22 / 38
力を与えられた者は隷属者
しおりを挟む
構内に入ると広川が尋ねてきた。
「こんな所で何の用があるのかい?」
「すぐに分かるよ……」
俺はそれだけしか言わなかった。
俺はある女性を捜していた。その女性とは、アイカであった。
彼女は向こうの異世界人だ。
俺とアイカが初めて会ったのは、大学の図書館にいた時である。
やがて、俺は目的の人物であるアイカを見つけた。髪がロングで、とても綺麗な顔をしている。
広川に声を掛ける。
「おい、あの人だ……」
俺は小声で言った。
「えっ!?」
驚いた表情を浮かべる広川。
「あの子がどうかしたのかい?」
「よく見てみろよ」
「うん?」
広川は首を傾げる。
「ほら、彼女だよ……」
「ああ! 彼女が例の子なんだね!」
広川は納得していた。
「そうだ……。彼女はアイカと言う名前だ。覚えておけよ」
「分かった……」
「俺は彼女に話がある。だから、お前はそこで待っていろ……」
「分かったよ……」
広川は素直に返事をする。
俺は、広川を置いて、アイカの所に向かった。
「こんにちわ……」
俺は、後ろからそっと近付き、彼女の耳元で囁いた。
「あら? 何か用かしら……」
振り返ったアイカは微笑んでいる。
「実は頼みたい事があるんだ……」
「どんな内容?」
「今から、ある人に君の力を与えて欲しい……」
「どうして?」
「事情があって、今は詳しく説明できないが、どうしても必要なんだ」
「なるほどね……」
「引き受けてくれるのか?」
「そうね……。私も貴方に聞きたい事があったし……。いいでしょう……」
「ありがとう……」
俺は礼を言うと、アイカと一緒に広川のいる場所に戻った。
「お待たせ……」
「話は終わったのかい?」
「ああ……」
俺は広川と向かい合う。
「それで、どうやって僕に力を与えるんだい?」
広川は期待に満ちた眼差しを向けてきた。
「お前に力を与えてくれるのは、こっちの女性だ」
俺はアイカを紹介する。
「えっ!?」
驚く広川。
「初めまして……」
笑顔で挨拶するアイカ。
「は、はぁ……」
戸惑いながら、広川は頭を下げた。
「お前の力は、彼女から与えられる事になるだろう……」
俺はアイカを見ながら言う。
「どういう事だい?」
広川は、まだ理解できていないようだ。
「詳しい事は言えないが、この女性は普通の人間ではないという事さ……」
俺の言葉を聞いて、アイカが口を開く。
「そういう事……。私はこの世界の人間じゃないの」
「そうですか……」
広川はまだ信じられないようだ。
「まあ、いきなり信じろと言われても無理な話か……」
俺は苦笑した。
すると、アイカが真剣な顔になる。
「では、貴方達には知っておいて貰わないといけない事を話すわ……」
「何だ?」
「力を与えられると云う事は与えた者の隷属者になると言う事よ……」
「それは本当かい?」
広川は驚いていた。
「ちょっと待てよ! では俺は君の父親の隷属者と言う事か?」
俺も驚いてアイカに尋ねる。
「そうよ……」
アイカは首を縦に振る。
「そんな話は聞いていないぞ! ユナも知っていたのか?」
俺は声を荒げた。
「知らなかったと思うけど、薄々気付いていたんじゃないかしら……」
「マジかよ……、勘弁してくれよ」
俺は頭を抱える。
「貴方とお父様は、お互い信頼し合っているみたいだし、大丈夫だと思うけど……」
「しかし、何故なんだ?」
俺は納得がいかなかった。
「お父様から力を貰う時に、貴方が納得して契約したからよ……」
「じゃあ、仕方がないな……」
俺は渋々と納得する事にした。
「さあ、どうするの?」
アイカは広川を見る――。
広川は少し考えていたようだったが、やがて決心がついたらしい。
「こんな美しい人の下僕になるなら願ってもない……」
広川の顔に迷いはなかった。
