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女神転生の目的
眠れない夜
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薄暗い廊下をナイトドレスのまま、音を立てないように裸足で歩いていた。
ノースリーブタイプのワンピースで、前開きの白いシルクの合わせを青いリボンで何ヶ所か結ばれた膝丈の可愛らしいデザインで、ロゼッタと色違いです。
ロゼッタの赤いリボンも可愛らしいです。
扉の前で大きく深呼吸する。
コン…コンコンコン
ガチャ
「…………メデューサ?」
ここは、ポセイドン公爵家の別荘にあるメルビンの部屋の前です。
上半身裸でズボンだけ履いたメルビンが、わたくしを見て固まっている。
お風呂に入っていたのか、髪が濡れタオルを首から掛けている。
隆起した褐色の腹筋に目がいき、心臓がバクバクと音を立てる。
ふわりと潮風に乗った石鹸の香りが鼻をくすぐり、緊張で吐きそうです。
「よ………よ」
「よ?」
「…………夜這いに来ました」
「!!」
再び固まって動かないメルビンをドキドキしながら、涙目で見詰める。
「…………はぁ~何を言っているんだ」
その溜息は、わたくしの決意をへし折るには、充分な威力がありました。
「………ごめんなさい。忘れて」
溢れ出す涙が零れ落ちないように、慌てて背中を向ける。
「わたくしも……はしたないとは思ったの……でも一緒に居たくて……………やっぱり帰ります…グスッ」
走り去ろうと足を動かすけど、後ろからメルビンに抱き締められる。
「離して………ヒクッ…ごめんなさい………」
「違う!呆れたんじゃない!!」
「でも……グスッ……」
「このまま部屋に入ったら……我慢なんてできない。分かっているのか?俺はメデューサを愛しているんだ」
「1人で……波の音を聴きながら寝ていたら」
「怖かったのか?」
「……………温室での…とか………色々思い出して……あの……………寝るれなくなって」
「…………ゴクッ」
「処刑される切っ掛けの恐怖よりも、メルビンとの事を思い出して…………その確かな繋がりが欲しくて」
「もういい」
「でも」
「もういい!!」
強引に振り返らされ、逞しい腕に抱き寄せられ、大きな唇が、わたくしに噛み付く様にキスをした。
部屋の前の扉に押し付けられ、舌が口の中を動き回り、息が上がり始める。
「クチュ…チュッ…………このまま、この中に入ったら……」
グイッとお尻を大きな手が鷲掴みにして、割れ目に指を這わせられ背中を何かがゾワゾワと駆け上がった。
シルクの布越しに、指が奥に押し込まれ、擦り上げる。
「…アッ……」
「ここに……俺が入んるだぞ?」
グリグリと指で掻き回すように擦りられる。
何も考えずに、ここに、こんな時間に来たりしない。
「好き……あぁんっ……メルビンを奥で感じたいの………あの庭とフゥン…温室を見てから……色々と思い出して」
「怖い思いを忘「体か熱いの」」
きっと、怖い記憶を紛れさせる為に来たと、思われる事は分かっていました。
だから、恥ずかしいけど……わたくしからメルビンにキスをする。
首に腕を回し、薄着の身体を擦り寄せ、わたくしから彼の口の中に舌を入れる。
わたくしは、確かに処女です。
でも前世でメルビンと愛し合った記憶があり、その熱や快感を知っている。
固まって動かないメルビンの手が、ワキワキ動きながら、わたくしに触れる事を迷っている気配がしました。
ギリギリ理性が働いている。
そっと唇を離して、腕に力を入れ耳元で囁く。
「温室でとは言わないから、酔っていないメルビンに愛されたいの…………お願い……して?」
ビクっと肩が大きく動いた………理性を壊すまで、もう少しな気がする。
「下着……置いてきたの」
グイッと引き剥がされ、メルビンの目がわたくしの全身を見ている。
「それとも………はしたない…わたくしは、嫌い?」
ゆっくり胸元のリボンを解いてみせる。
これでダメなら自分の部屋に戻るつもりでした。
なんだか必死に誘惑してる自分が悲しくなってきた。
もう、メルビンの顔を見る勇気がありません。
