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26.僕が僕である証拠

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「未整理の書類の山が無意識であり、具体的な図面らしきもの、企画書らしきものが意識だ」

「無視かよ!」

「…脳は知覚したものを過去の膨大な量のデータに照らし合わせ、もっとも適切な"事実"として伝えようとする。
けれど厳密にいうと脳の誤認や錯誤も含むので脳が知覚した"事実"が現実のものなのかどうか判断するのは結局主観でしかないという結論に達する。地球は丸いと言われてるけど実際この目で直接見て確かめたわけじゃない。証明のしようがないのだ」

「…僕達は自己を意識するけれども、現実を認識しているとは言い切れない。
それは無意識という意識に支配されているからとも言える。
知覚も認知も無意識がこれは現実だ、これは虚構だと判定しているに過ぎない。
無意識領域をコントロールする事は不可能だ。
だから僕は自分のいる所が(ニューエイジなのか、)現実なのか知りようがない…」

僕はそこまで話してフゥと溜め息をついた。
もちろんニューエイジがどうとかその部分はカットした。
キャラクターがニューエイジの存在を認識するとシステムが崩壊してしまう。
AI紅麗亜(クレア)の暴走を招きかねない。

桜蘭はカフェのソファーにふんぞり返って鼻をほじっている。

「僕が僕である証拠はどこにあると思う?」

「お前がお前である証拠はドコってか?」

「そうだ」

「お前のチンポだ」

「なんだよそれ。僕はニンフォマニアか」

「はっはっはっ!エロマニアだ。ムキになるな」
「なってないし!」
「事実だからムキになる。怒るのは当たってるからさ」

そう言って桜蘭は丸めた鼻くそをピン!と飛ばした。
鼻くそは綺麗な放物線を描いて僕のランチパックの上にくっついた。
しかも鼻毛付き。

「おい!ひどいじゃないか!」
「それ、ピーナツバター味?」
「やかましい!人がせっかく真面目に話してるのに!」

「お前がお前である証拠はチンポコオンリーだ」

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