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討伐
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「なんか、嫌な予感するのよね。....あの時みたいに」
考えすぎかな?
今回の討伐はエルメール大森林。私が熊にやられたところ。
オスカー様達は出発したけど...なんだろうこの気持ち。
私も行こう。
**
「本当に魔物が多いですね。」
「あぁ、切っても切っても湧いて出てくる。少し休憩するところを探そう。兵達の限界だ。」
さすが、ミアの弟だ。
テキパキと行動し、兵達に指示を出している。
「...オスカー様、我々は少し周りの探索をしませんか?」
「そうだな、そうしようか。」
結界石を野営している周りにはめ込みカイエンから持ち歩き用の結界石をもらった。
無言で周囲を警戒し馬に乗って進むと
「姉さんの事、好きなんですか?」
前を走るカイエンから珍しく色恋沙汰の質問が聞こえた。
「あぁ、愛してるさ誰よりも」
「...そうですか!それを聞いて安心しました。心置きなく殺せますね。」
「え?」
聞き間違いか?
その瞬間2つの咆哮があがり魔獣熊が2匹現れた。
な、結界石が効かないだと!?
「あぁ、それ偽物です。多分今頃野営してる場所は血の海でしょう。」
「何故こんな事を!!」
「僕の姉さんに手を出したからだよ。」
「は?姉弟だろ?!」
「それが何?はぁ、別にお前に理解してもらう必要なんてないよ。」
真っ赤な魔石を取り出し魔獣熊に命令する。
「殺せ...」
**
「な、なによこれ。」
兵の死体と魔物死体があちらこちらに転がっていた。
あたりは血の海で、臓物や途切れた手足が地面を埋めていた。
吐きそうなるのを堪えながら馬を走らすと2人の姿が見えた。
よかった2人は無事なのね!
よく見るとオスカー様は傷だらけで立っているのもやっとの状態だ。
オスカー様はどうしてカイエンに剣を向けてるの?
「2匹とも倒すと思ってなかったよ。まぁ、いいか僕がとどめを刺してあげる。」
え?
どういう事?カイエンがオスカー様を殺そうとしてるの?!
「ま、まって!!カイエン一体どういう事なの!」
オスカー様の前に両手を広げカイエンを見る。
か細い声で「逃げ...ろミア!カイエンは、異常だッ!」
「どういこと...」
ヤンデレルート回避できたんじゃないの?
「...姉さん、やっぱり来たんだね。なんとなく来るかなって思ってたんだよ。怒っていても綺麗だよ。あぁ、もうちょっとだけ従順で可愛い弟を演じたかったけど無理だよね。」
「何言ってるのよ!!!剣をおさめて?ね?」
「ごめんよ、姉さんの頼みでもそれだけは聞けないよ。だから、ちょっとの間そこで見ててよ。」
結界石を四つ地面に埋め込みその中に押し込まれた。
透明な壁が私を覆い声すらも届かない。
「やめてぇええっ!!お願い!!カイエン!!いや、いやあああああああッ....あ、ぁあオスカー...様」
ゴロンと私の目の前に転がり落ちた首。
そこから私の記憶は無い。
考えすぎかな?
今回の討伐はエルメール大森林。私が熊にやられたところ。
オスカー様達は出発したけど...なんだろうこの気持ち。
私も行こう。
**
「本当に魔物が多いですね。」
「あぁ、切っても切っても湧いて出てくる。少し休憩するところを探そう。兵達の限界だ。」
さすが、ミアの弟だ。
テキパキと行動し、兵達に指示を出している。
「...オスカー様、我々は少し周りの探索をしませんか?」
「そうだな、そうしようか。」
結界石を野営している周りにはめ込みカイエンから持ち歩き用の結界石をもらった。
無言で周囲を警戒し馬に乗って進むと
「姉さんの事、好きなんですか?」
前を走るカイエンから珍しく色恋沙汰の質問が聞こえた。
「あぁ、愛してるさ誰よりも」
「...そうですか!それを聞いて安心しました。心置きなく殺せますね。」
「え?」
聞き間違いか?
その瞬間2つの咆哮があがり魔獣熊が2匹現れた。
な、結界石が効かないだと!?
「あぁ、それ偽物です。多分今頃野営してる場所は血の海でしょう。」
「何故こんな事を!!」
「僕の姉さんに手を出したからだよ。」
「は?姉弟だろ?!」
「それが何?はぁ、別にお前に理解してもらう必要なんてないよ。」
真っ赤な魔石を取り出し魔獣熊に命令する。
「殺せ...」
**
「な、なによこれ。」
兵の死体と魔物死体があちらこちらに転がっていた。
あたりは血の海で、臓物や途切れた手足が地面を埋めていた。
吐きそうなるのを堪えながら馬を走らすと2人の姿が見えた。
よかった2人は無事なのね!
よく見るとオスカー様は傷だらけで立っているのもやっとの状態だ。
オスカー様はどうしてカイエンに剣を向けてるの?
「2匹とも倒すと思ってなかったよ。まぁ、いいか僕がとどめを刺してあげる。」
え?
どういう事?カイエンがオスカー様を殺そうとしてるの?!
「ま、まって!!カイエン一体どういう事なの!」
オスカー様の前に両手を広げカイエンを見る。
か細い声で「逃げ...ろミア!カイエンは、異常だッ!」
「どういこと...」
ヤンデレルート回避できたんじゃないの?
「...姉さん、やっぱり来たんだね。なんとなく来るかなって思ってたんだよ。怒っていても綺麗だよ。あぁ、もうちょっとだけ従順で可愛い弟を演じたかったけど無理だよね。」
「何言ってるのよ!!!剣をおさめて?ね?」
「ごめんよ、姉さんの頼みでもそれだけは聞けないよ。だから、ちょっとの間そこで見ててよ。」
結界石を四つ地面に埋め込みその中に押し込まれた。
透明な壁が私を覆い声すらも届かない。
「やめてぇええっ!!お願い!!カイエン!!いや、いやあああああああッ....あ、ぁあオスカー...様」
ゴロンと私の目の前に転がり落ちた首。
そこから私の記憶は無い。
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