「決まりね……」
アイカは満足そうな表情を浮かべる。
「では、早速始めるわよ……」
アイカは俺の方を見た。
「ああ……。頼むよ」
俺が答えるとアイカは広川に右手を差し出す。
「私の手を握って……」
「こうかい?」
広川がアイカの手を握る。
「これから、私の力を貴方に与えるわ……。もし、途中で抵抗を感じたら言ってね」
「分かったよ」
広川は素直に従う。
「それじゃいくわよ!」
広川はアイカの手から自分の手に電気が流れるかのような衝撃を感じていた。
やがて衝撃が消えると広川は自分の身体に力が溢れてくる感覚を味わっていた。
「もう手を離しても平気よ……」
アイカは微笑む。
「凄い! これが僕の力なのか!」
広川は興奮していた。
「これでお前は強くなったはずだ……」
俺は広川をジッと見つめる。
「ああ! 君のお陰だよ……。本当に感謝しているよ……」
広川は感動しているようだ。
「俺に感謝する必要などない……。全ては彼女のお陰なのだから……」
俺はアイカを見ながら言った。
「そうだったね……」
広川は照れ笑いを浮かべている。
「用件は済んだ……。そろそろ行くぞ……」
俺は踵を返す。
「分かったよ……」
広川とアイカも後に続いた。
大学を出た後、俺は広川と別れた。
「また会おう」
「そうだな……」
広川と握手を交わす。
「君はこれから、どうするつもりなんだい?」
「とりあえず、家に帰ってから考えるさ……」
「そうか……」
「じゃあな……」
俺は背を向けると歩き出した。
「君に幸運を祈っているよ……」
後ろで広川の呟きを聞いた。
俺は振り返らずに手だけ振った。
家に帰る途中、アイカが話し掛けてきた。
「貴方のお友達は随分、嬉しそうにしてたわね……」
「まぁな……」
「ところで、貴方の本当の目的は何なの?」
「目的?」
「ええ……」
「何の事だ?」
「惚けなくてもいいのよ? 私には分かってるんだから……」
アイカは俺を見透かすような目で見る。
「何を言っているのか分からないが……」
俺は肩をすくめる。
「ふ~ん……。あくまでシラを切るつもりなのね……」
アイカは俺の目を見て言う。
「まあな……」
俺はニヤリと笑う。
「貴方の事は大体分かったわ……。でも、まだ何か隠している事があるんじゃないの?」
「さあな……」
「まあいいわ……」
アイカはそれ以上追及しなかった。
「それより、早く帰らないか?」
俺は話題を変える事にした。
「それもそうね……」
アイカは素直に従った。
俺はユナと一緒に暮らしているアパートに戻った。
部屋に入ると、ユナが出迎えてくれる。
「お帰りなさい」
「ただいま……」
俺は笑顔で答える。
「今日は機嫌が良いみたいだね……」
ユナには見抜かれていたようだ。
「そうかな……」
俺は苦笑する。
「そうだよ……」
ユナは微笑んでいた。
「実は、新しい仲間が増えたんだよ……」
俺は広川が俺のように異世界の人間から力を与えられた事を説明する。
「そうなんだ……。誰から?」
興味津々といった感じで聞いてくる。
「アイカだ……」
俺が名前を告げると、ユナが驚いた顔をした。
「お姉ちゃんが……信じられない!」
ユナは目を丸くする。
「アイカがどうかしたのか?」
「だって、お姉ちゃんは――」
そこまで言って、口を噤む。
「どうした?」
俺は不思議に思い尋ねる。
「何でもないよ……」
「そうか……」
俺は深く追求しない事にする。
「それで、これからどうするの?」
「さっきも言った通り、まずは家でゆっくりしようと思っているよ。明日は休みだったな……」
「うん……」
「じゃあ、久しぶりに二人で出掛けるか……」
「本当!?」
「ああ……」
俺の言葉を聞いて、ユナは満面の笑みを浮かべる。
「嬉しいな……」
俺はそんなユナを微笑ましく見ていた。
