ」
なるほど、聖女パルフェはトリスタンの身体強化魔法を解呪したのか。
バランスを崩してつんのめったトリスタンの頭をポカっと叩く聖女パルフェ。
鮮やか!
ダドリーが喚いてる。
「おい平民! ズルいじゃないか!」
「実際の戦いなら、ズルい言ってる間に捕虜になるか命がないかだわ。ウートレイド王国の騎士のレベルは低いかもしれんけど、他国もそうだと考えちゃいかんよ。しばらく戦争がなくて平和ボケしてるんじゃないの? 去年の自然派教団のテロみたいなことだってあり得るんだぞ?」
サッパリした顔で言うトリスタン。
「その通りだ。完敗だ」
「トリスタン君は素直だね。まだまだ強くなる」
「ついては放課後、剣術クラブの方へ指導に来てくれまいか」
「んー? じゃあ魔法クラブの一年生全員でお邪魔させてもらう」
おかしなことになった。
今日の放課後は剣術クラブへ出張らしい。
あれ、クインシー殿下は楽しそうだな。
剣術にも興味があるのかな?
アルジャーノン先生が入ってきた。
「何かあったかな? 机を戻して」
◇
「魔法騎士団というのがあるんだ」
放課後、魔法クラブの一年生五人と従者が、トリスタンに導かれて武道場へ行く途中だ。
「へー、聞いたことなかったな」
「魔法騎士団員は人数が少なく、王族の警護にしか当たらないからだと思います」
クインシー殿下の従者イヴさんが苦笑する。
「魔法騎士団員は本当に優秀なんですよ。殿下の従者は私じゃなくて魔法騎士団員が務めるべきだと思うのですが」
「でもイヴさんも優秀だしな?」
「お母様はわざわざイヴを選んだんです。意味があるんだと思います」
「スカーレットさんがやってることに間違いはないよなー」
スカーレット王妃殿下は大変な切れ者だと聞く。
聖女パルフェも王妃様を信頼してるんだな。
「トリスタン君も魔法騎士団に入りたいの?」
「いや、魔法騎士団員は宮廷魔道士出身者ばかりなんだ。団員に直接会って話したこともあるんだが、プライドが高くて付き合いづらいと感じた」
「ああ、プライドが高いというのはあるかもしれませんね。スーパーエリートですから」
「俺は父と同じ近衛兵になりたい。近衛兵のレベルを上げたい」
「いいね。トリスタン君の父ちゃんって、ランスロット近衛兵長だっけ?」
「ああ」
「すげえ雰囲気のある人だよね」
「戦術や指揮力、単純な剣術で、俺はまだまだ父に遠く及ばない」
模擬戦も身体強化魔法を使ってようやくということか。
トリスタンって上級生まで含めても校内無敵って聞いたけど、上には上がいるんだなあ。
ユージェニー嬢が言う。
「今日私達は剣術クラブの稽古の見学なんですの?」
「まあそうだね。剣術クラブの部員って、やっぱ将来騎士になりたい人が多いんでしょ?」
「半分以上はそうだな、剣術を身に付けたいだけの者もいるが」
「で、トリスタン君が私に来いって言うからには、魔法を絡めた剣術なり対魔法の戦い方なりを知りたいってことだと思うけど」
「剣士は剣術だけだという意識を変えたい。全員が戦闘に使える魔法を使えれば、戦術は劇的に変わる」
「おお? それこそ魔法騎士団が考えることだと思うけど、トリスタン君の構想は大きいな。協力するにやぶさかでないよ」
くるっとこっちに向き直る聖女パルフェ。
何かを企んでる顔だ。
「魔法クラブもクラブ内だけでウジウジ作業してるより、たまには外に出た方が刺激になるじゃん? どういう場面でどんな魔法が必要とされているかもわかるし。まー剣術クラブなんてケガがつきものだろうから、あたし達の回復魔法を披露するいい機会だろうとも思ってるんだ」
「そうですわね」
「助かる。夏季休業明けで身体が思ったように動かないのか、不注意でケガする者が続出しているんだ」
「え? 剣術クラブは夏休みに活動してなかったんだ?」
「参加者は多くなかったな。心身ともに休めることに意義がないとは言わんが」
「身体が鈍ってどーする。緩み過ぎだろ」
「一言もない」
ちょっと意外だ。
トリスタンってこんなに喋るやつだったんだな。
「魔法クラブだけじゃなくってさ。他のクラブとコラボするのも楽しいと思うんだ。魔法の有用性や応用力を広めるチャンスじゃん?」
「聖女様、遊びたいだけだろう?」
「それも否定しないけれども」
皆で笑い合う。
「今日はそのコラボの第一歩ってことでいいんじゃないかな。またどこかのクラブから申し出があったら遊びに行こうよ」
皆が頷く。
聖女パルフェのやることには意味があるんだなあ。
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