残念ですが、殿下。浮気ばかりするあなたには愛想が尽き果てました。これにて絶縁させて頂きます!~婚約破棄&国外追放?お好きにどうぞ~

 ライデセン侯爵令嬢アンナローズは、ルケイド王国の王太子クレイグの親同士が決めた許嫁だった。
 クレイグの実家であるルケイド王家は、代々、宰相の要職を継いできた侯爵家から嫁をめとるしきたりがある。
 アンナローズは王太子妃教育の為に王宮に住んでいたが、クレイグの女好きにそろそろ、愛想も尽きようとしていた。
 そんなある日、彼は貴族や平民を交えた、多くの婚約者候補の中から『真実の愛を持つ妻』を選びたいと言い出した。
 婚約者の浮気発言に、アンナローズは我慢の限界を迎えてしまった。

「クレイグ、もう、限界よ!! ‥‥‥残念ですが王太子殿下! あなたには愛想が尽き果てましたので、これにて絶縁させて頂きます! 失礼っ!!」

 怒り心頭のアンナローズだが、殿下に無礼を働いたことはそのまま王家に反逆したことと同じになると思い、叔父夫婦が住む隣国のエルムド帝国の城塞都市ラズへと引っ越しするのだが――


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