「こんな所で何の用があるのかい?」
「すぐに分かるよ……」
俺はそれだけしか言わなかった。
俺はある女性を捜していた。その女性とは、アイカであった。
彼女は向こうの異世界人だ。
俺とアイカが初めて会ったのは、大学の図書館にいた時である。
やがて、俺は目的の人物であるアイカを見つけた。髪がロングで、とても綺麗な顔をしている。
広川に声を掛ける。
「おい、あの人だ……」
俺は小声で言った。
「えっ!?」
驚いた表情を浮かべる広川。
「あの子がどうかしたのかい?」
「よく見てみろよ」
「うん?」
広川は首を傾げる。
「ほら、彼女だよ……」
「ああ! 彼女が例の子なんだね!」
広川は納得していた。
「そうだ……。彼女はアイカと言う名前だ。覚えておけよ」
「分かった……」
「俺は彼女に話がある。だから、お前はそこで待っていろ……」
「分かったよ……」
広川は素直に返事をする。
俺は、広川を置いて、アイカの所に向かった。
「こんにちわ……」
俺は、後ろからそっと近付き、彼女の耳元で囁いた。
「あら? 何か用かしら……」
振り返ったアイカは微笑んでいる。
「実は頼みたい事があるんだ……」
「どんな内容?」
「今から、ある人に君の力を与えて欲しい……」
「どうして?」
「事情があって、今は詳しく説明できないが、どうしても必要なんだ」
「なるほどね……」
「引き受けてくれるのか?」
「そうね……。私も貴方に聞きたい事があったし……。いいでしょう……」
「ありがとう……」
俺は礼を言うと、アイカと一緒に広川のいる場所に戻った。
「お待たせ……」
「話は終わったのかい?」
「ああ……」
俺は広川と向かい合う。
「それで、どうやって僕に力を与えるんだい?」
広川は期待に満ちた眼差しを向けてきた。
「お前に力を与えてくれるのは、こっちの女性だ」
俺はアイカを紹介する。
「えっ!?」
驚く広川。
「初めまして……」
笑顔で挨拶するアイカ。
「は、はぁ……」
戸惑いながら、広川は頭を下げた。
「お前の力は、彼女から与えられる事になるだろう……」
俺はアイカを見ながら言う。
「どういう事だい?」
広川は、まだ理解できていないようだ。
「詳しい事は言えないが、この女性は普通の人間ではないという事さ……」
俺の言葉を聞いて、アイカが口を開く。
「そういう事……。私はこの世界の人間じゃないの」
「そうですか……」
広川はまだ信じられないようだ。
「まあ、いきなり信じろと言われても無理な話か……」
俺は苦笑した。
すると、アイカが真剣な顔になる。
「では、貴方達には知っておいて貰わないといけない事を話すわ……」
「何だ?」
「力を与えられると云う事は与えた者の隷属者になると言う事よ……」
「それは本当かい?」
広川は驚いていた。
「ちょっと待てよ! では俺は君の父親の隷属者と言う事か?」
俺も驚いてアイカに尋ねる。
「そうよ……」
アイカは首を縦に振る。
「そんな話は聞いていないぞ! ユナも知っていたのか?」
俺は声を荒げた。
「知らなかったと思うけど、薄々気付いていたんじゃないかしら……」
「マジかよ……、勘弁してくれよ」
俺は頭を抱える。
「貴方とお父様は、お互い信頼し合っているみたいだし、大丈夫だと思うけど……」
「しかし、何故なんだ?」
俺は納得がいかなかった。
「お父様から力を貰う時に、貴方が納得して契約したからよ……」
「じゃあ、仕方がないな……」
俺は渋々と納得する事にした。
「さあ、どうするの?」
アイカは広川を見る――。
広川は少し考えていたようだったが、やがて決心がついたらしい。
「こんな美しい人の下僕になるなら願ってもない……」
広川の顔に迷いはなかった。
「決まりね……」
アイカは満足そうな表情を浮かべる。
「では、早速始めるわよ……」
アイカは俺の方を見た。