「……………ごめんなさい」
メルビンの腕から逃れようる様に、わたくしは夜の廊下を走り出していた。
ノースリーブタイプのワンピースで、前開きの白いシルクの合わせを青いリボンで何ヶ所か結ばれた膝丈の可愛らしいデザインで、ロゼッタと色違いです。
ロゼッタの赤いリボンも可愛らしいです。
扉の前で大きく深呼吸する。
コン…コンコンコン
ガチャ
「…………メデューサ?」
ここは、ポセイドン公爵家の別荘にあるメルビンの部屋の前です。
上半身裸でズボンだけ履いたメルビンが、わたくしを見て固まっている。
お風呂に入っていたのか、髪が濡れタオルを首から掛けている。
隆起した褐色の腹筋に目がいき、心臓がバクバクと音を立てる。
ふわりと潮風に乗った石鹸の香りが鼻をくすぐり、緊張で吐きそうです。
「よ………よ」
「よ?」
「…………夜這いに来ました」
「!!」
再び固まって動かないメルビンをドキドキしながら、涙目で見詰める。
「…………はぁ~何を言っているんだ」
その溜息は、わたくしの決意をへし折るには、充分な威力がありました。
「………ごめんなさい。忘れて」
溢れ出す涙が零れ落ちないように、慌てて背中を向ける。
「わたくしも……はしたないとは思ったの……でも一緒に居たくて……………やっぱり帰ります…グスッ」
走り去ろうと足を動かすけど、後ろからメルビンに抱き締められる。
「離して………ヒクッ…ごめんなさい………」
「違う!呆れたんじゃない!!」
「でも……グスッ……」
「このまま部屋に入ったら……我慢なんてできない。分かっているのか?俺はメデューサを愛しているんだ」
「1人で……波の音を聴きながら寝ていたら」
「怖かったのか?」
「……………温室での…とか………色々思い出して……あの……………寝るれなくなって」
「…………ゴクッ」
「処刑される切っ掛けの恐怖よりも、メルビンとの事を思い出して…………その確かな繋がりが欲しくて」
「もういい」
「でも」
「もういい!!」
強引に振り返らされ、逞しい腕に抱き寄せられ、大きな唇が、わたくしに噛み付く様にキスをした。
部屋の前の扉に押し付けられ、舌が口の中を動き回り、息が上がり始める。
「クチュ…チュッ…………このまま、この中に入ったら……」
グイッとお尻を大きな手が鷲掴みにして、割れ目に指を這わせられ背中を何かがゾワゾワと駆け上がった。
シルクの布越しに、指が奥に押し込まれ、擦り上げる。
「…アッ……」
「ここに……俺が入んるだぞ?」
グリグリと指で掻き回すように擦りられる。
何も考えずに、ここに、こんな時間に来たりしない。
「好き……あぁんっ……メルビンを奥で感じたいの………あの庭とフゥン…温室を見てから……色々と思い出して」
「怖い思いを忘「体か熱いの」」
きっと、怖い記憶を紛れさせる為に来たと、思われる事は分かっていました。
だから、恥ずかしいけど……わたくしからメルビンにキスをする。
首に腕を回し、薄着の身体を擦り寄せ、わたくしから彼の口の中に舌を入れる。
わたくしは、確かに処女です。
でも前世でメルビンと愛し合った記憶があり、その熱や快感を知っている。
固まって動かないメルビンの手が、ワキワキ動きながら、わたくしに触れる事を迷っている気配がしました。
ギリギリ理性が働いている。
そっと唇を離して、腕に力を入れ耳元で囁く。
「温室でとは言わないから、酔っていないメルビンに愛されたいの…………お願い……して?」
ビクっと肩が大きく動いた………理性を壊すまで、もう少しな気がする。
「下着……置いてきたの」
グイッと引き剥がされ、メルビンの目がわたくしの全身を見ている。
「それとも………はしたない…わたくしは、嫌い?」
ゆっくり胸元のリボンを解いてみせる。
これでダメなら自分の部屋に戻るつもりでした。
なんだか必死に誘惑してる自分が悲しくなってきた。
もう、メルビンの顔を見る勇気がありません。
「……………ごめんなさい」
メルビンの腕から逃れようる様に、わたくしは夜の廊下を走り出していた。
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