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その7
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キャシーが私の前から姿を消してすぐのこと、大きな事件が起きた。領土のおおよそ八割が陥落し、第二帝国の足音がまもなく耳元にやってくる直前のこと、第二帝国皇帝が何者かに暗殺されたという知らせが舞い込んできた。
第二帝国皇帝が悪虐非道の主人であることは有名だった。しかしながら暗殺とは一体、クーデターでも起きたのだろうか?あるいは王子の誰かが……私は考えを巡らせた。
侵攻軍を率いていたのは三人の王子たちだった。私と比較しても意味がないと思うが、みな武勇に優れた弓取りであり、それぞれが強固な絆で結ばれていながら、常に大将の首を競い合っていた。私は三人のうち、誰か一人に殺される予定だったのである。
いや、殺されるくらいならば、自ら最期を迎えるべきだったか?でも、ルカはどうする?
「お兄様!私を置いていかないでください!私も一緒に……お兄様についていきます。お兄様、最後にキスをしてください。その後、このナイフで胸を貫いてください……」
そうだ、私はきっとルカを殺すことになっていたんだ。
私が戦う理由、そうだ……。
「お兄様?」
私の身を案じたのか、ルカがやってきた。
「心配は無用だ。必ずこの戦いに勝ってみせる」
もちろん勝てる見込みなど皆無だった。しかしながら、何かが変わると信じていた。
第二帝国皇帝が悪虐非道の主人であることは有名だった。しかしながら暗殺とは一体、クーデターでも起きたのだろうか?あるいは王子の誰かが……私は考えを巡らせた。
侵攻軍を率いていたのは三人の王子たちだった。私と比較しても意味がないと思うが、みな武勇に優れた弓取りであり、それぞれが強固な絆で結ばれていながら、常に大将の首を競い合っていた。私は三人のうち、誰か一人に殺される予定だったのである。
いや、殺されるくらいならば、自ら最期を迎えるべきだったか?でも、ルカはどうする?
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「お兄様?」
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