「ああ……。頼むよ」
俺が答えるとアイカは広川に右手を差し出す。
「私の手を握って……」
「こうかい?」
広川がアイカの手を握る。
「これから、私の力を貴方に与えるわ……。もし、途中で抵抗を感じたら言ってね」
「分かったよ」
広川は素直に従う。
「それじゃいくわよ!」
広川はアイカの手から自分の手に電気が流れるかのような衝撃を感じていた。
やがて衝撃が消えると広川は自分の身体に力が溢れてくる感覚を味わっていた。
「もう手を離しても平気よ……」
アイカは微笑む。
「凄い! これが僕の力なのか!」
広川は興奮していた。
「これでお前は強くなったはずだ……」
俺は広川をジッと見つめる。
「ああ! 君のお陰だよ……。本当に感謝しているよ……」
広川は感動しているようだ。
「俺に感謝する必要などない……。全ては彼女のお陰なのだから……」
俺はアイカを見ながら言った。
「そうだったね……」
広川は照れ笑いを浮かべている。
「用件は済んだ……。そろそろ行くぞ……」
俺は踵を返す。
「分かったよ……」
広川とアイカも後に続いた。
大学を出た後、俺は広川と別れた。
「また会おう」
「そうだな……」
広川と握手を交わす。
「君はこれから、どうするつもりなんだい?」
「とりあえず、家に帰ってから考えるさ……」
「そうか……」
「じゃあな……」
俺は背を向けると歩き出した。
「君に幸運を祈っているよ……」
後ろで広川の呟きを聞いた。
俺は振り返らずに手だけ振った。
家に帰る途中、アイカが話し掛けてきた。
「貴方のお友達は随分、嬉しそうにしてたわね……」
「まぁな……」
「ところで、貴方の本当の目的は何なの?」
「目的?」
「ええ……」
「何の事だ?」
「惚けなくてもいいのよ? 私には分かってるんだから……」
アイカは俺を見透かすような目で見る。
「何を言っているのか分からないが……」
俺は肩をすくめる。
「ふ~ん……。あくまでシラを切るつもりなのね……」
アイカは俺の目を見て言う。
「まあな……」
俺はニヤリと笑う。
「貴方の事は大体分かったわ……。でも、まだ何か隠している事があるんじゃないの?」
「さあな……」
「まあいいわ……」
アイカはそれ以上追及しなかった。
「それより、早く帰らないか?」
俺は話題を変える事にした。
「それもそうね……」
アイカは素直に従った。
俺はユナと一緒に暮らしているアパートに戻った。
部屋に入ると、ユナが出迎えてくれる。
「お帰りなさい」
「ただいま……」
俺は笑顔で答える。
「今日は機嫌が良いみたいだね……」
ユナには見抜かれていたようだ。
「そうかな……」
俺は苦笑する。
「そうだよ……」
ユナは微笑んでいた。
「実は、新しい仲間が増えたんだよ……」
俺は広川が俺のように異世界の人間から力を与えられた事を説明する。
「そうなんだ……。誰から?」
興味津々といった感じで聞いてくる。
「アイカだ……」
俺が名前を告げると、ユナが驚いた顔をした。
「お姉ちゃんが……信じられない!」
ユナは目を丸くする。
「アイカがどうかしたのか?」
「だって、お姉ちゃんは――」
そこまで言って、口を噤む。
「どうした?」
俺は不思議に思い尋ねる。
「何でもないよ……」
「そうか……」
俺は深く追求しない事にする。
「それで、これからどうするの?」
「さっきも言った通り、まずは家でゆっくりしようと思っているよ。明日は休みだったな……」
「うん……」
「じゃあ、久しぶりに二人で出掛けるか……」
「本当!?」
「ああ……」
俺の言葉を聞いて、ユナは満面の笑みを浮かべる。
「嬉しいな……」
俺はそんなユナを微笑ましく見ていた。
6
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる