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継母と義理の娘
高校生になりました
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「ねぇね」
クリクリの淡い金髪に、大きな紫の目かキラキラしている可愛い男の子が、私に向かって両手を広げている。
ラフレアが男爵家に引き取られて直ぐに、ダリアンお母様は懐妊された。
レオは、両親が身も心も本物の夫婦になれた証であり、我が家の平和と幸せの象徴でした。
あれから4年が過ぎ、私は高校生になり、可愛い弟のレオは3歳です。
レオの期待に応え抱っこすれば、優しく微笑むダリアンお母様が目に入った。
「もう高校生ね」
あれからセシル様とラフレアが姿を消し、ブルームフォンテーン公爵家は平和そのものでした。
キリリと格好良い騎士の父に、綺麗で優しい母、年がかなり離れてるけど可愛い弟。
誰もラフレアの話題には触れなかった。
忘れたかったのかもしれません。
それでも忘れさせてくれないのが、自称ヒロインなのかもしれません。
高校に進学して暫くすると、転校して来たラフレアは噂の的だった。
通常は紺のブレザーにプリーツスカートの地味目な制服ですが、それを改造したものを着用して現れた。
太ももが見える程の長さに切られたスカートに、胸の開いたシャツ、ジャケットもボレロ丈になっていた。
白い谷間を見せ付け、首には真っ赤なベルト状のチョーカーが付けられ、お尻まで伸ばしたゆるふわパーマの金髪が揺れている。
少し気が強そうなツリ目の美少女へと成長していた。
何このエロ仕様の制服は?
とりあえず私はラフレアに近寄らなかった。
そして21歳になったセシル様は、保健室の先生として高校に戻って来た。
新任の先生として全校集会で紹介された時は、呆然と見ていた。
その様子を具合が悪いと勘違いされた私を保健室に連れていかれそうになり焦ったけど、凄い剣幕のラフレアが割って入って来て事なきを得たので助かった。
目眩がしそうな位に不安な高校生活が始まり、疲れ切った私が屋敷に帰ってくると、父の部下のランスロット様が出迎えてくれた。
黒い軍服を着たランスロット様は、王宮騎士団の副団長さんの1人です。
当然、団長は父のアスランです。
蒼い短髪に、氷のように冷たい水色の切れ長の目が細められている。
パッと見は睨まれていると勘違いする人も居るかも入れないけど、コレは彼の精一杯の笑顔なのだと、私は知っていた。
「…………おかえり」
耳障りのいい腰にくる重低音で出迎えられて、高校での不安を少し忘れられた。
「ただいま戻りました。お仕事、ご苦労さまです」
「いえ………お美しいリリアーヌ様に、お会いできるだけで、来たかいがあります」
「お上手ですわね」
「本気です」
見詰め合いながら手を絡め、そして抱き締められる。
「あの………お茶でも」
「あぁ」
秘密のお茶会が始まる。
クリクリの淡い金髪に、大きな紫の目かキラキラしている可愛い男の子が、私に向かって両手を広げている。
ラフレアが男爵家に引き取られて直ぐに、ダリアンお母様は懐妊された。
レオは、両親が身も心も本物の夫婦になれた証であり、我が家の平和と幸せの象徴でした。
あれから4年が過ぎ、私は高校生になり、可愛い弟のレオは3歳です。
レオの期待に応え抱っこすれば、優しく微笑むダリアンお母様が目に入った。
「もう高校生ね」
あれからセシル様とラフレアが姿を消し、ブルームフォンテーン公爵家は平和そのものでした。
キリリと格好良い騎士の父に、綺麗で優しい母、年がかなり離れてるけど可愛い弟。
誰もラフレアの話題には触れなかった。
忘れたかったのかもしれません。
それでも忘れさせてくれないのが、自称ヒロインなのかもしれません。
高校に進学して暫くすると、転校して来たラフレアは噂の的だった。
通常は紺のブレザーにプリーツスカートの地味目な制服ですが、それを改造したものを着用して現れた。
太ももが見える程の長さに切られたスカートに、胸の開いたシャツ、ジャケットもボレロ丈になっていた。
白い谷間を見せ付け、首には真っ赤なベルト状のチョーカーが付けられ、お尻まで伸ばしたゆるふわパーマの金髪が揺れている。
少し気が強そうなツリ目の美少女へと成長していた。
何このエロ仕様の制服は?
とりあえず私はラフレアに近寄らなかった。
そして21歳になったセシル様は、保健室の先生として高校に戻って来た。
新任の先生として全校集会で紹介された時は、呆然と見ていた。
その様子を具合が悪いと勘違いされた私を保健室に連れていかれそうになり焦ったけど、凄い剣幕のラフレアが割って入って来て事なきを得たので助かった。
目眩がしそうな位に不安な高校生活が始まり、疲れ切った私が屋敷に帰ってくると、父の部下のランスロット様が出迎えてくれた。
黒い軍服を着たランスロット様は、王宮騎士団の副団長さんの1人です。
当然、団長は父のアスランです。
蒼い短髪に、氷のように冷たい水色の切れ長の目が細められている。
パッと見は睨まれていると勘違いする人も居るかも入れないけど、コレは彼の精一杯の笑顔なのだと、私は知っていた。
「…………おかえり」
耳障りのいい腰にくる重低音で出迎えられて、高校での不安を少し忘れられた。
「ただいま戻りました。お仕事、ご苦労さまです」
「いえ………お美しいリリアーヌ様に、お会いできるだけで、来たかいがあります」
「お上手ですわね」
「本気です」
見詰め合いながら手を絡め、そして抱き締められる。
「あの………お茶でも」
「あぁ」
秘密のお茶会が始まる。
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